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北米自由貿易協定 - Wikipedia

北米ほくべい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい

NAFTAから転送てんそう

北米ほくべい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい(ほくべいじゆうぼうえききょうてい、英語えいご: North American Free Trade Agreement頭字かしらじ: NAFTA)は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくカナダメキシコによって署名しょめいされ、きたアメリカにおいて3かこくによる貿易ぼうえきけんした自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていである。1992ねん12月17にち署名しょめいされ、1994ねん1がつ1にち発効はっこうした。2020ねん7がつ1にちにアメリカとカナダあいだべい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい後継こうけいである米国べいこく・メキシコ・カナダ協定きょうてい発効はっこうしたことにより終了しゅうりょうした。NAFTAには、環境かんきょう問題もんだいかんする補完ほかん協定きょうていNorth American Agreement on Environmental Cooperation略称りゃくしょうNAAEC)と労働ろうどう問題もんだいかんする補完ほかん協定きょうてい(North American Agreement on Labor Cooperation、略称りゃくしょうNAALC)という付随ふずいする2つの補完ほかん協定きょうていがある。

北米ほくべい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい
英語えいご: North American Free Trade Agreement
フランス語ふらんすご: Accord de libre-échange nord-américain
スペイン: Tratado de Libre Comercio de América del Norte
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署名しょめい1992ねん12月17にち
発効はっこう1994ねん1がつ1にち
失効しっこう2020ねん7がつ1にち
締約ていやくこく
言語げんご英語えいご
フランス語ふらんすご
スペイン

ほとんどの経済けいざい分析ぶんせきは、NAFTAが北米ほくべい経済けいざい一般いっぱん市民しみんにとって有益ゆうえきであることをしめしているが、貿易ぼうえき競争きょうそうさらされている産業さんぎょうでは少数しょうすう労働ろうどうしゃがいおよぼした[1][2][3][4][5][6]経済けいざい学者がくしゃはNAFTAからの撤退てったい貿易ぼうえき障壁しょうへきさい確立かくりつするNAFTAのさい交渉こうしょうは、米国べいこく経済けいざい生産せいさんコストに悪影響あくえいきょうあたえる、メキシコは、短期たんきてきにも長期ちょうきてきにも、雇用こよう喪失そうしつ経済けいざい成長せいちょう低下ていかにより、さらに深刻しんこく影響えいきょうけるとの見解けんかいをもっている[7][8][9]

2018ねん9がつ30にちに、米国べいこく、メキシコ、カナダがNAFTAを米国べいこく・メキシコ・カナダ協定きょうてい(USMCA)にえることに合意ごういしたことが発表はっぴょうされた。USMCAは、加盟かめいこくによる2017ねんから2018ねんにかけてのNAFTAのさい交渉こうしょう結果けっかであり、NAFTAはUSMCAの発効はっこうにより効力こうりょくうしなった[4]

名称めいしょう

参加さんかしている各国かっこく公用こうようによる名称めいしょう以下いかとおり。えいしょう頭字かしらじ "NAFTA"(英語えいご発音はつおん: [ˈnæftə], ナフタ)が日本語にほんごでもしばしばもちいられる。

概要がいよう

域内いきない人口じんこうやく4おく5751まんにん(アメリカやく3おく1085まんにん、カナダやく3433まんにん、メキシコやく1おく1232まんにん、すべて2010ねん)、GDPやく17ちょう1,918おくドル(うちアメリカがやく14ちょう6,241おくドル、2010ねん)にたっする。(欧州おうしゅう連合れんごう2010ねん現在げんざい27かこく域内いきない人口じんこうやく5おく0210まんにん、GDPはやく16ちょう1,068おくドル)

NAFTA成立せいりつ以降いこう域内いきない貿易ぼうえき拡大かくだいし、とくにメキシコではマキラドーラ成長せいちょうしアメリカとの国境こっきょう地帯ちたい所得しょとくはNAFTA発効はっこうの10年間ねんかんで15.5%増加ぞうかした[10]ぎゃくにアメリカではしょくがメキシコに流出りゅうしゅつしたとして批判ひはんされた。アメリカの域内いきないでの貿易ぼうえき赤字あかじは2010ねんやく7.5ちょうえんで、これはアメリカのそう貿易ぼうえき赤字あかじの26.8%にあたる。

交渉こうしょう段階だんかいでは農業のうぎょう分野ぶんやとくにメキシコで懸念けねんされたが、1994ねんから2001ねんあいだにメキシコの農産物のうさんぶつ輸出ゆしゅつは9.4%増加ぞうかしたのにたい農産物のうさんぶつ輸入ゆにゅう増加ぞうかは6.9%だけであった[11]

