堀田ほった氏し

堀田ほった氏し
	堀田ほった木瓜ぼけ
本姓ほんせい	紀きの氏し?; 称しょう：藤原ふじわら氏し?
種別しゅべつ	武家ぶけ; 華族かぞく（伯爵はくしゃく）-正俊まさとし流ながれ; 華族かぞく（子爵ししゃく）-宗家そうけ; 華族かぞく（子爵ししゃく）-正せい高だか流ながれ
出身しゅっしん地ち	不明ふめい
主おもな根拠地こんきょち	武蔵むさし国こく川越かわごえ; 信濃しなの国こく松本まつもと; 下総しもうさ国こく佐倉さくら; 上野うえの国こく吉井よしい; 近江おうみ国こく宮川みやがわ; 東京とうきょう府ふ東京とうきょう市し
著名ちょめいな人物じんぶつ	堀田ほった盛重もりしげ; 堀田ほった正ただし盛もり; 堀田ほった正俊まさとし; 堀田ほった正睦まさとし
	凡例はんれい / Category:日本にっぽんの氏族しぞく

堀田ほった氏し（ほったし）は、武家ぶけ・華族かぞくだった日本にっぽんの氏族しぞく。江戸えど時代じだい前期ぜんきに堀田ほった正ただし盛もりが徳川とくがわ家光いえみつに老中ろうじゅうに取とり立たてられ、その子こ達たちから3家いえの譜代ふだい大名だいみょう家いえが出で、維新いしん後こういずれも華族かぞくとなった（伯爵はくしゃく1家いえ、子爵ししゃく2家いえ）^[1]。

出自しゅつじ

堀田ほった氏しは、尾張おわり中島なかじま郡ぐん堀田ほった村むらに興おこった土豪どごうとしている書籍しょせきも多おおいが、近畿きんき地方ちほうにも室町むろまち時代ときよ以前いぜんに遡さかのぼれる堀田ほった氏しが多おおいことから、疑問ぎもん視しされている。

家紋かもん学がくや地理ちり的てき見地けんちから堀田ほった氏しは祇園ぎおん八坂神社やさかじんじゃ社家しゃけ（紀きの姓せい堀田ほった氏し）の流ながれ、つまり八坂やさか氏しと見みる説せつがある（宝たから寿ひさし院いん (祇園ぎおん社しゃの社家しゃけ)参照さんしょう）。京きょうに残のこった系統けいとうと同社どうしゃ家か分流ぶんりゅうの尾張おわり国こく津島つしま神社じんじゃ社家しゃけの二ふたつの流ながれがあり、後者こうしゃの系譜けいふが尾張おわり系けいである。この尾張おわり系けいは、八坂やさか氏直うじなお系けいの子孫しそんたる祇園ぎおん執行しっこう・八坂やさか（堀田ほった）俊しゅん全ぜんの子こである、尾張おわり津島つしま天王てんのう祠官しかん・堀田ほった俊しゅん重じゅうの系統けいとうである。その津島つしま神社じんじゃに残のこる神官しんかんの堀田ほった氏し系図けいずこそが、本来ほんらいの彼かれらの出自しゅつじを示しめしていると思おもわれる。前述ぜんじゅつの土豪どごうの一族いちぞくも津島つしま神社じんじゃ系けい堀田ほった氏しの分家ぶんけである可能かのう性せいがある。

八坂神社やさかじんじゃと津島つしま神社じんじゃは同おなじ牛頭ごず天王てんのう社しゃであることから八坂神社やさかじんじゃ社家しゃけから津島つしま神社じんじゃ社家しゃけが生うまれたのは自然しぜんである。そのため、堀田ほった家かの家紋かもんは、八坂神社やさかじんじゃの紋もんである三みつ巴どもえか木瓜ぼけ^[2]（津島つしま神社じんじゃの紋もんは八坂神社やさかじんじゃ由来ゆらいの木瓜ぼけ ^[3]^[4]）のいずれかである場合ばあいが殆ほとんどである。木瓜ぼけ紋もんは、堀田ほった木瓜ぼけや織田おだ木瓜ぼけなどに派生はせいしており、織田おだ氏しはその氏神うじがみを祀まつる津島つしま神社じんじゃの木瓜ぼけをそのまま使つかい、尾張おわり系けいの堀田ほった氏しは堀田ほった木瓜ぼけを使つかう場合ばあいが多おおい。京きょうの系統けいとうは三みつ巴どもえの方ほうが多おおいが、堀田ほった氏しの大半たいはんは尾張おわり系けいであり、堀田ほった木瓜ぼけを使つかう場合ばあいが多おおい。

