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学費 - Wikipedia
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学費がくひ

学費がくひ（がくひ）とは、最さい広義こうぎには学習がくしゅうに要ようする費用ひように学生がくせい生活せいかつを送おくるための費用ひようを含ふくめた費用ひよう[1]。広義こうぎには学習がくしゅうに要ようする費用ひようのみをいい、さらに狭義きょうぎには学がく納金のうきんのことをいう[1]。

学費がくひと教育きょういく費ひ

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定義ていぎ

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学費がくひとは、狭義きょうぎには学がく納金のうきんのことで、学がく納金のうきんには授業じゅぎょう料りょうとその他たの学がく納金のうきんがある[1]。また、広義こうぎには学習がくしゅうに要ようする費用ひようをいい、学がく納金のうきんのほか学習がくしゅうのための書籍しょせき代だい等とうを含ふくむ[1]。最さい広義こうぎには学生がくせい生活せいかつを送おくるための費用ひようも含ふくめられ「学生がくせい生活せいかつ費ひ」と呼よぶこともある[1]。

一方いっぽう、教育きょういく費ひは学費がくひと同義どうぎで用もちいられる場合ばあいもあるが、教育きょういく費ひは教育きょういくに要ようするすべての費用ひようを意味いみする場合ばあいもある[1]。統計とうけいなどで教育きょういく費ひを教育きょういくに要ようするすべての費用ひようと定義ていぎしている場合ばあい、学費がくひは教育きょういく費ひの一部いちぶであるため混同こんどうを避さける必要ひつようがある[1]。

教育きょういくに要ようする費用ひようとしての教育きょういく費ひは、家計かけいだけでなく政府せいふが授業じゅぎょう料りょうの低減ていげんや奨学しょうがく金きんなど公的こうてき補助ほじょで分担ぶんたんするのが一般いっぱん的てきである[1]。

教育きょういく費ひのOECD分類ぶんるい [2]
教育きょういく機関きかん内ないでの費用ひよう 教育きょういく機関きかん外がいでの費用ひよう
コア教育きょういくサービス 授業じゅぎょう料りょう、私塾しじゅく費用ひようなど 私的してきな図書としょ購入こうにゅうなど
研究けんきゅう開発かいはつ 大学だいがく研究けんきゅう費ひなど N/A
その他たの発生はっせい費用ひよう 給食きゅうしょく、学校がっこう通学つうがく、宿舎しゅくしゃ費ひなど 私的してきな生活せいかつ費ひ、交通こうつう費ひなど

OECD加盟かめい国こくの平均へいきん的てきには、初等しょとう教育きょういくから第だい3期きの教育きょういくを終おえるまでに、学生がくせい1人にんあたり毎年まいとし$10,220米あめりかドルの費用ひようが掛かかっている[2]。初等しょとう教育きょういくから中等ちゅうとう以降いこう高等こうとう以前いぜん教育きょういくまでは、その費用ひようの90%はコア教育きょういくサービスに投とうじられるが、第だい3期きの教育きょういくからは研究けんきゅう開発かいはつ費ひに使つかわれる割合わりあいが多おおくなってくる[2]。

