補欠ほけつ選挙せんきょ

補欠ほけつ選挙せんきょ（ほけつせんきょ）は、議会ぎかいにおける議員ぎいんの欠員けついんを補充ほじゅうするための選挙せんきょ。補選ほせん（ほせん）ともいう。当選とうせん者しゃは前任ぜんにん者しゃの残任ざんにん期間きかんを在任ざいにんする。

日本にっぽんの場合ばあい

日本にっぽんの補欠ほけつ選挙せんきょ制度せいどについては、公職こうしょく選挙せんきょ法ほうに具体ぐたい的てきな規定きていがある（以下いか、特とくに定さだめない限かぎり「○条じょう」は公職こうしょく選挙せんきょ法ほうの条文じょうぶんを指さす）。

国政こくせい選挙せんきょ

実施じっし要件ようけん

第だい113条じょうに規定きていがある。具体ぐたい的てきには欠員けついんの数かずが以下いかの人数にんずうに達たっしたときに補欠ほけつ選挙せんきょが実施じっしされる。

1. 衆議院しゅうぎいん小しょう選挙せんきょ区くでは1人ひとり（=欠員けついんが生しょうじたとき）
2. 参議院さんぎいん選挙せんきょ区くでは通常つうじょう選挙せんきょにおける当該とうがい選挙せんきょ区くの議員ぎいん定数ていすう（すなわち改選かいせん議席ぎせき数すう）の4分ぶんの1を超こえるとき（東京とうきょう都と選挙せんきょ区く、神奈川かながわ県けん選挙せんきょ区く、埼玉さいたま県けん選挙せんきょ区く、愛知あいち県けん選挙せんきょ区く及および大阪おおさか府ふ選挙せんきょ区くで2人ふたり、それ以外いがいの選挙せんきょ区くでは1人ひとり（=欠員けついんが生しょうじたとき））
3. 衆議院しゅうぎいん比例ひれい代表だいひょうおよび参議院さんぎいん比例ひれい代表だいひょうでは、再さい選挙せんきょの対象たいしょうとなる当選とうせん人じん不足ふそく数すうをあわせて定数ていすうの4分ぶんの1を超こえるとき

このうち3.のケースでは、議員ぎいんの辞職じしょく・死亡しぼうがあっても基本きほん的てきには繰上くりがみ補充ほじゅうが行おこなわれて欠員けついんが生しょうじにくいため、これまで比例ひれい代表だいひょうの補欠ほけつ選挙せんきょが行おこなわれた例れいはない。

また、参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょが行おこなわれる場合ばあいには、非ひ改選かいせんの参議院さんぎいん議員ぎいんの欠員けついん数すうが2.や3.の基準きじゅんに達たっしていなくても、通常つうじょう選挙せんきょと合併がっぺいする形かたちで補欠ほけつ選挙せんきょを行おこなう（合併がっぺい選挙せんきょ、第だい113条じょう第だい3項こう）。

中ちゅう選挙せんきょ区く時代じだいの衆議院しゅうぎいんでは、選挙せんきょ区くの欠員けついんが2名めいに達たっした時ときに補欠ほけつ選挙せんきょが執行しっこうされていた（ただし定数ていすう1の奄美あまみ群島ぐんとう区くは例外れいがい）が、定数ていすう3人にんから5人にんを基本きほんとする中なか選挙せんきょ区く制せいで欠員けついんが2名めいに達たっした事例じれいは少すくなく、第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後ごに中ちゅう選挙せんきょ区く制せいが存在そんざいした49年間ねんかんで補欠ほけつ選挙せんきょは19回かいに留とどまった。そのため、任期にんき満了まんりょう（解散かいさんも含ふくむ）時じには、衆議院しゅうぎいんの欠員けついんが10人にんを超こえていたことも珍めずらしくなかった。

実施じっし日程にってい

第だい33条じょうの2第だい2項こうに規定きていがある。投票とうひょう日びは、特とくに定さだめのない場合ばあいは、補欠ほけつ選挙せんきょを行おこなう事由じゆうの生しょうじた時期じきにより以下いかのスケジュールで行おこなわれる。

• 投票とうひょう日び：4月がつ第だい四よん日曜日にちようび
  • 9月16日にち - 翌年よくねん3月がつ15日にち（第だい1期間きかん）に補欠ほけつ選挙せんきょ（場合ばあいによっては再さい選挙せんきょ）を行おこなう事由じゆうが生しょうじた場合ばあい、当該とうがい期間きかん直後ちょくごの4月がつ第だい四よん日曜日にちようびに投票とうひょう
  • 統一とういつ地方ちほう選挙せんきょが実施じっしされる年としは、統一とういつ選せん後半こうはん戦せんと同時どうじに実施じっし。
  • 再さい選挙せんきょの期日きじつに投票とうひょう実施じっしする場合ばあいを除のぞく（第だい33条じょうの2第だい5項こう）。
• 投票とうひょう日び：10月がつ第だい四よん日曜日にちようび
  • 3月16日にち - 同年どうねん9月がつ15日にち（第だい2期間きかん）に補欠ほけつ選挙せんきょを行おこなう事由じゆうが生しょうじた場合ばあい、当該とうがい期間きかん直後ちょくごの10月がつ第だい四よん日曜日にちようびに投票とうひょう
  • 参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょの期日きじつに投票とうひょう実施じっしする場合ばあいを除のぞく（第だい33条じょうの2第だい3項こうから第だい4項こう）。
  • 再さい選挙せんきょの期日きじつに投票とうひょう実施じっしする場合ばあいを除のぞく（第だい33条じょうの2第だい5項こう）。

