林はやし庚かのえ白しろ

林はやし庚かのえ白しろ

林はやし庚かのえ白しろ（1896年ねん—1941年ねん12月19日にち），原名げんめい學がく衡，字じ凌しのげ南みなみ，又また字じ眾難，自じ號ごう摩ま登とう和尚おしょう，是ぜ一いち位い出身しゅっしん福建ふっけん省しょう閩侯縣けん螺にし洲しゅう鎮（今いま福ふく州しゅう郊區螺にし洲しゅう鎮州尾お村むら）的てき詩人しじん與あずか政治せいじ人物じんぶつ。

生平おいだいら

革命かくめい生涯しょうがい

林はやし庚かのえ白しろ自じ幼よう即そく沒ぼつ有ゆう父母ちちはは，並なみ由よし其姐姐あね撫養むや長大ちょうだい。7歲入さいにゅう私塾しじゅく，8歲さい到いた北京ぺきん求もとめ學がく。1907年ねん因いん寫うつし論文ろんぶん罵ののし孔子こうし、周しゅう公こう，被ひ天津てんしん譯わけ學がく館たて開ひらく除じょ學籍がくせき。1908年ねん入いれ天津てんしん北洋ほくよう客きゃく籍せき學堂がくどう，1909年ねん秋あき，因いん領りょう導しるべ反日はんにち運動うんどう又また被ひ學堂がくどう開ひらき除じょ。不ふ久ひさ，自じ天津てんしん赴北京ぺきん。宣せん統みつる元年がんねん（1909年ねん），13歲さい的てき林はやし庚かのえ白しろ考こう入いれ京師けいし大學だいがく堂どう預あずか科か。1910年ねん，經けい汪ひろし精せい衛まもる介かい紹，加入かにゅう中國ちゅうごく同盟どうめい會かい。

辛からし亥い革命かくめい後ご，民みん國こく元年がんねん（1912年ねん），林はやし庚かのえ白しろ與あずか陳ひね模も（陳ちん勒生）等とう人じん在ざい上海しゃんはい創そう辦「黃き花はな碧あお血ち社しゃ」，專門せんもん暗殺あんさつ帝みかど制せい餘あまり孽（一說いっせつ名めい為ため「鐵血てっけつ剷除團だん」，專門せんもん暗殺あんさつ北洋ほくよう官かん僚及變節へんせつ的てき革命かくめい黨人とうじん）。同年どうねん，經けい同鄉どうきょう林はやし之の夏なつ介かい紹加入かにゅう「南みなみ社しゃ」，並なみ結ゆい交柳やなぎ亞子あこ。同年どうねん，出で任にん上海しゃんはい的てき日報にっぽう《民みん國こく新聞しんぶん》主筆しゅひつ。1913年ねん春はる，離はなれ開ひらき上海しゃんはい赴北京ぺきん，主持しゅうもち國民黨こくみんとう在ざい北方ほっぽう的てき機關きかん報ほう《民みん國こく報ほう》。同年どうねん，出で任にん「憲法けんぽう起草きそう委員いいん會かい」秘書ひしょ長ちょう。

1916年ねん國會こっかい重じゅう開ひらけ後ご，民みん國こく6年ねん（1917年ねん）林はやし庚かのえ白しろ南下なんか廣州こうしゅう，追隨ついずい孫まご中山ちゅうざん開ひらき展てん護法ごほう運動うんどう，1917年ねん8月がつ任にん廣州こうしゅう國會こっかい非常ひじょう會議かいぎ秘書ひしょ長ちょう，1917年ねん9月がつ兼任けんにん孫まご中山なかやま大元帥だいげんすい府ふ秘書ひしょ。後來こうらい孫まご中山なかやま辭去じきょ大元帥だいげんすい職しょく，林はやし庚かのえ白也はくや隨ずい之の引退いんたい。1921年ねん，奉たてまつ孫まご中山なかやま派遣はけん，到いた北洋ほくよう第だい二に艦隊かんたい從事じゅうじ策さく反はん活動かつどう，但ただし策さく反はん未み果はて。