「教育きょういく経済けいざい学がく」も参照さんしょう

各国かっこくの教育きょういく費ひ

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「教育きょういく機関きかん内ないでの費用ひよう」における、OECD各国かっこくの生徒せいと1人にんあたり出費しゅっぴ（公費こうひおよび私費しひ、2012年ねん、PPP米あめりかドル）[3]
国くに
（五十音ごじゅうおん順じゅん） 		教育きょういく段階だんかい
初等しょとう教育きょういく 中等ちゅうとう教育きょういく 中等ちゅうとう以降いこう
高等こうとう以前いぜん
教育きょういく 		第だい3期きの教育きょういく
（研究けんきゅう開発かいはつ含ふくむ） 		第だい3期き全すべて
（研究けんきゅう開発かいはつ除のぞく） 		初等しょとうから第だい3期きまで
（研究けんきゅう開発かいはつ含ふくむ）
前期ぜんき中等ちゅうとう 後期こうき中等ちゅうとう 前期ぜんきと後期こうき 短期たんきレベル 学士がくしレベル 全すべて
  アイスランド 10,003 10,706 7,541 8,724 11,140 9,665 9,373 9,377 N/A 10,287
  アイルランド 8,681 11,087 11,564 11,298 12,856 14,922 11,418 10,740
  アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく 11,030 11,856 13,059 12,442 26,562 23,706 15,494
  イギリス 10,017 10,271 9,963 10,085 N/A 24,338 18,593 12,084
  イスラエル 6,931 5,689 2,326 6,366 13,777 12,338 7,710 7,903
  イタリア 7,924 8,905 8,684 8,774 N/A N/A 10,071 10,071 6,369 8,744
  エストニア 5,668 6,524 7,013 6,791 7,478 N/A 8,206 8,206 4,690 6,878
  オーストラリア 7,705 10,574 9,581 10,165 6,379 8,267 18,795 16,859 10,455 10,347
  オーストリア 9,563 13,632 14,013 13,806 5,212 15,071 15,641 15,549 11,616 13,189
  オランダ 8,185 12,227 12,368 12,296 11,554 11,580 19,305 19,276 12,505 12,211
  カナダ 9,680 11,695 N/A N/A 15,348 25,525 22,006 15,788 N/A
  韓国かんこく 7,395 7,008 9,651 8,355 N/A 5,540 11,173 9,866 8,026 9,569
  スイス 13,889 16,370 17,024 16,731 後期こうき中等ちゅうとうに含ふくむ 25,264 11,632 17,485
  スウェーデン 10,312 10,966 11,329 11,177 3,610 5,897 24,025 22,534 10,589 12,742
  スペイン 7,111 9,137 9,145 9,141 後期こうき中等ちゅうとうに含ふくむ 9,394 13,040 12,356 8,983 9,040
  スロバキア 5,415 5,283 5,027 5,152 後期こうき中等ちゅうとうに含ふくむ 9,022 9,022 6,191 6,072
  スロベニア 9,015 9,802 6,898 8,022 後期こうき中等ちゅうとうに含ふくむ 6,874 11,615 11,002 8,888 9,031
  チェコ 4,728 7,902 7,119 7,469 2,445 16,645 10,304 10,319 6,807 7,684
  チリ 4,476 4,312 3,706 3,909 N/A 4,186 9,409 7,960 7,600 5,235
  デンマーク 10,953 11,460 9,959 10,632 N/A N/A N/A N/A N/A N/A
  ドイツ 7,749 9,521 12,599 10,650 10,041 8,265 17,159 17,157 10,025 11,363
  トルコ 2,577 2,448 3,524 2,904 N/A 7,779 5,557 3,514
  日本にっぽん 8,595 9,976 10,360 10,170 後期こうき中等ちゅうとうと
第だい3期きに含ふくむ		 10,532 18,557 16,872 N/A 11,671
  ニュージーランド 7,069 8,644 10,262 9,409 9,542 10,289 14,543 13,740 10,841 9,443
  ノルウェー 12,728 13,373 15,248 14,450 後期こうき中等ちゅうとうに含ふくむ 20,016 20,016 12,010 15,497
  ハンガリー 4,370 4,459 4,386 4,419 3,698 2,897 9,658 8,876 7,405 5,564
  フィンランド 8,316 12,909 8,599 9,985 後期こうき中等ちゅうとうに含ふくむ N/A 17,863 17,863 10,728 11,030
  フランス 7,013 9,588 13,070 11,046 N/A 12,346 16,279 15,281 10,361 10,450
  ベルギー 9,581 11,670 12,210 12,025 後期こうき中等ちゅうとうに含ふくむ 8,212 15,785 15,503 10,156 12,135
  ポーランド 6,721 6,682 6,419 6,540 N/A 8,229 9,811 9,799 7,692 7,398
  ポルトガル 6,105 8,524 8,888 8,691 後期こうき中等ちゅうとうと
第だい3期きに含ふくむ		 N/A 9,196 9,196 4,917 7,952
  メキシコ 2,632 2,367 4,160 3,007 N/A 8,115 6,647 3,509
  ルクセンブルク 20,020 20,247 20,962 20,617 1,257 3,749 34,739 32,876 21,358 22,545
OECD平均へいきん 8,247 9,627 9,876 9,518 6,734 8,968 15,111 15,028 10,309 10,220
EU21カ国かこく平均へいきん 8,372 10,040 10,011 9,931 6,461 9,097 14,807 14,955 9,963 10,361