この津島つしま神社じんじゃ社家しゃけに由来ゆらいする堀田ほった氏しのうち、南北なんぼく朝あさ期きに活動かつどうした堀田ほった正ただし泰やすしの子孫しそんの一部いちぶが武士ぶし化かして津島つしまを基盤きばんに発展はってん、仕つかえた織田おだ氏し、豊臣とよとみ氏しの全国ぜんこく制覇せいはとともに歴史れきしの表おもて舞台ぶたいに登場とうじょうしていった。これが近世きんせい大名だいみょうの堀田ほった氏しである。家紋かもんは堀田ほった木瓜ぼけである。また、津島つしま神社じんじゃ社家しゃけを代々だいだい務つとめた堀田ほった氏しは「右みぎ馬ば太夫たゆう家か」といわれ、武士ぶし化かした一族いちぞくとは別べつに津つ島とうで発展はってんした。また、この系統けいとうから派生はせいした「番頭ばんがしら太夫たゆう家か」は近世きんせいに商家しょうかとして発展はってんした。

堀田ほった正ただし泰たい系けいの堀田ほった氏しは「寛政かんせい重じゅう修おさむ諸家しょか譜ふ」において自みずからの出自しゅつじを紀きの長谷ながたに雄つよしの子孫しそんとし、浦上うらかみ氏し・安富やすとみ氏しの本家ほんけ筋すじにあたるとしている。ただしこれは、室町むろまち時代ときよに武家ぶけの名門めいもんとして中央ちゅうおうで活躍かつやくし、同おなじ紀き姓せいを名乗なのっていた両家りょうけの威光いこうを利用りようし自みずからの出自しゅつじを粉飾ふんしょくしたものであるという説せつもある。この系譜けいふは確たしかに疑うたがわしいものの、前述ぜんじゅつのように堀田ほった氏しの祖そを八坂神社やさかじんじゃの社家しゃけに求もとめるならば、紀きの長谷ながたに雄つよしの血ちが入はいっている可能かのう性せいは高たかい。紀きの長谷ながたに雄つよしの曾孫そうそん忠ちゅう方かたの娘むすめの血ちが八坂神社やさかじんじゃ・津島つしま神社じんじゃの社家しゃけに入はいっているからである^[5]^[3]。