経済けいざいけんなどとの比較ひかく

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くにすう 地域ちいき国名こくめい 人口じんこう
おくにん
GDP
ちょうUSドル
一人ひとりあたりGDP
(USドル)
3 北米ほくべい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい (NAFTA) 4.80 21.14 43,885
27 欧州おうしゅう連合れんごう (EU) 5.11 18.40 35,939
10 東南とうなんアジア諸国しょこく連合れんごう (ASEAN) 6.38 2.55 4,000
1 中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく 13.79 11.99 8,123
1 日本にっぽん 1.27 4.90 38,443
1 ブラジル 1.90 2.02 10,609
1 ロシア 1.41 1.47 10,406
1 インド 11.91 1.43 1,200
1 オーストラリア 0.22 1.21 54,087
  • は2016ねん時点じてんのもの。GDPは変動へんどう為替かわせベース。

交渉こうしょう署名しょめい批准ひじゅんおよ改定かいてい (1988ねん-1994ねん)

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交渉こうしょう

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1992ねん10がつ北米ほくべい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい草案そうあん確定かくていしき後列こうれつひだりから、Carlos Salinas de Gortariメキシコ大統領だいとうりょう, George H. W. Bush米国べいこく大統領だいとうりょうBrian Mulroneyカナダ首相しゅしょう前列ぜんれつひだりから、Jaime Serra Pucheメキシコ商工しょうこう大臣だいじんCarla Hills米国べいこく通商つうしょう代表だいひょうMichael Wilsonカナダ国際こくさい貿易ぼうえき大臣だいじん

北米ほくべい自由じゆう貿易ぼうえきけん推進すいしんは、1979ねん11月に大統領だいとうりょう立候補りっこうほ発表はっぴょうしたときに選挙せんきょ運動うんどう公約こうやくとしたロナルド・レーガン米国べいこく大統領だいとうりょうによりはじめられた[12]。カナダと米国べいこくは、1988ねんべい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい(FTA)を締結ていけつし、まもなくカルロス・サリナス・デ・ゴルタリメキシコ大統領だいとうりょうは、ジョージHWブッシュ大統領だいとうりょうに、ラテンアメリカの債務さいむ危機ききともな外資がいし導入どうにゅうのための同様どうよう協定きょうてい提案ていあんすることにめた[12]りょう首脳しゅのう交渉こうしょう開始かいしにより、べい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていによる優位ゆうい米国べいこくとメキシコとのこくあいだ協定きょうていによってそこなわれることをおそれたブライアン・マルルーニーカナダ政権せいけんは、米国べいこくとメキシコの協議きょうぎ参加さんかすることをもとめた[13]

署名しょめい

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1990ねんまでの外交がいこう交渉こうしょうのち、3こく指導しどうしゃは1992ねん12月17にちにそれぞれの首都しゅと協定きょうてい調印ちょういんした[14]署名しょめいされた協定きょうてい各国かっこく議会ぎかいまた上院じょういんによって批准ひじゅんされる必要ひつようがあった。

批准ひじゅん

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べい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていは、カナダにおいてはげしい論争ろんそうおこなわれ国論こくろん二分にぶんされ、1988ねんのカナダそう選挙せんきょ争点そうてんとなっていた。 その選挙せんきょでは、おおくのカナダじんはん自由じゆう貿易ぼうえき政党せいとう自由党じゆうとうしん民主党みんしゅとう)に投票とうひょうしたが、りょうとうひょうかれたことは、自由じゆう貿易ぼうえき進歩しんぽ保守党ほしゅとう選挙せんきょ多数たすう議席ぎせき獲得かくとく政権せいけんにつくことを意味いみした。マルルーニーと進歩しんぽ保守党ほしゅとう議会ぎかい多数たすうめたため、べいFTAとNAFTAに批准ひじゅんする法案ほうあん簡単かんたん可決かけつすることができた。 しかしながら、かれ保守党ほしゅとう党首とうしゅ首相しゅしょうをキム・キャンベルにわたした。キャンベルと進歩しんぽ保守党ほしゅとうは、1993ねんそう選挙せんきょでNAFTAのさい交渉こうしょうまたは破棄はきとなえるジャン・クレティエンがひきいる自由党じゆうとう大敗たいはいした。クレティエンはその2つの補完ほかん協定きょうていについてあたらしいアメリカの大統領だいとうりょう交渉こうしょうした。アメリカでは、任期にんき終了しゅうりょう間近まぢかひかえたブッシュ大統領だいとうりょう署名しょめいのために「はやいトラック」のように活動かつどうしたが、批准ひじゅん要求ようきゅうにこたえ、協定きょうてい施行しこうすることにはわず、後任こうにんのビル・クリントン大統領だいとうりょうまかせることになった[15]

