クリンの広場ひろば

　１月がつ末まつで閉かん（館かん）する、カマキン（※神奈川かながわ県立けんりつ近代きんだい美術館びじゅつかん・鎌倉かまくら館かん）

を

見みおさめた

ミニクリンたちは、

　「鶴岡つるおか八幡宮はちまんぐう」に　参さんぱい（拝はい）しました

（カマキンは八幡宮はちまんぐうの境内けいだいにあるのです）　　

　げん（源みなもと）氏しの神社じんじゃ、つるがおかはちまん宮みやは、

けい（境さかい）内ないのいたるところ、

武家ぶけの都とに　ふさわしい　モニュメントがあり、

　テーマをもって見みまわったら、おもしろそう

その、さんさく（散策さんさく）中ちゅう、

ふと

　「ぼたん園えんがあるって」

ちょうど、

「冬ふゆ牡丹ぼたんが見頃みごろです」　っていう

かん（看み）板いたを

見みつけたので、

行いってみることにしました　

　上野うえののぼたんえん（園えん）は　何なん回かいか行いっていても、

都民とみんにとって、こちらはマイナー　

　ワクワクします

　　　「わあ・・・」　　

　１月がつ２７日にちの開花かいか状じょう況きょうは、まんかい（満開まんかい）でした

ほんのちょっと、さかりをすぎた花はなと、

　ほんのちょっと、つぼみの花はながあったので、

　トータルでは、開花かいかりつ（率りつ）・１００％と言いってよいと思おもいます

まるで、

絵えのような

　　　美うつくしい咲さき方かた・・・　

　香かおりも、今いまがいちばん・つよいようで、バラのような芳香ほうこうの

黄色おうしょくや、

　なんか・ヘンなニオイを　発はっしている・ピンクなど、

さまざまに、せい（精せい）気きが　みなぎっていました　

　かぶせている・こも（菰こも）も　かわいらしく・・

　人々ひとびとは、みな、「きれい」「かわいい」「美うつくしい」と、かんしん（感心かんしん）しきり

　入いり口くち付近ふきんの　「石筍せきじゅん」にはじまる、奇き石せきとのコラボ

源平げんぺい池ちとの　けしき（景色けしき）のちょうわ（調和ちょうわ）　

　えんえん（延々のびのび）とつづく、１００株かぶ以上いじょうの・ボタンたち・・

まさに！

きょうしゅ（興趣きょうしゅ）・つきない　名なえん（園えん）です　

　閉館へいかん前まえに、「神奈川かながわ県立けんりつ近代きんだい美術館びじゅつかん・鎌倉かまくら館かん」（※カマキン）

を

初はじめておとずれた、

ミニクリン・一いち行ぎょう

　カマキンのチケットを買かったら、近ちかくの別べつかん（館かん）の入場にゅうじょうけん（券けん）も

ついてきたので、

そちらも　見みに行いくことにしました

　カマキンを出でて、右みぎに曲まがり、コブクロ坂ざかを　あがること・５分ふん

別べつかん（館かん）に　とうちゃく（到着とうちゃく）です　

　こちらは、主おもに　工芸こうげい作品さくひんがてんじ（展示てんじ）されていますが、

　「現代げんだいアート」の　かいしゃく（解釈かいしゃく）は　むずかしく、

また、おなかも

すいてきた　ところだったので、

ミニクリンたちは、

まもなく

　別べつかん（館かん）に　りんせつ（隣接りんせつ）する、スペイン料理りょうり屋やさんに

いどう（移動いどう）しました

カマキンには、

ふぞく（付属ふぞく）レストランというものが

ありませんが、

　本ほんかん（館かん）のほうには　カフェがあり、（最後さいごなので激げきこみ！）

　さらに、「源平げんぺい池ち」をはさんだところには　「風ふうの杜もり」という

きっさ（喫茶きっさ）店てんが

あり、

カレーとか

サンドイッチとかを

食たべることが　できます。

そして、

別べつかん（館かん）のよこにある、このスペイン・レストラン

　まるで、ふぞく（付属ふぞく）レストラン・じょうたい（状態じょうたい）で、ゆっくりできます。

「鎌倉かまくら近代きんだい美術館びじゅつかん・閉館へいかん」

の　

ほう（報ほう）をききつけて、

かまくらに向むかった

うちのチット

　「混こんんでるから、連つれて行いけない。」を　理由りゆうに、クリンではなく　