この、期日きじつを集約しゅうやくして行おこなわれる補欠ほけつ選挙せんきょは、統一とういつ補欠ほけつ選挙せんきょ（統一とういつ補選ほせん）とも呼よばれる。なお、再さい選挙せんきょ（選挙せんきょを無効むこうとして行おこなわれるもの）のうち、公職こうしょく選挙せんきょ法ほう違反いはんによる当選とうせん無効むこうの場合ばあいにおける再さい選挙せんきょも、再さい選挙せんきょを行おこなう事由じゆうが生しょうじた期日きじつを基準きじゅんとして統一とういつ補選ほせんと同時どうじに行おこなわれる。

かつての補欠ほけつ選挙せんきょは、補欠ほけつ選挙せんきょを行おこなうべき事由じゆうが生しょうじた時ときから40日にち以内いないに行おこなう、とされていた。しかし、総そう選挙せんきょに小しょう選挙せんきょ区く制せいが導入どうにゅうされた1996年ねん以降いこうは、全国ぜんこく的てきに補欠ほけつ選挙せんきょの回数かいすうが増大ぞうだいしていった。回数かいすうがあまりも多おおいために、選挙せんきょ事務じむにかなりの費用ひようがかかり、有権者ゆうけんしゃの関心かんしんも薄うすくなってしまったため、2000年ねんの公職こうしょく選挙せんきょ法ほう改正かいせいによって、原則げんそくとして年とし2回かいに統一とういつする現在げんざいの方式ほうしきになった。

2019年ねん4月がつの国政こくせい補欠ほけつ選挙せんきょは天皇てんのうの譲位じょうい等とうに近ちかいことなどを考慮こうりょして1週間しゅうかん前倒まえだおしとなり、第だい三さん日曜日にちようびの4月がつ21日にちが投票とうひょう日びとなった。

補欠ほけつ選挙せんきょは一部いちぶ地域ちいき限定げんていではあるが、大型おおがた国政こくせい選挙せんきょの間あいだにおける有権者ゆうけんしゃの審判しんぱんとして注目ちゅうもくされ、総理そうり大臣だいじんの進退しんたいにも直結ちょっけつする。例れいとして2008年ねんの山口やまぐち2区く補欠ほけつ選挙せんきょでは自民党じみんとう候補こうほが落選らくせんして福田ふくだ康夫やすおが9月がつに辞任じにんし2021年ねん4月がつの補欠ほけつ選挙せんきょでは菅かん義よし偉えらの総裁そうさい選せん不ふ出馬しゅつばにつながった。

統一とういつ補欠ほけつ選挙せんきょ以外いがいの日程にってい

• 参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょの期日きじつに投票とうひょう実施じっしする場合ばあい

衆議院しゅうぎいん議員ぎいんの補欠ほけつ選挙せんきょにおいては、参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょの行おこなわれる年としの第だい2期間きかんの初日しょにち（3月がつ16日にち）以降いこうの国会こっかい開会かいかい中ちゅう（なお、参議院さんぎいん議員ぎいん任期にんき満了まんりょう54日にち前まえまで国会こっかいが閉会へいかいになっているときは54日にち前まえ）までに補欠ほけつ選挙せんきょの事由じゆうが生しょうじたときは、参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょと同時どうじに補欠ほけつ選挙せんきょを行おこなう（第だい33条じょうの2第だい3項こう）。この条項じょうこうが適用てきようされた例れいとしては、2007年ねんに衆議院しゅうぎいん岩手いわて1区く・熊本くまもと3区く選出せんしゅつ議員ぎいん補欠ほけつ選挙せんきょが第だい21回かい参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょと同時どうじに実施じっしされた例れいがある。

参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょが行おこなわれる年としの3月がつ16日にちから選挙せんきょ公示こうじの前日ぜんじつまでに、非ひ改選かいせんの参議院さんぎいん議員ぎいんが欠員けついんとなったことで補欠ほけつ選挙せんきょを行おこなうべき事由じゆうが生しょうじた場合ばあい、あるいは非ひ改選かいせんの参議院さんぎいん議員ぎいんについて欠員けついんが発生はっせいしたものの、補欠ほけつ選挙せんきょを行おこなう規定きてい数すうに達たっしないまま通常つうじょう選挙せんきょの公示こうじを迎むかえた場合ばあいには、統一とういつ補欠ほけつ選挙せんきょ形式けいしきではなく、参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょの当該とうがい選挙せんきょ区くの改選かいせん定数ていすうを増ふやして合併がっぺい選挙せんきょを行おこなう（第だい33条じょうの2第だい4項こう）。その場合ばあい、当該とうがい選挙せんきょ区くにおいて通常つうじょう改選かいせん定数ていすうより下位かいで当選とうせんした候補者こうほしゃは、非ひ改選かいせん議席ぎせきでの当選とうせん者しゃ扱あつかいとみなされ、任期にんきはほかの当選とうせん者しゃより短みじかくなる。例たとえば、改選かいせん定数ていすう5（通常つうじょう改選かいせん定数ていすう4）の場合ばあい、1位いから4位いの当選とうせん候補者こうほしゃは通常つうじょうと同おなじ6年間ねんかんの任期にんきを務つとめられるが、5位いの当選とうせん候補者こうほしゃは補欠ほけつ選挙せんきょの当選とうせん者しゃであるため、任期にんきは3年ねんとなる。

