(Translated by https://www.hiragana.jp/)
先祖 - Wikipedia

先祖せんぞ

すでくなったかず世代せだい以前いぜん血縁けつえんしゃ全般ぜんぱん

先祖せんぞ(せんぞ)または祖先そせん(そせん)とは、現代げんだいじんの、すでくなったかず世代せだい以前いぜん血縁けつえんしゃ全般ぜんぱんのこと。狭義きょうぎでは、直系ちょっけい尊属そんぞく場合ばあいおおい。対義語たいぎご子孫しそん後裔こうえい(こうえい)、または末裔まつえい(まつえい)。 生物せいぶつがくてき側面そくめんでは、進化しんか分類ぶんるいがくにおいて、ある生物せいぶつしゅ進化しんかまえ段階だんかいをしばしばこのようにぶ(ただし、この用法ようほうでは「祖先そせん」のほうがよく使つかわれる)。

概要がいよう

編集へんしゅう

生物せいぶつは、環境かんきょう適応てきおうしながら様々さまざま変化へんかし、おなしゅであっても環境かんきょうちがえばそこから分岐ぶんきしてさら変化へんかしていく。しかし、その系統けいとう時間じかんさかのぼって辿たどると、いくつもの生物せいぶつしゅ共通きょうつうする生物せいぶつしゅから分岐ぶんき変化へんかしてぜん段階だんかい到達とうたつする。そういった時間じかんてき逆行ぎゃっこうする追跡ついせき調査ちょうさにおいて辿たどられていった存在そんざい先祖せんぞである。

元々もともとは、人間にんげん社会しゃかいにおいてそのおやおやおや…と辿たどっていくさい概念がいねんである。しかし、人間にんげんにせよ生物せいぶつしゅとしてのヒトにせよ、世代せだいるごとに環境かんきょう時代じだい社会しゃかい社会しゃかいてき地位ちいなど)によって、その存在そんざい性質せいしつ様々さまざま変化へんかるため、その存在そんざいるためには、その世代せだいいたまえおや必須ひっすである。このおや存在そんざい先祖せんぞであるが、一般いっぱんに「先祖せんぞ」と場合ばあい祖父母そふぼ以前いぜん尊属そんぞくや、すでんだ尊属そんぞく場合ばあいおおい。

人間にんげん場合ばあいの「先祖せんぞ

編集へんしゅう

生物せいぶつしゅという単位たんいではなく、個人こじん家族かぞく兄弟きょうだい姉妹しまい)という単位たんいはかられる人間にんげん祖先そせん場合ばあいは、その複数ふくすうあった場合ばあいに、そこから分岐ぶんきして家系かけいはいむとともに、結婚けっこんにより配偶はいぐうしゃ有性ゆうせい生殖せいしょくるため、一族いちぞく地域ちいきといったグループの祖先そせんは、様々さまざま家系かけい系統けいとう複雑ふくざつからう(→続柄つづきがら)。このなかには当時とうじ著名ちょめいじん権力けんりょくしゃなどもたりもする。そういった先祖せんぞものが、自身じしん先祖せんぞ特別とくべつ愛着あいちゃくしめ場合ばあいもある。

なお、こういった先祖せんぞ存在そんざいがただちに現在げんざいきて生活せいかつしている存在そんざい影響えいきょうあたえることかんがえにくい。ただ宗教しゅうきょうてき観念かんねんから、先祖せんぞ存在そんざい感謝かんしゃないし敬意けいいしめ場合ばあいがある。れい信仰しんこうはそういった先祖せんぞたいする敬意けいい畏敬いけい、あるいはなんらかの影響えいきょうしんじてまつ様式ようしきである。

柳田やなぎだ國男くにおによる「先祖せんぞ」の定義ていぎ

編集へんしゅう

柳田やなぎだ國男くにおは『先祖せんぞはなし』において、先祖せんぞというかたりにはふたつの意味いみがあるとろんじた。だいいちは、いえ始祖しそであり、固有こゆう氏名しめいまつられつづける先祖せんぞである。だいは、「自分じぶんたちのいえまつるのでなければ何處どこではまつものひとれい」である。

DNAによる生物せいぶつがくてきつながりよりも、職能しょくのう集団しゅうだんである一族いちぞくひきいる権利けんり家督かとく)をつかどうかで、特定とくてい家系かけい創業そうぎょうしゃ先祖せんぞ権利けんりがあるか判断はんだんした。

具体ぐたいれいとして、生物せいぶつがくてきに「平家へいけ末裔まつえい桓武かんむ天皇てんのうよりる」という人物じんぶつがいても、皇位こうい継承けいしょうしていないかぎりは桓武かんむ天皇てんのう先祖せんぞぶことはできないとした。これは桓武かんむたいらが、武家ぶけたいらという職能しょくのう集団しゅうだん創業そうぎょうしゃである高望王たかもちおう先祖せんぞぶことはできても、天皇てんのうである桓武かんむ天皇てんのう先祖せんぞべないことにもつうじるものである。

柳田やなぎだ國男くにおのイメージする先祖せんぞは、現代げんだいでの創業そうぎょう社長しゃちょう経営けいえいけん相続そうぞくという概念がいねんちかい。

関連かんれん項目こうもく

編集へんしゅう