春宮とうぐう坊ぼう

日にち語ご寫うつし法ほう
日にち語ご原文げんぶん	春宮とうぐう坊ぼう
假名かめい	とうぐうぼう
平文へいぶん式しき罗马字じ	touguubou

平安京へいあんきょう內裏圖ず，「梨なし壺つぼ」即そく東宮御所とうぐうごしょ「朝陽あさひ舍しゃ」

春宮とうぐう坊ぼう，唐名とうみょう為ため詹事府ふ、春はる坊ぼう，为日本にっぽん律令制りつりょうせい中なか的てき半はん獨立どくりつ機構きこう，負ふ責せめ皇太子こうたいし有ゆう關せき的てき一いち系列けいれつ東宮とうぐう事務じむ的てき宮みや廳ちょう，主おも官かん為ため相當そうとう從したがえ四よん位い下か的てき春宮とうぐう大夫たいふ（唐名とうみょう：詹事、太子たいし少しょう卿きょう等ひとし）。須注意ちゅうい的てき是ぜ，該坊與あずか東宮とうぐう傅でん和かず東宮とうぐう學士がくし之の間あいだ並無ならびな上下じょうげ級きゅう的てき管理かんり關係かんけい。且雖說せつ其本為ため獨立どくりつ於太政官だじょうかん體系たいけい以外いがい的てき官署かんしょ，但ただし實際じっさい上じょう該部門ぶもん仍在太政官だじょうかん的てき領りょう導しるべ範圍はんい以內。

春宮とうぐう坊ぼう在ざい最初さいしょ於奈良なら時代じだい中期ちゅうき，孝こう謙けん天皇てんのう天平てんぴょう寶たから字じ元年がんねん（757年ねん）頒布はんぷ的てき《養老ようろう律令りつりょう》規定きてい裡うら，下しも轄有3監かん6署しょ，共きょう9個こ直屬ちょくぞく的てき部門ぶもん。後來こうらい到いた了りょう平城ひらじろ天皇てんのう的てき時候じこう，他た先さき將はた「主おも書しょ署しょ」和かず「主しゅ兵へい署しょ」這兩個りゃんこ署しょ合併がっぺい進入しんにゅう「主しゅ藏ぞう監かん」部門ぶもん裡うら，再さい將しょう「主しゅ漿署」這個署しょ併入「主膳しゅぜん監かん」部門ぶもん裡うら，如此便びん形成けいせい了りょう春宮とうぐう坊ぼう理論りろん上じょう擁よう有ゆう3監かん3署しょ的てき格かく局きょく。但ただし隨ずい著ちょ時代じだい的てき推移すいい，實際じっさい上うえ有ゆう常態じょうたい任官にんかん的てき為ため主膳しゅぜん監かん、主しゅ殿しんがり署しょ、主しゅ馬うま署しょ這1監かん2署しょ的てき部門ぶもん。

《養老ようろう律令りつりょう·東宮とうぐう職員しょくいん令れい·春宮とうぐう坊ぼう條じょう》：「管かん監かん三さん署しょ六ろく」

構成こうせい

長官ちょうかん

『大夫たいふ』（從したがえ四よん位い下か）

《養老ようろう令れい·東宮とうぐう職員しょくいん令れい》：「大夫たいふ一いち人にん。掌てのひら吐納啟けい令れい宮人みやびと名めい帳ちょう、考こう敘、宿直しゅくちょく事ごと。」

春宮とうぐう大夫たいふ為ため春宮とうぐう坊ぼう四等官しとうかん中ちゅう的てき長官ちょうかん，該官職しょく的てき定員ていいん為ため1名めい。其職責しょくせき是ぜ為ため管理かんり東宮とうぐう內的一切いっさい事務じむ，如太子こ命令めいれい的てき處理しょり，東宮とうぐう內各級きゅう宮人みやびと們的選拔せんばつ、分配ぶんぱい和わ考察こうさつ評價ひょうか、名簿めいぼ等とう，還かえ負ふ責せめ管理かんり東宮とうぐう內的夜間やかん值班的てき調ちょう配はい和わ分ぶん組ぐみ，並なみ且在太子たいし側近そっきん替がえ其處理しょり各項かくこう事務じむ。唐名とうみょう稱しょう為ため「詹事」、「宮みや尹いん」、「太子たいし少しょう卿きょう」。

