トヨタ・MIRAI

MIRAI（ミライ）は、トヨタ自動車とよたじどうしゃが製造せいぞう・販売はんばいする、量産りょうさん車しゃとして世界せかい初はつの高級こうきゅうセダン型かた燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃである。

概要がいよう

トヨタフューエルセルシステム（TFCS）：自社じしゃ開発かいはつのトヨタFCスタック・高こう圧あつ水素すいそタンクなどで構成こうせいする燃料ねんりょう電池でんち技術ぎじゅつとハイブリッド技術ぎじゅつを融合ゆうごうしたもの。水素すいそ充填じゅうてんは約やく3分ふんで、走行そうこう距離きょりは約やく650km（JC08モード）。

高こう圧あつ水素すいそタンクは水素すいそ脆もろ化かが懸念けねんされるため金属きんぞくではなく、炭素たんそ繊維せんいや樹脂じゅしなどによる3層そう構造こうぞうのタンクが2つ使つかわれている。水素すいそタンク容器ようきには高こう圧あつガス保安ほあん法ほうにより、製造せいぞう日びより初回しょかいは4年ねん1ヶ月かげつ以内いない、以降いこうは2年ねん3ヶ月かげつ毎ごとに点検てんけんが義務付ぎむづけられ、15年ねん以内いないに交換こうかんすることが定さだめられている。点検てんけんで水素すいそガスの漏もれや凹へこみなどの異常いじょうが見みつかった場合ばあいも交換こうかんが必要ひつようであり、愛知あいちトヨタによると初代しょだいMIRAIの場合ばあい、水素すいそタンク1個こあたり約やく50万まん円えんの交換こうかん費用ひようが発生はっせいする。

初代しょだい（JPD10型がた、2014年ねん - 2020年ねん）

トヨタ・MIRAI（初代しょだい） JPD10型がた
MIRAI（フロント）
MIRAI（リヤ）
MIRAI（運転うんてん席せき）
概要がいよう
販売はんばい期間きかん	2014年ねん12月15日にち - 2020年ねん11月30日にち （2014年ねん11月18日にち発表はっぴょう、 2020年ねん6月がつ19日にち生産せいさん終了しゅうりょう）
設計せっけい統括とうかつ	田中たなか義和よしかず
デザイン	西にし友康ともやす
ボディ
乗車じょうしゃ定員ていいん	4名めい
ボディタイプ	4ドア・ノッチバックセダン
駆動くどう方式ほうしき	前輪ぜんりん駆動くどう
プラットフォーム	新しんMCプラットフォーム
パワートレイン
エンジン	FCスタック FCA110型がた：固体こたい高分子こうぶんし形がた
モーター	4JM型かた：交流こうりゅう同期どうき電動でんどう機き （永久えいきゅう磁石じしゃく式しき同期どうき型がたモーター）
最高さいこう出力しゅつりょく	FCA110型がた： 114kW（155PS） 4JM型がた： 113kW（154ps）
最大さいだいトルク	4JM型がた： 335N·m (34.2kgf·m)
サスペンション
前まえ	マクファーソンストラット式しき
後のち	トーションビーム式しき
車両しゃりょう寸法すんぽう
ホイールベース	2,780mm
全長ぜんちょう	4,890mm
全幅ぜんぷく	1,815mm
全ぜん高こう	1,535mm
車両しゃりょう重量じゅうりょう	1,850kg
その他た
ブレーキ	前まえ：ベンチレーテッドディスク 後ご：ディスク

性能せいのう

• 車両しゃりょう重量じゅうりょう: 1,850kg
• 車両しゃりょう総そう重量じゅうりょう: 2,070kg
• 最小さいしょう回転かいてん半径はんけい: 5.7m
• 最高さいこう速度そくど: 175km/h
• 排出はいしゅつ水量すいりょう: 4キロメートル走行そうこうあたり240ミリリットル (= 60cc/km)
• 定員ていいん：4人にん

• 
  TFCSメインユニット
• 
  水素すいそ燃料ねんりょうタンク（車載しゃさい状態じょうたい）
• 
  水素すいそ燃料ねんりょうタンク（単体たんたい）
• 
  車載しゃさい水素すいそガス検知けんち器き
• 
  2013年ねんに公開こうかいされたトヨタ・FCVコンセプト
• 
  第だい91回かい箱根はこね駅伝えきでん大会たいかい本部ほんぶ車しゃ

