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機雷 - Wikipedia

機雷きらい(きらい)とは、水中すいちゅう設置せっちされ、艦船かんせん接近せっきんまたは接触せっしょくしたとき、自動じどうまたは遠隔えんかく操作そうさにより爆発ばくはつする兵器へいきをいう。機雷きらいはもともとは機械きかい水雷すいらいりゃくであるが、現在げんざいはそれが正式せいしき名称めいしょうとなっている。機雷きらいかんする戦闘せんとう行動こうどう機雷きらいせんぶ。機雷きらいれることをさわかみなり(しょくらい)、機雷きらい設置せっちした海域かいいき機雷きらいばら(きらいげん)または機雷きらいせき(きらいせき)、機雷きらい撤去てっきょすることを掃海そうかい(そうかい)、その機能きのうゆうする艦艇かんてい掃海そうかいていという。機雷きらいはその特性とくせいより、存在そんざい可能かのうせいのみで心理しんりてき艦船かんせん航行こうこう妨害ぼうがい影響えいきょうりょく行使こうしできる[1]

EODにより爆破ばくは処分しょぶんされるかかり維機かみなり

機雷きらい種類しゅるい

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作動さどう方法ほうほうべつ

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ロシア帝国ていこくかかり維機かみなり突起とっきれると爆発ばくはつする、古典こてんてき触発しょくはつ機雷きらい

機雷きらい作動さどう方法ほうほう触発しょくはつ機雷きらい (Contact mines) [1]感応かんおう機雷きらい (Influence mines) [1]管制かんせい機雷きらい(command) [1]大別たいべつされる。触発しょくはつ機雷きらい艦船かんせん接触せっしょくすることにより爆発ばくはつする機雷きらいで、触角しょっかく機雷きらいおよび水中すいちゅうせん機雷きらいなどがある。ヘルツしき触角しょっかくもちいた触角しょっかく機雷きらいは2023ねん現在げんざいでもることができる。感応かんおう機雷きらい艦船かんせん航行こうこうにより発生はっせいする船舶せんぱく特性とくせいにより機雷きらい感応かんおうして作動さどうする機雷きらいで、触発しょくはつ機雷きらいくらべるとひろ危害きがい範囲はんいっている。

過去かこには、感応かんおう機雷きらいには艦艇かんてい磁気じきによりみだれた地磁気ちじき感応かんおうする磁気じき機雷きらい艦艇かんてい音響おんきょう感応かんおうする音響おんきょう機雷きらい艦艇かんてい航行こうこうすることにより発生はっせいする水圧すいあつ感知かんちする水圧すいあつ機雷きらい船体せんたいスクリューなどの異種いしゅ金属きんぞくあいだ発生はっせいする電流でんりゅうとらえるUEP機雷きらいなどが開発かいはつされ、21世紀せいき現在げんざいでは、これら複数ふくすうのセンサーからの情報じょうほうもとづく高度こうど起爆きばく条件じょうけん設定せっていできるふくあい感応かんおう機雷きらい主流しゅりゅうめる。

ほとんどの機雷きらい敷設ふせつされると管制かんせいできないが、管制かんせい機雷きらい陸上りくじょう管制かんせいしょなどから接続せつぞくされている有線ゆうせんのコントロールにより発火はっかさせる[1]平時へいじには機雷きらいがわのセンサーを使用しようして機雷きらいせん必要ひつよう船舶せんぱくのデータを収集しゅうしゅうすることができる。

最近さいきんでは紛争ふんそう終結しゅうけつすみやかに機雷きらい排除はいじょする必要ひつようせいがあること、また紛争ふんそうちゅう敷設ふせつ海面かいめん味方みかた艦船かんせん安全あんぜん航行こうこうさせる必要ひつようがあるときのために、コマンド信号しんごうによりコントロールする研究けんきゅうすすんでいる。

敷設ふせつ状態じょうたいべつ

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機雷きらい種類しゅるい。A-海中かいちゅう,B-海底かいてい,SS-潜水せんすいかん
1-浮遊ふゆう機雷きらい
2-浮遊ふゆう機雷きらい
3-かかり維機かみなり
4-たんがかりとめ機雷きらい
5-沈底機雷きらい
6-CAPTOR機雷きらい/魚雷ぎょらい射出しゃしゅつがた機雷きらい
7-上昇じょうしょう機雷きらい

