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タッチストーン・ピクチャーズ - Wikipedia

タッチストーン・ピクチャーズ

アメリカの映画えいが製作せいさく会社かいしゃ

タッチストーン・ピクチャーズTouchstone Pictures)は、ウォルト・ディズニー・カンパニーウォルト・ディズニー・スタジオ)の映画えいが部門ぶもんの1つである。

タッチストーン・ピクチャーズ
Touchstone Pictures
もと種類しゅるい
子会社こがいしゃ
業種ぎょうしゅ レーベル[2]
その 閉鎖へいさ
設立せつりつ 1984ねん2がつ15にち (40ねんまえ) (1984-02-15)
創業そうぎょうしゃ ロナルド・W・ミラー
解散かいさん 2016ねん9がつ2にち 7ねんまえ (2016-09-02)[1]
本社ほんしゃ
主要しゅよう人物じんぶつ
ショーン・ベイリー[3](2010ねん - 2016ねん
製品せいひん 映画えいが
親会社おやがいしゃ ウォルト・ディズニー・スタジオ
部門ぶもん タッチストーン・ホーム・エンターテイメント
ウェブサイト www.touchstonepictures.com ウィキデータを編集

タッチストーンのレーベルからリリースされた長編ちょうへん映画えいがは、ウォルト・ディズニー・スタジオが製作せいさく資金しきん提供ていきょうおこない、典型てんけいてきなディズニー作品さくひんよりも大人おとなけの完成かんせいたかいテーマをげた。したがって、タッチストーンはスタジオのブランドにぎず、独立どくりつした事業じぎょうとしては存在そんざいしなかった。1984ねん2がつ15にち設立せつりつされたタッチストーンは、当時とうじディズニーのCEOであったロナルド・W・ミラーによってタッチストーン・フィルムとして設立せつりつされ[4]、1980年代ねんだいから2010年代ねんだい初頭しょとうにかけてウォルト・ディズニー・スタジオにおける映画えいが製作せいさく部門ぶもんとして活動かつどうし、どうスタジオのPG-13およびR指定してい映画えいが大半たいはん公開こうかいした。2009ねん、ディズニーはドリームワークスと5年間ねんかんで30ほん映画えいが配給はいきゅう契約けいやくむすび、ドリームワークスの作品さくひんはタッチストーンをつうじて公開こうかいされることになった。2011ねんから2016ねんにかけてドリームワークスの映画えいが配給はいきゅうした。

バックグラウンド 編集へんしゅう

ディズニー映画えいが子供こども家族かぞくけであるというイメージがひろまり、ウォルト・ディズニー・プロダクションの作品さくひん興行こうぎょうてきにもなやんだ。これは1975ねん、『ほしくにから仲間なかま』と1978ねん続編ぞくへんぞくほしくにから仲間なかま英語えいごばん』の公開こうかいからはじまった。1979ねん後半こうはん、ウォルト・ディズニー・プロダクションはSF映画えいが(ただし、同社どうしゃは『ブラックホール公開こうかいのほぼ1ねんまえに、ブエナ・ビスタ・ディストリビューションをつうじてはつのPG指定していけた映画えいがTake Down』をすで公開こうかいしていた)でPG指定していけた最初さいしょ映画えいが作品さくひんブラックホール』を公開こうかいした。

そのすう年間ねんかん、ディズニーは、ホラーミステリー映画えいがのろわれたもり』、スパイをテーマにしたコメディ映画えいがコンドルマン英語えいごばん』、パラマウント・ピクチャーズとの共同きょうどう制作せいさくによるファンタジー大作たいさくドラゴンスレイヤー』など、よりおおくのPG指定してい作品さくひん発表はっぴょうしてきた。スリラードラマ映画えいが気球ききゅうの8にん』やSF映画えいがトロン』など、1982ねんのディズニーのPG指定してい映画えいがで、同社どうしゃは2700まんドル以上いじょう損失そんしつした。『トロン』は、映画えいが部門ぶもんではスター・ウォーズ匹敵ひってきする成功せいこうさくになる可能かのうせいがあるとかんがえられていた。

1982ねん後半こうはん、ディズニーの製作せいさく担当たんとうふく社長しゃちょうトム・ウィルハイトは、あたらしいブランドでより大人おとなけの映画えいが製作せいさくし、公開こうかいすると発表はっぴょうした。ウィルハイトはニューヨーク・タイムズかみ以下いかのようにかたっている。「我々われわれ恐怖きょうふ搾取さくしゅてきなセックスにおちいることはない。しかし、ディズニー以外いがい名前なまえ使つかうことで、大人おとなけの内容ないようにおいて自由じゆうし、ユーモアをくわえることができる。」このあたらしいブランドのもとで公開こうかいされると期待きたいされている最初さいしょ映画えいがの1つに、マーゴット・キダーロバート・ヘイズ主演しゅえんした推理すいりコメディ映画えいがトレンチコート/危険きけん追跡ついせき英語えいごばん』があった。1983ねん3がつ11にちにこの映画えいが公開こうかいされたときには、公開こうかいされた作品さくひん制作せいさく会社かいしゃのクレジットはふくまれていなかった。

