アフリカ Africa 2014年ねん2月がつ

日米にちべい、アジア・アフリカの働はたらく女性じょせい支援しえん　ＯＤＡを活用かつよう

2014/2/1 14:00

日本経済新聞にほんけいざいしんぶん　電子でんし版ばん

【ワシントン＝吉野よしの直也なおや】日米にちべい両りょう政府せいふはアジアやアフリカを中心ちゅうしんに女性じょせいの労働ろうどう市場いちばへの参加さんかを後押あとおしするための協力きょうりょくを拡大かくだいする。政府せいふ開発かいはつ援助えんじょ（ＯＤＡ）を、妊にん婦ふの感染かんせん予防よぼうなど国際こくさい保健ほけんの推進すいしんや起業きぎょう支援しえんに生いかす。労働ろうどう環境かんきょうの改善かいぜんに向むけて国際こくさい世論せろんにも訴うったえる。世界せかい規模きぼで積極せっきょく的てきに働はたらく女性じょせいが増ふえれば、世界せかい経済けいざいの活性かっせい化かにつながると判断はんだんした。

東南とうなんアジア諸国しょこく連合れんごう（ＡＳＥＡＮあせあん）や、アジア太平洋たいへいよう経済けいざい協力きょうりょく会議かいぎ（ＡＰＥＣえいぺっく）の参加さんか国こくにも連携れんけいを働はたらきかける。女児じょじの就学しゅうがく率りつの向上こうじょうや、職業しょくぎょう訓練くんれんの提供ていきょうなど労働ろうどう環境かんきょうの改善かいぜんを提唱ていしょうする。

２月がつにワシントンやパプアニューギニアで開催かいさいするシンポジウムでは、国際こくさい社会しゃかいで問題もんだい意識いしきの共有きょうゆうを進すすめながら具体ぐたい策さくを詰つめていく。今月こんげつ３日にちには横浜よこはま市しでアフリカの女性じょせい起業きぎょう家か向むけのシンポジウムを開ひらく。キャロライン・ケネディ駐ちゅう日米にちべい大使たいし、岸きし信夫しのぶ外務がいむ副ふく大臣だいじんが参加さんかする予定よていだ。

世界せかい各かく地域ちいきの女性じょせいの就業しゅうぎょう率りつをみると、サハラ以南いなんのアフリカなどは必かならずしも数字すうじは低ひくくないが、貧困ひんこんに迫せまられて働はたらいている場合ばあいが多おおい。日米にちべいのＯＤＡによる支援しえんで、まず貧困ひんこん問題もんだいを改善かいぜんし、女性じょせいが選えらぶ仕事しごとの選択肢せんたくしを増ふやす。

一方いっぽう、人口じんこう減少げんしょうに直面ちょくめんする日本にっぽんは女性じょせいの労働ろうどう力りょくを積極せっきょく的てきに活用かつようする必要ひつようがある。安倍晋三あべしんぞう首相しゅしょうは女性じょせいの力ちからを経済けいざい成長せいちょうの「最大さいだいの潜在せんざい力りょく」と位置付いちづけ、アベノミクスの「第だい３の矢や」の中核ちゅうかくに据すえる。国際こくさい保健ほけんの普及ふきゅうを通つうじて日本にっぽんの医療いりょう分野ぶんやの輸出ゆしゅつ振興しんこうにも期待きたいする。リベラルを掲かかげる米べい民主党みんしゅとうの流ながれをくむオバマ政権せいけんは(1)女性じょせい(2)人権じんけん(3)貧困ひんこん−−の３みっつの政策せいさくを重視じゅうしする。

世界せかいのＯＤＡに占しめる日米にちべいの割合わりあいは40％弱じゃく。女性じょせいが働はたらける環境かんきょうの整備せいびに向むけ、日米にちべいが世界せかい規模きぼで協力きょうりょくして取とり組くむことで、首相しゅしょうの靖国神社やすくにじんじゃ参拝さんぱいですきま風かぜが吹ふいた関係かんけいの修復しゅうふくにも役立やくだてる。