敷設ふせつ状態じょうたい種類しゅるいべつでは、海底かいてい沈降ちんこうさせる沈底機雷きらい[1]海底かいていかかり維器にかかり維索をって水面すいめん任意にんい深度しんど機雷きらいかん係留けいりゅうするかかり維機かみなり[1]かかり維器にかかり維索をって海底かいていちかくに機雷きらいかんかかり維するたんがかりとめ機雷きらい海面かいめんまたは海中かいちゅうただよ浮遊ふゆう機雷きらい[1]がある。

走行そうこう機能きのうべつ

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感知かんちすると目標もくひょうかう機雷きらいとして目標もくひょう追尾ついびするホーミング機雷きらい目標もくひょう深度しんどまで上昇じょうしょうする上昇じょうしょう機雷きらいなどがある。

ホーミング機雷きらいにはカプセルにホーミング魚雷ぎょらい格納かくのうしたアメリカ海軍かいぐんMk60キャプター機雷きらいふくまれる。これらは従来じゅうらい機雷きらいくらべて広範こうはん危害きがい範囲はんいをカバーするため、おも音響おんきょうセンサーを使用しようしている。目標もくひょう追尾ついびする必要ひつようのあるホーミング機雷きらいは、目標もくひょう位置いち正確せいかくはかてきする必要ひつようがあり、指向しこうせいつよ高周波こうしゅうは利用りようしている。

機雷きらい敷設ふせつ方法ほうほう

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機雷きらい敷設ふせつするロシア帝国ていこく海軍かいぐん駆逐くちくかんフィーン
 
一般いっぱんてきかかり維機かみなり敷設ふせつ。1-艦上かんじょうから投下とうか。2-着水ちゃくすいおもしの部分ぶぶんしずはじめる。3-おもしが設定せっていされたながさまでびる。4-機雷きらいむすばれたかかり維索がびつつ、アンカーがしずはじめる。5-おも部分ぶぶん海底かいてい着地ちゃくちし、かかり維索はばすのをめる。6-アンカーが着地ちゃくちし、機雷きらい設定せっていされた水深すいしん位置いちする。

機雷きらい潜水せんすいかん機雷きらい敷設ふせつかんのような艦艇かんてい、または航空機こうくうきからの投下とうかによって敷設ふせつされる。水中すいちゅうそうしたのち待機たいき状態じょうたいとなるはし機雷きらいは、敵性てきせい海面かいめんのような危険きけん目標もくひょう地点ちてんまではしするので、潜水せんすいかんわせると隠密おんみつ機雷きらいとおくから安全あんぜん敷設ふせつすることができる。過去かこにはそれぞれ潜水せんすいかん水上みずかみ艦艇かんていおよび航空機こうくうき敷設ふせつ専用せんよう機雷きらいようしたが、現在げんざいではどの敷設ふせつ手段しゅだんでも可能かのう機雷きらい主流しゅりゅうである。

艦船かんせんからの機雷きらい敷設ふせつ方法ほうほうは、初期しょき甲板かんぱんうえデリックもちいたり船体せんたいからのいたづくりのしから投下とうかしたりしており、航行こうこうしながらの効率こうりつてき急速きゅうそく敷設ふせつ不可能ふかのうで、母艦ぼかん停泊ていはくさせてひとひと丁寧ていねい投下とうかする必要ひつようがあった。

水雷すいらいへいそう開発かいはつ研究けんきゅう精力せいりょくかたむけていたロシア帝国ていこくは、19世紀せいきすえ効率こうりつてきあたらしい水上すいじょう機雷きらい敷設ふせつ方法ほうほう発明はつめいした。ロシア帝国ていこく海軍かいぐん海軍かいぐん大尉たいいであった V・A・ステパーノフは、1889ねんに、まいぶん 10 のペースで機雷きらい敷設ふせつできる機構きこう考案こうあんした。そのあんでは、機雷きらい敷設ふせつかん船尾せんびひく位置いち閉鎖へいさされた機雷きらい甲板かんぱん設置せっちし、その上方かみがた機雷きらい甲板かんぱん全長ぜんちょうにわたって T 字形じけい誘導ゆうどう軌条きじょうげることになっていた。機雷きらい敷設ふせつには船尾せんびまどひらき、この軌条きじょうして機雷きらい放出ほうしゅつする仕組しくみであった。かんは 10 kn速度そくど航行こうこうしながら機雷きらい敷設ふせつできたが、航行こうこうしながらの機雷きらい敷設ふせつ可能かのうにするシステムは当時とうじ画期的かっきてき発明はつめいであった。このシステムは、機雷きらい敷設ふせつかんアムール」と「エニセイ」ではじめて実用じつようされた。「アムール」は、敷設ふせつした機雷きらいによってにち戦争せんそうにおいて日本にっぽん戦艦せんかん初瀬はつせ」と「八島やしま」を撃沈げきちんしている[2]

