IMTS

IMTS（アイエムティーエス、Intelligent Multimode Transit System）は、日本にっぽんのトヨタグループによる電波でんぱ磁気じき誘導ゆうどう式しきのバスシステム。

概要がいよう

新しん交通こうつうシステム、国くにの奨励しょうれいする高度こうど道路どうろ交通こうつうシステム (ITS) の一種いっしゅでもあり、トヨタ自動車とよたじどうしゃを始はじめとするトヨタグループが1999年ねんから開発かいはつに着手ちゃくしゅしていたもの。レーザーレーダー（愛あい・地球ちきゅう博はく時ときはミリ波はレーダー^[1]）路みち車しゃ間あいだ、車くるま車しゃ間あいだ通信つうしんと、路面ろめんに埋うめ込こまれた磁気じきネイルによって操舵そうだ、誘導ゆうどうされる。専用せんよう路ろでは、無人むじんで発進はっしん、停止ていし、10台だい程度ていどの隊列たいれつ走行そうこうなどの運転うんてんができ、一般いっぱん道どうでは通常つうじょうの有人ゆうじん運転うんてんによるバスとしての運行うんこうが可能かのうとされる。免許めんきょでは動力どうりょく車しゃ操縦そうじゅう者しゃの磁気じき誘導ゆうどう式しき電気でんき車しゃ運転うんてん免許めんきょが必要ひつようとなる。

テーマパーク・博覧はくらん会かいでの走行そうこうの実績じっせきはあるが、公道こうどうでの常設じょうせつ路線ろせんとしては未いまだに採用さいようされていない。類似るいじシステムに、オランダの「フィリアス」、アメリカのラスベガスなどで実用じつよう化かされている「CiViS」がある。

運行うんこうとその後ご

2001年ねん（平成へいせい13年ねん）、南みなみあわじ市しにある「淡路あわじファームパークイングランドの丘おか」の施設しせつ内ない交通こうつうとして、初はじめて敷設ふせつされた。使用しようされた車両しゃりょうは日野自動車ひのじどうしゃのリエッセを改造かいぞうしたもので、無人むじんの運転うんてん席せきには同どう施設しせつのシンボルともいえるコアラのぬいぐるみが乗のっていた。2008年ねん（平成へいせい20年ねん）1月がつ31日にちを以ってIMTSの運行うんこうは終了しゅうりょうし、使用しようしていた車両しゃりょうと乗降じょうこう場じょうのホームドアのみ撤去てっきょされ、従業じゅうぎょう員いんが運転うんてんする昆虫こんちゅうや蒸気じょうき機関きかん車しゃの形かたちをした牽引けんいん車しゃが客車きゃくしゃを引ひくロードトレインの走行そうこう路ろとして再さい活用かつようされている。

2005年ねん日本にっぽん国際こくさい博覧はくらん会かい (愛あい・地球ちきゅう博はく) で、会場かいじょう内ない交通こうつう手段しゅだんの一ひとつ（2005年ねん日本にっぽん国際こくさい博覧はくらん会かい協会きょうかい愛あい・地球ちきゅう博はく線せん）として長久手ながくて会場かいじょうに敷設ふせつされ、圧縮あっしゅく天然てんねんガス（CNG）を燃料ねんりょうとした低てい公害こうがいバスが2004年ねん（平成へいせい16年ねん）8月がつ18日にちから試験しけん走行そうこうを開始かいし^[2]^[3]し、会期かいき中ちゅうは運転うんてん席せきにモリゾーやキッコロのぬいぐるみを乗のせて走行そうこうした。但ただし、地上ちじょう側がわ無人むじん運転うんてん設備せつび設置せっち無む設置せっちの西にしゲート駅えき - メッセ前ぜんバス停ばすてい間あいだ区間くかんは有人ゆうじん運転うんてんであった（当然とうぜん隊列たいれつ走行そうこうも行おこなわれない。）。愛あい・地球ちきゅう博はく線せんでは法的ほうてきには鉄道てつどう（磁気じき誘導ゆうどう式しき鉄道てつどうと呼よぶ）として取とり扱あつかわれており、アウターリアビューミラーが無ない事ことから、車両しゃりょうは当初とうしょから公道こうどうでの走行そうこうは考慮こうりょされておらず、豊田とよだ市しがIMTSでの路線ろせんバス運行うんこうを断念だんねんした経緯けいいがある。なお、閉幕へいまく後ごの車両しゃりょう返却へんきゃくに際さいしては、リアビューミラーが取とり付つけられ、広瀬ひろせ工場こうじょう^{[注ちゅう 1]}まで公道こうどう（猿投さなげグリーンロード）を自じ走そうして回送かいそうされた。1台だいがトヨタ博物館はくぶつかんに展示てんじされている。

また、多額たがくの負債ふさいを抱かかえ、再建さいけんが模索もさくされていた愛知あいち県けん小牧おまき市しの桃もも花台かだい新しん交通こうつう桃花台線とうかだいせん（2006年ねん〈平成へいせい18年ねん〉10月がつ1日にち廃止はいし）への導入どうにゅうが提案ていあんされたが、転換てんかんには当初とうしょの想定そうてい以上いじょうの費用ひようがかかることが後のちに判明はんめいし、導入どうにゅうは断念だんねんされた。