地震 計
概要
歴史
初期 の地震 計
その
実用 的 な地震 計
地震 計 の原理
また
-
3
成分 を同時 に測定 できる地震 計 の内部 。この地震 計 のように、外形 は円筒 形 のものが多 い。 -
古 いタイプの地震 計 では、3成分 が別々 の筐体 に入 れられ組 み合 わせて使用 される。
地震 計 の種類
感度 ・測定 周波数 帯域 による分類
高 感度 地震 計
気象庁 :震源 決定 やマグニチュード算出 を行 うために全国 に高 感度 地震 計 を設置 。独立 行政 法人 防災 科学 技術 研究所 :全国 規模 の高 感度 地震 観測 網 (Hi-net)により地震 計 を設置 。国立 大学 法人 :地域 限定 の微小 地震 観測 ネットワーク
広帯域 地震 計
- IRISという
国際 機関 が全 世界 的 な広帯域 地震 計 の観測 ネットワークを運用 している。 日本 では、防災 科学 技術 研究所 が F-net を運用 している。
強震 計 、震度 計
気象庁 :全国 約 600カ所 に気象庁 95型 震度 計 を設置 。旧 自治省 (現 総務 省 )消防庁 :自治体 震度 情報 ネットワークとして、気象庁 の計測 震度 計 が設置 されていない市町村 に震度 計 を設置 。国土 交通省 :所管 の河川 、ダム、道路 などの公共 土木 施設 に強震 計 を設置 。横浜 市 :独自 に横浜 市内 150カ所 に強震 計 を設置 。防災 科学 技術 研究所 :強震 観測 網 (K-NET , KiK-net)が全国 に1735台 (2012年 2月 現在 )を設置 。
測定 原理 による分類
サイズモ
- サイズモ
系 地震 計 機械 式 センサ- ウィーヘルト
式 地震 計 石本 -萩原 式 加速度 計 機械 式 SMAC型 強震 計
- ウィーヘルト
電気 式 センサ導 電 型 圧 電 型 帰還 型 (サーボ型 )負 帰還 式 (フィードバック式 )力 平衡 式 (フォースバランス式 )
歪 み計 型 容量 型 差 動 トランス型
非 サイズモ系 地震 計 機械 式 センサ落球 式 感 震 器 転倒 棒 式 感 震 器 摩擦 式 感 震 器
電気 式 センサ光学 式 振動 センサ過 電流 式 センサ容量 型 センサ
測定 対象 による分類
海底 地震 計
日本 で使用 されている主 な地震 計
すでに
- ミルン(Milne)
式 地震 計 機械 式 地震 計 。1894年 頃 にジョン・ミルンが日本 で開発 。記録 方式 は光学 式 。制 振 器 を持 っていない。大森 式 地震 計 機械 式 地震 計 。変位 計 。1898年 頃 に大森 房吉 (東京大学 )が開発 。固有 周期 は10秒 程度 。倍率 は20倍 程度 。記録 方式 は煤 書式 。東京 に設置 され、当時 は日本 国内 および日本 国外 で広 く使用 されていた。国立 科学 博物館 、竜 天 天文台 、水沢 VLBI観測 所 、気象庁 松代 地震 観測 所 などに現存 する。田中館 式 地震 計 - 1900
年 頃 に田中館 愛橘 が開発 。低 倍率 (等 倍 )。蒸気 機関 のジェームズ・ワットによる平行 運動 装置 を用 いた振子 を水平 動 2成分 の計測 に使 い、ぜんまいばねを用 いた振子 を上下動 の計測 に使 う風変 わりな地震 計 。明治 後期 から大正 期 にかけて試験 的 な強震 計 として、東京 の中央 気象台 で使用 された[15][16]。 - ウィーヘルト(Wiechert)
式 地震 計 機械 式 地震 計 。変位 計 。1904年 にエミル・ウィーヘルト(ドイツ)が開発 。錘 の質量 が1 tの大型 のものと200 kg(水平 動 用 )、80 kg(上下動 用 )の小型 のものがある。記録 方式 は煤 書式 。1 tの錘 のものは1つだけ現存 し、長年 京都 大学 が所有 していたが現在 は名古屋大学 にある。小型 のものは中央 気象台 (現 ・気象庁 )が輸入 し、全国 の気象台 や測候所 に配備 した。- ガリッチン(Galitzin)
式 地震 計 世界 初 の電磁 式 地震 計 。速度 計 。1907年 にボリス・ガリツィン(ロシア)が開発 。水平 動 用 はツェルナー吊 り型 水平 振子 、上下動 用 はユーイング型 上下 振子 を使用 。倍率 は1000倍 以上 。記録 方式 は光学 式 。大森 式 強震 計 機械 式 地震 計 。大森 房吉 が開発 。今村 式 強震 計 機械 式 地震 計 。今村 明恒 (東京 帝国 大学 )が開発 。固有 周期 は10秒 (水平 動 用 )、5秒 (上下動 用 )。倍率 は低 感度 (2倍 )。記録 方式 は煤 書式 。関東 地震 の東京 の揺 れなどを記録 。佐々 式 大震 計 機械 式 地震 計 。変位 計 。1934年 に佐々 憲三 (京都大学 )が開発 。記録 方式 は煤 書式 。京都 大学 阿武山 地震 観測 所 に所蔵 。石本 式 加速度 計 機械 式 地震 計 。加速度 計 。1931年 (水平 動 用 )と1933年 (上下動 用 )に石本 巳四雄 が開発 。固有 周期 0.1秒 の短 周期 地震 計 。簡単 微動 計 気象台 や測候所 に配備 された。- プレスユーイング