機雷きらい作動さどう

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1988ねん4がつさわかみなりし、かんそこやぶあなひら被害ひがいけたべい海軍かいぐんサミュエル・B・ロバーツ

機雷きらいは、敷設ふせつされるとまず時限じげん時間じかん計時けいじおよび自滅じめつ時間じかん計時けいじ開始かいしする。時限じげん時間じかん敷設ふせつすぐに起爆きばくしないようにすることで、早期そうき爆発ばくはつ敷設ふせつかんへの危害きがいふせぐとともに、機雷きらいまわりの環境かんきょうたいして安定あんていする必要ひつようがあるため設定せっていされている。こののち機雷きらい待機たいき状態じょうたいとなり目標もくひょう攻撃こうげきできるようになる。機雷きらい爆発ばくはつなどせずに自滅じめつ時間じかん経過けいかすると機雷きらい自沈じちん自爆じばく電池でんち放電ほうでんなどによりその発火はっか機能きのううしなう。

21世紀せいき初頭しょとう現在げんざいおおくの機雷きらいは、磁気じき音響おんきょう水圧すいあつといった複数ふくすうのセンサーなどからられる情報じょうほうによって起爆きばく条件じょうけん設定せっていされている。「インテリジェント機雷きらい」や「スマート機雷きらい」とばれる、目標もくひょうおおきさや軍艦ぐんかん、もしくは商船しょうせんであるかを識別しきべつし、最適さいてき時期じき目標もくひょう攻撃こうげきできる機雷きらい開発かいはつされている。

近代きんだいてき機雷きらいロバート・フルトンにより作成さくせいされたといわれているかかり維式触角しょっかく機雷きらいといわれている[だれによって?]

試験しけんてきにだが実戦じっせん使つかわれるようになったのはクリミア戦争せんそうで、1854ねん参戦さんせんしたイギリススウェーデン参戦さんせん確約かくやくさせるためにオーランド諸島しょとう攻撃こうげきしたさいに、ロシア帝国ていこく海軍かいぐんバルチック艦隊かんたいバルト海ばるとかい封鎖ふうさするのに使用しようした。威力いりょくもさることながら当時とうじはその正体しょうたいれなかったことから心理しんりてき効果こうかおおきかった。その影響えいきょうは、スウェーデンがわ参戦さんせん躊躇ためらわせるほどだった。なお、機雷きらい製造せいぞうったのは、サンクトペテルブルク兵器へいき製造せいぞうがけていたスウェーデンじん発明はつめいイマヌエル・ノーベル英語えいごばんアルフレッド・ノーベルちち)である。イマヌエルは一時いちじおおきな利益りえきるが戦争せんそう終結しゅうけつ同時どうじ注文ちゅうもんまり、ぐん支払しはらいも延期えんきされたため事業じぎょう逼迫ひっぱくし1859ねん破産はさん、スウェーデンに帰国きこくした。

南北戦争なんぼくせんそうでは、圧倒的あっとうてき優勢ゆうせい北部ほくぶ海軍かいぐんから港湾こうわん水路すいろまもるために南部なんぶ連合れんごうがわ積極せっきょくてき機雷きらい使つかい、戦果せんかげた。なお、当時とうじ機雷きらい外装がいそう水雷すいらいも「Torpedo」(現在げんざいでは魚雷ぎょらい意味いみする)とばれていた。これはアメリカ独立どくりつ戦争せんそう当時とうじデヴィッド・ブッシュネル潜水せんすいていとも使つかった爆発ばくはつぶつ呼称こしょう由来ゆらいする。

薩英戦争せんそうさい桜島さくらじまおきおき小島こじまさくらとうあいだ管制かんせい機雷きらいが3設置せっちされており、これにイギリス艦船かんせん1せき接近せっきんしたが連絡れんらくミスにより砲台ほうだい発砲はっぽう、イギリス艦船かんせん機雷きらいばらからはなれてしまい使用しよういたらなかった。

にち戦争せんそう

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敷設ふせつした機雷きらいによって2せき戦艦せんかん撃沈げきちんした機雷きらい敷設ふせつかんアムール」。船体せんたい後部こうぶ機雷きらい格納かくのうしたがこきの機雷きらい甲板かんぱんになっており、船尾せんび機雷きらい投下とうかようとびらえる。この装置そうち開発かいはつにより、機雷きらい敷設ふせつかん航行こうこうしながらの機雷きらい敷設ふせつおこなえるようになった。