先進せんしん安全あんぜん装備そうび

太字ふとじは2018年ねん10月がつの改良かいりょうで追加ついかされた機能きのうや装備そうび

• Toyota Safety Sense
  • プリクラッシュセーフティ（歩行ほこう者しゃ[昼夜ちゅうや]・自転車じてんしゃ運転うんてん者しゃ[昼間ひるま]検知けんち機能きのう付づけ衝突しょうとつ回避かいひ支援しえんタイプ/ミリ波はレーダー+単眼たんがんカメラ方式ほうしき）
  • レーンディパーチャーアラート［LDA］（ステアリング制御せいぎょ機能きのう付づけ）
  • レーダークルーズコントロール（ブレーキ制御せいぎょ付づけ）
  • ロードサインアシスト［RSA］
  • オートマチックハイビーム［AHB］
  • 先行せんこう車しゃ発進はっしん告知こくち機能きのう［TMN］※付帯ふたい機能きのう
• インテリジェントクリアランスソナー［パーキングサポートブレーキ（静止せいし物ぶつ）］
• ブラインドスポットモニター［BSM］
• ドライブスタートコントロール

燃料ねんりょう電池でんち

長距離ちょうきょり走行そうこうを実現じつげんするため、水素すいそを高こう圧力あつりょくで圧縮あっしゅくしてタンクに蓄積ちくせきする必要ひつようがあり、この圧力あつりょくは70MPaで、通常つうじょう大気たいき圧あつ（101.33kPa）の約やく700倍ばいとなっている。このため、部品ぶひんには高たかい耐久たいきゅう性せいと気密きみつ性せいが要求ようきゅうされ、配管はいかんや弁べんには愛知製鋼あいちせいこうやジェイテクトが開発かいはつしたより高こう強度きょうどな鋼材こうざい、燃料ねんりょう電池でんちスタックにはトヨタ車体とよたしゃたいが開発かいはつした3次元じげん構造こうぞう体たいが採用さいようされた。また、燃料ねんりょう電池でんちセルには水素すいそ極きょく側がわのチタン製せいセパレーターと水素すいそ・空気くうき・冷却れいきゃく水すいを供給きょうきゅうするスタックマニホールドが採用さいようされた。

外観がいかん

• リアにはマフラーがない。
• リアフォグランプ以外いがいの電球でんきゅうにはLEDが採用さいようされている。

日本にっぽん国内こくないでの販売はんばい

発売はつばい当初とうしょのメーカー希望きぼう小売こうり価格かかくは消費しょうひ税ぜい込こみで723万まん6,000円えん（2018年ねん10月がつの一部いちぶ改良かいりょう以降いこうは727万まん4,880円えん）。発売はつばいから1年間ねんかんで400台だいを販売はんばい目標もくひょうとしている。販売はんばい店てんはトヨタ店てんとトヨペット店てん（東京とうきょう都とではチャンネル制度せいど廃止はいしに伴ともない、2019年ねん4月がつからトヨタモビリティ東京とうきょうで取とり扱あつかっている）。ちなみにこの販売はんばい価格かかくは、ドイツの自動車じどうしゃメーカーに「ゼロ1個いっこ間違まちがっている。7000万まん円えんだろ」と言いわしめたという。

年表ねんぴょう

• 2013年ねん（平成へいせい25年ねん）11月5日にち - 第だい43回かい東京とうきょうモーターショー2013に、次世代じせだい燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃ「TOYOTA FCV CONCEPT」を出展しゅってんすると発表はっぴょう。
• 2014年ねん（平成へいせい26年ねん）
  • 6月25日にち - セダンタイプの新型しんがた燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃ（FCV）を公開こうかいするとともに、発売はつばい時期じきおよび日本にっぽんでの車両しゃりょう本体ほんたい価格かかくの目途もくとと販売はんばいチャネルを公表こうひょう。