なお、八坂やさか氏しの流ながれが堀田ほった氏しを名乗なのった理由りゆうであるが、八坂神社やさかじんじゃは秦はた氏しの祇園ぎおん信仰しんこうを推進すいしんするために建立こんりゅうされたとする説せつもあり、音おとの類似るいじからも、秦はた氏しと何なんらかの深ふかい関係かんけいがあったと考かんがえられている。八坂神社やさかじんじゃと秦はた氏しの関連かんれん性せいには荒唐無稽こうとうむけいな説せつも存在そんざいするが、客観きゃっかん的てき見地けんちからしても強つよい関連かんれん性せいがある。平安京へいあんきょうの祇園ぎおん観かん慶寺けいじ感かん神かみ院いん（現在げんざいの八坂神社やさかじんじゃ）は、都とが平安京へいあんきょうに移うつって早々そうそう広峰ひろみね神社じんじゃから勧請かんじょうされたものであり、祭神さいじんの牛頭ごず天王てんのう（素す戔嗚尊みこと）が分ぶん祠ほこらされたとされている（つまり、広峰ひろみね神社じんじゃは祇園ぎおん社しゃの元宮もとみや）^[6]。広峰ひろみねの地ちである播州ばんしゅう平野へいやはもともと秦はた氏しが開ひらいた野のであり、すなわち本ほん貫ぬき地ちであり、広峰ひろみねの祭神さいじんは秦はた氏しが祀まつっていた韓かん神しん（からかみ）である。その韓かん神しんの日本にっぽんにおける神かみ名めいが素す戔嗚尊みこと（及および同一どういつ視しされる牛頭ごず天王てんのう）になっている。当然とうぜん、広峰ひろみね神社じんじゃの紋もんは八坂神社やさかじんじゃや津島つしま神社じんじゃと同おなじ木瓜ぼけ紋もんである。また、八坂神社やさかじんじゃのもう一ひとつの紋もんである三みつ巴どもえは、同おなじく秦はた氏しと関連かんれん性せいの強つよい八幡やはた神社じんじゃと同おなじ紋もんである。そもそも八坂神社やさかじんじゃの方ほうでも、八坂やさか氏しは同族どうぞくの他ほかの系統けいとうと区別くべつするために八はち坂ざかと名乗なのっていたが、それは氏しでなく家いえの名前なまえであって、実際じっさいは一族いちぞくとしては秦はたと名乗なのっていた可能かのう性せいがある（藤原ふじわら氏しの中なかで家名かめいが多おおくあったのと同おなじ）。

なお、江戸えど時代じだい初期しょきに川越かわごえ藩はん主おもだった堀田ほった正ただし盛もりが寛永かんえい15(1638)年ねんに仙波せんば東照宮とうしょうぐうを造営ぞうえいした際さいに奉納ほうのうした鳥居とりいには、「堀田ほった加賀かが守まもる従したがえ四よん位い下した藤原ふじわら正ただし盛もり」と刻きざまれており、藤原ふじわら氏しを称しょうしている^[7]。

戦国せんごく時代じだい

江戸えど時代じだい以前いぜんにおいては、斎藤さいとう氏し、ついで織田おだ氏し、豊臣とよとみ氏しに仕つかえた堀田ほった盛重もりしげが著名ちょめいである。もともと豊臣とよとみ恩顧おんこの一族いちぞくであったが、堀田ほった氏しのうち堀田ほった正吉まさきちが関ヶ原せきがはらの戦たたかい以後いごに徳川とくがわ氏しに仕つかえたといわれる。

江戸えど時代じだい

正吉まさよしの子この堀田ほった正ただし盛もりは母ははが稲葉いなば正成まさしげの先妻せんさいとの間あいの子こであった縁えんで、正成まさしげの後妻ごさい・春日局かすがのつぼねの支援しえんをうけ、3代だい将軍しょうぐん徳川とくがわ家光いえみつに近侍きんじし重用じゅうようされた。若年寄わかどしより・老中ろうじゅうも歴任れきにんし、川越かわごえ藩はん、松本まつもと藩はんを経へて寛永かんえい19年ねん（1642年ねん）、下総しもうさ佐倉さくら藩はん11万まん石せきの大名だいみょうになった。跡あとを嗣ついだ正せい盛もりの長男ちょうなん・堀田ほった正信まさのぶは不祥事ふしょうじから佐倉さくら藩はんを改易かいえきされてしまう（松平まつだいら信綱のぶつなと対立たいりつしたためとも、佐倉さくら惣五郎そうごろう事件じけんの責任せきにんを問とわれたとも言いわれるが詳細しょうさい不明ふめい）。しかし正せい盛もりの功績こうせきにより正信まさのぶの長男ちょうなん・正せい休きゅうはお家いえ再興さいこうを許ゆるされ、この系統けいとうは上野うえの吉井よしい藩はん、後のちに近江おうみ宮川みやがわ藩はん主おもとなった。