　ミニクリンを　同伴どうはんしました。。　

　カマキンは、「鶴岡つるおか八幡宮はちまんぐう」のけい（境さかい）内ないに　たっているので、

　かまくら駅えきから、ふつうに　つるがおかはちまん宮みやに向むかえば、

なんなく・つきます

　かまくらは、今いま、改あらためしゅう（修おさむ）ラッシュなのか、

　　　だんかずら（段だん葛かずら）も、

　大仏だいぶつさまも　工事こうじのおおいがかけられて、

かん（観かん）光ひかりには、あるいみ（意味いみ）・向むいてない。

　でも、平日へいじつというのに　予想よそう外がいの人出ひとでで、

　カマキンのさいご（最後さいご）を見みとどけようという　人々ひとびとも、

　かなり・おおぜい、チケット売うり場ばに　ならんでいました

（中なかは、通常つうじょうの都内とない美術館びじゅつかんくらいの混雑こんざつです。

　（特別とくべつ公開こうかいの学芸がくげい室しつは、整理せいり券けんでの入場にゅうじょう規制きせいあり）　ｂｙミニクリンリポート

さて、

　カマキンの　所ところぞう（蔵くら）品ひんは、実じつにシブいです。

　主おもに、大正たいしょう～昭和しょうわの日本人にっぽんじん洋画ようが家かの油絵あぶらえが　ほとんど

　なにしろ、「収蔵しゅうぞう品ひん第だい一いち号ごう」が、アンドレ＝ミノー　という、

未知みちのフランス人じんの

油絵あぶらえであることからも、

　　　おして・知しるべし　

　今回こんかいは、カマキンの　いっぱん（一般いっぱん）公開こうかいがおわるのに

ともない、

かなりの

収おさむぞう（蔵くら）作品さくひんを

出だしていますが、

　岸田きしだりゅうせい（劉生りゅうせい）や、松本まつもとしゅん（竣）介かい、安井やすいそう（曾）太郎たろう、

梅原うめはらりゅう（龍りゅう）三郎さぶろう、

よろず（萬まん）鉄五郎てつごろう、

佐伯さえき祐三ゆうぞう

くらいしか、

絵えを見みて

すぐにわかる画家がかはいません

　あとは、若手わかての、今いまはそれほど知しられていない画家がかの絵えが

多おおいです。

それを見みるかぎり、

そもそもの

カマキンのしゅし（趣旨しゅし）は

　びじゅつ（美術びじゅつ）をほご（保護ほご）することと、画家がかをしえん（支援しえん）すること

だったんだろうな。

って

気きづきました

　昭和しょうわ３０年代ねんだいとかに描えがかれた　暗くらい絵えを、これだけ買かいあつめたのには、

暗くらい時代じだいに　死しんでいった

絵描えかきのたましいを

すくう・いと（意図いと）を

かんじるし、

　「第だい一いち回かい企画きかく展てん」が、「セザンヌ・ルノワール展てん」だったのにも、

はいせん（敗戦はいせん）・６年ねん目めにして

ボロボロの日本人にっぽんじんに、

「美うつくしいものを見みようよ」

っていう

カマキンの

あつい・呼よびかけが

きこえます

・・・・・・・・

そして、

せん（戦せん）後ごの

知的ちてきかいきゅう（階級かいきゅう）が

支ささえた、

カマキンのこころざし（志こころざし）。。

　そんな、時代じだいのかけらを　見みつけることができた、

今回こんかいの

ほうもん（訪問ほうもん）でした

とはいえ、

今回こんかい　来場らいじょう者しゃたちの

いちばんの目的もくてきは、

　一時いちじ、「取とり壊こわし」と決きめられた、この美びじゅつかん（術じゅつ館かん）そのもの。

　どこが、老朽ろうきゅう化かしているのか・わからない、

キレイで

モダンな

石造いしづくりけんちく（建築けんちく）です

源平げんぺい池ちに面めんして　ひらかれた

中庭なかにわは、

　天井てんじょうに　水面すいめんがはんしゃ（反射はんしゃ）して、ねらったとおりの

美うつくしさでした

（※取とり壊こわしは、ファンや建築けんちく学会がっかいからの反対はんたいで、やめることになったそうです。あ～よかった～。

　　ちなみに、建築けんちく家かの坂倉さかくら準じゅん三さんが作つくった、「館長かんちょう室しつの執務しつむ机つくえと椅子いす」っていうのが展示てんじされていたのですが、