式 地震 計 気象庁 50型 強震 計 機械 式 強震 計 。変位 計 。1950年 開発 。51型 や52型 もある。固有 周期 は6秒 (水平 動 用 )、5秒 (上下動 用 )。倍率 は1倍 。記録 方式 は煤 書式 またはペン書 き式 。1990年代 半 ばまで気象庁 の地震 観測 の主力 であった。気象庁 87型 強震 計 配備 時 に運用 廃止 になったものが多 い。気象庁 59型 地震 計 光学 電磁 式 地震 計 。1959年 開発 。倍率 は100倍 。記録 方式 はペン書 き式 または煤 書式 。1990年代 半 ばまで気象庁 における地震 観測 の主力 であった。気象庁 61型 地震 計 電磁 式 地震 計 。1961年 開発 。倍率 は200倍 。記録 方式 はペン書 き式 。1990年代 半 ばまで気象庁 における遠地 地震 観測 の主力 で、一部 の気象 官署 に装備 された。気象庁 67型 地震 計 電磁 式 地震 計 。加速度 計 。1961年 開発 。記録 方式 は光学 式 。微少 な地震 の観測 に使 われた。1990年代 半 ばまで一部 の気象 官署 に装備 された。- SMAC
型 強震 計 機械 式 強震 計 。加速度 計 。1953年 に強震 測定 委員 会 が開発 。記録 方式 はペン書 き式 。最大 1 G程度 まで計測 可能 。- DC
型 強震 計 旧 建設省 が開発 。気象庁 87型 強震 計 電磁 式 強震 計 。加速度 計 。測定 範囲 は0.1〜10Hz 。記録 方式 はフロッピーディスク。最大 1 Gまで計測 可能 。気象庁 95型 震度 計 の運用 開始 により運用 廃止 。気象庁 95型 震度 計 加速度 計 。震度 を計器 で測定 するために気象庁 が開発 。測定 範囲 はDC〜41Hz 。記録 方式 はICメモリーカード。最大 2048 galまで計測 可能 。1996年 より運用 開始 。計測 震度 を計算 する機能 がある。- K-NET95
型 強震 計 強震 計 。加速度 計 。旧 科学技術庁 の開発 。記録 方式 は内蔵 メモリー。18 bit、108 dB以上 の広 ダイナミックレンジを持 ち、最大 2000 galまで計測 可能 。1996年 10月 より運用 開始 。全国 に1000台 設置 。- K-NET02
型 強震 計 力 平衡 式 強震 計 。加速度 計 。K-NET95型 強震 計 の次世代 版 。記録 方式 は内蔵 メモリ。K-NET95型 の10倍 の分解能 を有 し、最大 4000 galまで計測 可能 。2004年 6月 より運用 開始 。- K-NET11
型 強震 計 - K-NET02
型 強震 計 の後継 機 として開発 。最大 約 7800 galまで計測 可能 。 - KiK-net11
型 強震 計 - KiK-net02
型 強震 計 の後継 機 として開発 。地表 設置 タイプでは最大 約 7800 galまで計測 可能 。 - STS-1
型 地震 計 負 帰還 式 広帯域 地震 計 。速度 計 。1982年 にストレッカイセン(Streckeisen)らが開発 。水平 動 用 はガーデンゲート型 水平 振子 、上下動 用 は半円 形 板 ばねのラコステ型 上下 振子 を使用 している。固有 周期 は360秒 、減衰 定数 は0.707である。- STS-2
型 地震 計 負 帰還 式 広帯域 地震 計 。速度 計 。固有 周期 は120秒 である。測定 範囲 は0.008〜10Hz 。最大 0.014 m/sまで計測 可能 。自己 浮上 式 海底 地震 計 - OBS(Ocean Bottom Seismograph)、
海面 から自由 落下 させ、水深 6,000 m程度 まで設置 する事 が出来 る。
設置 環境 による影響
- 1995
年 1月 17日 -兵庫 県 南部 地震 :兵庫 県 神戸 市 などで最大 震度 7を観測 。大阪 府 大阪 市 中央 区 にある震度 計 が震度 4を示 したが、震源 から遠 い京都 府 京都 市 の震度 計 が震度 5を示 した。それは気象庁 が設置 した震度 計 が地盤 が強固 な上町 台地 にあり、実際 よりも震度 が低 く出 た。日本道路公団 が阪神 高速 11号 池田 線 に設置 した震度 計 は、震度 7を示 した。 - 2008