正せい盛もりの三男さんなんの堀田ほった正俊まさとし（正信まさのぶの弟おとうと）は春日局かすがのつぼねの養子ようしとなり、5代だい将軍しょうぐん徳川とくがわ綱吉つなよしの時代じだいに大老たいろうまで上のぼり詰つめ、その子孫しそんも譜代ふだい大名だいみょうとして幕府ばくふの要職ようしょくを占しめて佐倉さくら藩はんに戻もどったため、こちらの系統けいとうが本家ほんけと見みなされるようになった。幕末ばくまつの老中ろうじゅう堀田ほった正睦まさとしは諸しょ外国がいこくの交渉こうしょうに奔走ほんそう、息子むすこで最後さいごの佐倉さくら藩主はんしゅ堀田ほった正ただし倫りんは譜代ふだい中ちゅう藩はんであったことから明治めいじ元年がんねんの戊辰戦争ぼしんせんそうに際さいしては上京じょうきょうして旧きゅう幕府ばくふ勢力せいりょくのための哀訴あいそを行おこなったが、このことで佐倉さくら藩はんの方向ほうこう曖昧あいまいが疑うたがわれ、謹慎きんしんを命めいじられた。まもなく許ゆるされて両りょう総そう房ぼう三さん州しゅうの触さわ頭あたまを務つとめた^[8]。

明治めいじ時代じだい以降いこう

堀田ほった宗家そうけ子爵ししゃく家か

最後さいごの宮川みやがわ藩はん主あるじ堀田ほった正ただし養ようは明治めいじ2年ねん（1869年ねん）の版籍はんせき奉還ほうかんで藩はん知事ちじに任にんじられるとともに華族かぞくに列れっし、明治めいじ4年ねんの廃藩置県はいはんちけんまで藩はん知事ちじを務つとめた^[9]。

明治めいじ17年ねん（1884年ねん）の華族かぞく令れい施行しこうで華族かぞくが五ご爵制になると正ただし養ようは『叙爵じょしゃく内規ないき』の基準きじゅんに基もとづき旧きゅう小しょう藩はん知事ちじ^{[注釈ちゅうしゃく 1]}として子爵ししゃく位いを授さづけられた^[10]。

堀田ほった正ただし養やしなえ子爵ししゃくは貴族きぞく院いんの子爵ししゃく議員ぎいんに当選とうせんし、研究けんきゅう会かい幹部かんぶとして活躍かつやく。研究けんきゅう会かいが反はん立憲りっけん政友せいゆう会かいの立場たちばをとっていた明治めいじ41年ねん3月がつに第だい1次じ西園寺さいおんじ内閣ないかくに逓信ていしん大臣だいじんとして入閣にゅうかくしたことで世間せけんを驚おどろかせたが、そのために研究けんきゅう会かいを除名じょめいされる憂うき目めにあった^[11]。

正せい養やしなえの婿養子むこようしで明治めいじ44年ねん7月がつに襲爵しゅうしゃくした堀田ほった正ただし亨とおる子爵ししゃくは大正たいしょう8年ねん（1919年ねん）に株式会社かぶしきがいしゃを設立せつりつすると称しょうして、爵位しゃくいを利用りようした詐欺さぎおよび文書ぶんしょ偽造ぎぞうを働はたらき、罰金ばっきん刑けいに処しょせられている^[12]。

正俊まさとし流りゅう堀田ほった伯爵はくしゃく家か

最後さいごの佐倉さくら藩はん主あるじ堀田ほった正ただし倫りんは明治めいじ2年ねん（1869年ねん）の版籍はんせき奉還ほうかんで藩はん知事ちじに任にんじられるとともに華族かぞくに列れっし、明治めいじ4年ねんの廃藩置県はいはんちけんまで藩はん知事ちじを務つとめた^[13]。

明治めいじ17年ねん（1884年ねん）の華族かぞく令れい施行しこうで華族かぞくが五ご爵制になると正せい倫りんは『叙爵じょしゃく内規ないき』の基準きじゅんに基もとづき旧きゅう中ちゅう藩はん知事ちじ^{[注釈ちゅうしゃく 2]}として伯爵はくしゃく位いを授さづけられた^[14]。

