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法定刑 - Wikipedia

法定ほうていけい

ある犯罪はんざいたいして、法令ほうれい規定きていしている刑罰けいばつ

法定ほうていけい(ほうていけい)とは、ある犯罪はんざいたいしてされるべきものとして、法令ほうれい罰則ばっそくにより規定きていしている刑罰けいばつをいう。

概要がいよう

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罪刑法定ざいけいほうてい主義しゅぎによれば、いかなる行為こうい犯罪はんざいとなるか(構成こうせい要件ようけん)だけでなく、その行為こういたいしていかなる刑罰けいばつされるかをも、法律ほうりつまた法律ほうりつ委任いにんもとづく命令めいれい)がまえもって規定きていしなければならない。こうして規定きていされた刑罰けいばつ法定ほうていけいである。

法定ほうていけいには裁量さいりょうてき選択せんたく余地よちがないもの(絶対ぜったいてき法定ほうていけい外患がいかん誘致ゆうちざい刑法けいほう81じょう):死刑しけいのみ)もあるが、だい多数たすう場合ばあいには、けいしゅ選択せんたく選択せんたくけい)や刑期けいき量定りょうてい相対そうたいてき法定ほうていけい)について裁判所さいばんしょ裁量さいりょうてき選択せんたく余地よちあたえられている。

個々ここ刑事けいじ訴訟そしょうにおいて、個々ここ被告人ひこくにんにつき、法定ほうていけい刑法けいほう総則そうそくしょ規定きてい適用てきようしたうえ処断しょだんけいさだまり、その範囲はんいない刑罰けいばつ宣告せんこくされる。

なお、律令りつりょうをはじめとするひがしアジア日本にっぽんぜん近代きんだい法体ほうたいけい原則げんそくとして絶対ぜったいてき法定ほうていけいもとづいて刑罰けいばつさだめられており、その弾力だんりょくてき運用うんようのために断罪だんざいせいじょうおうためじょうなど、裁判官さいばんかん情理じょうり類推るいすい適用てきようもとづく刑事けいじ処分しょぶんみとめるという、罪刑法定ざいけいほうてい主義しゅぎとは対極たいきょくほう運用うんようおこなわれることになった[1]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 岩谷いわたに十郎じゅうろう明治めいじ日本にっぽんほう解釈かいしゃく法律ほうりつ』(慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく法学ほうがく研究けんきゅうかい、2012ねん)P177・P187