　　それが、かわいかったです）　ｂｙミニクリン・リポート

（つづく）

「終おわるっていえば、

　今月こんげつ末まつで、

　カマキンが閉館へいかんしちゃうらしいよ。」

と

チットが言いいました。

　カマキンとは、「神奈川かながわ県立けんりつ近代きんだい美術館びじゅつかん・鎌倉かまくら館かん」の　りゃく（略りゃく）

１９５１年ねんに

オープンして　このかた、

地元じもとの人々ひとびとから

そうよばれて　あいされてきた

日本にっぽん初はつの

公立こうりつびじゅつかん（美術館びじゅつかん）です

　せん（戦せん）後ご、わずか・６年ねんにして　たてられた、

当時とうじとしては

ちょう（超ちょう）・ざんしん（斬新ざんしん）な　

はこ

ル・コルビュジエの

弟子でしがこしらえた、

　「鶴岡つるおか八幡宮はちまんぐう」けい（境さかい）内ないの　モダン石造いしづくりです。

・・・・・

ろうきゅう（老朽ろうきゅう）化かで

取とりこわし

なんて話はなしも　出でてまして、

じじょう（事情じじょう）は　よくはわかりませんが、

とにかく

いっぱん（一般いっぱん）公開こうかいを

やめるらしい。。

　これは、さい（最さい）初はつで、さいご（最後さいご）！行いっといたほうが　

いいんじゃないか

ってことで、

　ミニクリンが　出向でむきました！

　　　　　　　　　　　　　　　「えっ」　　　　（つづく）

　切きられた木きを見みて　思おもい出だしましたが、

シェル＝シルヴァスタイン

という

アメリカ人じんがかいた、

「おおきな木き」

っていう絵本えほんは、

かなしいけど　名作めいさくです

　それは、主人公しゅじんこうである・リンゴの木きが、

人間にんげんの男おとこの子この

一生いっしょうを見守みまもる

という　ものがたり。

＜ストーリー要約ようやく＞

　男おとこの子こがまだ、小ちいさい時とき、木きと男おとこの子こは　とても仲良なかよしで、

毎日まいにちいっしょに

あそんでいました

　男おとこの子こは、木きになんでも話はなし、木きも、男おとこの子こを　やさしく見守みまもりました

でも、

　成長せいちょうするにしたがって、男おとこの子こは　木きのことをわすれはじめます

　いそがしい学校がっこう生活せいかつや、人間にんげんの友ともだち、好すきな女おんなの子このこと

などで、

男おとこの子このあたまは　いっぱい

木きのところになんて、

たまにしか　

かおを出ださなくなりました。

　しかし、木きは、男おとこの子こが来こなくなっても、たのしかった日々ひびを　思おもい出だしながら、

男おとこの子このおとずれを

ずっと　

まちつづけます

やがて、社会しゃかい人じんになった男おとこの子こは、　

　ある日ひ、お金かねに困こまって、木きのところに来きます

　木きは、自分じぶんの実みを　すべて男おとこの子こに与あたえました

男おとこの子こは、

リンゴを売うって　

お金かねをつくりました

　次つぎに男おとこの子こは　けっこん（結婚けっこん）し、家いえをたてたいと　い出いだしました。

木きは、

けんちくしざい（建築けんちく資材しざい）として

自分じぶんの枝えだを

全部ぜんぶあげました

男おとこの子こは　家いえをたてました

　さらに、おじさんになった男おとこの子こが、

「・・・かなしいから、どこか遠とおくへ行いきたい。」

と

中年ちゅうねんのひあい（悲哀ひあい）を　うったえれば、

木きは　

「自分じぶんのみき（幹みき）を切きって、舟ふねを作つくっていいよ」

と

言いってあげました。

男おとこの子こは　木きを切きって舟ふねを作つくりました

　やがて、舟旅ふなたびをおえて、おじいさんになった・男おとこの子こが

かえってきました

　久ひさしぶりの　だい（第だい）一声いっせいは、「疲つかれた・・」という、

ジジむさいものでしたが、

木きは

すかさず　

こう言いってあげました。

「私わたしに腰掛こしかけなさい」

と。

すべてを　男おとこの子こにさし出だして、

切きり株かぶだけに

なってしまったというのに、

男おとこの子こが　こしかけた時とき、

木きは　しあわせでした　

みたいな　お話はなし。

・・・・・・・・

　げんだい（原題げんだい）は、「ＴＨＥ　ＧＩＶＩＮＧ　ＴＲＥＥ」です

