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球根 - Wikipedia

球根きゅうこん(きゅうこん)とは、宿根草しゅっこんそうのうち、くきなどの特定とくてい部分ぶぶん養分ようぶんがたまって変形へんけい肥大ひだいしてできた貯蔵ちょぞう器官きかん[1][2]園芸えんげい農学のうがく分野ぶんやもちいられる用語ようごである。

食用しょくよう球根きゅうこん代表だいひょうであるタマネギ(紫色むらさきいろ品種ひんしゅ

球根きゅうこん分類ぶんるい

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球根きゅうこん以下いかの6種類しゅるい総称そうしょうであるが、狭義きょうぎには鱗茎りんけいだけをさす。塊根かいこん担根たい以外いがいの4しゅ植物しょくぶつがくまとには地下茎ちかけいである。

鱗茎りんけい(りんけい)
タマネギのように、短縮たんしゅくくきうろこ)がかさなり層状そうじょうになっているもので、には、ヒガンバナチューリップヒヤシンスニンニクラッキョウなどがある。ユリのように、つめじょうのはがれやすい肥厚ひこうしたうろこかわらじょうかさなったものは鱗状りんじょう鱗茎りんけい(うろこじょうりんけい)という[1]食用しょくようのいわゆるユリ通常つうじょう鱗茎りんけいふくまれる。また、ラン仲間なかまにはにせ鱗茎りんけいばれる構造こうぞうをもつものがあるが、これは構造こうぞうてきには塊茎かいけいちかい。
球茎きゅうけい(きゅうけい)
くき自身じしん肥大ひだいして球状きゅうじょうになったもので、さや乾燥かんそうした薄皮うすかわつつまれているもの。クロッカスグラジオラスフリージアアヤメサトイモコンニャクなど[1]
塊茎かいけい(かいけい)
短縮たんしゅくした地下茎ちかけい自身じしん肥大ひだいたまじょうになったもので、薄皮うすかわつつまれていないもの。シクラメンアネモネベゴニアチョロギジャガイモなど[1]
根茎こんけい(こんけい)
水平すいへい方向ほうこうびた地下茎ちかけい肥大ひだいしたもの。ライゾームともいう[2]カンナハスレンコン)、ショウガなど[2][3]
塊根かいこん(かいこん)
部分ぶぶん肥大ひだいしたもの[2]ダリアサツマイモキャッサバなど[2][4]
担根たい(たんこんたい)
でもくきでもない、ヤマノイモぞく特有とくゆう器官きかんヤマノイモナガイモなどのヤムイモるい

時期じきによる分類ぶんるい

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球根きゅうこんは、時期じきにより、はるえ、なつえ、あきえに分類ぶんるいされる[3]

はる球根きゅうこん
春分しゅんぶんのころから5がつ上旬じょうじゅんけるもの。おも熱帯ねったい地方ちほう原産げんさんで、さむさによわく、降霜こうそう地上ちじょうがかれる。ダリア、グラジオラス、カンナ、チューベローズなど。このほかに、室内しつない栽培さいばい専用せんようグロキシニア球根きゅうこんベゴニアカラディウム、アキメネスなどがある[3]
なつ球根きゅうこん
あきあき球根きゅうこんともいう。しばしばあき球根きゅうこんにふくめられる。8がつ下旬げじゅんから秋分しゅうぶんのころにけ、晩秋ばんしゅうから初冬しょとう開花かいかするもの。リコリス(彼岸花ひがんばなぞく)、ステルンベルギア、コルチカム、サフランなど[3]
あき球根きゅうこん
10月から11月にけ、ふゆさむさに感応かんおうして、花芽かが分化ぶんか花芽かが伸長しんちょう茎葉けいよう伸長しんちょうがおこなわれて、翌年よくねんはるから初夏しょかにかけて開花かいかするもの。耐寒たいかんせいしゅチューリップヒヤシンスクロッカスムスカリダッチアイリスアネモネシラーなど[3]はん耐寒たいかんせいしゅラナンキュラスフリージアイキシアバビアナスパラキシスなどがある。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b c d 『これだけはっておきたい園芸えんげい知識ちしき』 16ぺーじ
  2. ^ a b c d e 大久保おおくぼたかし生物せいぶつコーナー 球根きゅうこん休眠きゅうみん 植物しょくぶつ生活せいかつたまきをどうとらえるか」『化学かがく生物せいぶつだい33かんだい9ごう日本にっぽん農芸のうげい学会がっかい、1995ねんdoi:10.1271/kagakutoseibutsu1962.33.582NAID 100049730432020ねん2がつ19にち閲覧えつらん 
  3. ^ a b c d e 『これだけはっておきたい園芸えんげい知識ちしき』 17ぺーじ
  4. ^ 『これだけはっておきたい 園芸えんげい知識ちしき』 16-17ぺーじ

参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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