日本にっぽんの学費がくひ

編集へんしゅう
「日本にっぽんの教育きょういく」も参照さんしょう

2005年ねんの国民こくみん生活せいかつ白書はくしょ（内閣ないかく府ふ）によれば、一人ひとりの子供こどもが大学だいがくを卒業そつぎょうするまでにかかる教育きょういく費ひは528万まん円えんと試算しさんしている。[4]

一方いっぽう、AIU保険ほけんの試算しさんによれば、1,345～4,424万まん円えん（内訳うちわけは、学校がっこう教育きょういく費ひ（授業じゅぎょう料りょう、制服せいふく代だい、PTA会費かいひ）、給食きゅうしょく費ひ、お稽古事けいこごと、補助ほじょ学習がくしゅう費ひ（塾じゅくや家庭かてい教師きょうし、図書としょ費ひ）。最もっとも少すくないのは、幼稚園ようちえんから大学だいがくまで全すべて国こく・公立こうりつに通とおった場合ばあい。最もっとも多おおいのは、私立しりつ幼稚園ようちえん、私立しりつ小しょう、私立しりつ中ちゅう、私立しりつ高だか、私立しりつ大だい医学いがく・歯学部しがくぶに通とおった場合ばあい）かかるとしている。

義務ぎむ教育きょういく
公立こうりつの小・中学校しょうちゅうがっこうに関かんしては日本にっぽんでは義務ぎむ教育きょういく制度せいどの為ため、日本国にっぽんこく憲法けんぽう第だい26条じょう第だい2項こうの「義務ぎむ教育きょういくは、これを無償むしょうとする」という規定きていおよび学校がっこう教育きょういく法ほう第だい6条じょうの規定きていにより、授業じゅぎょう料りょうは徴収ちょうしゅうされない。ただし給食きゅうしょく費ひや修学旅行しゅうがくりょこうの代金だいきんなど、一部いちぶの行事ぎょうじおよび教材きょうざいに関かんする費用ひようはかかる（詳細しょうさいは義務ぎむ教育きょういく#授業じゅぎょう料りょうと就学しゅうがく援助えんじょも参照さんしょうされたい）。
また一部いちぶに義務ぎむ教育きょういくであることなどを理由りゆうにこれらを支払しはらわないという保護ほご者しゃがおり、近年きんねん増加ぞうか傾向けいこうにある。
しかし、義務ぎむ教育きょういくの「義務ぎむ」とは親おやが子供こどもに教育きょういくを受うけさせる義務ぎむを負おうことを意味いみしており、本来ほんらいの意味いみを理解りかいしていない、あるいは知しっていながらわざと、と思おもわれる。
後期こうき中等ちゅうとう教育きょういく
公立こうりつ高等こうとう学校がっこうの授業じゅぎょう料りょうは、学校がっこう設置せっち者しゃの自治体じちたいが条例じょうれいで決定けっていしているが、高校こうこう無償むしょう化か法ほうの施行しこうにより2010年度ねんどより原則げんそく徴収ちょうしゅうしないこととされ、高校こうこう卒業そつぎょう後ごの再さい入学にゅうがく者しゃや修業しゅうぎょう年限ねんげん超過ちょうか者しゃなどの例外れいがいを除のぞいて、授業じゅぎょう料りょうは無償むしょうとなっている。ただし各かく学校がっこうごとに、PTAや同窓会どうそうかいなどの会費かいひ、修学旅行しゅうがくりょこう等とうの積立つみたて金きんなどが別途べっと徴収ちょうしゅうされる場合ばあいもある。
たとえば東京とうきょう都立とりつ高校こうこうの場合ばあい、2009年度ねんどは初年度しょねんど納入のうにゅう金きん（全ぜん日にち制せい）は128,050円えんであり、内訳うちわけは入学にゅうがく料りょう5,650円えん、授業じゅぎょう料りょう122,400円えんとなっていたが、平成へいせい22年度ねんどからは無償むしょう化か対象たいしょう者しゃについては入学にゅうがく料りょうのみ。また大阪おおさか府立ふりつ高校こうこうの場合ばあいも、2009年度ねんどは初年度しょねんど納入のうにゅう金きん（全ぜん日にち制せい）は154,900円えんであり、内訳うちわけは入学にゅうがく料りょう5,500円えん、授業じゅぎょう料りょう144,400円えん、空調くうちょう使用しよう料りょう5,400円えんとなっていたが、2010年度ねんどは授業じゅぎょう料りょうのほか空調くうちょう使用しよう料りょうも無償むしょうとなり、すべての生徒せいとが入学にゅうがく料りょうのみとなっている。なお、いずれにおいてもこれらの他ほかに年間ねんかん10万まん円えん前後ぜんこうの私費しひ負担ふたんや日本にっぽんスポーツ振興しんこうセンター共済きょうさい掛金かけきんの負担ふたんは生しょうじる。
私立しりつ高等こうとう学校がっこうの場合ばあい、授業じゅぎょう料りょう・入学にゅうがく金きんなどの諸しょ経費けいひは各かく学校がっこうごとに独自どくじに決定けっていする。2006年ねんの文部もんぶ科学かがく省しょう調査ちょうさによると、私立しりつ高校こうこうの初年度しょねんど納入のうにゅう金きんの2006年度ねんど全国ぜんこく平均へいきんは、授業じゅぎょう料りょう346,296円えん、入学にゅうがく金きん163,902円えん、施設しせつ設備せつび費ひ等とう181,829円えんの、計けい692,027円えん（全ぜん日にち制せい）となっている。2010年度ねんどの高校こうこう無償むしょう化か法ほう施行しこうにより就学しゅうがく支援しえん金きんの支給しきゅうが開始かいしされ、条件じょうけんを満みたす者ものに対たいして、年収ねんしゅうに応おうじて118,800円えん～237,600円えんが国費こくひより授業じゅぎょう料りょうに充当じゅうとうされることとなった。
高等こうとう教育きょういく
詳細しょうさいは「日本にっぽんの高等こうとう教育きょういく#学費がくひ」を参照さんしょう
大学だいがく（4年ねん制せい学部がくぶ）における学生がくせい納付のうふ金きん平均へいきん額がく（2011年ねん）[5]
種別しゅべつ 入学にゅうがく金きん 授業じゅぎょう料りょう その他た
国立こくりつ大学だいがく 282,000円えん 535,800円えん N/A
公立大こうりつだい学がく 399,058円えん 535,959円えん N/A
私立しりつ大学だいがく 269,481円えん 857,763円えん 187,007円えん