歴史れきし 編集へんしゅう

タッチストーン・フィルム 編集へんしゅう

タッチストーン・フィルムは1984ねん2がつ15にち当時とうじディズニーのCEOロナルド・W・ミラーはPG指定していけるような大人おとなけのディズニー映画えいがつくるための部門ぶもんとして設立せつりつされ、そのレーベルから3~4ほん映画えいが公開こうかいされる予定よていである[4]。タッチストーンが製作せいさくした映画えいがだい1さくとなったのは『スプラッシュ』で、そのとしには国内こくない興行こうぎょう収入しゅうにゅう6800まんドルというだいヒットを記録きろくした。1989ねん2がつ1にち、ディズニーのしんCEOマイケル・アイズナーと、映画えいが部門ぶもん責任せきにんしゃジェフリー・カッツェンバーグは、レーベルの名称めいしょうハリウッド・ピクチャーズ変更へんこうすることを検討けんとうしていた。

1986ねんには、『ビバリーヒルズ・バム』もタッチストーンの初期しょきのヒットさくで、ディズニーはつのR指定してい映画えいがとなり、1987ねんにはディズニーはつのPG-13指定してい映画えいがベビーシッター・アドベンチャー』がつづいた。ディズニーはPG-13とR指定してい映画えいが追加ついかし、『ころしたいおんな』(1986)、『うるさいおんなたち』(1987)、『ティンメン ごとこりはキャデラック』(1987)などの人気にんき作品さくひんいきおいをした。1985ねん4がつ、タッチストーン・フィルムの映画えいがは、1986ねんから5年間ねんかんショウタイム/ムービー・チャンネル英語えいごばん放送ほうそうする契約けいやくむすんだ。

タッチストーン・ピクチャーズ 編集へんしゅう

タッチストーン・フィルムは、1986ねんに『ころしたいおんな』の公開こうかいにタッチストーン・ピクチャーズに改名かいめいされた。タッチストーン作品さくひんは、タッチストーン作品さくひん公開こうかいにより、ディズニーは1988ねんまでに映画えいがスタジオをおさえて興行こうぎょう収入しゅうにゅうでトップにおどた。1988ねん4がつ13にち、タッチストーンはあらたに社長しゃちょう就任しゅうにんしたリカルド・メストレスとともにウォルト・ディズニー・ピクチャーズのいち部門ぶもんとなった。

1990ねん10がつ23にち、ウォルト・ディズニー・カンパニーは、映画えいが会社かいしゃ主要しゅよう資金しきんげんとして提携ていけいしていたシルバー・スクリーン・パートナーズ・シリーズにってわるものとして、タッチウッド・パシフィック・パートナーズIを設立せつりつした。

1988ねん12月2にちまでに複数ふくすう製作せいさく会社かいしゃ映画えいが製作せいさくからいたり、オフィスを閉鎖へいさしたりしたため、ウォルト・ディズニー・スタジオは、そのあなめるために、タッチストーンと共同きょうどうでマーケティングと配給はいきゅうのみをおこな部門ぶもんとしてハリウッド・ピクチャーズを設立せつりつすると発表はっぴょうした[5]。メストレスはハリウッドの社長しゃちょう就任しゅうにんした。1992ねん7がつ27にち、タッチストーンはマーチャント・アイボリー・プロダクションと3年間ねんかん独占どくせんてき製作せいさくおよび配給はいきゅう契約けいやく合意ごういした。

ディズニーは、2003ねんに『パイレーツ・オブ・カリビアン/のろわれた海賊かいぞくたち』というディズニー・ブランドの映画えいが成功せいこうさせたほか、1980年代ねんだいから1990年代ねんだいには「タッチストーン」や「ハリウッド・ピクチャーズ」の映画えいがとしてリリースされていた映画えいがを、 「タッチストーン」 からはなれたディズニー・ブランドの映画えいが重点じゅうてんいた。2006ねん、ディズニーは映画えいが業界ぎょうかい費用ひよう増加ぞうか理由りゆうに、タッチストーンの作品さくひんを2、3作品さくひんしぼり、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズの作品さくひん優先ゆうせんした。ディズニーは、2007ねん複数ふくすうブランドの使用しよう縮小しゅくしょうすることを示唆しさし、2がつにタッチストーン・テレビジョンの名称めいしょうABCテレビジョン・スタジオ改称かいしょうし、4がつブエナ・ビスタ英語えいごばんのブランドを完全かんぜん撤廃てっぱいした。2010ねん1がつ14にち、ショーン・ベイリーがウォルト・ディズニー・スタジオの実写じっしゃ製作せいさく部門ぶもん責任せきにんしゃ任命にんめいされ、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズとタッチストーンのぜん作品さくひん統括とうかつすることになった。

