朝夏あさかまなとらの“新しん”「モダン・ミリー」に初はつ参加さんかの土居どい裕子ゆうこも太鼓判たいこばん「これで1万まん3000円えんは安やすい！」

「ミュージカル『モダン・ミリー』」が、明日あした7月がつ10日とおかに東京とうきょう・シアタークリエで開幕かいまく。これに先駆さきがけて本日ほんじつ9日にちに、囲かこみ取材しゅざいが行おこなわれた。

本ほん作さくは、1967年ねん公開こうかいのミュージカル映画えいが「モダン・ミリー」を原作げんさくにしたブロードウェイミュージカル。モダンガールに憧あこがれて田舎町いなかまちからアメリカ・ニューヨークへ出でてきたミリー・ディルモントが、新しん生活せいかつを謳歌おうかする中なかで、本当ほんとうに大切たいせつなものは何なにかを知しるまでが描えがかれる。今回こんかいは、2020年ねんの全ぜん公演こうえん中止ちゅうしを経へて2022年ねん上演じょうえん版ばんで演出えんしゅつ・翻訳ほんやくを務つとめた小林こばやし香かおりと、ミリーを演えんじた朝夏あさかまなとが再ふたたびタッグを組くむ。

囲かこみ取材しゅざいには小林こばやし、朝夏あさかのほか、前回ぜんかいから続投ぞくとうとなるトレヴァー・グレイドン役やくの廣瀬ひろせ友とも祐ゆう、ミセス・ミアーズ役やくの一路いちろ真輝まき、そして初はつ参加さんかとなるジミー・スミス役やくの田代たしろ万里ばんり生せい、ミス・ドロシー・ブラウン役やくの夢ゆめ咲さきねね、チン・ホー役やくの大山おおやま真しん志こころざし、マジー・ヴァン・ホスミア役やくの土居どい裕子ゆうこが出席しゅっせきした。

小林こばやしは、2022年ねん公演こうえんを「初日しょにちのお客様きゃくさまがドカン！と笑わらうのを観みて、『演劇えんげきをやっていて良よかった』と心しんから思おもった」と振ふり返かえる。また今回こんかいの上演じょうえん版ばんでは、「前回ぜんかいから一部いちぶ内容ないようが変更へんこうになった」と小林こばやし。2022年ねん公演こうえんでは2002年ねんのブロードウェイ初演しょえん版ばんをもとに、人種じんしゅに関かかわる表現ひょうげんを小林こばやし自身じしんが時代じだいに合あわせて慎重しんちょうに翻訳ほんやくしたことに触ふれながら、今回こんかいの上演じょうえん版ばんではブロードウェイチームが"2024年ねんにふさわしい内容ないよう"を目指めざして台本だいほんを一部いちぶ書かき直なおしたことを明あかす。台本だいほんの変更へんこうを受うけ小林こばやしは「どんなお客様きゃくさまも楽たのしめる内容ないようになったと思おもいます」と語かたった。

「開幕かいまくがとても楽たのしみ」と気合きあい十じゅう分ぶんの朝夏あさかは、アピールポイントを尋たずねられると「見みどころしかない！（笑） でも個人こじん的てきには冒頭ぼうとうの、ミリーがニューヨークにやって来きたシーンのダンスナンバーが好すき。オープニングのミリーの新あたらしい衣裳いしょうにもご注目ちゅうもくください」と回答かいとう。また「タップダンスも前回ぜんかいより難易なんい度どが上あがり、足踏あしぶみの数かずが増ふえています」と稽古けいこを振ふり返かえった。

台本だいほんの変更へんこうは主おもに、ミセス・ミアーズやその周辺しゅうへんの人物じんぶつを対象たいしょうに行おこなわれたという。前回ぜんかいに続つづいてミセス・ミアーズ役やくを務つとめる一路いちろは「新作しんさくの初日しょにち前まえのような心境しんきょう」と打うち明あけ、「ブロードウェイ発はつの作品さくひんでありながら、今回こんかいのバージョンは日本にっぽんで世界せかい初演しょえんされます。お見逃みのがししなく！」と観客かんきゃくにメッセージを送おくった。