• 再さい選挙せんきょの期日きじつに投票とうひょう実施じっしする場合ばあい

参議院さんぎいん議員ぎいんの補欠ほけつ選挙せんきょについては、統一とういつ対象たいしょう外がい再さい選挙せんきょが行おこなわれる場合ばあいは、その再さい選挙せんきょの際さいに補欠ほけつ選挙せんきょを行おこなうものと規定きていしている（第だい33条じょうの2第だい5項こう）。一方いっぽう、衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょのときに、参議院さんぎいん議員ぎいんの補欠ほけつ選挙せんきょの事由じゆうが生しょうじても、総そう選挙せんきょの期日きじつが統一とういつ補欠ほけつ選挙せんきょの期日きじつと同一どういつにならない限かぎり、同時どうじに行おこなわれることはない。

なお、以下いかの場合ばあいは補欠ほけつ選挙せんきょが実施じっしされない。

• 議員ぎいん任期にんきが終おわる日ひの6か月げつ前まえの日ひが属ぞくする第だい1期間きかん又または第だい2期間きかんの初日しょにち以降いこうに実施じっし事由じゆうが生しょうじた補欠ほけつ選挙せんきょは行おこなわない（第だい33条じょうの2第だい6項こう）。
• 衆議院しゅうぎいん・参議院さんぎいんの選挙せんきょ区くで欠員けついんが生しょうじたときに、最下位さいかい当選とうせん者しゃと同どう票ひょうを獲得かくとくしくじ引びきにより落選らくせんした候補者こうほしゃがいる場合ばあいは、その候補者こうほしゃが繰くり上あげ当選とうせんとなり、補欠ほけつ選挙せんきょは行おこなわない（第だい97条じょう第だい1項こう）。
• 参議院さんぎいん選挙せんきょ区く選出せんしゅつ議員ぎいんが当選とうせん後ご3か月げつ以内いないに欠員けついんとなった場合ばあいは、当該とうがい選挙せんきょ区くにおいて次点じてんの法定ほうてい得票とくひょうに到達とうたつした候補者こうほしゃが繰くり上あげ当選とうせんとなり、補欠ほけつ選挙せんきょは行おこなわない（第だい97条じょう第だい2項こう）。
• 選挙せんきょ無効むこう訴訟そしょうにおいて該当がいとうする選挙せんきょ区くでは補欠ほけつ選挙せんきょを実施じっしできない（第だい33条じょうの2第だい7項こう。例れいとして1987年ねん参議院さんぎいん神奈川かながわ県けん選挙せんきょ区くの補選ほせん、2005年ねん衆議院しゅうぎいん東京とうきょう都と第だい4区くの補選ほせん、2015年ねん衆議院しゅうぎいん北海道ほっかいどう第だい5区くの補選ほせん、2018年ねん衆議院しゅうぎいん沖縄おきなわ県けん第だい3区くの補選ほせんがある）。

統一とういつ補欠ほけつ選挙せんきょ制度せいど導入どうにゅう後ごに補欠ほけつ選挙せんきょが実施じっしされなかった年とし

2000年ねんの統一とういつ補欠ほけつ選挙せんきょ制度せいど導入どうにゅう後ご、2014年ねんまでは毎年まいとし、補欠ほけつ選挙せんきょが実施じっしされたが、2015年ねんには初はじめて年間ねんかんを通つうじて衆参しゅうさん両院りょういんの全ぜん選挙せんきょ区くでまったく補欠ほけつ選挙せんきょが実施じっしされなかった。以後いご、何なん度どか年間ねんかんを通つうじて補欠ほけつ選挙せんきょが実施じっしされなかった年としがある。

ただし、統一とういつ補欠ほけつ選挙せんきょ制度せいど導入どうにゅうから2023年ねんまで、補欠ほけつ選挙せんきょが実施じっしされなかった年としでも、すべての年としに補欠ほけつ選挙せんきょ実施じっし事由じゆうは生しょうじており、両院りょういんの全ぜん選挙せんきょ区くで実施じっし事由じゆうがまったく生しょうじなかった年としは一いち度どもない。

以下いかに補欠ほけつ選挙せんきょが実施じっしされなかった年としと実施じっし事由じゆう、補欠ほけつ選挙せんきょを実施じっししなかった経緯けいいの一覧いちらんを記しるす。