次官じかん

『亮あきら』（從したがえ五ご位い下か）

春宮とうぐう亮あきら為ため春宮とうぐう坊ぼう四等官しとうかん中ちゅう的てき次官じかん，該官職しょく的てき定員ていいん為ため1名めい。唐名とうみょう稱しょう為ため「詹事小正おばさ」、「太子たいし冼馬」。

判官ほうがん

『大進たいしん』（從したがえ六ろく位い上じょう）

春宮とうぐう大進たいしん為ため春宮とうぐう坊ぼう四等官しとうかん中ちゅう的てき上級じょうきゅう判官ほうがん，該官職しょく的てき定員ていいん為ため1名めい。唐名とうみょう稱しょう為ため「太子たいし詹事」、「詹事丞すすむ」。

『少しょう進すすむ』（從したがえ六ろく位い下か）

春宮とうぐう少しょう進すすむ為ため春宮とうぐう坊ぼう四等官しとうかん中ちゅう的てき下級かきゅう判官ほうがん，該官職しょく的てき定員ていいん為ため2名めい。唐名とうみょう稱しょう為ため「太子たいし詹事」、「詹事丞すすむ」。

主しゅ典てん

『大だい屬ぞく』（正せい八はち位い下か）

春宮とうぐう大だい屬ぞく為ため春宮とうぐう坊ぼう四等官中的上級主典，該官職しょく的てき定員ていいん為ため1名めい。唐名とうみょう稱しょう為ため「太子たいし錄ろく事ごと」、「詹事錄ろく事ごと」。

『少しょう屬ぞく』（從したがえ八はち位い上じょう）

春宮とうぐう少しょう屬ぞく為ため春宮とうぐう坊ぼう四等官中的下級主典，該官職しょく的てき定員ていいん為ため2名めい。唐名とうみょう稱しょう為ため「太子たいし錄ろく事ごと」、「詹事錄ろく事ごと」。

職員しょくいん

『史生ふみお』

負ふ責せめ公文こうぶん書寫しょしゃ、文案ぶんあん整理せいり的てき下級かきゅう書記官しょきかん。該官職しょく的てき定員ていいん為ため4名めい。平安へいあん時代じだい（延喜えんぎ式しき）新設しんせつ。

『坊ぼう掌てのひら』

該官職しょく的てき定員ていいん為ため2名めい。平安へいあん時代じだい（弘ひろし仁ひとし6年ねん）新設しんせつ。

『使つかい部ぶ』

負ふ責せめ接受せつじゅ官員かんいん驅使くし去さ做各項かくこう雜務ざつむ的てき職員しょくいん。該官職しょく的てき定員ていいん為ため30名めい。平安へいあん時代じだい（弘ひろし仁ひとし6年ねん）新設しんせつ。正せい六ろく位い－從したがえ八はち位い官員かんいん的てき成年せいねん滿まん21歲さい且未在朝ざいちょう廷任職しょく的てき嫡子ちゃくし（日本にっぽん律令りつりょう五ご位い以上いじょう為ため貴族きぞく），這些還沒ぼつ當とう官かん的中てきちゅう下級かきゅう官員かんいん嫡子ちゃくし，朝廷ちょうてい會かい根據こんきょ其能力りょく區分くぶん為ため上中かみなか下か三さん等とう，上等じょうとう便びん會かい被ひ分配ぶんぱい來らい大だい舍人とねり寮りょう擔任たんにん天皇てんのう近侍きんじ之の一いち的てき「大だい舍人とねり」，次じ之の的中てきちゅう等とう則のり會かい被ひ分配ぶんぱい到いた兵衛ひょうえ府ふ擔任たんにん天皇てんのう侍さむらい衛まもる的てき「兵衛ひょうえ」，再さい次つぎ之の的てき下等かとう則そく會かい被ひ分配ぶんぱい到いた各かく役所やくしょ擔任たんにん受驅使くし各項かくこう雜務ざつむ的てき下級かきゅう職員しょくいん「使つかい部ぶ」。

『直ちょく丁ひのと』

負ふ責せめ接受せつじゅ官員かんいん驅使くし去さ做各項かくこう雜務ざつむ的てき職員しょくいん。該官職しょく的てき定員ていいん為ため30名めい。

下しも轄部門もん

三さん監かん

三さん監かん的てき長官ちょうかん為ため相當そうとう從したがえ六ろく位い上じょう的てき「正ただし」，如主膳ぜん監かん的てき長官ちょうかん即そく為ため「主膳しゅぜん正ただし」。