学費がくひの免除めんじょ

編集へんしゅう

例たとえば、1995年ねんの阪神はんしん・淡路あわじ大震災だいしんさいや2004年ねんの新潟にいがた県けん中越なかこし地震じしんが起おこった際さい、大学だいがくによって被災ひさいした学生がくせいの入学にゅうがく受験じゅけん料りょうや入学にゅうがく金きんを免除めんじょしたケースがある。

国公立こっこうりつの高等こうとう学校がっこうや大学だいがくでは、経済けいざい的てきに厳きびしい家庭かていの学生がくせいに対たいする学費がくひの減額げんがく・免除めんじょ制度せいどが存在そんざいする。私立しりつの高等こうとう学校がっこうや大学だいがくではそのような制度せいどを持もつところは少すくないため、多おおくの学費がくひ支弁しべん困難こんなん者しゃは奨学しょうがく金きんを利用りようするケースがほとんどであり、他たに成績せいせき優秀ゆうしゅう者しゃなどについて特待とくたい生せいや特別とくべつ奨学生しょうがくせいのような名目めいもくで学費がくひの全額ぜんがくや半額はんがくが免除めんじょとなることもあるが対象たいしょうとなっているのは少数しょうすうである。

神奈川大学かながわだいがくでは「給費きゅうひ生せい試験しけん」を実施じっししており、12/23の試験しけんで、学費がくひ相当そうとう分ぶんの奨学しょうがく金きんを4年間ねんかん支給しきゅうし、なおかつ自宅外通学じたくがいつうがく者しゃには年額ねんがく60万まん円えんの生活せいかつ援助えんじょ金きんも支給しきゅうしている。