• 2015年ねん
  • 2015年ねん6月がつ1日にちに町村ちょうそん信孝のぶたか（衆議院しゅうぎいん北海道ほっかいどう5区く・自由民主党じゆうみんしゅとう）が死去しきょしたことにより、同年どうねん10月がつ25日にちの補選ほせん実施じっし事由じゆうが生しょうじたが、2014年ねん12月に実施じっしされた第だい47回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょの一票いっぴょうの格差かくさをめぐり、選挙せんきょ無効むこうを求もとめる訴訟そしょうが終結しゅうけつしていなかったため、2016年ねん4月がつまで先送さきおくりされた。この年としは衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ・参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょも含ふくめ、国政こくせい選挙せんきょが全まったく実施じっしされなかった。
• 2017年ねん
  • 2017年ねん3月がつ17日にちに白石しらいし徹とおる（衆議院しゅうぎいん愛媛えひめ3区く・自由民主党じゆうみんしゅとう）が、同年どうねん7月がつ25日にちに木村きむら太郎たろう（衆議院しゅうぎいん青森あおもり4区く・自由民主党じゆうみんしゅとう）が、同年どうねん8月がつ18日にちに長島ながしま忠美ただみ（衆議院しゅうぎいん新潟にいがた5区く・自由民主党じゆうみんしゅとう）がそれぞれ死去しきょしたことにより同年どうねん10月がつ22日にちの補選ほせん実施じっし事由じゆうが生しょうじたが、第だい194回かい国会こっかい中なかの同年どうねん9月がつ28日にちに衆議院しゅうぎいんが解散かいさん（国難こくなん突破とっぱ解散かいさん）されたため、補欠ほけつ選挙せんきょは実施じっしされず、愛媛えひめ3区くと新潟にいがた5区くの欠員けついん分ぶんは第だい48回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょで選出せんしゅつ。青森あおもり4区くは欠員けついんのまま選挙せんきょ区くが廃止はいしされた。
• 2018年ねん
  • 2018年ねん9月がつ13日にちに玉城たまきデニー（衆議院しゅうぎいん沖縄おきなわ3区く・自由党じゆうとう）が2018年ねん沖縄おきなわ県知事けんちじ選挙せんきょに立候補りっこうほし退職たいしょく（自動じどう失職しっしょく）したことにより、同年どうねん10月がつ28日にちの補選ほせん実施じっし事由じゆうが生しょうじたが、2017年ねん10月がつに実施じっしされた第だい48回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょの一票いっぴょうの格差かくさをめぐり、選挙せんきょ無効むこうを求もとめる訴訟そしょうが終結しゅうけつしていなかったため、2019年ねん4月がつまで先送さきおくりされた。この年としは2015年ねんと同様どうように国政こくせい選挙せんきょが全まったく実施じっしされなかった。
• 今後こんご数すう年ねん内ないで参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょが実施じっしされない年としは2026年ねん、2027年ねんである。仮かりにこの年としに補欠ほけつ選挙せんきょや衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょが実施じっしされなければ、2015年ねんや2018年ねんと同様どうように国政こくせい選挙せんきょが全まったく実施じっしされない年としになる。

地方ちほう議会ぎかい選挙せんきょ

都道府県とどうふけん議会ぎかいにおいては、定員ていいんが複数ふくすうの選挙せんきょ区くで2人ふたり以上いじょうの欠員けついんが出でた時とき、または定員ていいんが1人ひとりの選挙せんきょ区くで欠員けついんが出でた時ときに行おこなう。市区しく町村ちょうそん議会ぎかいにおいては、欠員けついんが定数ていすうの6分ぶんの1を超こえた時ときに補欠ほけつ選挙せんきょが行おこなわれる。ただし、この条件じょうけんを満みたさない場合ばあいでも、都道府県とどうふけん知事ちじ（市区しく町村ちょうそん長ちょう）の選挙せんきょ等とうが行おこなわれる場合ばあい、選挙せんきょの告示こくじ前まえ（市区しく町まち村議そんぎの場合ばあいは選挙せんきょの告示こくじの日ひ前まえ10日にち）までに欠員けついんがあれば、同時どうじに補欠ほけつ選挙せんきょ（いわゆる便乗びんじょう選挙せんきょ）が行おこなわれる。

• このため、大都市だいとしの議会ぎかいでは定数ていすうが多おおい事ことから、単独たんどくで補欠ほけつ選挙せんきょが実施じっしされる例れいは少すくないが、多数たすうの欠員けついんが発生はっせいし定数ていすうの6分ぶんの1を超こえたことで、国政こくせい選挙せんきょや市長しちょう選せんなどとの便乗びんじょう選挙せんきょに依よらずに単独たんどくで補欠ほけつ選挙せんきょが行おこなわれる事ことも稀まれに起おきる。
  • 県庁けんちょう所在地しょざいち都市としの市議会しぎかいでの単独たんどく補選ほせん実施じっし例れいとして、2024年ねん7月がつの沖縄おきなわ県けん那覇なは市議会しぎかい補欠ほけつ選挙せんきょがある。この補欠ほけつ選挙せんきょでは同年どうねん6月がつの沖縄おきなわ県議会けんぎかい議員ぎいん選挙せんきょへの立候補りっこうほなどで欠員けついんが増加ぞうかし、定数ていすう40のうち7名めいが欠員けついんとなり「定数ていすうの6分ぶんの1以上いじょうの欠員けついん発生はっせい」の公職こうしょく選挙せんきょ法ほうの補選ほせん実施じっし規定きていに達たっした事ことから、1996年ねん以来いらい28年ねんぶりに単独たんどくでの補選ほせん実施じっしとなった。