配給はいきゅうレーベル 編集へんしゅう

ディズニーは2009ねんにタッチストーンを復活ふっかつさせ、ドリームワークス映画えいが配給はいきゅうレーベルとした。ディズニーは、ドリームワークスが追加ついか出資しゅっしられなかった場合ばあい合意ごういもとづき9000まんドルを追加ついか調達ちょうたつしてドリームワークスのプロダクションに出資しゅっしした。2012ねん、ディズニーは売却ばいきゃく可能かのうせいふくめ、タッチストーンの運命うんめい検討けんとうする初期しょき段階だんかいにあったとほうじられている。

ディズニーが2013ねんジェリー・ブラッカイマー・フィルムズとの長年ながねん契約けいやく更新こうしんしないと決定けっていしたことをけて、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーは、タッチストーン・レーベルの製作せいさく再開さいかいすることにこだわっているとかした。ディズニーは興味きょうみしめさず、スタジオの会長かいちょうアラン・ホルンは、タッチストーン作品さくひんはドリームワークスの作品さくひん配給はいきゅうするために縮小しゅくしょうされたことをみとめた。ドリームワークスの映画えいがくわえて、タッチストーンは『ノミオとジュリエット』『ふうちぬ』『ストレンジ・マジック』といったディズニー・ブランドではないアニメ映画えいが公開こうかいした。

2016ねん8がつのドリームワークスとの契約けいやく終了しゅうりょうまでに、ディズニーはドリームワークスの当初とうしょの30作品さくひん契約けいやくのうち14作品さくひん配給はいきゅうし、13作品さくひんはタッチストーンをつうじて配給はいきゅうした。この契約けいやくは、『ひかりをくれたひと』がディズニーがタッチストーンの名義めいぎ公開こうかいした最後さいご劇場げきじょうよう映画えいがとなり、終了しゅうりょうした。そのユニバーサル・ピクチャーズがディズニーにわってドリームワークスの配給はいきゅう会社かいしゃとなった。ディズニーは、これらのドリームワークスの映画えいがたいする権利けんりを、スタジオの未払みはら融資ゆうし補償ほしょうとして永久えいきゅう保持ほじした。

その 編集へんしゅう

ひかりをくれたひと』の公開こうかいの2016ねん時点じてんで、このブランドは閉鎖へいさされ、廃止はいしされた。それ以来いらいのいくつかのディズニー部門ぶもんは、『ターナー&フーチ/すてきな相棒あいぼう』、『ハイフィデリティ』、『スリーメン&ベビー』、『天使てんしにラブ・ソングを…』、『リアル・スティール』など、これまでのタッチストーンの作品さくひんをベースにしたテレビシリーズや映画えいが製作せいさくしたり、開発かいはつしたりしている[6][7][8][9]。2019ねん21世紀せいきフォックスのエンターテインメント資産しさん買収ばいしゅうしたのち20世紀せいきスタジオ以前いぜんの20世紀せいきフォックス)とサーチライト・ピクチャーズ以前いぜんのフォックス・サーチライト・ピクチャーズ)のりょうレーベルは現在げんざい、ウォルト・ディズニー・スタジオが制作せいさくした大人おとなけにとくした映画えいが公開こうかいしている。

フィルムライブラリー 編集へんしゅう

タッチストーン・ピクチャーズのよくられている作品さくひんには、『フォーエバー・フレンズ』、『ターナー&フーチ/すてきな相棒あいぼう』、『スプラッシュ』、『ウォーターボーイ』、『ハスラー2』、『グッドモーニング, ベトナム』、『ロジャー・ラビット』、『いまをきる』、『プリティ・ウーマン』、『天使てんしにラブ・ソングを…』、『エド・ウッド』、『ディック・トレイシー』、『インサイダー』、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』、『メラニーはく!』、『銀河ぎんがヒッチハイク・ガイド』、『ヘルプ 〜しんがつなぐストーリー〜』、『戦火せんかうま』、『リンカーン』、『ブリッジ・オブ・スパイ』などがある。その映画えいが最高さいこう興行こうぎょう収入しゅうにゅうは『アルマゲドン』である。ウォルト・ディズニー・スタジオによって制作せいさくされたアニメーション映画えいがは、おもにウォルト・ディズニー・ピクチャーズによって公開こうかいされているが、タッチストーンのアニメーション作品さくひんには、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』、『ノミオとジュリエット』、『ふうちぬ』、『ストレンジ・マジック』などのオリジナル劇場げきじょう公開こうかい作品さくひんがある。6ほんのタッチストーン作品さくひんアカデミーしょう作品さくひんしょうに『いまをきる』、『インサイダー』、『ヘルプ 〜しんがつなぐストーリー〜』、『戦火せんかうま』、『リンカーン』、『ブリッジ・オブ・スパイ』がノミネートとなった。