　しん（親おや）友ともだった木きを、ぎせいにしつづけた・男おとこの子この

身みがって（勝手かって）さと、

そんな男おとこの子こに

むしょう（無償むしょう）のあい（愛あい）を

与あたえつづける

木きの

たいひ（対比たいひ）・・・。

これが、

大人おとなの読者どくしゃを　引ひき込こむポイントに

なっているらしいのですが、

　クリンには、ナットク・いきません

キリスト教きりすときょうでは

しょうれい（奨励しょうれい）されても、

クリン家かでは

そのような　関係かんけい性せいは　つうよう（通用つうよう）しません　

　あい（愛あい）を与あたえたら、（ＧＩＶＥ）

かならず、あい（愛あい）をうけとる　（ＴＡＫＥ）　　

　一方いっぽう通行つうこうじゃない・あいだがら

そこに

しん（真しん）のあい（愛あい）は　生うまれる

と

言いわせていただきます

　この１月がつ、クリンの地元じもとにも、ショックなニュースが　ありました。

　交通こうつうきかん（機関きかん）を乱みだした、先日せんじつのゆき（雪ゆき）

たま（多摩たま）には、

１５センチくらい・つもったのですが、

そのさい、

　ちょっと前まえから　弱よわっていた、こった川かわぞいのサクラが一本いっぽん、

ゆきと風ふうに　

たえきれす、

ドーンと　たおれたのです　

　←つぶれたフェンス

このサクラ並木なみきには、

クリン、

日ひごろ　お世話せわになっています。

　春はるの花はなふぶき

　　夏なつのりょくいん（緑陰りょくいん）　

　秋あきのこうよう（紅葉こうよう）

　冬ふゆの枝えだの、ぞうけい（造形ぞうけい）美よし・・

今回こんかい、

たおれたサクラは、

そんなステキな並木なみきの　一本いっぽんで、

市民しみんの目めを

一年中いちねんじゅう　たのしませてくれていました

が、

　大おおきくなるにしたがって、きゅうくつ（窮屈きゅうくつ）な思おもいをすることも　ふえてたみたい。。

そして　

ある日ひ、サクラは

　まよこ（真横まよこ）で　どうろ（道路どうろ）工事こうじが行おこなわれた折おり、

根ねっこを

バッサリ伐きられて　しまったらしい・・

　方ほうがわ（側がわ）の根ねっこだけでは　支ささえきれず、

川かわにたおれこんだ　

サクラの木きは、

その生命せいめいをおえて、

どこかへ　はこばれて行いきました。。　

　気きがつけば、もう１月がつ下旬げじゅん

クリンが

ヨコハマさんさくを　

している間あいだ、

世よの中なかには

いつものひどいニュースたちを　

おしのける・いきおいで、

数々かずかずの芸げいのう（能のう）ニュースが　ながれました。

　それとともに、ジャパネットたかたの社長しゃちょうの　いんたい（引退いんたい）や、

　デヴィット・ボウイが、ほかのわくせい（惑星わくせい）に旅立たびだった件けんや　

　ことしょうぎく（琴きん奨すすむ菊きく）の　初はつゆうしょう（優勝ゆうしょう）など、 

ビッグなじけん（事件じけん）が 

次々つぎつぎおこり、

ざわついていた

１月がつです

　（※イケメン呼出よびだしのけいすけ（啓けい輔）さんが、久々ひさびさに表おもてブタイにあらわれたのも

見みのがさなかった・クリンです）

ですが、

わが家やに

もっとも　しょうげき（衝撃しょうげき）を

与あたえたのは、

　週刊しゅうかんし（誌し）がとりあげた、ゆづ（羽生はぶ結ゆい弦つる選手せんしゅ）の

「交際こうさい報道ほうどう」でした。

あろうことか、

ゆづが

高校こうこうのときの　同級生どうきゅうせいと

ずっとつきあってて

けっこん（結婚けっこん）も　しや（視野しや）に入いれてる

という、

信しんじがたい

ジョウホウでしたが・・・

クリン家かは、すっかり・おどらされ　　きずつきました。。

　その後ご、ゆづ本人ほんにんから、「火ひのないところに煙けむりは立たたない、と言いいますが、

本当ほんとうに火ひのないところです。」

と

否定ひていコメントが入はいり、

クリンたち、やっと・立たち直なおれたのです　

なのに、

　「ファンの方ほうにも　ご迷惑めいわくをおかけして・・」という

ゆづの発言はつげんを

きいたチットが、

すごく

デリカシーのないことを言いったので、

クリン家かは　ふんきゅう

「

　・・・・・・

　ファンの方ほうにはあやまる必要ひつようないよねえ。