南京なんきん時期じき

1937年ねん3月がつ，林はやし庚かのえ白しろ與あずか林はやし北きた麗うらら在ざい上海しゃんはい訂てい婚儀こんぎ式しき上じょう留とめ影かげ。

1927年ねん四よん一いち二に政變せいへん後ご，一いち直ちょく信仰しんこう馬うま列れつ主義しゅぎ與あずか唯物ゆいぶつ史觀しかん的てき林はやし庚かのえ白しろ，因いん為ため對たい馬うま克かつ思おもえ主義しゅぎ的てき唯物ゆいぶつ觀かん產さん生せい懷疑かいぎ，而一いち度ど消極しょうきょく，閉門へいもん讀書どくしょ，研究けんきゅう詩し詞し。1928年ねん之これ後ご，在ざい南京なんきん先後せんご任にん國民こくみん政府せいふ外交がいこう部ぶ顧問こもん、南京なんきん市し政府せいふ參事さんじ。1933年ねん，林はやし庚かのえ白しろ在ざい上海しゃんはい創そう辦《長なが風ふう》半月はんつき刊かん。這一時期じき，他た創作そうさく詩文しぶん很多，先後せんご編へん校こう《庚かのえ白しろ詩し存そん》、《庚かのえ白しろ詩し詞し集しゅう》，還かえ著しる有ゆう《孑樓隨筆ずいひつ》、《孑樓詩し詞し話ばなし》等とう等とう，為ため南みなみ社しゃ健けん將しょう。

林はやし庚かのえ白しろ自じ投身とうしん詩壇しだん，師し從したがえ「江西えにし詩し派は」的てき陳ひね石せき遺のこ，別人べつじん多た認みとめ為ため其似李り義よし山さん，後來こうらい他た被ひ譽ほまれ為ため「中國ちゅうごく一代いちだい詩人しじん」。林はやし庚かのえ白しろ自稱じしょう：「十じゅう年ねん前まえ論ろん今いま人じん詩し，鄭てい孝たかし胥第だい一いち，我わが第だい二に。倘現在ざい以古今ここん人じん來らい比論ひろん，那な麼我第だい一いち，杜もり甫はじめ第だい二に，孝こう胥還談だん不ふ上うえ。」眾人鬨かちどき笑わらい，林はやし庚かのえ白しろ卻若無む其事。曹聚仁ひとし在ざい南みなみ社しゃ雅みやび集しゅう時じ發表はっぴょう演えんじ講こう，認みとめ為ため辛からし亥い革命かくめい是ぜ具有ぐゆう濃厚のうこう浪漫ろうまん氣き氛的政治せいじ運動うんどう，南みなみ社しゃ詩文しぶん是ぜ具有ぐゆう龔自珍めずらし氣き氛的詩文しぶん，林はやし庚かのえ白しろ即そく活かつ著ちょ的てき龔自珍めずらし。柳やなぎ亞子あこ認みとめ為ため恰當，但ただし林はやし庚かのえ白しろ則そく認みとめ為ため：「我わが心しん目め中ちゅう尚なお且無南みなみ杜もり，更さら何なん有ゆう龔定庵あん？曹某比ひ我わが做龔定てい庵あん，未み免めん太ふと淺あさ視し我わが了りょう。」柳やなぎ亞子あこ與あずか林はやし庚かのえ白しろ交往30多年たねん，評價ひょうか他た的てき詩し稱しょう：「庚かのえ白しろ的てき詩し，理想りそう瑰奇而魅力雄りきお厚あつし，雖余亦また愧謝弗どる如。當代とうだい抱だき殘ざん守もり缺かけ者しゃ，又また足あし當とう其劍頭あたま一いち啖耶？」