タッチストーンをつうじて、ディズニーはつR指定してい映画えいが『ビバリーヒルズ・バム』は1986ねん1がつ31にち公開こうかいされ、興行こうぎょうてきだい成功せいこうおさめた。『ころしたいおんな』は1986ねん6がつ27にちつづき、だい成功せいこうおさめた。どちらの映画えいがも、ディズニーと6ほん映画えいが契約けいやくむすび、 『フォーエバー・フレンズ』や『うるさいおんなたち』とともにヒットさくふたた映画えいがかいだいスターとなったベット・ミドラー主演しゅえんしたものだ。

タッチストーン作品さくひんおもなプロデューサーの1人ひとりは、1993ねんから2014ねんまでディズニーと製作せいさく契約けいやくむすんでいたジェリー・ブラッカイマーだった。かれのタッチストーンのタイトルには、『サイレントナイト/こんな人質ひとじちもうこりごり』、『コン・エアー』、『アルマゲドン』、『エネミー・オブ・アメリカ』、『60セカンズ』、『コヨーテ・アグリー』、『パール・ハーバー』などがある。さらに、ブラッカイマーはディズニーやハリウッドのレーベルからリリースされたほか映画えいがもいくつか製作せいさくしている。

ゲーム作品さくひん 編集へんしゅう

出典しゅってん 編集へんしゅう

  1. ^ Barnes, Brooks (2018ねん8がつ5にち). “Disney's Streaming Service Starts to Come Into Focus”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2018/08/05/business/media/disney-streaming-service-ricky-strauss.html 2020ねん7がつ12にち閲覧えつらん 
  2. ^ Letter signed by Thomas O. Staggs (Senior Executive Vice President & Chief Financial Officer, The Walt Disney Company) to the U.S. Securities and Exchange Commission, March 1, 2007. Retrieved on May 6, 2013.
  3. ^ Graser, Marc (2010ねん1がつ14にち). “Disney names Sean Bailey production chief”. Variety. https://variety.com/2010/film/markets-festivals/disney-names-sean-bailey-production-chief-1118013784/ 2021ねん3がつ18にち閲覧えつらん 
  4. ^ a b TOUCHSTONE LABEL TO REPLACE DISNEY NAME ON SOME FILMS The New York Times 2015ねん12月6にち閲覧えつらん
  5. ^ Harmetz, Aljean (1988ねん12月2にち). “COMPANY NEWS; Disney Expansion Set; Film Output to Double”. The New York Times. オリジナルの2015ねん4がつ2にち時点じてんにおけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150402144802/http://www.nytimes.com/1988/12/02/business/company-news-disney-expansion-set-film-output-to-double.html 2015ねん3がつ17にち閲覧えつらん 
  6. ^ Barnes, Brooks (2018ねん8がつ5にち). “Disney's Streaming Service Starts to Come Into Focus”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2018/08/05/business/media/disney-streaming-service-ricky-strauss.html 2020ねん7がつ12にち閲覧えつらん 
  7. ^ “Every Disney+ Announcement and More From the Disney Investor Day”. D23. (2020ねん12月10にち). https://d23.com/every-disney-announcement-and-more-from-the-disney-investor-day-2020/ 2020ねん12月15にち閲覧えつらん 
  8. ^ Otterson, Joe (2022ねん1がつ13にち). “‘Real Steel’ Series in Early Development at Disney Plus”. Variety. https://variety.com/2022/tv/news/real-steel-series-disney-plus-1235148275/ 2022ねん2がつ12にち閲覧えつらん 
  9. ^ Jackson, Angelique (2020ねん12月10にち). “Whoopi Goldberg to Return for Disney Plus’ ‘Sister Act 3,’ Produced With Tyler Perry”. Variety. https://variety.com/2020/film/news/whoopi-goldberg-sister-act-3-disney-plus-1234851212/ 2022ねん2がつ12にち閲覧えつらん 

外部がいぶリンク 編集へんしゅう