　だって

　全然ぜんぜんご迷惑めいわくなんか、かけてないじゃない。」（チット）

　「なに言いってんのすごいショックだったんだから」　「大だい迷惑めいわくだったぞ！」

・秋冬あきふゆ用ようの外出がいしゅつぎ（着ちゃく）

・春はる夏なつ用ようの外出がいしゅつぎ（着ちゃく）・けん・ふだんぎ（着ちゃく）

・ネグリジェ

・ふりそで

（クリンの服ふくも、だいぶふえてきたな・・

　次つぎは、秋冬あきふゆ用ようのふだんぎ（着ちゃく）作つくってもらわなきゃ

あと、ドレスとコートと、ライダースジャケットと・・・

冬ふゆの外出がいしゅつぎ（着ちゃく）　につづいて、

　かわいい・ネグリジェを　作つくってもらった、クリン

大人おとなっぽいシースルーで、

　あいする・ゆづ（羽生はぶ結ゆい弦つる選手せんしゅ）を　のうさつ（悩殺のうさつ）します

そうだ！

むねのところに、

　　アップリケをつけてもらおう　

　「おにいちゃあ～ん　ゆづのイニシャル入いれて～　

心しんぞう（臓）のところに」　

「うん、いいよ～。」

かくて・・・

　「　とりあえず、ビニールテープで試作しさく品ひんを作つくってみたぞ！」（おにいちゃん）

・・・・・・・・

・・・・・

（う～ん。。

　オーダーどおりではあるけど、

　なんか、このロゴ、ちょっと男おとこの子こっぽいなあ・・）

もうちょっと、

かわいいかんじが

いいんだよなあ。。

　（←クリンの想像そうぞう図ず。刺繍ししゅう糸いとで、ひらがなで「ゆづ」と書かく）

そうだ！

チットなら、ししゅうで、できるかも　

　「チットー　ししゅう、おねが～い！　ゆづの～」

「え～？私わたしがやるの～？めんどー」　　「たのむ～」

　それでも、なんだかんだ言いいながら、チットはやってくれました。

そして、

　「・・・こんなもんかな？」

「どう？クリン。」　　「できた？」

「柚子ゆず感かんを出だすために、　あえてボッコボコに縫ぬってみた！」

　「さあ、ご飯はんのしたくしよう～！（バタバタ・・）」（チット）

・・・・・・・

「おにいちゃあん。。」　　「　ゆずになっちゃったね。」

　「は～。ようやく、ハマさんぽのキジ（記事きじ）、全部ぜんぶアップできたー。」

「　グリンおつかれ～

　　じゃあ、寝ねよっか」

「ちょっと、待まったあ～」（チット）　　　「えっ？」

　「クリン、その格好かっこうで寝ねていいと思おもってるの　

せっかく作つくってもらったばかりの素敵すてきな服ふくが、

傷いたむでしょ

よって、

おにいちゃんと一緒いっしょに寝ねるの禁止きんし」（チット）　「そんなあ～～・・・」

　年末ねんまつ、おにいちゃんに　冬ふゆ服ふくを作つくってもらったクリンでしたが、

それ以来いらい、

「抱だっこは１日にち３分ふんね～。服ふくが傷いたむから。」　

　「クリン！アイスが服ふくについたらどうするの」

というふうに、

チットによって

こうどうが

いちじるしく

せいげん（制限せいげん）されてしまいました

この　こうき（高貴こうき）な服ふくのせいで、

いまやクリンは、

　家いえぞくのだれも・手てのとどかない存在そんざいに　なってしまいました

・・・・・・

　「アアーン！！　おにいちゃんといっしょに　ねたいよぉーー」

＜そんなことがあった、明あくる日ひ＞

「こうなったら、寝間着ねまきを作つくるしかないな。」　といって、

　おにいちゃんが　クリンのネグリジェを作つくってくれることに　なりました

冬ふゆ服ふくの時ときとちがって、

せいさく（製作せいさく）時間じかんは

２０分ふん

　前回ぜんかい、スカートに使つかった　白しろのオーガンジーの生地きじののこりで、

　あっという間まに、クリンのネグリジェは　できました

首くびもとに、なみぬいした、白しろい毛糸けいとを、

　くしゅっ、っとむすべば、「着脱ちゃくだつ可能かのう」な　ねまき（寝間着ねまき）の完成かんせい

後うしろすがたは、

　しっぽをきゅうくつ（窮屈きゅうくつ）にしない・せっけい（設計せっけい）です

　「こ・これで、おにいちゃんと　いっしょにねられる」 

「ネンネだ、ネンネだ！」　「グリン～」

　しあわせの、ていいち（定てい位置いち）です　

　元町もとまちからはじまって、

　　ちゅうかがい（中華ちゅうか街がい）に入はいり、

