盧の志こころざし

盧の志こころざし（3世紀せいき—312年ねん），字じ子道しどう，范陽涿（今こん河北かほく省しょう涿州市し）人にん。東ひがし漢かん大儒たいじゅ盧の植しょく的てき曾孫そうそん。西にし晉すすむ官員かんいん，成都せいと王おう司馬しば穎的心腹しんぷく，曾參與さんよ八はち王おう之の亂みだれ，永えい嘉之よしゆき亂らん後こう被ひ漢國かんごく軍隊ぐんたい捕と擄，不ふ久ひさ被ひ殺ころせ。

生平おいだいら

奉たてまつ為ため謀はかりごと主ぬし

盧の志こころざし早年そうねん曾任公おおやけ府ふ掾じょう、尚書しょうしょ郎ろう和わ鄴縣縣令けんれい。成都せいと王おう司馬しば穎鎮守ちんじゅ鄴城時じ，欣賞其才智和ともかず度量どりょう，視し為ため心腹しんぷく並なみ以其為ため謀はかりごと主ぬし。永えい康やすし二に年ねん（301年ねん），趙ちょう王おう司馬しば倫りん稱しょう帝みかど，引來齊ひとし王おう司馬しば冏起おこり兵へい討伐とうばつ，並なみ派は使者ししゃ聯絡れんらく司馬しば穎，司馬しば穎找盧の志こころざし商しょう討，盧の志こころざし主張しゅちょう司馬しば穎親自じ率りつ兵へい響ひびき應おう，並なみ建議けんぎ司馬しば穎徵任にん賢才けんさい，借か機き取得しゅとく名望めいぼう。司馬しば穎十じゅう分ふん同意どうい，並なみ改選かいせん屬官ぞっかん，以盧志こころざし為ため諮はか議ぎ參さん軍ぐん，補ほ左ひだり長ちょう史ふみ。及後前ぜん鋒ほこさき都と督とく趙ちょう驤被司馬しば倫りん擊げき敗はい，司馬しば穎部眾都十じゅう分ふん害がい怕，不ふ少しょう人ひと更さら建議けんぎ司馬しば穎退保ほ朝ちょう歌か。但ただし盧の志こころざし則そく認みとめ為ため戰爭せんそう不ふ會かい沒ぼつ勝負しょうぶ，敵てき軍ぐん新しん勝かち必然ひつぜん有ゆう輕けい敵てき之の心しん，而軍隊たい停とま駐ちゅう只ただ會かい令れい士し兵へい畏かしこ懼，應おう該挑選せん精兵せいびょう，並なみ加か快かい行軍こうぐん，出で其不意地いじ進攻しんこう。司馬しば穎聽從ちょうじゅう，繼續けいぞく前進ぜんしん。不ふ久ひさ司馬しば倫りん兵へい敗はい，盧の志こころざし又また以司馬ば穎戰功こう高だか，日にち後ご將はた與あずか齊ひとし王おう輔政，但ただし兩雄りょうゆう不ふ兩立りょうりつ，建議けんぎ司馬しば穎因程ほど太たい妃ひ（司馬しば穎生母せいぼ）患病而求退すさ，推崇齊ひとし王おう，可か獲え全國ぜんこく的てき稱たたえ譽ほまれ。司馬しば穎聽從ちょうじゅう；後ご又また聽從ちょうじゅう盧の志こころざし的てき建議けんぎ，做了援助えんじょ受戰爭そう影響えいきょう的てき平民へいみん和わ收斂しゅうれん陣じん亡ほろび士卒しそつ的てき行動こうどう，最終さいしゅう得え到いた全國ぜんこく稱しょう頌，天下てんか歸心きしん。戰後せんご盧の志こころざし獲え封ふう為ため武たけ強つよし侯こう，加か散ち騎き常つね侍さむらい。