  日本にっぽんでは、2014年度ねんど内ないに販売はんばいを開始かいしし、販売はんばい店てんはトヨタ店てんとトヨペット店てん。当面とうめんは、水素すいそステーションの整備せいびが予定よていされている地域ちいきおよびその周辺しゅうへん地域ちいきの販売はんばい店てんが中心ちゅうしんとなる見込みこみで、価格かかくは700万まん円えん程度ていどを予定よてい、と公表こうひょうした。また、米国べいこく・欧州おうしゅうでは、2015年ねんの夏なつ頃ごろの発売はつばいに向むけ準備じゅんびを進すすめていることも合あわせて発表はっぴょう。

  • 11月17日にち - 新型しんがた燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃの車くるま名めいを「MIRAI」に決定けっていしたと発表はっぴょう。
  • 10月26日にち - 第だい4回かい大阪おおさかマラソンの「マラソン審判しんぱん長ちょう車しゃ」としてランナーを先導せんどうして走行そうこう。
  • 11月18日にち - 正式せいしき発表はっぴょう（12月15日にち発売はつばい）。

  モノグレード構成こうせいで、価格かかくは7,236,000円えん（税込ぜいこみ）。ボディカラーは、ルーフとフェンダーガーニッシュをブラック塗装とそうしたツートーンカラーのみの設定せってい。「ツートーン ホワイトパールクリスタルシャイン（メーカーオプション）」、「ツートーン プレシャスシルバー」、「ツートーン プレシャスブラックパール（メーカーオプション）」、「ツートーン ダークレッドマイカメタリック」、「ツートーン ダークブルーマイカ」に加くわえ、「ツートーン ピュアブルーメタリック」（ピュアブルーメタリックは新規しんき開発かいはつ色しょく）の全ぜん6色しょくを用意よういする。

• 2015年ねん（平成へいせい27年ねん）
  • 1月がつ2日にち・1月がつ3日にち - 第だい91回かい箱根はこね駅伝えきでんにて大会たいかい本部ほんぶ車しゃ・会長かいちょう車しゃを務つとめる。
  • 1月がつ15日にち - 市販しはん第だい1号車ごうしゃを首相しゅしょう官邸かんていに納入のうにゅう。年間ねんかん販売はんばい目標もくひょう400台だいを大おおきく上回うわまわる約やく1,500台だいを発売はつばい開始かいしから前日ぜんじつまでに受注じゅちゅう。
  • 1月がつ22日にち - 増産ぞうさんを決定けってい。日本にっぽんでの発売はつばい以降いこう2015年ねん末まつまでの約やく1年間ねんかんの生産せいさん台数だいすうは約やく700台だいの計画けいかくで進行しんこう中ちゅうだが、今回こんかい、2016年ねんは2,000台だい程度ていど、さらに2017年ねんには3,000台だい程度ていどに拡大かくだいする、と発表はっぴょうした。
  • 4月がつ9日にち - 第だい24回かい地球ちきゅう環境かんきょう大賞たいしょう受賞じゅしょう。
  • 10月15日にち - 第だい25回かい「日経にっけい地球ちきゅう環境かんきょう技術ぎじゅつ賞しょう」において最優秀さいゆうしゅう賞しょう受賞じゅしょう。
  • 10月21日にち - 米国べいこくでの販売はんばいを開始かいし。米国べいこくトヨタが発表はっぴょう日びにこの日ひを選えらんだのは、映画えいが「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」の劇げき中ちゅうで「30年ねん後ごの未来みらい」とされた日ひにちなんだものである。
• 2016年ねん（平成へいせい28年ねん）4月がつ19日にち - 伊勢いせ志摩しまサミットの際さいに玄関げんかん口こうとなる中部ちゅうぶ国際こくさい空港くうこうに、日本にっぽんの先端せんたん技術ぎじゅつを各国かっこくの首脳しゅのうやメディアにアピールするため三菱みつびし航空機こうくうきのMRJとともに展示てんじされることが決定けってい。
• 2018年ねん（平成へいせい30年ねん）10月がつ30日にち - 一部いちぶ改良かいりょう。同日どうじつ発売はつばい。