• 主膳しゅぜん監かん（しゅぜんげん）：定員ていいん為ため90人にん，負ふ責せめ管理かんり東宮とうぐう內的各項かくこう飲食いんしょく相關そうかん事務じむ的てき部門ぶもん，監かん長官ちょうかん「主膳しゅぜん正ただし」同時どうじ也負責せめ為ため太子たいし嘗毒的てき重任じゅうにん。
• 主しゅ藏ぞう監かん（しゅぞうげん）：定員ていいん為ため32人にん，負ふ責せめ管理かんり東宮とうぐう內的各項かくこう諸しょ如珍寶ちんぽう、衣裝いしょう、錦綾きんりょう、食物しょくもつ、嗜好しこう品等ひんとう珍めずらし稀まれ藏ぞう品ひん。
• 舍人とねり監かん（とねりげん）:定員ていいん為ため614人にん，負ふ責せめ管理かんり東宮とうぐう內的東宮とうぐう舍人とねり們有關せき的てき禮儀れいぎ、分ぶん組ぐみ、名めい帳とばり等とう，東宮とうぐう舍人とねり即そく皇太子こうたいし身邊しんぺん的てき侍從じじゅう人員じんいん。

六ろく署しょ

六ろく署しょ（後こう為ため三さん署しょ）的てき長官ちょうかん為ため相當そうとう從したがえ六ろく位い下か的てき「首くび」，如主殿どの署しょ的てき長官ちょうかん即そく為ため「主しゅ殿しんがり首くび」。

• 主しゅ殿しんがり署しょ（しゅでんしょ）：定員ていいん為ため39人にん，負ふ責せめ管理かんり東宮とうぐう內有關せき於沐浴もくよく湯ゆ池ち、燈ひ燭しょく、打だ掃、鋪しき設しつらえ等とう宮殿きゅうでん事務じむ。
• 主しゅ馬うま署しょ（しゅめしょ）：定員ていいん為ため23人にん，負ふ責せめ管理かんり東宮とうぐう內有關せき於馬匹ひき、鞍くら具ぐ等とう事務じむ的てき維護。
• 主しゅ工こう署しょ（しゅこうしょ）：定員ていいん為ため75人にん，負ふ責せめ東宮とうぐう內的土木どぼく工作こうさく，以及管理かんり銅どう鐵てつ、雜作ぞうさ物ぶつ等とう東西とうざい的てき事務じむ。
• 主おも書しょ署しょ（しゅしょしょ）：在ざい平城ひらじろ天皇てんのう時代じだい（806年ねん－809年ねん）時和ときわ主ぬし兵へい署しょ一同被併入主藏監，成なり為ため其下轄官署しょ。定員ていいん為ため9人にん，負ふ責せめ管理かんり東宮とうぐう內有關せき藏書ぞうしょ、筆硯ひっけん、藥品やくひん之の類るい事務じむ。
• 主しゅ兵へい署しょ（しゅへいしょ）：同どう上面うわつら主ぬし書しょ署しょ一同被併入主藏監，成なり為ため其下轄官署しょ。定員ていいん為ため9人にん，負ふ責せめ管理かんり東宮とうぐう內有關せき兵器へいき、儀仗ぎじょう之の類るい事務じむ。
• 主しゅ漿署（しゅしょうしょ）：也是在ざい平城ひらじろ時代じだい被ひ併入主膳しゅぜん監かん裡うら，成なり為ため其下轄官署しょ。定員ていいん為ため25人にん，負ふ責せめ東宮とうぐう內有關せき粥かゆ類るい、漿水飲いん品ひん、甜品點心てんしん等とう事務じむ。

相關そうかん職位しょくい

• 東宮とうぐう傅でん：定員ていいん1名めい，官位かんい相當そうとう於從したがえ四よん位い上じょう，主要しゅよう由よし官員かんいん中ちゅう的てき大納言だいなごん兼任けんにん。職責しょくせき是ぜ輔導ほどう皇太子こうたいし的てき道德どうとく教導きょうどう與あずか教育きょういく。
• 東宮とうぐう學士がくし：定員ていいん2名めい，官位かんい相當そうとう於從したがえ五ご位い下か，多た由よし朝廷ちょうてい儒學じゅがく家か兼任けんにん，職責しょくせき為ため伴とも讀太子たいし，學習がくしゅう儒學じゅがく經典きょうてん等とう。