屢拒諫言

司馬しば冏掌權けん後ご不ふ久ひさ即そく因いん驕奢きょうしゃ專橫せんおう而令眾人失望しつぼう，司馬しば穎因獲え天下でんか歸心きしん，於是被ひ任命にんめい輔政，但ただし司馬しば穎以程ほど太たい妃ひ留とめ戀こい鄴城為ため由よし留とめ在ざい鄴城。太ふとし安やす元年がんねん（302年ねん），河間こうま王おう司馬しば顒聽從ちょうじゅう李り含的てき計けい謀はかりごと，命いのち長ちょう沙すな王おう司馬しば乂討伐とうばつ司馬しば冏，實質じっしつ是ぜ望もち借か司馬しば冏之手しゅ除去じょきょ司馬しば乂，自己じこ再さい以為司馬しば乂報仇かたき為ため名めい討伐とうばつ司馬しば冏，再さい立だて司馬しば穎為帝みかど，自己じこ總攬そうらん大權たいけん。於是司馬しば顒聯絡れんらく司馬しば穎，司馬しば穎即答そくとう應おう，盧の志こころざし勸すすむ諫但無法むほう阻止そし。及後司馬しば乂擊敗はい並なみ殺ころせ死し司馬しば冏，總そう掌てのひら大權たいけん，但ただし事こと無む鉅細都會とかい諮詢しじゅん司馬しば穎，司馬しば穎實際ぎわ上じょう在ざい遙はるか控ひかえ朝政ちょうせい。但ただし因よし司馬しば顒的計けい劃不成なり，司馬しば穎亦因いん司馬しば乂在朝ざいちょう而未能のう專せん擅，二人於是密謀誅除司馬乂。太たい安やす二に年ねん（303年ねん）司馬しば穎以荊州張ちょう昌あきら作さく亂らん而請求せいきゅう親おや征せい，但ただし未到みとう已やめ被かむ陶とう侃ただし平定へいてい；司馬しば穎於是ぜ決定けってい進攻しんこう洛陽らくよう。盧の志こころざし即そく勸すすむ諫司馬ば穎，認みとめ為ため司馬しば穎已得とく百姓ひゃくしょう歸心きしん，又また協きょう助じょ討平張ちょう昌あきら叛亂はんらん，應おう該在關せき外がい駐兵ちゅうへい，文ぶん服ふく入朝にゅうちょう，才さい是ぜ霸王者しゃ行ぎょう的てき事こと。但ただし司馬しば穎不聽，仍堅持けんじ進攻しんこう洛陽らくよう。

次つぎ年ねん，司馬しば穎與司馬しば顒的聯れん軍ぐん成功せいこう攻おさむ破やぶ洛陽らくよう，並なみ殺ころせ死し司馬しば乂；司馬しば穎被立りつ為ため皇すめらぎ太ふとし弟おとうと，任にん丞相じょうしょう，又また表おもて盧の志こころざし為ため中書ちゅうしょ監かん，留とめ鄴城參さん署しょ丞相じょうしょう府ふ事ごと。司馬しば穎不久ひさし亦また回かい到いた鄴城遙はるか控ひかえ朝政ちょうせい。同年どうねん，東海とうかい王おう司馬しば越えつ與あずか晉すすむ惠めぐみ帝みかど親おや征せい司馬しば穎，但ただし在ざい蕩とろけ陰かげ被ひ司馬しば穎擊敗はい，晉すすむ惠めぐみ帝みかど遭亂軍ぐん所しょ棄被擄，盧の志こころざし於是被ひ派は到いた當地とうち迎接げいせつ惠めぐみ帝みかど回かい鄴城。