学費がくひの滞納たいのう

編集へんしゅう

日本にっぽんでは、2007年度ねんど末まつ時点じてんでの公立こうりつ校こうの学費がくひ滞納たいのう額がくは、約やく5億おく8952万まん円えんになるという調査ちょうさがある。滞納たいのう額がくは、過去かこに比くらべ増加ぞうか傾向けいこうにある。要因よういんとしては「保護ほご者しゃの経済けいざい的てきな理由りゆう」「モラル低下ていか」の順じゅんだが、一方いっぽうで滞納たいのうが増ふえた要因よういんとしては「モラル低下ていか」が大おおきいという[6]。

なお、給食きゅうしょく費ひの滞納たいのうについては、給食きゅうしょく#学校がっこう給食きゅうしょく費ひの問題もんだいを参照さんしょう。

学費がくひ延納えんのう制度せいど・学費がくひ返還へんかん訴訟そしょう

編集へんしゅう

一部いちぶの学校がっこうでは、合格ごうかく直後ちょくごにあらかじめ入学にゅうがく金きんなどを受うけ取とっておくため、いわゆる滑すべり止とめの学校がっこうに合格ごうかくして入学にゅうがく費用ひようを支払しはらったが、他たの学校がっこうに受うかったために入学にゅうがくしないというような場合ばあいは、受験じゅけん者しゃにとって負担ふたんとなる。このため一部いちぶの学校がっこうでは、実際じっさいに入学にゅうがくしない場合ばあいに、すでに払はらった学費がくひの一部いちぶを返還へんかんしたりする制度せいどがある。また一部いちぶの大学だいがくでは、学費がくひの返還へんかん請求せいきゅうが裁判さいばんとなった。

これは、毎日放送まいにちほうそうのニュース番組ばんぐみ「VOICE」の「憤懣ふんまん本舗ほんぽ」で、視聴しちょう者しゃから寄よせられた手紙てがみが発端ほったんだと言いわれている。

なお、学費がくひ返還へんかん訴訟そしょうの詳細しょうさいについては、学費がくひ返還へんかん訴訟そしょうを参照さんしょうされたい。

費用ひよう項目こうもく

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学校がっこう内ない

編集へんしゅう

私立しりつ学校がっこうでは特とくに区別くべつはないが、公立こうりつ学校がっこうにおいては条例じょうれい等ひとしに徴収ちょうしゅうの定さだめがあり地方自治体ちほうじちたいの収入しゅうにゅうとなる公費こうひと、学校がっこうごとの取とり決きめに照てらして徴収ちょうしゅうされ学内がくないで経理けいり処理しょりされる私費しひに区分くぶんされている。次つぎのうち、授業じゅぎょう料りょう・入学にゅうがく金きんについては公費こうひとなる。条例じょうれい・規則きそくに定さだめのある空調くうちょう使用しよう料りょうも公費こうひである。これら以外いがいの私費しひについては保護ほご者しゃへの説明せつめいや明確めいかくな法的ほうてき根拠こんきょ無なしに徴収ちょうしゅうされている場合ばあいもある。また、学内がくないのみで処理しょりされているため、しばしば横領おうりょう等ひとしの経理けいり事故じこが起おきることがある。