補欠ほけつ選挙せんきょを行おこなうべき事由じゆうが発生はっせいした場合ばあい、50日にち以内いないに行おこなわれる。ただし、任期にんき満了まんりょうの6か月げつ以内いないに欠員けついんが生しょうじた場合ばあい、補欠ほけつ選挙せんきょは行おこなわれない。また、選挙せんきょ無効むこう訴訟そしょうが起おこされている選挙せんきょ区くでは、補欠ほけつ選挙せんきょを実施じっしすることができない（第だい34条じょう第だい3項こう）。

当選とうせん後ご3か月げつ以内いないに欠員けついんとなった場合ばあいは、参議院さんぎいん選挙せんきょ区くと同様どうよう、繰くり上あげ当選とうせんが優先ゆうせんされる。

2024年ねん東京とうきょう都知事とちじ選挙せんきょと同時どうじ実施じっしの都議会とぎかい補選ほせんでは自民党じみんとうが2議席ぎせきしか取とれず岸田きしだ文雄ふみおの2024年ねん自由民主党じゆうみんしゅとう総裁そうさい選挙せんきょの不ふ出馬しゅつばのきっかけになった。

備考びこう

• 公職こうしょく選挙せんきょ法ほう第だい87条じょうの2により、2000年ねん5月がつ17日にち以降いこうに国会こっかい議員ぎいんを辞職じしょくや失職しっしょくした場合ばあい、その失職しっしょくによって行おこなわれる補欠ほけつ選挙せんきょの候補者こうほしゃにはなれない規定きていになった。これは「任期にんきを自みずから放棄ほうきしたことで発生はっせいした補欠ほけつ選挙せんきょに立候補りっこうほをして、再ふたたび同おなじ任期にんきを得えようとすることは合理ごうり性せいを欠かく」との判断はんだんである。なお、この規定きていには上記じょうきの合併がっぺい選挙せんきょは除のぞくとされている。不祥事ふしょうじを起おこしたり、スキャンダルが公知こうちとなった議員ぎいんが一度いちど辞職じしょくをした場合ばあい、当該とうがい議員ぎいんが辞職じしょくをしたことによって発生はっせいした補欠ほけつ選挙せんきょには立候補りっこうほ（いわゆる「みそぎ選挙せんきょ」）をすることができない（他た選挙せんきょ区くの補欠ほけつ選挙せんきょであれば可能かのう）。都道府県とどうふけん議ぎ、市区しく町村ちょうそん議会ぎかい議員ぎいんの場合ばあいは立候補りっこうほが可能かのうである。
  • 国会こっかい議員ぎいんを退職たいしょくし、その欠員けついん補充ほじゅうに伴ともなう「合併がっぺい選挙せんきょ」に立候補りっこうほした例れいとして次つぎの例れいがある。2019年ねん7月がつの参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょで神奈川かながわ県けん選挙せんきょ区くで当選とうせんしていた松沢まつざわ成文せいぶんが、2021年ねん8月がつに施行しこうされた横浜よこはま市長しちょう選挙せんきょに立候補りっこうほし公職こうしょく選挙せんきょ法ほうの規定きていで退職たいしょく（自動じどう失職しっしょく）したため、同どう選挙せんきょ区くに1名めい（2025年ねん改選かいせん）の欠員けついんが生しょうじた（この時点じてんで欠員けついん数すう1名めいのため、同どう選挙せんきょ区くでは補選ほせんの実施じっし要件ようけんに当あたらない）。その後ご、松沢まつざわは横浜よこはま市長しちょう選せんで落選らくせんしたが、神奈川かながわ県けん選挙せんきょ区くの欠員けついん分ぶんの補充ほじゅうが翌よく2022年ねん7月がつの参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょで「合併がっぺい選挙せんきょ」（通常つうじょうの改選かいせん数すう4名めいに加くわえて、5位い当選とうせん者しゃを欠員けついん補欠ほけつ分ぶんの当選とうせん者しゃとし通常つうじょう任期にんきの半分はんぶんとなる3年ねんの任期にんきとする）として行おこなわれる事こととなったため、松沢まつざわは同どう選挙せんきょに立候補りっこうほが可能かのうとなり、日本にっぽん維新いしんの会かい公認こうにんで立候補りっこうほし結果けっかは当選とうせんして参議院さんぎいん議員ぎいんに復帰ふっきした。さらに松沢まつざわは2位いで当選とうせんした事ことで通常つうじょう改選かいせんとなる6年ねんの任期にんきとなり、5位いで当選とうせんした立憲りっけん民主党みんしゅとうの水野みずの素子もとこが「合併がっぺい選挙せんきょの要因よういんを作つくった」松沢まつざわの残余ざんよとなる3年ねんの任期にんきとなった。