にち戦争せんそうでは公海こうかいうえ本格ほんかくてき機雷きらいせんおこなわれるようになり、日本にっぽん海軍かいぐん敷設ふせつした機雷きらいにより、ロシア海軍かいぐんだい1太平洋艦隊たいへいようかんたい旗艦きかんペトロパヴロフスク」を撃沈げきちん司令しれいかんマカロフ提督ていとく戦死せんしした。一方いっぽう日本にっぽんもロシアがわ敷設ふせつした機雷きらいにより戦艦せんかん八島やじま」と「初瀬はつせ」をいちうしなった。この戦争せんそうでは、日本にっぽん海軍かいぐん敷設ふせつした機雷きらい戦艦せんかん1かんをはじめロシアの艦艇かんていけい6せきしずめ、ロシア海軍かいぐんかかり維機かみなり6,000はつ敷設ふせつして日本にっぽん戦艦せんかん2せきをはじめけい10せきしずめた。特殊とくしゅ使用しようれいであるが、旅順りょじゅん攻囲こういせんさい、ロシア陸軍りくぐん余剰よじょう兵器へいきであった機雷きらい陸上りくじょう戦闘せんとう兵器へいきとして転用てんようし、旅順りょじゅん要塞ようさいからてきかってとして爆発ばくはつさせ、日本にっぽんぐん兵士へいし甚大じんだい損害そんがいあたえている[3]

だいいち世界せかい大戦たいせんだい世界せかい大戦たいせん

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だいいち世界せかい大戦たいせんでは24まんはつだい世界せかい大戦たいせんでは70まんはつ機雷きらい使用しようされた。重要じゅうよう港湾こうわん海峡かいきょうくちはくまなく機雷きらい封鎖ふうさされ、敵国てきこくへの海上かいじょう封鎖ふうさ通商つうしょう破壊はかいと、潜水せんすいかん水陸すいりく両用りょうよう作戦さくせん部隊ぶたい接近せっきん侵入しんにゅうたいする防御ぼうぎょれいガリポリのたたか)の両方りょうほう役割やくわりたし、イギリスの戦艦せんかんオーディシャスをはじめおおくの艦船かんせんさわかみなりによって沈没ちんぼつしている。

だい世界せかい大戦たいせんにおいては、ナチス・ドイツぐんは、当初とうしょ駆逐くちくかんもちいてイギリス沿岸えんがん磁気じき機雷きらい敷設ふせつし、のちに空軍くうぐんテームズがわにまで敷設ふせつおこない、戦争せんそう中期ちゅうきにはアメリカ本土ほんど沿岸えんがんUボート機雷きらい敷設ふせつした。

イギリスぐんは、地中海ちちゅうかい大西おおにしひろしでUボートを撃退げきたいする目的もくてき機雷きらいばらつくり、Uボートの通商つうしょう破壊はかい妨害ぼうがいした。のちにはドイツ占領せんりょうフランスにあったUボート基地きち航空機こうくうき機雷きらい敷設ふせつして基地きち機能きのう阻害そがいした。

アメリカぐんだい世界せかい大戦たいせんでの日本にっぽん本土ほんど攻撃こうげきにおいて機雷きらい戦略せんりゃく目的もくてき使用しようし、1945ねん3がつ27にちから8がつ14にちまでの「飢餓きが作戦さくせん」では、のべ1,200B-29によってけい1まんはつの沈底機雷きらい日本にっぽん近海きんかい海上かいじょう交通こうつう投下とうかした。べいぐんねらどおりに港湾こうわん海峡かいきょう船舶せんぱく被害ひがい増大ぞうだいし、日本にっぽん海上かいじょう物流ぶつりゅう麻痺まひ状態じょうたいとなった。日本にっぽんがわ飢餓きが作戦さくせんによる機雷きらい掃海そうかい戦後せんご20ねん以上いじょうついやす事態じたいとなった(関門海峡かんもんかいきょうなどには2023ねん時点じてんにおいてものこされている[4])。ぎゃく日本にっぽん海軍かいぐんは、機雷きらい作戦さくせんによる積極せっきょくてき戦果せんかをあまりもとめなかったが、防御ぼうぎょてき日本にっぽん近海きんかい海峡かいきょうには多数たすう敷設ふせつされ、連合れんごうぐん潜水せんすいかん撃沈げきちんしている。