  • 授業じゅぎょう料りょう
    • 授業じゅぎょうを受うけるために必要ひつような費用ひよう。毎年まいとし掛かかるもの。
  • 入学にゅうがく金きん（入学にゅうがく料りょう）
    • その学校がっこうに入学にゅうがくするために必要ひつような費用ひようで、支払しはらいは初年度しょねんどのみである。併設へいせつ型がた中高なかだか一貫いっかん校こうでは中学ちゅうがく入学にゅうがく時じだけでなく高校こうこう進学しんがく時じにも入学にゅうがく金きんがいる場合ばあいがあるが、中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこうの場合ばあいは不要ふようである。入学にゅうがく初年度しょねんどに納入のうにゅうする授業じゅぎょう料りょうや入学にゅうがく金きんなどをまとめて「初年度しょねんど納入のうにゅう金きん（初年度しょねんど納付のうふ金きん）」と呼称こしょうする。
  • 教科書きょうかしょ代だい
    • 教科書きょうかしょの購入こうにゅうにかかる費用ひよう。小学校しょうがっこう、中学校ちゅうがっこう、中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこうの前期ぜんき課程かてい並ならびに盲学校もうがっこう、聾ろう学校がっこう及および養護ようご学校がっこうの小学しょうがく部ぶ及および中学ちゅうがく部ぶについては、義務ぎむ教育きょういく諸しょ学校がっこうの教科きょうか用よう図書としょの無償むしょうに関かんする法律ほうりつ（無償むしょう法ほう）により無料むりょうとなっている。
  • 給食きゅうしょく費ひ
    • 給食きゅうしょくに掛かかる代金だいきん。近年きんねん、滞納たいのうが増ふえており、給食きゅうしょくの質しつへの影響えいきょうがある例れいも出でている。
  • （副ふく）教材きょうざい費ひ
    • 参考さんこう書しょ、工作こうさくセットなどの教材きょうざいの代金だいきん。
  • 寮費りょうひ
  • 寄付きふ金きん
    • 私立しりつ学校がっこうで募集ぼしゅうするもので、多おおくの場合ばあいは支払しはらい義務ぎむはないものであるが、支払しはらう場合ばあいが多おおいとされる。近年きんねん問題もんだいとなった名門めいもん校こうでの過大かだいな寄付きふ金きん要請ようせいには非難ひなんの声こえもある。
  • 学がく債さい
    • 学校がっこうが一時いちじ的てきに資金しきんを借かりる、債権さいけんの一種いっしゅ。寄付きふ金きんとは違ちがって満期まんき後ごに返還へんかんされるが、受うけ取とらずにそのまま寄付きふされる場合ばあいもある。
  • 空調くうちょう使用しよう料りょう
    • 冷房れいぼう使用しように必要ひつような費用ひよう。一部いちぶの府県ふけんの公立こうりつ学校がっこうにおいて、教室きょうしつへの冷房れいぼう実施じっしとあわせて導入どうにゅうされている。
  • PTA会費かいひ
    • PTAの活動かつどうに必要ひつような費用ひよう。
  • 修学旅行しゅうがくりょこう費ひ
    • 修学旅行しゅうがくりょこうの参加さんか費ひとして積つみ立たてるもの。
  • 学年がくねん費ひ・学級がっきゅう費ひ
    • その他た、公費こうひ支出ししゅつが困難こんなんな経費けいひにあてる費用ひよう。
  • その他た
    • とくに日本にっぽんの私立しりつ大学だいがくでは、実習じっしゅうにかかる費用ひようとして実験じっけん実習じっしゅう費ひ、施設しせつ整備せいびのための積立つみたて金きんとして施設しせつ費ひ、各種かくしゅの研究けんきゅう会費かいひや同窓どうそう会費かいひなどを、学生がくせいから毎年まいとし徴収ちょうしゅうする事ことが多おおく、学生がくせいや親おやにとっては経済けいざい的てき負担ふたんになっている。

学校がっこう外がい

編集へんしゅう

アメリカの大学だいがく学費がくひ事情じじょう

編集へんしゅう

　その結果けっか、大学だいがくは資金しきん獲得かくとくのため学費がくひを大幅おおはばに上昇じょうしょうさせた。現在げんざいでは年間ねんかんのアメリカの私立しりつ大学だいがくの平均へいきん的てきな学費がくひは約やく800万まん円えんにまで上昇じょうしょうしている。[7]

　この学費がくひ高騰こうとうの影響えいきょうにより、以下いかの学生がくせいローン返済へんさい問題もんだいが発生はっせいした。

  1. 返済へんさいにかかる平均へいきん年数ねんすうは19年ねんを超こえている
  2. 10万まんドル(約やく1060万まん円えん)を超こえる人ひとが200万まん人にん
  3. 60歳さい以上いじょうになっても学生がくせいローンの返済へんさいを続つづける高齢こうれい者しゃは300万まん人にんに上のぼる。[8]

フランスの大学だいがく学費がくひ事情じじょう

編集へんしゅう

　フランスでは入学にゅうがく金きんと授業じゅぎょう料りょうは不要ふようで学籍がくせき登録とうろく料りょうとして２万まん5千せん円えん程度ていどを収おさめることが義務付ぎむづけられており、施設しせつ利用りよう料りょうなどの諸費しょひにまわされる。