　関内かんないにいたる・まち歩あるきの中なかで、

きわだった・かつやく（活躍かつやく）を

した、

いく人にんかの人物じんぶつの

名前なまえを知しった

クリンたち

　わかったのは、ばく（幕まく）末まつから明治めいじにかけて、

あたらしいことができる

あたまのいい人じんたちが、

このヨコハマに　

あつまっていた

ということでした

　そんな人々ひとびとの、イキイキしたすがたを、もっと・さがしたい

そして、

　れきし（歴史れきし）のやみにきえていった人ひとの、まぼろしをも

追おいかけたい

と

　うちのチットが　やる気きを出だしているので、

クリン、

さくらが咲さくころに

また

ヨコハマさんぽ（散歩さんぽ）に来くる約束やくそくを

してしまいました

　次回じかいのテーマは、山下やました町まちの　れきし（歴史れきし）的てきけんぞう（建造けんぞう）物ものと、

開港かいこう地ちグルメに

決定けっていです

というわけで、

ハマさんぽ、４月がつにつづく　　（完かん）

　ふうきろう（富貴ふうき楼ろう）の女おんな主人しゅじん・おくら（倉くら）とならび、

明治めいじ初期しょきの　ヨコハマで、

政財界せいざいかいとむすび

大おおきくなったのが、

たかしま・かえもん（かんじ：高島たかしま嘉右衛門かえもん）です　

　かえもんは、ガス灯がすとうを日本にっぽんでさいしょにともし、（事業じぎょうは東京とうきょうガスに引ひき継つがれて現在げんざいにいたる）

　てつどう（鉄道てつどう）開通かいつうに向むけて、うめたて（埋うめ立たて）地ちをつくり、

（埋立うめたて地ちは高島たかしま町まちと名なづけられ現在げんざいにいたる）

　ゆうかく（遊廓ゆうかく）を開ひらくべく、国くににはかった、（岩いわ亀かめ楼ろうがオープン）

　　まさに、ヨコハマの父ちち　

といえる・人物じんぶつですが

じぎょう（事業じぎょう）家か

としてよりも、

かえもんの名なを

後世こうせいに　伝つたえているのは、

彼かれが

後半こうはん生せいに　打うち込こんだ、

「易えき占うらない」です

　クリン、せんもん（専門せんもん）家かじゃないので　よくわかりませんが、

えきせん（易えき占うらない）とは

中国ちゅうごくの占うらないのことで、

星ほしとか、

方位ほういとかで

その人ひとの　うんき（運気うんき）をみる

というもの

　たとえば、うちのおにいちゃんは、「ニ黒くろ土星どせい」が　うんめい星ぼしだから、

今年ことしのうんき（運気うんき）は

けっこういい

ただし、

東北東とうほくとうは　大凶だいきょう方位ほうい

みたいなやつです。

　かえもんは、相場そうばにからんで　とうごく（投獄とうごく）された時とき、

牢屋ろうやの中なかで、

易学えきがくの本ほんをよみ

易えきを　マスターしました

そして

じぎょう（事業じぎょう）をやるさいには、

必かならず自分じぶんで　易えきを立たて、

大おおきな成功せいこうを　おさめました

　そのうち、知しり合あいの政治せいじ家かのうんせい（運勢うんせい）も　

みてあげるようになり、

その的中てきちゅうりつ（率りつ）の高たかさが

口くちコミで　広ひろがって、

やがて

日本にっぽんをうごかす・大物おおものに

たよりにされるようになります

その代表だいひょうが、

　いとうひろぶみ（かんじ：伊藤いとう博文ひろぶみ首相しゅしょう）です。

ひろぶみは、

かえもんを　あつく・信しんらい（頼よりゆき）し、

自分じぶんのようし（養子ようし）と

かえもんの娘むすめを

けっこん（結婚けっこん）させるほど、

かえもんに

しんすい（心酔しんすい）していました

　ひろぶみは、重大じゅうだいな局面きょくめんにむかう時ときは、いつも占うらなってもらっていましたが、

「日にち清しん戦争せんそう」や

「三さん国こく干渉かんしょう」や

「日にち露ろ戦争せんそう」の行方ゆくえも、

大体だいたい　かえもんの見立みたてどおりに

なったので、

かえもんの名なは

日本にっぽん中ちゅうに　知しれわたるようになりました

　さいしゅう（最終さいしゅう）的てきに　ひろぶみ（伊藤いとう博文ひろぶみ）の死しをも

い当いあてて、

「易えき聖きよし」と

よばれるにいたった

かえもん

　「トップに立たつ人ひとって、特別とくべつな力ちからに頼たよろうとする人ひと、わりと多おおいよね。