侍さむらい奉たてまつ帝みかど側がわ

但ただし不ふ久ひさ，安やす北きた將軍しょうぐん王おう浚又また與あずか司馬しば騰あが等とう領りょう兵へい討伐とうばつ司馬しば穎，更さら擊げき敗はい迎擊げいげき的てき王おう斌あきら，盧の志こころざし見み形勢けいせい危急ききゅう，勸すすむ司馬しば穎帶惠めぐみ帝みかど到いた洛陽らくよう。當とう晚ばん尚なお有ゆう部ぶ眾一萬まん五ご千せん人にん，但ただし因よし程ほど太たい妃ひ留とめ戀こい鄴城而令司馬しば穎猶豫よ不ふ決けつ，士し眾到日出にっしゅつ時じ已やめ經けい潰つぶせ散ち，僅有殿中でんちゅう武たけ賁一千せん人にん在ざい，盧の志こころざし於是再さい勸すすむ，但ただし直ちょく至いたり程ほど太たい妃ひ相しょう信しん的てき道士どうし逃跑後ご才ざい決意けつい逃走とうそう。當時とうじ人馬じんば已やめ散ち，盧の志こころざし在ざい營陣間あいだ找到數すう輛鹿車しゃ，司馬しば督ただし韓かん玄げん收集しゅうしゅう黃門こうもん亦また得とく百ひゃく多た人じん，成功せいこう帶たい惠めぐみ帝みかど啟けい程ほど。同時どうじ惠めぐみ帝みかど又また召領兵へい八はち千せん戍守洛陽らくよう的てき屯たむろ騎き校こう尉じょう郝昌迎むかい駕が，後ご在ざい汲郡與あずか郝昌會合かいごう後ご才ざい有ゆう盛もり兵へい護まもる駕が。盧の志こころざし此時則そく建議けんぎ惠めぐみ帝みかど大赦たいしゃ天下でんか，與あずか民みん休息きゅうそく。到いた洛陽らくよう後ご又また請求せいきゅう以滿まん奮為ため司つかさ隸校尉じょう，最終さいしゅう令れい很多逃散者しゃ都と回かい來らい，百官大致都齊集了，惠めぐみ帝みかど感かん到いた高こう興きょう而賞賜しょうし盧の志こころざし。

當時とうじ在ざい洛陽らくよう擁よう兵へい專せん政せい的てき司馬しば顒部將ぶしょう張ちょう方かた將はた洛陽らくよう搜さがせ刮殆盡つき，更さら意圖いと逼惠帝みかど遷都せんと長安ながやす；但ただし惠めぐみ帝みかど和わ大臣だいじん都と不順ふじゅん從したがえ，張ちょう方かた於是以武力りょく脅おびえ逼惠帝みかど，更さら加か意圖いと焚毀洛陽らくよう宮室きゅうしつ以絕眾心。盧の志知しち道後どうご則そく以當日び董ただし卓たく焚毀洛陽らくよう的てき事こと游ゆう說せつ張はり方かた，成功せいこう保ほ住じゅう洛陽らくよう城じょう。但ただし惠めぐみ帝みかど始終しじゅう被ひ張はり方かた脅おびえ逼到長安ながやす，只ただ有ゆう盧の志こころざし侍さむらい奉たてまつ在ざい側がわ。到いた長安ながやす後ご，司馬しば穎被廢はい，遣や回かい封地ほうち成都せいと，盧の志こころざし亦また被ひ免官めんかん。