• 補欠ほけつ選挙せんきょでなお欠員けついん全員ぜんいんが埋うずまらない場合ばあいには再度さいど補欠ほけつ選挙せんきょが行おこなわれる。例たとえば、2014年ねん8月がつ12日にち告示こくじの神津島こうづしま村むら議会ぎかい補欠ほけつ選挙せんきょ（改選かいせん数すう2）では、1人ひとりしか立候補りっこうほの届とどけ出でがなく（その候補者こうほしゃは無む投票とうひょう当選とうせん）、残のこり1人にんの補欠ほけつ選挙せんきょについて2014年ねん9月がつ16日にち告示こくじで行おこなわれることになったが、この時ときの補欠ほけつ選挙せんきょでは立候補りっこうほの届とどけ出でが1人ひとりもいなかったため、最終さいしゅう的てきに、欠員けついん1の状態じょうたいが2015年ねん4月がつの任期にんき満了まんりょうまで継続けいぞくすることになった。
• 小しょう選挙せんきょ区く選出せんしゅつではなく、比例ひれい代表だいひょう選出せんしゅつ議員ぎいんの場合ばあい、衆議院しゅうぎいん議員ぎいん職しょくを辞職じしょくした上うえで補欠ほけつ選挙せんきょ（衆議院しゅうぎいん小しょう選挙せんきょ区く制せい選挙せんきょ）に立候補りっこうほをする（もしくは補選ほせん立候補りっこうほに伴ともなう公職こうしょく選挙せんきょ法ほう規定きていによる衆議院しゅうぎいん議員ぎいんの自動じどう失職しっしょく）ということがある。この場合ばあい、衆議院しゅうぎいん議員ぎいんを辞職じしょくしたはずの者ものが、衆議院しゅうぎいん議員ぎいんを辞職じしょくした直後ちょくごに衆議院しゅうぎいん議員ぎいんの選挙せんきょに立候補りっこうほしているという非常ひじょうに奇妙きみょうな現象げんしょうが発生はっせいしてしまう。しかし、以下いかの要素ようそから、衆議院しゅうぎいん議員ぎいんを辞職じしょくして衆議院しゅうぎいん補欠ほけつ選挙せんきょに立候補りっこうほすることがありえる。まず、比例ひれい代表だいひょう選出せんしゅつ議員ぎいんが辞職じしょくしても、同おなじ政党せいとうの次点じてん候補こうほが繰くり上あげ当選とうせんとなるため、仮かりに辞職じしょくした比例ひれい選出せんしゅつ議員ぎいんが補欠ほけつ選挙せんきょで落選らくせんしたとしても、党とう組織そしきとしては国会こっかいの議席ぎせき勢力せいりょくに関かんしては通常つうじょうデメリットはない。また、政党せいとうが補欠ほけつ選挙せんきょで比例ひれい代表だいひょう復活ふっかつ者しゃ以外いがいの候補者こうほしゃを擁立ようりつして、尚なおかつその候補者こうほしゃが当選とうせんした場合ばあい、一人ひとりしか当選とうせんしない小しょう選挙せんきょ区くに一いち政党せいとうが二に人にんの立候補りっこうほ予定よてい者しゃを抱かかえてしまうということになり、次回じかい総そう選挙せんきょの公認こうにん調整ちょうせいが難航なんこうすると予想よそうされる。したがって、党とう執行しっこう部ぶ（党とう幹部かんぶ）や当該とうがい比例ひれい代表だいひょう復活ふっかつ者しゃ自身じしんが、公認こうにん調整ちょうせい問題もんだいをあらかじめ排除はいじょしておくため、党とう本部ほんぶは比例ひれい代表だいひょう復活ふっかつ者しゃの補欠ほけつ選挙せんきょへの立候補りっこうほを支持しじし、応援おうえんし、当該とうがい復活ふっかつ者しゃも次回じかいの衆院しゅういん選せんまで待またず衆議院しゅうぎいん議員ぎいん職しょくをわざわざ辞職じしょくしてまで立候補りっこうほ宣言せんげんをするわけである。
  • 前述ぜんじゅつのように衆議院しゅうぎいん総そう選挙せんきょの比例ひれい代表だいひょうで復活ふっかつ当選とうせん後ご、その職しょくを退しりぞく形かたちで衆議院しゅうぎいん議員ぎいん補欠ほけつ選挙せんきょに立候補りっこうほをした事例じれいとして、現行げんこうの小しょう選挙せんきょ区く比例ひれい代表だいひょう並立へいりつ制せいが成立せいりつした1996年ねん以降いこう7例れい発生はっせいしており、このうち4例れいが補欠ほけつ選挙せんきょで当選とうせんし実質じっしつ的てきに議席ぎせきを増ふやした一方いっぽう、3例れいが落選らくせんして議席ぎせきの維持いじに留とどまっている。また衆議院しゅうぎいんの比例ひれい単独たんどくでの当選とうせん後ご、その職しょくを退しりぞく形かたちで、衆議院しゅうぎいん選挙せんきょ区くでの補欠ほけつ選挙せんきょに立候補りっこうほした例れいも散見さんけんされる。
    詳細しょうさいは「重複じゅうふく立候補りっこうほ制度せいど#衆議院しゅうぎいん議員ぎいんを辞職じしょくして衆議院しゅうぎいん補欠ほけつ選挙せんきょに立候補りっこうほ」を参照さんしょう