堀田ほった正ただし倫りん伯爵はくしゃくは後継こうけい者しゃとなる男子だんしに恵めぐまれなかったため鍋島なべしま直ただし柔やわらの息子むすこ・正恒まさつねを婿養子むこようしとして迎むかえた。正恒まさつねは海軍かいぐん省しょう参事官さんじかんを経へて貴族きぞく院いんの伯爵はくしゃく議員ぎいんとなり、研究けんきゅう会かいに所属しょぞく。犬いぬ養やしなえ内閣ないかく・齋藤さいとう内閣ないかく・岡田おかだ内閣ないかくの海軍かいぐん政務次官せいむじかんも務つとめた^[15]。

昭和しょうわ前期ぜんきに堀田ほった伯爵はくしゃく家かの邸宅ていたくは東京とうきょう市し渋谷しぶや区く上智じょうち町まちにあった^[15]。

戦後せんご、正恒まさつねの長男ちょうなん・堀田ほった正久まさひさは昭和しょうわ34年ねん（1959年ねん）に佐倉さくら市し長ちょうに当選とうせん、昭和しょうわ50年ねん（1975年ねん）まで4期きに亘わたって務つとめ、佐倉さくら市しの開発かいはつに貢献こうけんし、佐倉さくら市し名誉めいよ市民しみんを贈おくられた^[16]。

正せい高だか流りゅう堀田ほった子爵ししゃく家か

最後さいごの佐野さの藩はん主あるじ堀田ほった正ただし頌は明治めいじ2年ねん（1869年ねん）の版籍はんせき奉還ほうかんで藩はん知事ちじに任にんじられるとともに華族かぞくに列れっし、明治めいじ4年ねんの廃藩置県はいはんちけんまで藩はん知事ちじを務つとめた^[13]。

明治めいじ17年ねん（1884年ねん）の華族かぞく令れい施行しこうで華族かぞくが五ご爵制になると正せい頌は『叙爵じょしゃく内規ないき』の基準きじゅんに基もとづき旧きゅう小しょう藩はん知事ちじ^{[注釈ちゅうしゃく 3]}として子爵ししゃく位いを授さづけられた^[10]。

その跡あとを継ついだ養子ようこ堀田ほった正路まさじ子爵ししゃくは海軍かいぐん軍人ぐんじんとして活躍かつやくした^[17]。

昭和しょうわ前期ぜんきに正せい高だか流りゅう堀田ほった子爵ししゃく家かの邸宅ていたくは東京とうきょう市し淀橋よどばし区く下落合しもおちあいにあった^[17]。

その他たの堀田ほった家か

堀田ほった家かの人間にんげんで、福島ふくしま正則まさのりに仕つかえた者ものは多おおい。家臣かしんの堀田ほった勘かん左衛門さえもん、堀田ほった弥わたる五右衛門ごえもんは知しられている。堀田ほった勘かん左衛門さえもんは、資料しりょうによって「勘かん右みぎ衛門えもん」と記しるされているが（左ひだりが正ただしい可能かのう性せいが高たかい）、福島ふくしま正則せいそくの銃じゅう隊長たいちょう、鉄砲てっぽう頭あたま、物もの頭あたまとして記録きろくされている^[18]。尾張おわりに残のこった堀田ほった理さとし右みぎ衛門えもんの一族いちぞくは、後のちに津島つしまに帰郷ききょうし、更さらに酒造しゅぞう業ぎょうを営いとなんで財ざいをなした。その邸宅ていたくは「堀田ほった家か住宅じゅうたく」として国くにの重要じゅうよう文化財ぶんかざいに指定していされている。その他た、正則せいそくに仕つかえて安芸あきに赴おもむき、正則せいそくの改易かいえきで家臣かしん団だんが解散かいさんした際さい、同地どうちに残のこった堀田ほった家かもある。同家どうけは、福島ふくしまの重臣じゅうしん小河おがわ安あん良りょう（若狭わかさ守まもる）の遺骨いこつを同地どうちの本照寺ほんしょうじ^[19]に埋葬まいそうし、長年ながねん同どう寺てら総代そうだいを務つとめていた。明治めいじ期きに武道ぶどう具ぐ商しょうに転身てんしんし、原爆げんばく投下とうか時じまで同業どうぎょうを営いとなんでいた。