私わたし、

占うらないって信しんじないほうだけど、

そんなにすごい人ひとの占うらないなら

たまには

素直すなおに　従したがってみようかな。」

と言いって、

　「高島たかしま易えき断だん」の本ほんを　開ひらいた、うちのチットでしたが・・・

「２０１６年ねん、八白はっぱく土星どせいの運勢うんせいは、

　暗剣殺あんけんさつがかかってて、よくない。

　一いち年ねん中ちゅう、

　石橋いしばしをたたいて渡わたる慎重しんちょうさが必要ひつよう。」

と

そこには

記しるされていました。

「信しんじるのは来年らいねんからにする。」（チット）　　「そうしな・・」

（つづく）

　ヘボンがたてた、キリスト教会きょうかい

そのよこに、

さんぎょう・しんこう（産業さんぎょう振興しんこう）センター

というビルが　

たっていますが、

さかのぼれば　明治めいじ時代じだい、

　ここには　「富貴ふうき楼ろう」という、ちょう（超ちょう）・有名ゆうめいな　りょうてい（料亭りょうてい）が

あったそうです

　大久保おおくぼ利通としみち　　　　

　伊藤いとう博文ひろぶみ

　井上いのうえかおる（馨かおる）　　

　むつ・むねみつ（陸奥むつ宗光むねみつ）

といった、

明治めいじ政府せいふの大物おおものや、

三井みつい・みつびしなどの　財界ざいかい人じん

団だん十郎じゅうろうや菊五郎きくごろうといった芸げいのう（能のう）人にん

そんなセレブに

ひいきされ、

　明治めいじ初期しょき、日本一にっぽんいち・もりあがってた　会席かいせきりょうり（料理りょうり）屋や、

それが　

ふうきろう（富貴ふうき楼ろう）でした

そして、

そこを　切きり回まわしていたのが、

おくら（お倉くら）という　

おかみ（女将おかみ）です

　おくら（倉くら）は、江戸えど下町したまちの　とび（鳶とんび）の娘むすめでしたが、

絵草紙えぞうしに　描えがかれるほどの

美びぼう（貌）と、

芸者げいしゃをやって身みにつけた

客きゃくあしらいの上手じょうずさで、

　大官たいかんたちを　手玉てだまにとりました

　開港かいこう地ちとなった・ヨコハマに　いち早はやく目めをつけ、

パトロンに　

お金かねを出ださせて　

店みせをたて、

てつどう（鉄道てつどう）や船ふねでやってくる　

ＶＩＰびっぷを　

おもてなし。

天性てんせいのけいえい（経営けいえい）センスで

　ここ・おのえちょう（尾上おがみ町まち）の女王じょおうに　なりました。

　政財界せいざいかいのサロンと化かし、じゅうよう（重要じゅうよう）な　

みつだん（密談みつだん）や

外国がいこくのげいひん（迎賓げいひん）に

利用りようされる、

とくべつな空間くうかんに　変化へんかしていった、

ふうきろう。。

　その　名物めいぶつおかみ（女将おかみ）となった・おくら（倉くら）は、

水商売みずしょうばいの女性じょせい・すべてから

そんけいされるように　

なります

ヨコハマすいたい（衰退すいたい）後ごは、すぐに店みせをたたみ、

　弟子でしたちに　つきじ（築地つきじ）や　しんばし（新橋しんばし）で

店みせを出ださせ、

「料亭りょうてい文化ぶんか」を　

けいしょう（継承けいしょう）させた　

おくら（倉くら）

（弟子でしたちのお店みせは、

　昭和しょうわの政治せいじ家かに　あいこ（愛顧あいこ）されました）

　そんな、世せわたり・上手じょうずな　おかみ（女将おかみ）の

おくらでしたが、

一人ひとりの女性じょせいとしては、

若わかいころに

ホレた

かいしょう（甲斐性かいしょう）なしの　ダメ男おとこに

ず～～っと　よりそい

　てってい的てきに　入いれあげて　かせいだお金かねを

じゃんじゃん

男おとこに

注つぎ込こんでいきます

　まわりに、金かねも力ちからも、みりょく（魅力みりょく）もある男おとこたちが　

いくらでもいたのに

そっちに

のりかえもせず

「うん、でもまあ・・

　そういうの、わかるけどね。

　周まわりの意見いけんはどうであれ、

　自分じぶんは　とにかく、これが好すき

　っていうの、

　誰だれだって、あるじゃん。」

　と　きようけん（崎陽軒きようけん）の　シウマイ弁当べんとうを食たべながら

チットが言いいました。

・・・・・・・

そういえば、チットも、

このお弁当べんとうの中なかで