既存きそんのプリクラッシュセーフティにミリ波はレーダーに単眼たんがんカメラを追加ついかし、歩行ほこう者しゃ（昼夜ちゅうや）や自転車じてんしゃ運転うんてん者しゃ（昼間ひるま）の検知けんちが可能かのうとなった。併あわせて、道路どうろ標識ひょうしきを認識にんしきするロードサインアシスト機能きのうと先行せんこう車しゃの発進はっしんをブザーとディスプレイ表示ひょうじで知しらせる先行せんこう車しゃ発進はっしん告知こくち機能きのうが加くわわり、従来じゅうらいから採用さいようされている装備そうびと合あわせて「Toyota Safety Sense」へグレードアップされ、インテリジェントクリアランスソナー（パーキングサポートブレーキ<静止せいし物ぶつ>）も同時どうじに標準ひょうじゅん装備そうびされた。

• 2019年ねん（令れい和わ元年がんねん）11月23日にち-11月26日にち - ローマ教皇きょうこうフランシスコの日本にっぽん訪問ほうもんに際さいし、東京とうきょうと長崎ながさきの移動いどう車両しゃりょうに使用しよう。またオープンカーに改造かいぞうしたものが長崎ながさきと東京とうきょうでのミサに使用しようされた。
• 2020年ねん（令れい和わ2年ねん）
  • 4月がつ6日にち - 徳島とくしま県けん警察けいさつが全国ぜんこく初はつとなるパトカーとしての運用うんようを開始かいし。県内けんないのトヨタディーラー4社しゃからの寄贈きぞうで、車両しゃりょうデザインは白黒しろくろ塗装とそうではなく、県内けんないの小学生しょうがくせいを対象たいしょうとしたラッピングコンテストにより決定けっていされた青白あおじろ塗装とそうが採用さいようされている。
  • 6月19日にち - 生産せいさん終了しゅうりょう。以後いごは流通りゅうつう在庫ざいこのみの販売はんばいとなる。これに伴ともない、2代目だいめモデルを同年どうねん12月がつ9日にちに発売はつばい予定よていであることを同社どうしゃの公式こうしきWebサイトで表明ひょうめいした。
  • 11月30日にち - 2代目だいめと入いれ替かわる形かたちで販売はんばい終了しゅうりょう。

日本にっぽん国外こくがい展開てんかい

2014年ねん11月17日にち、米国べいこくトヨタは「米国べいこくではカリフォルニア州しゅうにおいて2015年ねん秋あきから、販売はんばいおよびリースを開始かいしする」と発表はっぴょう、2015年ねん10月21日にち（アメリカ時間じかん）に発売はつばいされた。この日ひはバック・トゥ・ザ・フューチャー PART2で主人公しゅじんこうたちが”未来みらい”にタイムスリップした日ひにちで、CMにも出演しゅつえんした。

モータースポーツ

2014年ねん、名前なまえの公表こうひょうされていなかった頃ころに新城しんじょうラリーに00カーとして登場とうじょうし、トヨタ自動車とよたじどうしゃ社長しゃちょうの豊田とよだ章男あきおがドライブ。2015年ねんNASCARスプリントカップ第だい9戦せんリッチモンドでFCVとして初はじめてペースカーデビューした。

2015年ねんには国沢くにさわ光宏みつひろが自分じぶんで購入こうにゅうしたMIRAIをラリー仕様しように改修かいしゅう。元々もともと全日本ぜんにほんラリー選手権せんしゅけん向むけであったが、このことが世界せかいラリー選手権せんしゅけん（WRC）のプロモーターの耳みみに入はいり、WRC第だい8戦せんラリー・ドイチェランドにオフィシャルカーとして初はつ登場とうじょう。トヨタも水素すいそ補給ほきゅうや車両しゃりょう運搬うんぱんに非公式ひこうしきに協力きょうりょくし、ノントラブルで完走かんそうした。帰国きこく後ごは本来ほんらいの目的もくてきである新城しんじょうラリーに参戦さんせん。ドライバーは引ひき続つづき国沢くにさわ、コ・ドライバーはデザイナー・漫画まんが家かの木原きはら雅彦まさひこが務つとめ、JN1クラスで2位い完走かんそうを果はたした。

CO2を排出はいしゅつしない自動車じどうしゃで争あらそわれるeラリーモンテカルロにも参戦さんせんし、2016年ねんの第だい1回かいと2018年ねんの第だい3回かい大会たいかいで優勝ゆうしょうを果はたしている。