京都きょうと系けいでは、元もと検察官けんさつかんの堀田ほった力つとむなどが有名ゆうめいである。また、京都きょうと系けいから派生はせいしたと思おもわれる北陸ほくりく系けいには、富山とやま県けん出身しゅっしんの堀ほり田善でんぜん右みぎ衛門えもん（能登のと産業さんぎょう銀行ぎんこう・伏木ふしき銀行ぎんこう・關せき貯蓄ちょちく銀行ぎんこう各かく取締役とりしまりやく）及および堀ほり田善でんぜん九郞くろう（伏木ふしき銀行ぎんこう取締役とりしまりやく）の兄弟きょうだい、富山とやま県けん会かい議長ぎちょう・堀田ほった勝文かつふみ、子この芥川賞あくたがわしょう作家さっか・堀ほり田善でんぜん衛まもるなどが知しられる。

系図けいず

太線ふとせんは実子じっし。細線さいせんは養子ようし。

 ┃
蓋ぶた布ぬの流りゅう
 ┃
蓋ぶた能のう祁
 ┃
蓋ぶた須
 ┃
八坂やさか保たもつ武たけ知とも
 ┃
佐さ留とめ
 ┃
木き麻呂まろ
 ┃
真ま鉏
 ┃
刀かたな良りょう
 ┃
宿やど奈麻呂まろ
 ┃
田た次じ
 ┃
吉長よしなが
 ┃
文ぶん茂しげる
 ┃
長ちょう綱つな
 ┃
真ま連れん
 ┃
兼けん綱つな
 ┃
真ま綱つな
 ┃
貞行さだゆき
 ┃
応おう円えん
 ┃
良りょう円えん
 ┃
俊しゅん雲くも
 ┃
堀田ほった俊しゅん全ぜん
 ┃
俊しゅん重じゅう
 ┃
重遠しげとお
 ┃
重じゅう泰やすし
 ┃
正せい泰やすし
 ┃
之これ盛もり
 ┃
正せい重じゅう
 ┃
正純まさずみ
 ┣━━━━━━━┓
正道せいどう　　　　　　之これ正ただし
 ┃　　　　　　　┃
正せい貞さだ　　　　　　之これ継ままし
 ┣━━━┓　　　┃
正せい秀しゅう　　道みち空むなし　　一いち縄なわ
 ┃　　　　　　　┃
正吉まさきち　　　　　　一いち継つぎ　
 ┃　　　　　　　┣━━━┓
正せい盛もり　　　　　　一いち通つう　　一いち純じゅん （旗本はたもと寄合よりあい席せき堀田ほった家か）
 ┣━━━┓
正信まさのぶ　　正俊まさとし
 ┃　　　┣━━━┳━━━┳━━━━━━━━━┓
正せい休きゅう　　正せい仲なか　　正せい虎とら　　正武まさたけ　　　　　　　　正せい高だか
 ┣━━━┓　　　　　　　┃　　　　　　　　　┣━━━┓
正せい朝あさ　　正直しょうじき　　　　　　正せい亮あきら　　　　　　　　正せい峰みね　　正永しょうえい
 ┃　　　┃　　　　　　　┣━━━┓　　　　　　　　　｜
正せい陳ひね　　正せい春はる　　　　　　正せい順じゅん　　正時まさとき　　　　　　　　正賓せいひん
 ┃　　　　　　　　　　　┃　　　┃　　　　　　　　　┃
正邦まさくに　　　　　　　　　　正せい功こう　　正睦まさとし　　　　　　　　正富まさとみ
 ┃　　　　　　　　　　　┃　　　┃　　　　　　　　　｜
正せい穀こく　　　　　　　　　　正せい愛あい　　正せい倫りん　　　　　　　　正せい敦あつし
 ┃　　　　　　　　　　　　　　　｜　　　　　　　　　┃
正せい民みん　　　　　　　　　　      　正恒まさつね　　　  　　　　正せい衡
 ｜　　　　　　　　　　　　　　　┣━━━┓　　　　  ┃
正義まさよし　　　　　　　　　　      　正久まさひさ  徳川とくがわ義宣よしのぶ　    正せい修おさむ
 ｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┃
正せい誠まこと　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　正せい頌
 ｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　  ｜
正せい養やしなえ                                                正路まさじ