日本にっぽんにおける、おも民間みんかんせん被害ひがい

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冷戦れいせん以降いこう

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機雷きらい戦後せんご朝鮮ちょうせん戦争せんそう[7]ベトナム戦争せんそうでも使用しようされた。朝鮮ちょうせん戦争せんそうでは浮流ふりゅう機雷きらいながされ日本海にほんかい横断おうだんして津軽海峡つがるかいきょうはいり、青函せいかん連絡れんらくせん一時いちじ夜間やかん運航うんこう停止ていしまれている[8]。ベトナム戦争せんそうでは、アメリカぐんハイフォンこう機雷きらい封鎖ふうさおこなっている。戦争せんそう以外いがい使つかわれたれいおおくはないが、1981ねんにアメリカがニカラグア左翼さよく政権せいけん転覆てんぷくねらって機雷きらい封鎖ふうさおこなったれいがある。

イラン・イラク戦争せんそうにおいては、ペルシアわんにタンカー航行こうこう妨害ぼうがいよう機雷きらい敷設ふせつされた。1987ねんからはアメリカぐんはペルシアわんにおいて、民間みんかんタンカーの護衛ごえい作戦さくせんアーネスト・ウィル作戦さくせん)を実施じっししていたが、1988ねん4がつ14にちにはフリゲート「サミュエル・B・ロバーツ」(FFG-58)さわかみなりしている[9]

湾岸わんがん戦争せんそうにおいてもイラクぐんクウェート沖合おきあいに機雷きらいやく1,200敷設ふせつし、戦後せんご日本にっぽんふく国籍こくせき部隊ぶたい掃海そうかい作業さぎょうおこなっている[10][11]。とりわけ、紅海こうかいやペルシアわんには機雷きらい数個すうこ敷設ふせつされただけで、原油げんゆ価格かかくおおきな影響えいきょう世界せかい経済けいざいはげしく動揺どうようするため、近時きんじテロ目的もくてき機雷きらい各国かっこくにより非常ひじょう警戒けいかいされている。

2022ねんロシアのウクライナ侵攻しんこうでは両国りょうこく黒海こっかい西部せいぶにそれぞれ400はつ程度ていど敷設ふせつしてルーマニアブルガリアトルコ沿岸えんがんにも漂流ひょうりゅうし、同年どうねん7がつ時点じてん報道ほうどうで7せきさわかみなりして2せき沈没ちんぼつ船員せんいん2にんオデーサおき遊泳ゆうえいちゅう男性だんせい死亡しぼうした[12]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b c d e f g h トゥルーヴァー(2012) pp.74-76
  2. ^ Смирнов, Г.; Смирнов, В. (04 1989). “Мина – оружие и наступательное”. Жрунал «Моделист-конструктор». http://mkmagazin.almanacwhf.ru/mor_col/mc_min/mc_min_02.htm 2011ねん4がつ13にち閲覧えつらん. (ロシア
  3. ^ 高井たかい三郎さぶろうちょ現代げんだい軍事ぐんじ用語ようご』アリアドネ企画きかく 2006ねん9がつ10日とおかだい1さつ発行はっこう ISBN 4384040954
  4. ^ 機雷きらいばくだん関門海峡かんもんかいきょう続々ぞくぞくと 戦後せんご78ねん今年ことしつかりはじめた理由りゆう”. 朝日新聞あさひしんぶんDIGITAL (2023ねん12月14にち). 2023ねん12月14にち閲覧えつらん
  5. ^ 日外にちがいアソシエーツ編集へんしゅう へん日本にっぽん災害さいがい事典じてん 1868-2009』日外にちがいアソシエーツ、2010ねん9がつ27にち、72ぺーじISBN 9784816922749 
  6. ^ 機雷きらい爆発ばくはつ よんひとけが しゅんせつせんふれる」『朝日新聞あさひしんぶん』1970ねん昭和しょうわ45ねん)5がつ10日とおか朝刊ちょうかん12はん15めん
  7. ^ トゥルーヴァー(2012) P68-72
  8. ^ 占領せんりょうぐん朝鮮ちょうせん戦争せんそうによる運航うんこう規制きせい函館はこだて』(北海道ほっかいどう函館はこだて[1]
  9. ^ Naval History and Heritage Command (Jan 17 13:39:51 EST 2020). “Samuel B. Roberts III (FFG-58)”. 2022ねん6がつ17にち閲覧えつらん
  10. ^ だい3せつ 湾岸わんがん危機ききしょ問題もんだいへの対応たいおう『1991年度ねんど外交がいこう青書せいしょ
  11. ^ 自衛隊じえいたいペルシャ湾ぺるしゃわん派遣はけん
  12. ^ 「ウクライナの穀物こくもつ輸出ゆしゅつ合意ごうい 機雷きらいひそ黒海こっかい 安全あんぜん確保かくほ課題かだい東京とうきょう新聞しんぶん朝刊ちょうかん2022ねん7がつ15にち国際こくさいめん同日どうじつ閲覧えつらん

参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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