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義経記 - Wikipedia

義経よしつね

源義経みなもとのよしつねとその主従しゅうじゅう中心ちゅうしんいた作者さくしゃしょう軍記物語ぐんきものがたり

義経よしつね』(ぎけいき)は、源義経みなもとのよしつねとその主従しゅうじゅう中心ちゅうしんいた作者さくしゃしょう軍記物語ぐんきものがたりぜん8かん[1]南北なんぼくあさ時代じだいから室町むろまち時代ときよ初期しょき成立せいりつしたとかんがえられている。のう歌舞伎かぶき人形浄瑠璃にんぎょうじょうるりなど、後世こうせいおおくの文学ぶんがく作品さくひん影響えいきょうあたえ、今日きょうまで義経よしつねやその周辺しゅうへん人物じんぶつのイメージのおおくは『義経よしつね』にっている。

なお、「源義経みなもとのよしつね(みなもとのよしつね)」のみは訓読くんよで「よしつね」であるが、本書ほんしょでは音読おんよで「ぎけいき」とむ。もり銑三せんぞう中世ちゅうせい近世きんせいには個人こじんたいする敬意けいいあらわ意味いみ人名じんめい音読おんよみする習慣しゅうかんがあったことを指摘してきし、同様どうよう事例じれいには織田おだ信長のぶなが半生はんせいしるした『信長のぶなが信長のぶながこう、しんちょうき)』のれいげている。

概説がいせつ

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国文学こくぶんがくしゃ岡見おかみ正雄まさおは、ほんさく軍記ぐんきぶつとして『平家ひらか物語ものがたり』にもとづいたうえちと没落ぼつらくくわえられた、室町むろまち時代ときよ要素ようそ色濃いろこ義経よしつねえがかれているとべている[1]

民俗みんぞく学者がくしゃ柳田やなぎだ國男くにおは、一部いちぶ描写びょうしゃこまかさや義経よしつねいちぎょう不自然ふしぜんまわみちから、ほんさくかく部分ぶぶんべつ地域ちいきことなる作者さくしゃたちによってしるされたことや、長楽寺ちょうらくじなど鎌倉かまくら中仙道なかせんどう奥州おうしゅう街道かいどう付近ふきん時宗じしゅう寺院じいん関係かんけいしゃ物語ものがたり普及ふきゅう関与かんよした可能かのうせい指摘してきしている[2]

だいいちかん

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よしあさ落のこと
義経よしつねちちあさ平治へいじ元年がんねん1160ねん12月27にち平治へいじらんにて藤原ふじわら信頼しんらいがわぞくすも、きょうでのせん敗北はいぼくし、先祖せんぞだいつかえてきた家来けらいたちをうしない、のこり20すう成人せいじんしていたさんにん子供こどもれて東国とうごくびる[3]長男ちょうなん義平よしひら越前えちぜんにて北国きたぐに加勢かせいようとするも失敗しっぱいし、近江おうみ石山寺いしやまでら籠城ろうじょうするも平家ひらか追手おってけられ、京都きょうとろくじょう河原かわはらにてころされる[4]次男じなん朝長ともなが山賊さんぞくひざられ、美濃みの青墓あおはか宿やどにてぼっする[5]あさはそれ以外いがいにもおおくの子供こどももうけていて、熱田あつただい宮司ぐうじむすめ由良ゆら御前ごぜんとのあいだ頼朝よりともが、きゅうじょういん常盤御前ときわごぜんは7さいいまわか、5さいおつわか、そのとしまれたばかりのぎゅうわかがいた[5]
常盤ときわ落のこと

だいはちかん

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判官ほうがん自害じがいこと

十郎じゅうろうけんあたま兼房かねふさうながされ、義経よしつねはいまのつるぎというちょう6すん5ぶん短刀たんとうもちいてひだりむね下部かぶつらぬき、内臓ないぞうえぐりだしたのち衣服いふくそでぬぐ[6]きたかたてきちかづくなかなげきながらも自害じがい[7]、5さい亀鶴きかく御前ごぜん生後せいご7にち姫君ひめぎみ兼房かねふさころ[8]義経よしつねきたかた亡骸なきがらり、兼房かねふさ宿所しゅくしょにかけるようめいじると絶命ぜつめいする[9]

関連かんれん画像がぞう

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関連かんれん作品さくひん

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  • のう音楽おんがくげき 義経よしつね
義経よしつね題材だいざいとし、三味線しゃみせん朗読ろうどくうたのうまい構成こうせいされた舞台ぶたい。2013ねんからとしすうかい開催かいさいされている[10]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b 岡見おかみ 1992、p. 5.
  2. ^ 柳田やなぎだ国男くにお義経よしつね」『柳田やなぎだ國男くにお全集ぜんしゅうだい33かん筑摩書房ちくましょぼう、345ぺーじ、2005ねん3がつ25にちISBN 4-480-75093-2NCID BA32787015 
  3. ^ 岡見おかみ 1992、p. 36.
  4. ^ 岡見おかみ 1992、pp. 36-37.
  5. ^ a b 岡見おかみ 1992、p. 37.
  6. ^ 岡見おかみ 1992、p. 383.
  7. ^ 岡見おかみ 1992、pp. 384-385.
  8. ^ 岡見おかみ 1992、pp. 385-386.
  9. ^ 岡見おかみ 1992、p. 386.
  10. ^ のう音楽おんがくげき 義経よしつね 公演こうえん実績じっせき
  11. ^ 能楽のうがく 山井やまい綱雄つなお
  12. ^ のうまい音楽おんがくげき義経よしつね出演しゅつえんしゃほうからコメントをいただきました。(その2) アルスくらしき

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 岡見おかみ正雄まさお こうちゅう義経よしつね』(新装しんそう岩波書店いわなみしょてん日本にっぽん古典こてん文学ぶんがく大系たいけい 歴史れきし文学ぶんがくシリーズ〉、1992ねん10がつISBN 4000045008NCID BN08465262 

関連かんれん文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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