田代たしろは本ほん作さくがミュージカル映画えいがをもとにしていることに触ふれて「ほど良よい“オールド”感かん、“ザ・ブロードウェイ”感かん、そして“ザ・東宝とうほうミュージカル”感かんがある。肩肘かたひじを張はらずに観みられると思おもうので、『楽たのしかったね！』と話はなしながらシアタークリエの階段かいだんを上あがって帰かえってもらえたら」とコメント。

廣瀬ひろせは前回ぜんかい公演こうえんを「初日しょにち、ミリーに合あわせてお客様きゃくさまも手拍子てびょうしをしてくれて、気持きもちが高揚こうようした」と振ふり返かえる。廣瀬ひろせが「オープニングで、ミリーがモダンガールの衣裳いしょうに着替きがえて出でてきた瞬間しゅんかんの、まあちゃん（朝夏あさか）の顔かおが見みどころ」と話はなすと、朝夏あさかが「そんなこと言いわれたら意識いしきしちゃう……！」と続つづけ、記者きしゃを和なごませた。

夢ゆめ咲さきは「『この世界せかいにずっといたい！』と思おもうくらい、この舞台ぶたいが好すき」と瞳ひとみを輝かがやかせ、「オープニングのミリーは“発光はっこう”しているし、周囲しゅういのモダンボーイズ、モダンガールズのシルエットを見みると一気いっきに作品さくひんの世界せかいに入はいり込こめる」「ミリーとジミーの2人ふたりの場面ばめんにキュンキュンしちゃう！」と熱弁ねつべんを振ふるい、その勢いきおいで共演きょうえん者しゃたちを笑わらわせた。

中国ちゅうごく服ふく姿すがたで登場とうじょうした大山おおやまは「衣裳いしょうが遮光しゃこうカーテンみたいに重おもくて、何なにもしていないのに汗あせがすごい」と苦笑にがわらい。大山おおやまはほとんどが広東かんとん語ごだというセリフに苦労くろうしたことに触ふれつつ、「この作品さくひんを観みると“幸しあわせ”のヒントが見みつかるはず。『自分じぶんもがんばろう』と思おもえます」とコメントした。

土居どいが「汗あせをダラダラかきながら稽古けいこを重かさね、舞台ぶたいでこともなげに歌うたや踊おどりをやってのける皆みなさんを観みて『これでチケット1万まん3000円えんは安やすいわ！』と、本気ほんきで思おもいました」と力強ちからづよく述のべると、会場かいじょうにはひと際ぎわ大おおきな笑わらいが。また土居どいは「キャリアが長ながい私わたしですが、こういうバリバリのブロードウェイミュージカルはまだ3本ほん目め。心臓しんぞうが飛とび出でそうなほど緊張きんちょうしていますが、初日しょにちが楽たのしみです！」と意気込いきごんだ。

取材しゅざいは終始しゅうし、和気わきあいあいとした雰囲気ふんいきで進行しんこう。田代たしろが「どうぞ」と促うながしたことで、夢ゆめ咲さきと朝夏あさかが稽古けいこ中ちゅうに見みせていたという、頬ほおをふくらませた表情ひょうじょうをカメラに向むかって披露ひろうするワンシーンもあった。

最後さいごは朝夏あさかが「新あたらしいミリー像ぞうを皆みなさんと一緒いっしょに作つくってきました。“新しん”『モダン・ミリー』をますます成長せいちょうさせていけたら。作品さくひんを通つうじて、悩なやみを抱かかえて戸惑とまどう皆みなさんの背中せなかをポンと押おせたらうれしいです」とあいさつし、取材しゅざいは終了しゅうりょうした。

上演じょうえん時間じかんは休憩きゅうけいを含ふくめ約やく3時じ間あいだ。シアタークリエ公演こうえんは明日あした7月がつ10日とおかから28日にちまで行おこなわれ、その後ご本ほん作さくは8月がつ3・4日にちに大阪おおさか・新しん歌舞伎座かぶきざ、11日にちに愛知あいち・Niterra日本特殊陶業にっぽんとくしゅとうぎょう市民しみん会館かいかん ビレッジホール、16日にちから18日にちまで福岡ふくおか・博多はかた座ざ、24・25日にちに東京とうきょう・昭和女子大学しょうわじょしだいがく 人見ひとみ記念きねん講堂こうどうでも上演じょうえんされる。