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 日本にっぽんマイクロソフトは2023ねん7がつ13にち、AIなどの最新さいしん技術ぎじゅつ使つかったきょうそううなが施設しせつ「Microsoft AI Co-Innovation Lab(以下いか、AIラボ)」を神戸こうべ開設かいせつすると発表はっぴょうした。開設かいせつ時期じき同年どうねんあきべいMicrosoft(マイクロソフト)は世界せかいでAIラボの設置せっちすすめており、神戸こうべ世界せかいで5番目ばんめ都市としとなる。なぜ神戸こうべなのか。それには2つの理由りゆうがあった。

 AIラボは、マイクロソフトが利用りよう企業きぎょうたいしてAIやIoT(モノのインターネット)関連かんれん技術ぎじゅつ・サービスを使つかってソリューションの構築こうちくやプロトタイプ作成さくせい支援しえんする施設しせつ。1カ月かげつ程度ていど期間きかんでマイクロソフトのエンジニアがなみはしするプログラムを提供ていきょうする。

 マイクロソフトによれば、現状げんじょうでは生成せいせいAIサービスによるアクセラレーションプログラムである「Azure OpenAI Acceleration Program」や産業さんぎょうけメタバース関連かんれんの「Industrial Metaverse Co-innovation Program」などを用意よういしているという。

「Microsoft AI Co-Innovation Lab」はAIやIoTなどに関する複数のプログラムを持つ
「Microsoft AI Co-Innovation Lab」はAIやIoTなどにかんする複数ふくすうのプログラムを
出所しゅっしょ:マイクロソフト)
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 同社どうしゃべいレドモンド、中国ちゅうごく上海しゃんはい、ドイツ・ミュンヘン、ウルグアイ・モンテビデオの4都市としすでにAIラボを開設かいせつみ。対話たいわがたAIである「ChatGPT」の流行りゅうこうもあり、「AIラボは圧倒的あっとうてき人気にんきあつめている。拠点きょてんによっては3カ月かげつちといている」と関係かんけいしゃかたる。

 神戸こうべのAIラボは、川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう神戸こうべ商工しょうこう貿易ぼうえきセンター、神戸こうべの3しゃ中心ちゅうしんとなり、日本にっぽんマイクロソフトと協力きょうりょくして開設かいせつする。利用りようしゃ対象たいしょう制限せいげんせず、スタートアップからだい企業きぎょうまで規模きぼ業種ぎょうしゅわず利用りようできる。マイクロソフトによる開発かいはつ支援しえんくわえ、産業さんぎょう支援しえん目的もくてきとしたイベント開催かいさいや、の4拠点きょてんのAIラボとの連携れんけい、AIなどの最新さいしん技術ぎじゅつ情報じょうほう発信はっしんなども実施じっしする予定よていだ。

 ラボ利用りようのための料金りょうきんはプログラムの内容ないようなどで変動へんどうする。神戸こうべによれば、市内しない本社ほんしゃ中小ちゅうしょう企業きぎょうやスタートアップ、大学だいがくなどを対象たいしょうに、無料むりょう利用りようできる枠組わくぐみをもうける予定よていだ。

 なぜ神戸こうべなのか。関係かんけいしゃによると「日本にっぽん国内こくないほかのエリアもライバルとしてげていた」という。神戸こうべえらばれた背景はいけいには、2つの要因よういんがあった。

 1つは、神戸こうべ全国ぜんこくてきにもめずらしいシリコンバレー事務所じむしょいていること。久元ひさもと喜造きぞう市長しちょう以前いぜんからスタートアップ育成いくせい重視じゅうししている。2016ねんにはべいベンチャーキャピタルの500 Global(きゅう500 Startups)と協力きょうりょくしてアクセラレータープログラム「500 KOBE ACCELERATOR」を主催しゅさいするなど、スタートアップ育成いくせいちからそそいできた。この文脈ぶんみゃくで「イノベーション専門せんもんかん」のポストを新設しんせつし、2020ねんにはシリコンバレー事務所じむしょいた。