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく

^ 旧きゅう宮川みやがわ藩はんは現げん米こめ4830石せき（表高おもてだか1万まん3000石せき）で現げん米こめ5万まん石せき未満みまんの旧きゅう小しょう藩はんに該当がいとう^[10]
^ 旧きゅう佐倉さくら藩はんは現げん米こめ5万まん100石せき（表高おもてだか11万まん石せき）で現げん米こめ5万まん石せき以上いじょう15万まん石せき未満みまんの旧きゅう中ちゅう藩はんに該当がいとう^[14]
^ 旧きゅう佐野さの藩はんは現げん米こめ5290石せき（表高おもてだか1万まん6000石せき）で現げん米こめ5万まん石せき未満みまんの旧きゅう小しょう藩はんに該当がいとう^[10]

出典しゅってん

^ ブリタニカ国際こくさい大だい百科ひゃっか事典じてん小しょう項目こうもく事典じてん『堀田ほった氏し』 - コトバンク
^ [1]
^ ^a ^b [2]
^ [3]
^ [4]
^ [5]
^ 国くに指定してい重要じゅうよう文化財ぶんかざい　東照宮とうしょうぐう・鳥居とりい（川越かわごえ市し 2022年ねん1月がつ6日にち 2022年ねん11月19日にち閲覧えつらん）
^ 新しん訂てい政治せいじ家人かじん名めい事典じてん明治めいじ～昭和しょうわ『堀田ほった正ただし倫りん』 - コトバンク
^ 新田にった完かん三さん 1984, p. 822.
^ ^a ^b ^c ^d 浅見あさみ雅男まさお 1994, p. 150.
^ 朝ちょう日にち日本にっぽん歴史れきし人物じんぶつ事典じてん『堀田ほった正ただし養よう』 - コトバンク
^ 千田せんだ稔みのる 2002, p. 50.
^ ^a ^b 新田にった完かん三さん 1984, p. 359.
^ ^a ^b 浅見あさみ雅男まさお 1994, p. 123.
^ ^a ^b 華族かぞく大鑑たいかん刊行かんこう会かい 1990, p. 98.
^ 佐倉さくら市し公式こうしきホームページ佐倉さくら市し名誉めいよ市民しみん
^ ^a ^b 華族かぞく大鑑たいかん刊行かんこう会かい 1990, p. 197.
^ 白峰しらみね旬しゅん「フィクションとしての「問とい鉄砲てっぽう」(パート1) : 家康いえやす神話しんわ創出そうしゅつの一いち事例じれい(その2)」『別府大学べっぷだいがく紀要きよう』第だい54巻かん、別府大べっぷだい学会がっかい、2013年ねん2月がつ、67-78頁ぺーじ、CRID 1390013021067468928、doi:10.32289/dk05406、ISSN 0286-4983。
^ アクセスしようとしているサイトを見みつけられません^{[リンク切きれ]}

参考さんこう文献ぶんけん

浅見あさみ雅男まさお『華族かぞく誕生たんじょう名誉めいよと体面たいめんの明治めいじ』リブロポート、1994年ねん（平成へいせい6年ねん）。
新田にった完かん三さん『内閣ないかく文庫ぶんこ蔵ぞう諸侯しょこう年表ねんぴょう』東京とうきょう堂どう出版しゅっぱん、1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん）。
華族かぞく大鑑たいかん刊行かんこう会かい『華族かぞく大鑑たいかん』日本にっぽん図書としょセンター〈日本人にっぽんじん物ぶつ誌し叢書そうしょ7〉、1990年ねん（平成へいせい2年ねん）。ISBN 978-4820540342。
千田せんだ稔みのる『明治めいじ・大正たいしょう・昭和しょうわ華族かぞく事件じけん録ろく』新人物往来社しんじんぶつおうらいしゃ、2002年ねん（平成へいせい14年ねん）。ISBN 978-4404029768。