林はやし庚かのえ白しろ還かえ潛心せんしん研究けんきゅう命いのち理り，尤ゆう其喜愛あい占うらない卜ぼく。據よりどころ說せつ，袁世凱稱帝みかど後ご，林はやし庚かのえ白しろ曾預言よげん袁世凱壽命じゅみょう將はた終おわり。他た還かえ著しる有ゆう《人ひと鑒》一いち書しょ，據よりどころ說せつ其中預言よげん了りょう章あきら士し釗入閣にゅうかく、孫まご傳でん芳かおる入にゅう浙、林はやし白水しろみず橫死おうし、廖仲愷死し於非命いのち，被ひ時人じじん評ひょう為ため「皆みな言ごと之の確かく鑿如響ひびき斯應」。日にち後ご，林はやし庚かのえ白しろ專せん以看相しょう、算さん命いのち為ため生せい，不ふ再さい作詩さくし文ぶん。

林はやし庚かのえ白しろ18歲さい即そく與あずか許もと金きん心こころ女おんな士し結婚けっこん，後來こうらい離婚りこん，林はやし庚かのえ白しろ撫養むや五ご、六ろく個こ孩子。在ざい北京ぺきん時じ，林はやし庚かのえ白しろ曾追求ついきゅう林はやし徽因，後來こうらい又また曾追求ついきゅう電でん影かげ明星みょうじょう兼けん女おんな作家さっか王おう瑩，但ただし均ひとし無む結果けっか。林はやし庚かのえ白しろ到いた南京なんきん任にん職しょく後ご，曾與國民こくみん政府せいふ鐵道てつどう部ぶ女おんな職員しょくいん張ちょう璧戀愛れんあい。1937年ねん3月がつ7日にち，林はやし庚かのえ白しろ與あずか林はやし北きた麗うらら在ざい上海しゃんはい訂てい婚こん。1937年ねん9月がつ26日にち，林はやし庚かのえ白しろ與あずか林はやし北きた麗うらら在ざい南京なんきん國際こくさい聯れん歡社結婚けっこん，陳ちん真如しんにょ、陳ちん公博きみひろ證あかし婚こん。林はやし北きた麗うらら的てき父親ちちおや林はやし寒かん碧あお，母親ははおや徐じょ蘊華，徐じょ蘊華的てき姐あね姐あね是ぜ徐じょ自じ華はな，徐じょ蘊華、徐じょ自じ華はな都と是ぜ秋あき瑾生前せいぜん好こう友とも。

香港ほんこん身み亡ほろび

1936年ねん春はる，林はやし庚かのえ白しろ在ざい廣州こうしゅう遊歷ゆうれき時じ留とめ影かげ

1936年ねん8月がつ15日にち，林はやし庚かのえ白しろ被ひ任命にんめい為ため國民こくみん政府せいふ立法院りっぽういん立法りっぽう委員いいん。1937年ねん聖きよし誕夜，林はやし庚かのえ白しろ、林はやし北きた麗うらら夫婦ふうふ自じ南京なんきん西にし逃，經けい徐じょ州しゅう、鄭てい州しゅう、漢かん口こう到達とうたつ重慶たーちん。1941年ねん12月1日にち，一いち直ちょく在ざい重慶たーちん當とう立法院りっぽういん立法りっぽう委員いいん的てき林はやし庚かのえ白しろ攜妻帶たい子來こらい到いた香港ほんこん，擬なずらえ與あずか在ざい香港ほんこん的てき文化ぶんか人じん交流こうりゅう，創そう辦日報ほう以宣傳せんでん抗日こうにち，這一計けい劃獲得かくとく陳ちん嘉よしみ庚かのえ的てき支持しじ，此外他た還かえ準じゅん備創辦詩人じん協會きょうかい，並なみ且編撰せん一いち部民ぶみん國史こくし。但ただし抵達香港ほんこん僅八天てん，日にち軍ぐん即そく偷襲珍ちん珠たま港みなと，隨ずい即そく占領せんりょう香港ほんこん。1941年ねん12月19日にち，林はやし庚かのえ白しろ夫婦ふうふ在ざい九きゅう龍りゅう天文台てんもんだい道どう，因いん未み有理ゆうり會かい站崗之の日にち軍ぐん喝かつ令れい停とま步ふ，而遭到日び軍ぐん開ひらき槍やり射擊しゃげき，林はやし庚かのえ白しろ胸部きょうぶ中ちゅう彈だん，當とう場ば身み亡ほろび，享年きょうねん45歲さい，當時とうじ遺體いたい被ひ埋うめ在ざい天文台てんもんだい道どう旁つくり的てき泥どろ坑あな；其妻林りん北きた麗うらら右みぎ臂ひじ中ちゅう彈だん，受重傷きず未み死し，並なみ在ざい香港ほんこん療養りょうよう。

