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産業社会 - Wikipedia

産業さんぎょう社会しゃかい(さんぎょうしゃかい、英語えいご:industrial society)とは、工業こうぎょう進展しんてんした社会しゃかいのこと。工業こうぎょう社会しゃかい工業こうぎょう社会しゃかいともしょうされる。

産業さんぎょう社会しゃかいぜん段階だんかい農耕のうこう社会しゃかいである場合ばあい大半たいはんであり、通例つうれいでは長期ちょうき歴史れきし変動へんどうかんして、農耕のうこう牧畜ぼくちく社会しゃかい工業こうぎょう社会しゃかいだつ工業こうぎょう社会しゃかい(ポスト工業こうぎょう社会しゃかい)という段階だんかいろんてき文脈ぶんみゃくもちいられることがおおい。したがって、工業こうぎょう進展しんてんともない、農業のうぎょう最適さいてきされた社会しゃかい構造こうぞう文化ぶんか解消かいしょうされ、工業こうぎょうてきした社会しゃかい構造こうぞう変化へんかするてん焦点しょうてんてる概念がいねんである。

変化へんか傾向けいこうとして、以下いかのような現象げんしょう発生はっせいする。

19世紀せいきからだい大戦たいせん終結しゅうけつまで

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産業さんぎょう社会しゃかい」というかたり登場とうじょうした時期じき産業さんぎょう革命かくめい以後いごであり、サン・シモンハーバート・スペンサーは、段階だんかいろんてきに「軍事ぐんじてき封建ほうけんてき社会しゃかい」と対比たいひして、「産業さんぎょうてき科学かがくてき社会しゃかい」という概念がいねん提示ていじした。オーギュスト・コントふくめ、これらの思想家しそうか場合ばあい産業さんぎょうてきという表現ひょうげんは、科学かがくてき平和へいわてき実証じっしょうてきという言葉ことば同義語どうぎごであり、産業さんぎょう科学かがく人間にんげん社会しゃかい秩序ちつじょある平和へいわ豊穣ほうじょうをもたらすものとなされたのである。そして、その振興しんこう発展はってんが、フランス革命かくめい混沌こんとんとしたヨーロッパ社会しゃかいさい組織そしきするものであるとかんがえられた。

そして、20世紀せいき前半ぜんはんには、ヘンリー・フォード開発かいはつした大量たいりょう生産せいさん体制たいせいにより、工業こうぎょう製品せいひん大量たいりょう生産せいさん特徴とくちょうとする、産業さんぎょう社会しゃかい時代じだい本格ほんかくすることになった。

だい大戦たいせん

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1945ねんだい世界せかい大戦たいせん終結しゅうけつ冷戦れいせん到来とうらいにより、工業こうぎょうじくとする産業さんぎょう社会しゃかいが、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく筆頭ひっとうとする西側にしがわ諸国しょこく中心ちゅうしん世界中せかいじゅう普及ふきゅうすることとなった。

そして産業さんぎょう社会しゃかいは、生産せいさんせい向上こうじょう効率こうりつ必然ひつぜんてき帰結きけつとして、後段こうだんかいであるだつ産業さんぎょう社会しゃかいへと移行いこうする。きたるべき社会しゃかいには諸説しょせつあり、1960年代ねんだいだつ産業さんぎょう社会しゃかいろん知識ちしき社会しゃかいろん影響えいきょうけ、日本にっぽんでは情報じょうほう社会しゃかいろんがブームとなった。1970年代ねんだいに、ダニエル・ベルボールディングアルビン・トフラーらがとなえた「だつ産業さんぎょう社会しゃかい」は、産業さんぎょう社会しゃかいとはことあや未来みらい社会しゃかい展望てんぼう」を提示ていじした。しかし、日本にっぽんなどでられる今日きょうの「情報じょうほう社会しゃかい」は、産業さんぎょう社会しゃかい延長線えんちょうせんじょうにある高度こうど産業さんぎょう社会しゃかい」というべきものである。

高度こうど産業さんぎょう社会しゃかいは、情報じょうほうなどをともな高度こうど発達はったつした産業さんぎょう社会しゃかいであるが、これは工業こうぎょう主体しゅたいとする産業さんぎょう社会しゃかいとは一線いっせんかくしており、「だつ工業こうぎょう社会しゃかい」ともいえるものである。この意味いみからすれば、旧来きゅうらい工業こうぎょう社会しゃかいあらたに誕生たんじょうした情報じょうほう社会しゃかい産業さんぎょう社会しゃかい一種いっしゅという見方みかたができる。

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