　シュウマイよりも、付つけ合あわせのタケノコが好すきだね

（つづく）

馬車ばしゃ道どうのとなりは、

おのえちょう（尾上おがみ町まち）という町まち

ＪＲ関内せきうち駅えきが　間近まぢかですが、

　かえる前まえに、クリンたち、一いちヶ所かしょよりたいところが　あります

　　　　しろ（指ゆび路ろ）教会きょうかいです　　

　ここは、アメリカ人じんの「ヘボンさん」が開ひらいた、日本にっぽん初はつのプロテスタント教会きょうかい

ヘボンさんとは、

ばく（幕まく）末まつに　

キリスト教きりすときょうを広ひろめるために　来日らいにちし、

ヨコハマに住すんだ　お医者いしゃさんで、

すごい名医めいいでした

　「ヘボンさんでも草津くさつの湯ゆでも、恋こいの病やまいはなおりゃせぬ」　と　うたわれ、

しんりょう（診療しんりょう）所しょには

長蛇ちょうだの列れつ

　処方しょほうした目めぐすり（薬くすり）は、バカ売うれ

さらに、

　ロろーマ字まじのふきゅう（普及ふきゅう）のため、日本にっぽん初はつの和英かずひでじしょ（辞書じしょ）を刊行かんこうし、

これまた完売かんばい

（※今いまに根ねづく、ヘボン式しきロろーマ字まじ）

そしてまた、

　２０年ねんかけて、日本語にほんごのせいしょ（聖書せいしょ）を　出でっぱん（版はん）

という、

トリプルこうせき（功績こうせき）をのこす

それが、ヘボンさんでした

奥おくさまのクララさんも

英語えいごじゅく（塾じゅく）をひらき、

　げんざい（現在げんざい）の明治学院大学めいじがくいんだいがくと、フェリス女学院じょがくいんの　

きそ（基礎きそ）を　きずきます

　この、ものすごい・ふうふ（夫婦ふうふ）が、日本にっぽんにいた３３年間ねんかんで

成なりしとげたことは、

日本にっぽん文化ぶんかを　

相当そうとう　おしあげた

と言いえます。

　しかし、ヘボンさんは、日本にっぽんのけいもう（啓蒙けいもう）に成功せいこうした、

ただのえらいアメリカ人じんでは

ありません

　ヘボンさんのえらさは、本当ほんとうに日本人にっぽんじんのためを思おもい、あれこれ・手てを尽つくした、

一生いっしょうけんめいな、こうどう（行動こうどう）にあります。

　そもそも、ニューヨークで、名声めいせいをえていた「開業医かいぎょうい」だったのに、

全ぜんざいさん（財産ざいさん）を　なげうって、

未開みかいのアジアへ　おもむき、

　ついた・ヨコハマで開ひらいたのは、なんと、むりょう（無料むりょう）の　しんりょう（診療しんりょう）所しょ

よりよく　日本人にっぽんじんと

せっするために、

日本語にほんご研究けんきゅうに　あけくれ、

けっか（結果けっか）、

じしょ（辞書じしょ）が生うまれた。

　そういう流ながれなのです

そんな・せいじつ（誠実せいじつ）な人ひとがら（柄え）が大好だいすきで、

　ヨコハマの人ひとたちは、「ヘボンさん、ヘボンさん」と呼よんで

したしみました

（※本名ほんみょうはヘップバーンです）

　しろ（指ゆび路ろ）教会きょうかいは、ヘボンさんが、母国ぼこくでつのった・きふ（寄付きふ）金きんで

たてられました

　関内せきうち駅えきの　はんかがい（繁華はんか街がい）にあって、

ここだけ・せいそ（清楚せいそ）な

フンイキが　ただよう・・

　ヘボンさんの気きもち・そのもののような　教会きょうかいです

（つづく）

ふたたび、さんさく（散策さんさく）です

　日本にっぽん大通おおどおりを　つっきる形かたちで、馬車ばしゃ道どう方面ほうめんに向むかった・クリンたち

　　少すこし日びがかたむいてきて、

　日ひかげが　暗くらいです

ふと・見上みあげると、

　馬車ばしゃ道どうには、日本にっぽんで　さいしょにたったことを記念きねんする、

　ガス灯がすとうが　すえられていました

馬車ばしゃ道どうには

ほかにも、

　「近代きんだい街路がいろ樹じゅ発祥はっしょうの碑いしぶみ」や、「アイスクリーム発祥はっしょうの碑いしぶみ」も　点在てんざいしていて、

　　れきしを　かんじます。　

・・・・・

そういえば、さっき、

ちゅうかがい（中華ちゅうか街がい）の中なかに、

　「横浜よこはまソフトクリン」なる、あやしい・かんばん（看板かんばん）がありました。

あれって、

「ソフトクリーム」のことだったんだ　　（なぞとけた）

（つづく）