• 
  2014年ねん新城しんじょうラリーに登場とうじょうしたMIRAIの00カー
• 
  国沢くにさわ光宏みつひろのMIRAIのラリーカー

2代目だいめ（JPD20型がた、2020年ねん - ）

トヨタ・MIRAI（2代目だいめ） JPD20型がた
2代目だいめ フロント （北米ほくべい仕様しよう・JPD20L）
2代目だいめ リヤ （北米ほくべい仕様しよう・JPD20L）
概要がいよう
販売はんばい期間きかん	2020年ねん12月9日にち - （2020年ねん6月がつ19日にち発表はっぴょう）
ボディ
乗車じょうしゃ定員ていいん	5名めい
ボディタイプ	4ドアファストバックセダン
駆動くどう方式ほうしき	後こう輪わ駆動くどう
プラットフォーム	GA-Lプラットフォーム
サスペンション
前まえ	マルチリンク式しき
後のち	マルチリンク式しき
車両しゃりょう寸法すんぽう
ホイールベース	2,920mm
全長ぜんちょう	4,975mm
全幅ぜんぷく	1,885mm
全ぜん高こう	1,470mm
その他た
ブレーキ	前まえ：ベンチレーテッドディスク 後ご：ディスク

2020年ねん12月に6年ねんぶりのフルモデルチェンジを実施じっし。FC昇圧しょうあつコンバーターへのSiC半導体はんどうたいの採用さいようや、リチウムイオン二に次じ電池でんちの採用さいようなどにより、ユニット損失そんしつを低減ていげんさせることに成功せいこう。さらにFCスタックは小型こがた・高こう出力しゅつりょく化かされ、新あらたに触媒しょくばいリフレッシュ制御せいぎょを導入どうにゅうしたことにより発電はつでん効率こうりつを向上こうじょうさせ、先代せんだい比ひ+約やく30％となる約やく850km（「G」の場合ばあい。他たグレードは約やく750km）の航続こうぞく距離きょりを実現じつげんした。加くわえて、プラットフォームに既存きそんのレクサス・LCや5代目だいめレクサス・LS、15代目だいめクラウンに採用さいようされているGA-Lプラットフォームを基本きほんとしてボディ剛性ごうせいを強化きょうかしたものを採用さいようしたことで、駆動くどう方式ほうしきが先代せんだいの前輪ぜんりん駆動くどう（FWD）から後こう輪わ駆動くどう（RWD）に変更へんこう。後こう輪わ駆動くどう化かにより、FCスタックはフード下かに収おさめることが可能かのうとなり、モーターと駆動くどう用ようバッテリーを後方こうほうに配置はいちすることが可能かのうとなった。同時どうじに、最適さいてきな配置はいちによって前後ぜんご50：50の理想りそう的てきな重量じゅうりょう配分はいぶんも可能かのうとなっている。

トヨタ車しゃ初はつ採用さいようとなる「空気くうき清浄せいじょうシステム」は、発電はつでんのために走行そうこう時じに空気くうきを取とり入いれ排出はいしゅつする当とう車種しゃしゅの特徴とくちょうを活いかし、吸入きゅうにゅうした空気くうきを浄化じょうかし排出はいしゅつするシステムで、エアクリーナーエレメントでPM2.5レベルの細こまかい粒子りゅうしまで捕とらえる。

安全あんぜん性せいの確保かくほについては、最新さいしん版ばんの「Toyota Safety Sense」を採用さいようし、プリクラッシュセーフティ、レーンキープアシストなど複数ふくすうの機能きのうを進化しんかさせた。また、最大さいだい9kWの供給きょうきゅうが可能かのうなDC外部がいぶ給電きゅうでんシステム、AC100V・1500Wで最大さいだい4日間にちかんの供給きょうきゅうが可能かのうなアクセサリーコンセントを備そなえることで、災害さいがい時じや緊急きんきゅう時じにも安定あんていした電力でんりょくを対応たいおうできるようにしている。

乗車じょうしゃ定員ていいんは先代せんだいの4人にんから1人にん増ふえ、5人にんに変更へんこうされている。そして内装ないそうを見直みなおし、車両しゃりょう価格かかく相応そうおうの欧州おうしゅう高級こうきゅう車しゃにも匹敵ひってきするような質感しつかん、デザインや操作性そうさせいわるを実現じつげんした。