世界せかいのがん患者かんじゃ、今後こんご２０年ねんで１．５倍ばいに　ＷＨＯ

cnn.co.jp

2014.02.05 Wed posted at 11:49 JST

（ＣＮＮ） 世界せかい保健ほけん機関きかん（ＷＨＯ）は４日にちの世界せかい対たいがんデーに合あわせ、「世界せかいがん報告ほうこく」を発表はっぴょうした。世界せかい全体ぜんたいで１年間ねんかんにがんと診断しんだんされる患者かんじゃの数かずは、今後こんご２０年間ねんかんのうちに１．５倍ばい以上いじょうに増ふえるとの見通みとおしを示しめし、途上とじょう国こくを中心ちゅうしんとした各国かっこく政府せいふに対応たいおうを呼よび掛かけている。

ＷＨＯの付属ふぞく機関きかん、国際こくさいがん研究けんきゅう機関きかん（ＩＡＲＣ）がまとめた同どう報告ほうこくによると、２０１２年ねんに新あらたにがんと診断しんだんされた患者かんじゃは１４００万まん人にん。これが２０年ねん後ごには２２００万まん人にんまで増ふえると予想よそうされる。

患者かんじゃ増加ぞうかの主おもな原因げんいんとしては、世界せかい的てきな人口じんこうの増加ぞうかと高齢こうれい化かを挙あげている。ＩＡＲＣのクリストファー・ワイルド所長しょちょうは「がんの問題もんだいは治療ちりょうだけでは解決かいけつできない。予防よぼうや早期そうき発見はっけんに力ちからを入いれる必要ひつようがある」と話はなす。

がんによる世界せかいの経済けいざい的てき損失そんしつは、１０年ねんの時点じてんで推定すいてい１兆ちょう１６００億おくドル（約やく１１８兆ちょう円えん）に上のぼった。これは富裕ふゆう国こくの経済けいざいの足あしかせとなり、貧困ひんこん国こくにとっては支払しはらい能力のうりょくを超こえる額がくだと、同どう報告ほうこくは指摘してきする。

報告ほうこくによると、がんの症例しょうれいのうち約やく半数はんすうは、現代げんだい医学いがくの知識ちしきを活用かつようした対策たいさくで予防よぼうが可能かのうと考かんがえられる。具体ぐたい的てきな対策たいさくとしては喫煙きつえんや飲酒いんしゅ、食生活しょくせいかつ、運動うんどうといった生活せいかつ習慣しゅうかんの改善かいぜんや集団しゅうだん検診けんしんの実施じっし、さらにウイルス感染かんせんが原因げんいんとなる子宮しきゅう頸がんや肝かんがんのワクチン導入どうにゅうなどが挙あげられる。

新あらたにがんと診断しんだんされる患者かんじゃ数すうが最もっとも多おおいのは肺はいがんで、がん全体ぜんたいの１３％を占しめ、年間ねんかん１８０万まん人にんに上のぼっている。死亡しぼう率りつも肺はいがんが最もっとも高たかく、がんによる死亡しぼう例れいの約やく５分ぶんの１を占しめる。肺はいがんの主おもな原因げんいんとされる喫煙きつえんを避さけることが予防よぼうにつながると、専門せんもん家からは指摘してきする。

米国べいこくでは５０年ねん前まえに医務いむ総監そうかんがたばこと肺はいがんの関連かんれんを認みとめてから、４０％を超こえていた成人せいじんの喫煙きつえん率りつが１９％前後ぜんこうまで下さがった。一方いっぽうアジア、アフリカ諸国しょこくの喫煙きつえん率りつは依然いぜんとして高たかく、中国ちゅうごくでは世界せかいのたばこの３分ぶんの１が消費しょうひされている。