身み後ご

林はやし北きた麗うらら在ざい1943年ねん回かい到いた中國ちゅうごく內地，終身しゅうしん未み再婚さいこん。2006年ねん10月がつ15日にち，林はやし北きた麗うらら在ざい上海しゃんはい逝世。

軼事いつじ

據よりどころ《魯迅ろじん日記にっき》載の，1929年ねん，林はやし庚かのえ白しろ曾慕名めい拜はい訪おとずれ魯迅ろじん，但ただし遭魯迅拒見み。不ふ久ひさ林はやし庚かのえ白しろ便びん作さく《諷魯迅ろじん》一いち詩し以罵之の：

魯迅ろじん文章ぶんしょう久ひさし自じ雄ゆう，痴ち聾ろう如許殆成翁おきな？

婢知通どおり謁先求もとめ刺とげ，客きゃく待まち應おう聲ごえ儼げん候こう蟲ちゅう。
畢竟ひっきょう猶なお存そん官かん長ちょう氣き，尋常じんじょう只ただ道どう幕僚ばくりょう風ふう。

景けい雲くも里さと畔ほとり飄檐滴しずく，一笑いっしょう先生せんせい技わざ未み窮きゅう！

「

」

——《諷魯迅ろじん》

1933年ねん，誤傳ごでん丁ちょう玲れい遇ぐう害がい，魯迅ろじん作さく《悼丁君くん》吊つるし之の：

如磬夜氣やき壓あつ重じゅう樓ろう，剪柳春風しゅんぷう導しるべ九きゅう秋あき。
瑤よう瑟凝塵ちり清きよし怨絕，可憐かれん無む女おんな耀高丘おか。

「

」

——魯迅ろじん《悼丁君くん》

不ふ久ひさ林はやし庚かのえ白しろ卻又在ざい自己じこ的てき詩論しろん文集ぶんしゅう《孑樓詩し詞し話ばなし》中ちゅう稱讚しょうさん魯迅ろじん的てき詩し：「近見ちかみ魯迅ろじん吊つるし丁ちょう玲れい絕句ぜっく極ごく佳けい，此老固かた無む所しょ不能ふのう耶？錄ろく以實吾われ詩話しわ。詩し云うん：『如磐夜氣やき壓あつ重じゅう樓ろう，剪柳春風しゅんぷう導しるべ九きゅう秋あき。瑤よう瑟凝塵ちり清きよし怨絕，可憐かれん無む女おんな耀高丘おか。』以論工こう力りょく，突過義ぎ山やま。」

著作ちょさく

• 《麗うらら白しろ樓ろう遺のこ集しゅう》，內有《今こん詩し稿こう》殘ざん稿こう一いち卷かん、《麗うらら白しろ樓ろう文ぶん剩あま》一いち卷かん、《麗うらら白しろ樓ろう詞し剩あま》一いち卷かん、《麗うらら白しろ樓ろう語ご體からだ詩し剩あま》一いち卷かん、《麗うらら白しろ樓ろう詩話しわ》二に卷かん、《虎穴こけつ餘生よせい記き》一いち卷かん、《水上すいじょう集しゅう》三さん卷かん、《吞日集しゅう》八はち卷かん、《角かく聲ごえ集しゅう》四よん卷かん、《虎とら尾お前まえ集しゅう》一いち卷かん、《虎とら尾後おご集しゅう》一いち卷かん。