• 前述ぜんじゅつの衆議院しゅうぎいん比例ひれい代表だいひょう区くの例れいに準じゅんずる形かたちで、参議院さんぎいん議員ぎいんの選挙せんきょ区くの補欠ほけつ選挙せんきょが行おこなわれる場合ばあいでも、比例ひれい代表だいひょう選出せんしゅつ議員ぎいんが補欠ほけつ選挙せんきょに立候補りっこうほし、自党じとうの議席ぎせきを増ふやそうという事例じれいも生しょうじた。
  • 2019年ねん10月がつの埼玉さいたま県けん選挙せんきょ区くの補選ほせんにおいて、2019年ねん7月がつの通常つうじょう選挙せんきょでNHKから国民こくみんを守まもる党とうから比例ひれい代表だいひょうで当選とうせんした立花たちばな孝志たかしが立候補りっこうほし落選らくせんしたものの、立花りっかの退職たいしょくにより同どう党とうの浜田はまだ聡さとしが繰上くりがみ補充ほじゅうにより当選とうせんとなったため、同どう党とうの参議院さんぎいんでの議席ぎせきを維持いじした。ただし、立花りっかの場合ばあいは自身じしんが当選とうせんした任期にんき（2025年ねんまで）よりも短みじかい任期にんき（2022年ねんまで）の補欠ほけつ選挙せんきょに立候補りっこうほした珍事ちんじとなっている。
  • やや例れいが異ことなるが、2023年ねん4月がつの大分おおいた県けん選挙せんきょ区くの補選ほせんにおいて、2019年ねん7月がつの通常つうじょう選挙せんきょで社会しゃかい民主党みんしゅとうから比例ひれい代表だいひょうで当選とうせんした吉田よしだ忠ただし智さとしが、立憲りっけん民主党みんしゅとう公認こうにん候補こうほとして補選ほせんに立候補りっこうほしたが落選らくせんした。吉田よしだの退職たいしょくにより社会しゃかい民主党みんしゅとうの比例ひれい名簿めいぼから繰上くりがみ補充ほじゅうの対象たいしょう者しゃのうち、上位じょうい2名めいが離党りとうなどの理由りゆうで名簿めいぼから抹消まっしょうされていたため、名簿めいぼ最下位さいかいであった大だい椿つばき裕子ゆうこが繰上くりがみ補充ほじゅうにより当選とうせんとなった。大だい椿つばきは社会しゃかい民主党みんしゅとうに所属しょぞくしているため、立憲りっけん民主党みんしゅとうとしては議席ぎせきの維持いじに失敗しっぱいして1議席ぎせきを失うしなっているが、当時とうじの国会こっかいでは参議院さんぎいんで立憲りっけん民主党みんしゅとうと社会しゃかい民主党みんしゅとうは統一とういつ会派かいはを結成けっせいしているため、会派かいはの構成こうせい自体じたいに変化へんかは生しょうじなかった。
• 理論りろん上じょう、任期にんきが3年ねん経過けいかした参議院さんぎいん議員ぎいんが、任期にんきが3年ねんを経過けいかしていない議員ぎいんの欠員けついんに伴ともなう補欠ほけつ選挙せんきょに立候補りっこうほすることで、通常つうじょう選挙せんきょでない時期じきに選挙せんきょ、当選とうせんを繰くり返かえすことで自分じぶんの参議院さんぎいん議員ぎいんとしての在職ざいしょく期間きかんを延のばすことも可能かのうである。
  • この類型るいけいに近ちかい形かたちとして大川おおかわ光三みつぞう（参議院さんぎいん大阪おおさか府ふ選挙せんきょ区く・自民党じみんとう）の例れいがある。大川おおかわは1957年ねん4月がつの参議院さんぎいん大阪おおさか府ふ選挙せんきょ区く補欠ほけつ選挙せんきょ（森下もりした政一まさかずの死去しきょに伴ともなう）で当選とうせんし、森下もりしたの残余ざんよ期間きかんである1959年ねんまで2年ねんの任期にんきであった。その後ご、1959年ねん4月がつ23日にち執行しっこう予定よていの赤間あかま文三ぶんぞうの任期にんき満了まんりょうに伴ともなう大阪おおさか府知事ふちじ選挙せんきょに、1956年ねんの第だい4回かい参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょで当選とうせんしていた左ひだり藤ふじ義詮よしあきらが立候補りっこうほした事ことで参議院さんぎいん議員ぎいんを退職たいしょく（自動じどう失職しっしょく）して欠員けついんが生しょうじ、左ひだり藤ふじの欠員けついん（残余ざんよ任期にんきは1962年ねんまで）を補充ほじゅうする補欠ほけつ選挙せんきょが知事ちじ選せんから1週間しゅうかん後ごの同月どうげつ30日にち（統一とういつ地方ちほう選せん後期こうき日程にってい）に実施じっしされる事こととなった。