年 5月8日 -茨城 県 沖 を震源 とする地震 :茨城 県 水戸 市 と栃木 県 茂木 町 で最大 震度 5弱 を観測 。茂木 町 の震度 計 では、1キロ程度 離 れた位置 のものが震度 3を示 したことや、周辺 住民 から体感 震度 と違 うなどといった声 があり調査 。結果 、斜面 の近 くに設置 されていたことから1〜2段階 高 い震度 を表示 することがわかった。2009年 に別 の場所 へ移設 。 - 2008
年 6月14日 -岩手 ・宮城 内陸 地震 :高 感度 地震 観測 網 一 関西 観測 点 (岩手 県 一関 市 )では、最大 加速度 4022ガルを観測 したが、観測 施設 の設計 上 の問題 によりロッキング振動 が生 じ、自由 地盤 (地表 そのまま)の加速度 を記録 していなかった[17]。2013年 現在 、観測 施設 は休止 中 。 - 2008
年 7月 24日 -岩手 県 沿岸 北部 地震 :岩手 県 洋 野 町 で最大 震度 6強 を観測 。その後 、数 百 メートル離 れた位置 に仮設 震度 計 を設置 したところ、既設 のものが1段階 程度 高 い観測 をすることが判明 。確認 後 に震度 観測 をやめたほか、気象庁 での使用 を中止 した。 - 2011
年 3月11日 の東日本 大震災 の余震 では、茨城 県 鉾田 市 にある震度 計 1箇所 が盛 り土 の上 に設置 されており、近隣 の震度 計 よりも高 い結果 が出 ることが多 かった。4月21日 にこの震度 計 の使用 は中止 された。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f
増田 徹 . “地震 と私 たち(5)”.一般 社団 法人 東北 地質 調査 業 協会 . 2019年 11月26日 閲覧 。 - ^
大迫 正弘 . “ユーイングの円盤 記録 式 地震 計 について”.国立 科学 博物館 . 2019年 11月29日 閲覧 。 - ^
震災 と復興 を巡 る一 考察 藤尾 直史 、土木 史 研究 講演 集 25号 、2005年 - ^
教育 品 製造 合資 会社 『東京 案内 .下巻 』東京 市 市 史 編纂 係 編 (裳 華 房 , 1907) - ^
幻燈 使用 法 屋井 琢 編 、教育 品 製造 会社 、明 22.12 - ^
屋井 の乾電池 『少年 日本 科学 史 .進歩 の巻 』神田 丈 三 著 (畝傍 書房 , 1942) - ^
宇津 (2001)、pp.15-18。 - ^
宇津 (2001)、pp.19-20 - ^
宇津 (2001)、pp.20-23 - ^
新潟 県 中越 地震 の震源 隣接 域 における微小 地震 観 産 総研 地質 ニュース607号 ,34―38頁 ,2005年 3 - ^
平成 16年 (2004年 )新潟 県 中越 地震 -臨時 観測 点 設置 後 の震源 分布 -京都 大学 防災 研 地震 予知 研究 センター - ^
気象庁 1.震度 計 と震度 観測 体制 (1)震度 の観測 について - ^
防災 科学 研究所 強 振動 の基礎 1.3.1地震動 の周期 区分 - ^ “10.
今村 式 2倍 強震 計 ” (PDF).岐阜 県 博物館 (2011年 9月 ). 2015年 9月 25日 時点 のオリジナルよりアーカイブ。2014年 10月 6日 閲覧 。 - ^ “
田中館 の地震 計 ”.理工 学 研究 部 電子 資料 館 .国立 科学 博物館 . 2004年 8月 13日 時点 のオリジナルよりアーカイブ。2018年 8月 22日 閲覧 。 - ^
濱田 信生 「地震 計 の写真 に見 る気象庁 の地震 観測 の歴史 」(PDF)『験 震 時報 』第 63巻 3・4号 、気象庁 、2000年 3月 、97頁 、ISSN 13425684、2018年 8月 22日 閲覧 。 - ^ 2008
年 岩手 ・宮城 内陸 地震 のKiK-net一 関西 における大 加速度 記録 の成因 の推定 日本 地震 工 学会 論 文集 Vol.11 (2011) No.1 P 1_32-1_47
出典
鹿熊 英昭 :地震 観測 のセンサ精密 工 学会 誌 Vol.71 (2005) No.11 P1330-1334
参考 文献
関連 項目
外部 リンク
国立 科学 博物館 地震 資料 室 木下 繁夫 (防災 科学 技術 研究所 ):サーボ型 地震 計 -地震 第 2輯 Vol.50 (1997-1998) No.4 P471-483, doi:10.4294/zisin1948.50.4_471地震 計 の写真 に見 る気象庁 の地震 観測 の歴史 (PDF) -験 震 時報 第 63巻 ,(2000),p93-112