善良ぜんりょうで知的ちてきな教授きょうじゅはヒトラーに気きに入いられ…佐藤さとう隆太りゅうた主演しゅえん、長塚ながつか圭史けいし演出えんしゅつ「GOOD」

佐藤さとう隆太りゅうたが主演しゅえんを務つとめる「『GOOD』-善よき人ひと-」が、4月がつ6日にちから21日にちまで東京とうきょう・世田谷せたがやパブリックシアター、27・28日にちに兵庫ひょうご・兵庫ひょうご県立けんりつ芸術げいじゅつ文化ぶんかセンター 阪急はんきゅう中ちゅうホールで上演じょうえんされる。

本ほん作さくは、ローレンス・オリヴィエ賞しょう受賞じゅしょう演出えんしゅつ家かのドミニク・クックが、C.Pテイラーの戯曲ぎきょくをリバイバル上演じょうえんした作品さくひん。舞台ぶたいはヒトラー独裁どくさいが進すすむ1930年代ねんだいのドイツ。善良ぜんりょうで知的ちてきなジョン・ハルダー教授きょうじゅは過去かこに書かいた論文ろんぶんを読よんだヒトラーに気きに入いられ、自身じしんの意図いととは関係かんけいなくナチスに取とり込こまれてしまい……。今回こんかいの上演じょうえん版ばんでは長塚ながつか圭史けいしが演出えんしゅつを担当たんとう。出演しゅつえん者しゃには佐藤さとうのほか、萩原はぎはら聖人まさと、野波のなみ麻帆まほ、藤野ふじの涼子りょうこ、北川きたがわ拓実たくじつ、佐々木ささき春香はるか、金子かねこ岳たけし憲けん、片岡かたおか正二郎しょうじろう、大堀おおほりこういち、那須なす佐代子さよこが名なを連つらねた。

演出えんしゅつの長塚ながつかは「ヒトラー政権せいけん下かのドイツで、善良ぜんりょうで理知的りちてきな中なか年男としおとこハルダーと彼かれを取とり囲かこむ人々ひとびとの行方ゆくえを前まえに、私わたしたちは『もしも自分じぶんならどうしていただろう』と問とい続つづけずにはいられません。独裁どくさい政権せいけん下かの善良ぜんりょうな市民しみんたちの心理しんりを生々なまなましく描えがく追想ついそう劇げきを、素晴すばらしいキャスト・ミュージシャン、スタッフの皆様みなさまとお送おくりします。劇場げきじょうでお待まちしております」とコメント。

ハルダー役やくの佐藤さとうは「独裁どくさい政権せいけん下かにおいて、一人ひとり一いち人にんがそれぞれの状況じょうきょうで何なにを守まもろうとして生いきるのか。正義せいぎとは？ そしてその先さきには何なにがあるのか。自分じぶんにも問といながら台本だいほんを読よみました。ひとつひとつの台詞せりふを落おとし込こむことも一筋縄ひとすじなわではいかない難解なんかいな戯曲ぎきょくです。ですが、覚悟かくごを持もって飛とび込こみたいと思おもいます」と思おもいを語かたった。

チケットの一般いっぱん販売はんばいは東京とうきょう公演こうえん分ぶんが2月がつ23日にち、兵庫ひょうご公演こうえん分ぶんが3月31日にちにスタートする。

長塚ながつか圭史けいしコメント

善悪ぜんあくの見極みきわめは難むずかしい。時代じだいや歴史れきしによって更新こうしんされていくからです。それでも見み誤あやまってはならないものがあります。

けれどわかっていても、見み誤あやまってしまうことがあります。抗あらがい難がたき人間にんげんの弱よわさによるものかもしれませんし、それこそが身みを守まもる手段しゅだんなのかもしれません。ヒトラー政権せいけん下かのドイツで、善良ぜんりょうで理知的りちてきな中なか年男としおとこハルダーと彼かれを取とり囲かこむ人々ひとびとの行方ゆくえを前まえに、私わたしたちは「もしも自分じぶんならどうしていただろう」と問とい続つづけずにはいられません。独裁どくさい政権せいけん下かの善良ぜんりょうな市民しみんたちの心理しんりを生々なまなましく描えがく追想ついそう劇げきを、素晴すばらしいキャスト・ミュージシャン、スタッフの皆様みなさまとお送おくりします。劇場げきじょうでお待まちしております。

佐藤さとう隆太りゅうたコメント

芝居しばいを始はじめてから25年ねんという月日つきひが経たとうとしています。

昨年さくねんは一人ひとり芝居しばいで全国ぜんこく各地かくちを回まわり、沢山たくさんのお客様きゃくさまとの出会であいがありました。

人ひととの距離きょりをとらざるを得えなかったこの数すう年ねんを経験けいけんした事こともあり、みなさんと直接ちょくせつ繋つながることができる舞台ぶたいに対たいして、

今いままで以上いじょうに豊ゆたかさを感かんじ、そこに立たち続つづけたいという欲よくが強つよくなっています。そんな中なか、本ほん作さくのお話はなしをいただきました。