なお、この2代目だいめからすべてのトヨタ車両しゃりょう販売はんばい店てんで取とり扱あつかうことになったが、水素すいそステーションが存在そんざいしない地域ちいきでは取とり扱あつかわれない。

年表ねんぴょう

• 2019年ねん（令れい和わ元年がんねん）10月がつ11日にち - 同年どうねん10月がつ24日にちから行おこなわれる第だい46回かい東京とうきょうモーターショー2019にて、開発かいはつ最終さいしゅう段階だんかいのモデルを「MIRAI Concept」として出展しゅってんすることを発表はっぴょう。
• 2020年ねん（令れい和わ2年ねん）
  • 6月19日にち - 初代しょだいの生産せいさん終了しゅうりょうを受うけ、同年どうねん12月がつ9日にちに発売はつばい予定よていであることを同社どうしゃの公式こうしきWebサイトで表明ひょうめいした。
  • 12月9日にち - オンライン配信はいしんで発表はっぴょう会かいを開催かいさいし、同日どうじつ発売はつばい。

  水素すいそ搭載とうさい量りょうを拡大かくだいすると共ともに燃費ねんぴ性能せいのうを向上こうじょうすることで「G」では航続こうぞく距離きょり850kmを達成たっせいした。グレード構成こうせいは標準ひょうじゅん仕様しようの「G」と上級じょうきゅう仕様しようの「Z」を軸じくとし、「G」にトヨタアドバンストパークを装備そうびした"A Package"と「G」・「Z」両りょうグレードに快適かいてき装備そうびを追加ついかした"Executive Package"を加くわえた5グレード構成こうせい。

• 2021年ねん（令れい和わ3年ねん）
  • 4月がつ8日にち - 高度こうど運転うんてん技術ぎじゅつ「Toyota Teammate」の追加ついか機能きのうとして、高速こうそく道路どうろや自動車じどうしゃ専用せんよう道路どうろの本線ほんせん上じょうの走行そうこうを支援しえんするシステム「Advanced Drive」を搭載とうさいした「Z"Advanced Drive"」と「Z"Advanced Drive Executive Package"」の追加ついかを発表はっぴょう（4月がつ12日にち発売はつばい。レクサスLSのハイブリッド車しゃにも同時どうじに設定せってい）。
  • 10月8日にち - FCEV（燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃ）の無む給油きゅうゆ最長さいちょう走行そうこう距離きょり845マイル（約やく1360km）を達成たっせいし、ギネス世界せかい記録きろくを正式せいしきに樹立じゅりつしたと発表はっぴょう。

  実際じっさいの公式こうしき記録きろく達成たっせいは8月がつ23日にち～24日にちにギネスワールドレコーズの厳格げんかくなルールと記録きろく方法ほうほうに則のっとって行おこなわれており、ギネスワールドレコーズの審査しんさ員いんであるマイケル・エンプリックが、出発しゅっぱつ前まえと帰着きちゃく後ごにミライの水素すいそ燃料ねんりょうタンクに貼はった封印ふういんシールを確認かくにん。1回かい5分間ふんかんの水素すいその完全かんぜん充填じゅうてんで南みなみカリフォルニアを往復おうふくした際さい、効率こうりつ性せいを重視じゅうしした走行そうこうでミライは水みずだけを排出はいしゅつして152MPGe（約やく64.6km/L）という数値すうちを記録きろくした。

  また、この記録きろく達成たっせいと同時どうじにWard's Automotive誌しの「10ベストエンジン＆推進すいしんシステム」にも選えらばれた。

• 2022年ねん（令れい和わ4年ねん）
  • 9月26日にち - 広こう汽トヨタが中国ちゅうごくでの輸入ゆにゅう販売はんばいを発表はっぴょう。中国ちゅうごくでの販売はんばいは初はつとなり、限定げんてい50台だいを年内ねんないに販売はんばいする予定よてい。
  • 12月19日にち - 一部いちぶ改良かいりょう。