韓国かんこくの大学だいがく学費がくひ事情じじょう

編集へんしゅう

学費がくひ半額はんがく化か運動うんどうで、ソウル市立しりつ大学だいがくの学費がくひが半額はんがくになる。

年間ねんかん授業じゅぎょう料りょうが33万まん円えん→17万まん円えん

給付きゅうふ型がた奨学しょうがく金きんも充実じゅうじつ。年間ねんかん授業じゅぎょう料りょうが17万まん円えん→7万まん円えん

高等こうとう教育きょういく

編集へんしゅう
各国かっこくの「教育きょういく機関きかん内ないでの費用ひよう」における
第だい3期きの教育きょういく費ひ負担ふたん割合わりあい（%, 2012年ねん）[9]
国くに 公費こうひ負担ふたん 家計かけい負担ふたん その他た
民間みんかん負担ふたん
  フィンランド 96.2 3.8
  ノルウェー 96.1 3.3 0.6
  オーストリア 95.3 1.9 2.8
  ルクセンブルク 94.8 2.8 2.4
  アイスランド 90.6 8.7 0.7
  ベルギー 89.9 4.9 5.2
  スウェーデン 89.3 0.4 10.4
  スロベニア 86.1 11.4 2.5
  ドイツ 85.9 14.1
  アイルランド 81.8 15.8 2.4
  トルコ 80.4 19.6 N/A
  フランス 79.8 10.6 9.6
  チェコ 79.3 8.5 12.3
  エストニア 78.2 15.2 6.6
  ポーランド 77.6 20.2 2.3
  スロバキア 73.8 13.8 12.4
  スペイン 73.1 23.0 4.0
  インドネシア 70.7 29.3
  オランダ 70.5 15.6 13.9
OECD平均へいきん 69.7 21.7 10.0
  メキシコ 69.7 30.0 0.3
  イタリア 66.0 26.5 7.5
  ラトビア 63.6 36.2 0.2
  ロシア 63.5 23.8 12.7
  イギリス 56.9 19.3 23.8
  カナダ 54.9 23.4 21.7
  ハンガリー 54.4 45.6
  ポルトガル 54.3 35.0 10.8
  イスラエル 52.4 29.6 18.0
  ニュージーランド 52.4 33.1 14.5
  オーストラリア 44.9 40.0 15.0
  コロンビア 42.6 57.4 0.0
  アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく 37.8 45.8 16.4
  チリ 34.6 54.8 10.7
  日本にっぽん 34.3 51.6 14.1
  韓国かんこく 29.3 42.1 28.6

高等こうとう教育きょういくの費用ひようについてOECD平均へいきんでは、おおよそ7割わりを公費こうひ負担ふたん、2割わりを家計かけい負担ふたん、1割わりを民間みんかん負担ふたん（奨学しょうがく金きん贈与ぞうよなど）であった[9]。

世界せかい各国かっこくの大学だいがく授業じゅぎょう料りょう（初年度しょねんど納付のうふ金きん＝入学にゅうがく料りょう＋授業じゅぎょう料りょう）の平均へいきんは以下いかのようになっている[10]。橘たちばな木き俊しゅん詔みことのり・八木やぎ匡ただしの研究けんきゅうによると、「日本にっぽんの国立こくりつ大学だいがくの学費がくひは極きわめて高たかく、高等こうとう教育きょういくの機会きかいが経済けいざい的てき側面そくめんにおいて公平こうへいに確保かくほされているとは言いえない」[10]。アメリカの州立しゅうりつ大学だいがくよりも遥はるかに高たかくなっており、「国公立こっこうりつ大学だいがくでも諸しょ外国がいこくとの比較ひかくで重おもい負担ふたんを強しいられている」[10]。