独裁どくさい政権せいけん下かにおいて、一人ひとり一いち人にんがそれぞれの状況じょうきょうで何なにを守まもろうとして生いきるのか。正義せいぎとは？ そしてその先さきには何なにがあるのか。自分じぶんにも問といながら台本だいほんを読よみました。

ひとつひとつの台詞せりふを落おとし込こむことも一筋縄ひとすじなわではいかない難解なんかいな戯曲ぎきょくです。ですが、覚悟かくごを持もって飛とび込こみたいと思おもいます。

長塚ながつかさんの指揮しきのもと、素晴すばらしい共演きょうえん者しゃの皆みなさんと共ともに悩なやみ、もがき、それ自体じたいを楽たのしみながら作つくり上あげていきたいです。

重おもたいテーマを扱あつかっている作品さくひんですが、生なまバンドあり、歌うたありと様々さまざまな要素ようそが融合ゆうごうして織おりなす舞台ぶたいです。

劇場げきじょうで皆みなさんとお会あいできることを楽たのしみにしています。

萩原はぎはら聖人まさとコメント

人ひとが人ひとである限かぎり繰くり返かえされる事こと。

本当ほんとうにそれは昔むかしも今いまも何なにも変かわらないように思おもいます。

変かえたくても変かえられない。

変かわりたくても変へんわれない。

この作品さくひんを通とおしてカンパニーの皆様みなさまとそれぞれのGOODを探さがしていけたらと思おもっています。

野波のなみ麻帆まほコメント

いつか圭史けいしさん演出えんしゅつの舞台ぶたいに立たちたいと思おもい続つづけて20年ねん。お声こえをかけて頂いただき飛とび上あがる気持きもちの中なか送おくられてきた台本だいほんは、ナチス政権せいけん下かのドイツが背景はいけい。人間にんげんの善悪ぜんあくを問とうなんとも難解なんかいな戯曲ぎきょく作品さくひんでした。ああ大変たいへんだ。怖こわい。今いまの正直しょうじきな気持きもちです。でも私わたしが舞台ぶたいに立たつ1つの理由りゆうは、作品さくひんと対話たいわを重かさねながら皆みなで掘ほり下さげ深ふかめていける時間じかんが余あまりにも幸しあわせであることです。隠かくしていた無意識むいしきの悪意あくいすらも丸裸まるはだかにされる覚悟かくごをもって全身全霊ぜんしんぜんれいで挑いどみたいと思おもいます。お稽古けいこがとても楽たのしみです。

藤野ふじの涼子りょうこコメント

ナショナル・シアター・ライブ2023「善よき人ひと」の上映じょうえいを観かんに行いこうと予定よていしていたところに、この作品さくひんに出演しゅつえんしないかとお話はなしを頂いただき、その偶然ぐうぜんに驚おどろきました。タイミングや選択せんたくには何なにかしら理由りゆうや意味いみがあると！

もし私わたし自身じしんがこの作品さくひんの世界せかいの真まん中なかに放ほうり込こまれたら……果はたして「善よき人ひと」でいられるのか？ 私わたしが演えんじる「アン」の選択せんたくはこの世界せかいにどう映うつるのか？

先輩せんぱいたちの胸むねをお借かりして、思おもい切きり楽たのしんで、この作品さくひんに参加さんかしたいと思おもいます。

北川きたがわ拓たく実じつコメント

今回こんかい、事務じむ官かん / 伝令でんれい / ボック役やくを演えんじさせていただく北川きたがわ拓実たくじつです。

「GOOD」への出演しゅつえんが決きまり豪華ごうかなキャストの皆みなさんと、この戯曲ぎきょくを一緒いっしょに作つくり上あげること、

新あらたな役柄やくがらでこの作品さくひんの中なかで生いきられることに喜よろこびを感かんじています。

僕ぼく個人こじんとしては20歳さいになって初はつのお芝居しばいとなります。

今いままでの舞台ぶたいや演劇えんげきの経験けいけんを糧かてに、この作品さくひんを通とおして更さらに成長せいちょうできるよう稽古けいこから全力ぜんりょくで向むき合あっていきたいと思おもっています。

那須なす佐代子さよこコメント

誰だれもが自分じぶんもこうなってしまう可能かのう性せいを感かんじる。それがこの「GOOD」の恐おそろしさだと思おもいます。 皆みな幸しあわせに生いきていきたいし、安心あんしん安全あんぜんでいたい。そういう当あたり前まえに思おもえる保身ほしんから、悪気わるぎもないままに辿たどり着ついてしまった惨禍さんか。それは現在げんざいに至いたるまで連綿れんめんと続つづいている闘争とうそうであり、決けっして過去かこの話はなし、他人事たにんごととは思おもえません。 この作品さくひんは展開てんかいもスピーディーで目めまぐるしくシーンが変かわるのでチームワークが大切たいせつになってくると思おもいます。長塚ながつかさんの演出えんしゅつ、共演きょうえんの皆様みなさまも初はじめましての方ほうばかりで緊張きんちょうしますが、早はやく皆みなさんと仲良なかよくなり、座ざ組ぐみ一丸いちがんとなってこの骨太ほねぶとな作品さくひんにガッツリ取とり組くんでいきたいと思おもっています。