同年どうねん6月がつ2日にち執行しっこうされる第だい5回かい参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょには、自民党じみんとうは現職げんしょくの中山なかやま福蔵ふくぞうに加くわえ、相乗そうじょう効果こうかを狙ねらって前ぜん知事ちじの赤間あかま文三ぶんぞうも擁立ようりつする事ことを決きめ、大川おおかわは任期にんき満了まんりょうが近ちかづいていたが、左ひだり藤ふじの補欠ほけつ選挙せんきょに立候補りっこうほ（告示こくじ日びの同年どうねん4月がつ5日にち付づけで退職たいしょく（自動じどう失職しっしょく））し当選とうせんした。これにより大川おおかわの任期にんきは左ひだり藤ふじの残余ざんよ期間きかんである1962年ねんまで事実じじつ上じょう、延のばすことに成功せいこうしている。なお、本来ほんらいの大川おおかわの改選かいせん期きであった6月がつ2日にちの参議院さんぎいん通常つうじょう選挙せんきょでは、自民党じみんとうの目論見もくろみは外はずれて赤あか間あいだが約やく67万まん票ひょうの大量たいりょう得票とくひょうでトップ当選とうせんしたが、現職げんしょくの中山なかやまは約やく14万まん票ひょうしか獲えれず、次点じてん（4位い）で落選らくせんした。その後ご、大川おおかわはその3年ねん後ごの1962年ねんの第だい6回かい参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょに立候補りっこうほしたが次点じてんに敗やぶれて落選らくせんし、一方いっぽうで3年ねん前まえに落選らくせんした中山なかやまもこの選挙せんきょに立候補りっこうほし、3位いに滑すべり込こんで返かえり咲ざき当選とうせんを果はたしている。
• 合併がっぺい選挙せんきょや複数ふくすう人じん区くでの補欠ほけつ選挙せんきょの場合ばあい、通常つうじょう時じと選出せんしゅつ数すうが変化へんかするため、政党せいとうが実力じつりょく以上いじょうの現職げんしょく議員ぎいんを抱かかえて、次期じきの公認こうにん争あらそいや共倒ともだおれなどの要因よういんとなることがありうる。
• 公職こうしょく選挙せんきょ法ほう第だい33条じょうの2第だい7項こう及および第だい34条じょう4項こうにより選挙せんきょ無効むこう訴訟そしょうが起おこされている選挙せんきょ区くでは、補欠ほけつ選挙せんきょを実施じっしすることができない。ただし、選挙せんきょ無効むこう訴訟そしょうに関かんして、「原告げんこくが親しん選挙せんきょについて選挙せんきょ無効むこう訴訟そしょうを提起ていきしながら、一方いっぽうで当該とうがい補欠ほけつ選挙せんきょにも立候補りっこうほし、落選らくせん後ごに補欠ほけつ選挙せんきょの無効むこうをも主張しゅちょう」「原告げんこくが主張しゅちょうする無効むこう原因げんいんとしてはその事実じじつが存在そんざいしないか一部いちぶ事実じじつは認みとめられるが選挙せんきょ規定きてい違反いはんにあたらず、親おや選挙せんきょが無効むこうとされることがないことが客観きゃっかん的てきに明あきらかな場合ばあいにあたる」「原告げんこくが被告ひこく（注ちゅう:選挙せんきょ管理かんり委員いいん会かい）に対たいして口頭こうとう意見いけん陳述ちんじゅつ機会きかい付与ふよ申請しんせいをしながら、多忙たぼうを理由りゆうに被告ひこくの期日きじつ指定していに協力きょうりょくせず、約やく2年ねん4か月げつ後ごに突如とつじょ口頭こうとう意見いけん陳述ちんじゅつ機会きかい付与ふよ申請しんせいを取とり下さげるなど、訴訟そしょうを行おこなう姿勢しせいに相当そうとうを欠かく行為こうい」がある場合ばあいは「選挙せんきょ無効むこう訴訟そしょうの権利けんり濫用らんようにあたる」として1991年ねん4月がつ11日にちに大阪おおさか高裁こうさいは補欠ほけつ選挙せんきょの実施じっしを可能かのうとする判決はんけつを出だしている。

脚注きゃくちゅう

関連かんれん項目こうもく

• 再さい選挙せんきょ
• 増員ぞういん選挙せんきょ
• 繰くり上あげ当選とうせん
• 統一とういつ地方ちほう選挙せんきょ
• 出直でなおし選挙せんきょ
• 衆議院しゅうぎいん議員ぎいんノ補欠ほけつ選挙せんきょ等とうノ一時いちじ停止ていしニ関せきスル法律ほうりつ

外部がいぶリンク

• 総務そうむ省しょう｜衆議院しゅうぎいん議員ぎいん及および参議院さんぎいん議員ぎいん補欠ほけつ選挙せんきょ結果けっか
• 『補欠ほけつ選挙せんきょ』 - コトバンク