「壽 初春大歌舞伎」開幕、高麗屋三代共演の「息子」に松本白鸚「今しかない」と思い語る
2024年1月3日 12:38
5 ステージナタリー編集部
「壽 初春大歌舞伎」が、昨日1月2日に東京・歌舞伎座で開幕した。
「壽 初春大歌舞伎」は、歌舞伎座の2024年最初の公演。昼の部は「五人三番叟」「英獅子」の舞踊2題で構成された「當辰歳歌舞伎賑」で幕開けした。「五人三番叟」には、中村福之助、中村虎之介、中村鷹之資、中村玉太郎、中村歌之助の若手歌舞伎俳優が出演し、5人での三番叟を踊る。正月を迎えた吉原を舞台にした「英獅子」では、中村雀右衛門が芸者、中村鴈治郎と中村又五郎が鳶頭に扮し、長唄に合わせて華やかに舞った。
続く「荒川十太夫」は、人間国宝の講談師・神田松鯉の口演による「赤穂義士外伝」をもとに、演出を西森英行、企画と主演を松緑が担い、2022年10月に初演された新作歌舞伎。作中では、赤穂浪士の1人・堀部安兵衛の介錯を任された荒川十太夫(松緑)を主人公とした物語が描かれる。松緑は再演について「こんなにも早く、しかも初春から上演することができ、大変ありがたく嬉しく思います。それも神田松鯉先生の原作が素晴らしいからこそ、です」とコメントした。昼の部ラストは、北條秀司が作を手がける喜劇「狐狸狐狸ばなし」。かつては上方の女方役者で、今は浅草で手拭染屋を営む伊之助は、女房のおきわに首ったけ。しかし、おきわは別の男と一緒になりたい一心から伊之助を毒殺し……。松本幸四郎が、自身の祖父である初世松本白鸚も勤めた伊之助を初役で演じる。このほかの出演者には、尾上右近、市川染五郎、大谷廣太郎、市川青虎、中村梅花、澤村宗之助、中村亀鶴、中村錦之助が名を連ねた。
夜の部の上演演目には、「鶴亀」「寿曽我対面」「息子」、そして「京鹿子娘道成寺」が並んだ。舞踊「鶴亀」では、新春を寿ぐ節会が行われる宮廷を舞台にした物語が描かれる。そこに女帝(中村福助)が、廷臣(幸四郎、松緑)と従者(染五郎、尾上左近)を伴い出御。廷臣は、それぞれ鶴と亀に扮し、嘉例の舞を舞い始め……。「寿曽我対面」は、曽我十郎と五郎兄弟をそれぞれ中村扇雀、中村芝翫が演じ、2人の仇である工藤祐経を中村梅玉が勤める。このほか、傾城の大磯の虎に中村魁春、小林朝比奈に坂東彌十郎が扮する。
「息子」では、松本白鸚、幸四郎、染五郎と、高麗屋三代が共演。白鸚が、江戸の入り口にある火の番小屋で詫び住まいをする老爺、幸四郎が、ならず者で、実は老爺の息子である若い男・金次郎、染五郎が捕吏を演じる。白鸚は、息子と孫との共演に「今しかないですし、息子と孫に伝えたいことが、火の番の台詞に出てきますので、後々ふたりが思い出してくれれば良いですね」と思いを述べた。歌舞伎舞踊屈指の大曲「京鹿子娘道成寺」では、白拍子花子を1月2日から14日まで中村壱太郎、14日から27日まで尾上右近が勤める。初日では壱太郎が白拍子花子に扮し、恋心を情緒たっぷりに表現する“クドキ”や、躍動的な踊りで観客を魅了。壱太郎が引き抜きで衣裳を変えるたび、客席からはため息が漏れた。公演は1月27日まで。
なお、ステージナタリーでは「
壽 初春大歌舞伎」の
特集を
展開中。「
京鹿子娘道成寺」に
出演する
壱太郎と
右近が、
互いへの
思いや、
公演への
意気込みを
語る。また、「
五人三番叟」に
出演する
福之助、
虎之介、
鷹之資、
玉太郎、
歌之助が、
出演への
思いと2024
年の
抱負を
述べた。
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