外部がいぶリンク

播磨屋はりまや.com　津島つしま神社じんじゃ祠官しかん堀田ほった氏し系図けいず

[11] 旧きゅう宮川みやがわ藩はんは現げん米こめ4830石せき（表高おもてだか1万まん3000石せき）で現げん米こめ5万まん石せき未満みまんの旧きゅう小しょう藩はんに該当がいとう^[10]

[16] 旧きゅう佐倉さくら藩はんは現げん米こめ5万まん100石せき（表高おもてだか11万まん石せき）で現げん米こめ5万まん石せき以上いじょう15万まん石せき未満みまんの旧きゅう中ちゅう藩はんに該当がいとう^[14]

[19] 旧きゅう佐野さの藩はんは現げん米こめ5290石せき（表高おもてだか1万まん6000石せき）で現げん米こめ5万まん石せき未満みまんの旧きゅう小しょう藩はんに該当がいとう^[10]

[ブリタニカ-1] ブリタニカ国際こくさい大だい百科ひゃっか事典じてん小しょう項目こうもく事典じてん『堀田ほった氏し』 - コトバンク

[2] [1]

[#1-3] [2]

[4] [3]

[5] [4]

[6] [5]

[7] 国くに指定してい重要じゅうよう文化財ぶんかざい　東照宮とうしょうぐう・鳥居とりい（川越かわごえ市し 2022年ねん1月がつ6日にち 2022年ねん11月19日にち閲覧えつらん）

[8] 新しん訂てい政治せいじ家人かじん名めい事典じてん明治めいじ～昭和しょうわ『堀田ほった正ただし倫りん』 - コトバンク

[FOOTNOTE新田完三1984822-9] 新田にった完かん三さん 1984, p. 822.

[FOOTNOTE浅見雅男1994150-10] 浅見あさみ雅男まさお 1994, p. 150.

[12] 朝ちょう日にち日本にっぽん歴史れきし人物じんぶつ事典じてん『堀田ほった正ただし養よう』 - コトバンク

[FOOTNOTE千田稔200250-13] 千田せんだ稔みのる 2002, p. 50.

[FOOTNOTE新田完三1984359-14] 新田にった完かん三さん 1984, p. 359.

[FOOTNOTE浅見雅男1994123-15] 浅見あさみ雅男まさお 1994, p. 123.

[FOOTNOTE華族大鑑刊行会199098-17] 華族かぞく大鑑たいかん刊行かんこう会かい 1990, p. 98.

[18] 佐倉さくら市し公式こうしきホームページ佐倉さくら市し名誉めいよ市民しみん

[FOOTNOTE華族大鑑刊行会1990197-20] 華族かぞく大鑑たいかん刊行かんこう会かい 1990, p. 197.

[21] 白峰しらみね旬しゅん「フィクションとしての「問とい鉄砲てっぽう」(パート1) : 家康いえやす神話しんわ創出そうしゅつの一いち事例じれい(その2)」『別府大学べっぷだいがく紀要きよう』第だい54巻かん、別府大べっぷだい学会がっかい、2013年ねん2月がつ、67-78頁ぺーじ、CRID 1390013021067468928、doi:10.32289/dk05406、ISSN 0286-4983。

[22] アクセスしようとしているサイトを見みつけられません^{[リンク切きれ]}

[1]

[2]

[3]

[4]

[5]

[6]

[7]

[8]

[9]

[注釈ちゅうしゃく 1]

[10]

[11]

[12]

[13]

[注釈ちゅうしゃく 2]

[14]

[15]

[16]

[注釈ちゅうしゃく 3]

[17]

[18]

[19]