  •   アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく - 州立しゅうりつ大学だいがくについて、4年ねん制せい大学だいがくは61万まん円えん、2年ねん制せい大学だいがくは23万まん円えん（2009年ねん）[5]。
  •   イギリス - 国立こくりつが43万まん円えん（2011年ねん）[11]。
  •   ドイツ - 州立しゅうりつが24万まん円えん（2012年ねん）[12]。
  •   フランス - 国立こくりつが2万まん円えん（2010年ねん）[12]。
  •   韓国かんこく - 国公立こっこうりつでは16～75万まん円えん（2011年ねん）[12]。
  •   日本にっぽん - 国立こくりつが82万まん円えん、公立こうりつが93万まん円えん[5]。
  •   ポルトガル - 901.23ユーロ／年とし（2007年ねん）[10]。
  •   スペイン[10] - 公立こうりつが14.97ユーロ／単位たんい（2010）[13]、私立しりつが18,000ユーロ／年とし。
  •   オーストラリア - 5242豪ごうドル（42万まん円えん、2003年ねん）。但ただしオーストラリア政府せいふは大学だいがく及および大学院だいがくいんで掛かかる費用ひようを、オーストラリアの市民しみん権けんを所有しょゆうする者ものに全額ぜんがくローンとして貸かすHigher Education Contribution Scheme (HECS) という制度せいどを採用さいようしている。最大さいだいで一人ひとり豪ごうドル$112,134まで連邦れんぽう政府せいふから借かりる事ことができ、卒業そつぎょう後ご10年ねんから20年ねんで返済へんさいに当あてる[10]。

公立こうりつの高等こうとう教育きょういく

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学期がっき中ちゅうの授業じゅぎょうは無料むりょう。追加ついかのプログラム履修りしゅうの際さいに学費がくひを支払しはらう。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b c d e f g h 小林こばやし雅之まさゆき「教育きょういく費ひの家計かけい負担ふたんは限界げんかいか―無理むりする家計かけいと大学だいがく進学しんがく」『季刊きかん家計かけい経済けいざい研究けんきゅう No.67』、家族かぞく・家計かけい経済けいざい研究けんきゅうセンター、2020年ねん7月がつ22日にち閲覧えつらん。 
  2. ^ a b c OECD 2015, p. 208.
  3. ^ OECD 2015, p. 219.
  4. ^ “国民こくみん生活せいかつ白書はくしょ　第だい2節せつ　教育きょういくにかかる費用ひよう　”. © Cabinet Office, Government of Japan. 2021年ねん11月がつ10日とおか閲覧えつらん。
  5. ^ a b c 文部もんぶ科学かがく省しょう 2013, p. 50.
  6. ^ 『公立こうりつ高校こうこうの授業じゅぎょう料りょう滞納たいのう、5億おく8952万まん円えん…読売よみうり調査ちょうさ』2008年ねん4月がつ30日にち付づけ配信はいしん　読売新聞よみうりしんぶん
  7. ^ “アメリカを静しずかに殺ころす｢学生がくせいローン｣という爆ばく弾だん | アメリカ”. 東洋とうよう経済けいざいオンライン (2019年ねん12月18日にち). 2021年ねん11月がつ10日とおか閲覧えつらん。
  8. ^ “アメリカを静しずかに殺ころす｢学生がくせいローン｣という爆ばく弾だん | アメリカ”. 東洋とうよう経済けいざいオンライン (2019年ねん12月18日にち). 2021年ねん11月がつ10日とおか閲覧えつらん。
  9. ^ a b OECD 2015, p. 242.
  10. ^ a b c d e f 経済けいざいセミナー　No．636』p.85-86、日本にっぽん評論ひょうろん社しゃ、2008年ねん4月がつ1日にち
  11. ^ 文部もんぶ科学かがく省しょう 2013, p. 51.
  12. ^ a b c 文部もんぶ科学かがく省しょう 2013, p. 52.
  13. ^ “アーカイブされたコピー”. 2011年ねん9月がつ27日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2010年ねん12月27日にち閲覧えつらん。
  14. ^ FAQ – Study in Sweden – SWEDEN.SE
  15. ^ CIMO - Discover Finland - Practicalities - Costs http://finland.cimo.fi/practicalities/costs.html
  16. ^ The Swedish School System http://www.skolverket.se/sb/d/354
  17. ^ The Danish School System http://www.su.dk/

参考さんこう文献ぶんけん

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  • OECD (2015年ねん). Education at a Glance 2015 (Report). doi:10.1787/eag-2015-en。
  • 『教育きょういく指標しひょうの国際こくさい比較ひかく（平成へいせい25（2013）年版ねんばん）』（レポート）、文部もんぶ科学かがく省しょう、2013年ねん。

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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