  全ぜん画面がめん表示ひょうじが可能かのうな12.3インチ高だか精細せいさいHDワイドディスプレイを備そなえ、Wi-Fi接続せつぞくに対応たいおう（車内しゃないWi-FiはT-Connectサービスの有料ゆうりょうオプション）したディスプレイオーディオ（コネクティッドナビ対応たいおう）Plusを搭載とうさい。また、フロントドアガラスにIRカットと高こう遮音しゃおん性せいの機能きのうが追加ついかされ、「Advanced Drive」搭載とうさい車しゃは他た車しゃの死角しかく領域りょういきに配慮はいりょしながら走行そうこうする機能きのうが追加ついかされた。

• 2023年ねん（令れい和わ5年ねん）12月1日にち - 一部いちぶ改良かいりょうを発表はっぴょう（12月18日にち発売はつばい）。

「Toyota Safety Sense」が最新さいしん化かされ、発進はっしん遅おくれ/先行せんこう車しゃ発進はっしん告知こくち機能きのう（TMN）を全車ぜんしゃに、緊急きんきゅう時じ操舵そうだ支援しえん（アクティブ操舵そうだ機能きのう付づけ）とプロアクティブドライビングアシスト（PDA）を「Advanced Drive」搭載とうさい車しゃを除のぞくグレードにそれぞれ追加ついかするとともに、従来じゅうらいは「Advanced Drive」搭載とうさい車しゃのみの装備そうびだったフロントクロストラフィックアラート（FCTA）とレーンチェンジアシスト（LCA）を全車ぜんしゃに拡大かくだいされた。

「Toyota Teammate」は「Advanced Drive」搭載とうさい車しゃを除のぞくグレードにも「アドバンスト ドライブ（渋滞じゅうたい時じ支援しえん）」が装備そうびされるとともに、「G」を除のぞくグレードに装備そうびされる「アドバンスト パーク」は"A Package"・"Executive Package"及および「Z」はリモート機能きのう付づけとなった。

12.3インチTFTカラーメーターの採用さいようを拡大かくだいするとともに、室内しつないイルミネーションが設定せっていされた。また、専用せんようのアプリをダウンロードしたスマートフォンをキーとして使用しよう可能かのうなデジタルキーのオプション設定せっていが追加ついかされた。

なお、今回こんかいの一部いちぶ改良かいりょうにより、サイド下部かぶとリア右みぎ下かに装着そうちゃくされているFUEL CELLエンブレムが16代目だいめクラウン（セダンタイプ）の燃料ねんりょう電池でんち車しゃで採用さいようされたFCEVエンブレムへ変更へんこうされた。

• 
  日本にっぽん仕様しよう Z Executive Package（フロント）
• 
  日本にっぽん仕様しよう Executive Package（リア）
• 
  日本にっぽん仕様しよう Executive Package（インテリア）
• 
  パワーユニット
• 
  パワーユニット（前面ぜんめん）
• 
  パワーユニット（側面そくめん）
• 
  パワーユニット（後こう面めん）

車くるま名めいの由来ゆらい

日本語にほんごの「未来みらい」から。副ふく社長しゃちょうの加藤かとう光久みつひさは、公式こうしき発表はっぴょうで「『ミライ』しか思おもいつかなかった」と発言はつげんした。会見かいけん場じょうに日本にっぽん科学かがく未来みらい館たてを選えらんだこともこれに由来ゆらいする。

販売はんばい店てん

東ひがしかがわトヨタ自動車とよたじどうしゃ販売はんばいを除のぞく全国ぜんこくのトヨタディーラー各店かくてんで販売はんばい。

脚注きゃくちゅう

関連かんれん項目こうもく

• エコステーション#水素すいそステーション
• トヨタ・FCHV - クルーガーをベースに開発かいはつされた燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃ
• JR東日本ひがしにっぽんFV-E991系けい電車でんしゃ - JR東日本ひがしにっぽんの燃料ねんりょう電池でんち式しき電車でんしゃ。トヨタも開発かいはつに関与かんよしており、水素すいそ貯蔵ちょぞうタンク等とうに本ほん車両しゃりょうのノウハウが応用おうようされている。

外部がいぶリンク

• トヨタ MIRAI | トヨタ自動車とよたじどうしゃWEBサイト
• Toyota Mirai（トヨタグローバルサイト）
• Toyota Mirai（米国べいこく）
• Toyota Mirai（ドイツ）