尾上おがみ菊之助きくのすけ「文ぶん七なな元結もとゆい」に初役はつやくで挑いどむ、「六ろく月がつ博多はかた座ざ大だい歌舞伎かぶき」スタート

「六ろく月がつ博多はかた座ざ大だい歌舞伎かぶき」が、昨日きのう6月がつ3日にちに福岡ふくおか・博多はかた座ざで開幕かいまくした。

昼ひるの部ぶは、中村なかむら雀右衛門じゃくえもん、中村なかむら梅枝ばいし、坂東ばんどう彦三郎ひこさぶろうによる華はなやかな祝祭しゅくさい舞踊ぶよう「廓くるわ三番叟さんばそう」で幕開まくあけ。続つづく「人情噺にんじょうばなし文ぶん七なな元結もとゆい」では、尾上おがみ菊之助きくのすけが、腕うでは良よいが博打ばくち好すきの左官さかん長兵衛ちょうべえを初役はつやくで勤つとめる。さらに女房にょうぼうお兼けんを雀右衛門じゃくえもんが演えんじるほか、本ほん作さくには彦三郎ひこさぶろう、中村なかむら萬太郎まんたろう、市村いちむら橘太郎きつたろう、上村うえむら吉よし太朗たろう、片岡かたおか亀蔵かめぞう、市村いちむら萬次郎まんじろう、片岡かたおか愛之助あいのすけが出演しゅつえんする。昼ひるの部ぶラストには、松まつ羽目はめものの舞踊ぶよう「太刀たち盗人ぬすっと」がラインナップ。中村なかむら鴈治郎がんじろうがすっぱの九郎兵衛くろべえ、愛之助あいのすけが田舎いなか者しゃ万まん兵衛ひょうえを勤つとめ、愛嬌あいきょうのあるこっけいな踊おどりで観客かんきゃくの笑わらいを誘さそった。

夜よるの部ぶには、「夏なつ祭さい浪花なにわ鑑あきら」「羽根はねの禿かぶろ」「うかれ坊主ぼうず」「三さん人にん吉よし三巴みつどもえ白浪しらなみ」が並ならんだ。「夏なつ祭さい浪花なにわ鑑あきら」では、「序幕じょまく 住吉鳥居前すみよしとりいまえの場ば」「二に幕まく目め 難波なんば三さん婦ふ内ないの場ば」「大詰おおづめ 長ちょう町裏まちうらの場ば」が上演じょうえんされ、団だん七なな九郎兵衛くろべえ役やくを愛之助あいのすけ、一寸ちょっと徳兵衛とくべえ役やくを菊之助きくのすけ、釣船つりぶね三さん婦ふ役やくを鴈治郎がんじろう、徳兵衛とくべえ女房にょうぼうお辰たつ役やくを雀右衛門じゃくえもんが演えんじる。「羽根はねの禿かぶろ」「うかれ坊主ぼうず」では、菊之助きくのすけが吉原よしはらのかれんな少女しょうじょと願人坊主がんにんぼうずを巧たくみに踊おどり分わけた。「三さん人にん吉よし三巴みつどもえ白浪しらなみ」は、3人にんの吉三きちぞうが出会であう「大川おおかわ端はし庚申塚こうしんづかの場ば」が披露ひろうされ、梅枝ばいしがお嬢じょう吉三きちぞう、萬太郎まんたろうがお坊ぼう吉三きちぞう、彦三郎ひこさぶろうが和尚おしょう吉三きちぞうを勤つとめる。公演こうえんは6月がつ19日にちまで。