隨ずい主ぬし左右さゆう

永興りょうご二に年ねん（305年ねん），東海とうかい王おう司馬しば越えつ以讓晉すすむ惠めぐみ帝みかど還かえ都と洛陽らくよう為ため名めい起おこり兵へい，而司馬ば顒見司馬しば穎在鄴城仍有支持しじ者しゃ，於是命いのち司馬しば穎回鄴城，盧の志こころざし亦また任命にんめい為ため魏ぎ郡ぐん太守たいしゅ，加か左ひだり將軍しょうぐん，隨ずい同どう司馬しば穎到鄴城。次つぎ年ねん，司馬しば穎到洛陽らくよう，但ただし遇ぐう到いた司馬しば越えつ大軍たいぐん，受平昌あきら公おおやけ司馬しば模も前ぜん鋒ほこさき督とく護まもる馮嵩所ところ拒こばめ，被ひ逼回長安ながやす，但ただし途中とちゅう又また得とく悉司馬ば顒斬張ちょう方ほう求もとむ和わ及司馬ば越こし攻おさむ破やぶ洛陽らくよう。司馬しば穎走向むこう華はな陰かげ而盧志こころざし回かい長安ながやす，盧の志向しこう中央ちゅうおう陳謝ちんしゃ後ご到いた武たけ關せき會合かいごう司馬しば穎，但ただし在ざい南陽なんよう新野しんの被ひ劉りゅう陶すえ追つい捕と，司馬しば穎和盧の志こころざし於是逃到河北かほく。司馬しば穎到後ご被ひ范陽王おう司馬しば虓幽かそけ禁きん，一個多月後司馬虓暴斃，司馬しば穎則被ひ司馬しば虓長史し劉りゅう輿こし殺害さつがい，其官屬ぞく見み此逃散，僅盧志こころざし親おや自じ送おく殯，此舉亦また得え到いた當とう時人じじん的てき嘉よしみ許もと。

平ひら陽ひ遇ぐう害がい

司馬しば越後えちご來任らいにん命いのち盧の志こころざし為ため軍ぐん諮はか祭まつり酒しゅ，遷衛尉じょう。永えい嘉よしみ末すえ年ねん任にん尚書しょうしょ。永えい嘉よしみ五ご年ねん（311年ねん）發生はっせい永えい嘉之よしゆき亂らん後ご，盧の志こころざし與あずか妻つま兒じ北上ほくじょう投とう靠もたれ并州刺史しし劉りゅう琨，但ただし在ざい陽ひ邑被ひ漢國かんごく河かわ內王劉りゅう粲つばら擄去。次つぎ年ねん，盧の志こころざし與あずか妻子さいし和わ兒じ子こ盧の謐和わ盧の詵都と被ひ送おく往漢國こく首都しゅと平たいら陽よう。同年どうねん劉りゅう琨率兵へい擊げき敗はい劉りゅう粲つばら，盧の志こころざし長子ちょうし盧の諶投とう歸かえり劉りゅう琨，盧の志和しわ其在平ひら陽ひ的てき家人かじん都と被ひ殺ころせ。

其他

卢志曾在在ざい大庭おおば广众之の下しも问陆机：“陆逊、陆抗是ぜ你的什么人じん？” 陆机回答かいとう：“就像你和卢毓、卢珽的てき关系。”陆云变了脸色，从屋子こ裏うら出来でき以后，对哥哥陸機き说：“何なに必這樣さま？他た可能かのう真しん的てき不知ふち道どう。”陆机严肃说道：“父ちち亲和祖父そふ名めい扬四海しかい，难道会かい不知ふち道どう？這個鬼子おにご当とう着き我わが们的面めん直ちょく呼よび他た们的名めい讳，如此无礼！”

家族かぞく

夫人ふじん

• 清河きよかわ崔ちぇ氏し，御ご史し中ちゅう丞すすむ崔ちぇ参さん之これ女おんな

子女しじょ

• 盧の諶：盧の志こころざし長子ちょうし，隨ずい父ちち亡ほろび歸がえ劉りゅう琨，劉りゅう琨死後ご先後せんご流落ながれおち北方ほっぽう，被ひ段だん部ぶ鮮卑首領しゅりょう段だん末まつ波なみ所ところ留とめ而不得とく南みなみ渡わたり東あずま晉すすむ，後こう於後こう趙ちょう中ちゅう任官にんかん。
• 盧の謐：盧の志こころざし次子じし，與あずか盧の志こころざし同どう於平陽ひ被ひ殺ころせ。
• 盧の詵：盧の志こころざし子こ，與あずか盧の志こころざし同どう於平陽ひ被ひ殺ころせ。

參考さんこう資料しりょう

• 《晉すすむ書しょ》 （盧の志こころざし傳でん、司馬しば穎傳）
• 《資し治ち通どおり鑑かん》卷まき八はち十じゅう三さん至いたり八はち十じゅう八はち