議会ぎかいへの送付そうふ先立さきだち、クリントンは労働ろうどうしゃ環境かんきょう保護ほごし、おおくの議員ぎいんいていた懸念けねんやわらげるための労働ろうどう問題もんだいかんする補完ほかん協定きょうてい(NAALC)と環境かんきょう問題もんだいかんする補完ほかん協定きょうてい(NAAEC)という付随ふずいする2つの補完ほかん協定きょうてい追加ついかした。米国べいこく相手あいてこくたい自国じこく同様どうよう環境かんきょう政策せいさく規制きせい遵守じゅんしゅもとめた。おおくの時間じかんついやした検討けんとう感情かんじょうてき議論ぎろんすえ、1993ねん11月17にち米国べいこく下院かいんは、234たい200で、北米ほくべい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい実施じっしほう可決かけつした。協定きょうてい賛成さんせいしゃには、132にん共和党きょうわとう議員ぎいんと102にん民主党みんしゅとう議員ぎいんふくまれていた。法案ほうあんは1993ねん11がつ20日はつか、61たい38で上院じょういん通過つうかした[16]上院じょういんでの賛成さんせいしゃには34にん共和党きょうわとう議員ぎいんと27にん民主党みんしゅとう議員ぎいんふくまれていた。クリントンは1993ねん12月8にち法律ほうりつ署名しょめいした。協定きょうていは1994ねん1がつ1にち発効はっこうした[17][18]。クリントンはNAFTAの法案ほうあん署名しょめいしたさい、「NAFTAは雇用こようす。アメリカじん雇用こよう、それも給料きゅうりょうのいいアメリカの雇用こようを。もしそうしんじていなかったら、わたしはこの協定きょうてい支持しじしなかった」とべた[19]。NAFTAは、それまでのべい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていわった。

NAFTA (スペインではTLCAN) は、1993ねん11月22にちにメキシコ上院じょういん承認しょうにんされ、1993ねん12月8にちにメキシコ官報かんぽう公布こうふされた[20]

NAFTAを実施じっしするための政令せいれいと、NAFTAにメキシコのほう適合てきごうさせるための様々さまざま改正かいせいが1993ねん12月14にち公布こうふされ、1994ねん1がつ1にち発効はっこうした[20]

さい交渉こうしょう批准ひじゅんおよ改定かいてい (2016ねん-2018ねん)

条項じょうこう

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NAFTAの目標もくひょうは、アメリカ、カナダおよびメキシコ相互そうごあいだ貿易ぼうえき投資とうしおこなさい障壁しょうへきをなくすことだった。NAFTAの発効はっこうは1994ねん1がつ1にちで、メキシコからアメリカへの輸出ゆしゅつ半分はんぶん以上いじょうとアメリカからメキシコへの輸出ゆしゅつの3ぶんの1以上いじょう品目ひんもく関税かんぜい即時そくじ撤廃てっぱいされた。協定きょうてい発効はっこうから10ねん以内いないに、アメリカからメキシコへの輸出ゆしゅつ農産物のうさんぶつ一部いちぶのぞく、アメリカとメキシコのすべての関税かんぜい撤廃てっぱいされることになった[21]。アメリカとカナダのあいだ貿易ぼうえきすでにほとんどの関税かんぜい撤廃てっぱいされていた。NAFTAは関税かんぜい障壁しょうへき撤廃てっぱい製品せいひん知的ちてき財産ざいさんけん保護ほご模索もさくしていた。

だい20しょうは、NAFTAの適用てきようおよ解釈かいしゃくたいする紛争ふんそう国際こくさいてき解決かいけつのための手続てつづき規定きていしている。これは、カナダ - 米国べいこく自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていだい69しょう[22] をモデルにしている。NAFTAの裁定さいていいん名簿めいぼには、アリス・デジャルダン、ジョン・マクスウェル・エヴァンス、コンスタンス・ハント、ジョン・リチャード、アーリン・M・アダムズ、スーザン・ゲッテンダーナー、ジョージ・C・プラット、チャールズ・B・レンフルーとサンドラ・デイ・オコナーのようなおおくのもと判事はんじふくんでいる。

NAFTAの一部いちぶは、3加盟かめいこく各国かっこく政府せいふ職員しょくいんからなる技術ぎじゅつワーキンググループによって執行しっこうされている[23]

知的ちてき財産ざいさんけん

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1993ねん制定せいてい・1994ねん施行しこう北米ほくべい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい施行しこうほう (North American Free Trade Agreement Implementation Act) によってアメリカの著作ちょさくけんほう一部いちぶ改正かいせいされ、パブリック・ドメイン状態じょうたいになった映画えいがかんするNAFTA域内いきないでの著作ちょさくけん概念がいねん変更へんこうは1994ねん制定せいてい・1995ねん施行しこうウルグアイ・ラウンド協定きょうていほう伏線ふくせんとなった[24][25]

環境かんきょう

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NAFTAの環境かんきょうへの影響えいきょうについての国民こくみん懸念けねん対処たいしょすることがなければ、NAFTAにたいする米国べいこく議会ぎかい承認しょうにん不可能ふかのうだったであろう[26]。クリントン政権せいけんは、1994ねん環境かんきょう協力きょうりょく委員いいんかい(CEC)を創設そうせつすることとなるカナダおよびメキシコとの環境かんきょうじょう補足ほそく協定きょうてい環境かんきょう協力きょうりょくかんする北米ほくべい協定きょうてい(NAAEC))を交渉こうしょうした。途上とじょうこくと2つの先進せんしんこくあいだ最初さいしょ地域ちいき貿易ぼうえき協定きょうていであるNAFTAが環境かんきょうへのまけ影響えいきょうおよぼしかねないという懸念けねん緩和かんわするため、当該とうがい委員いいんかい環境かんきょう事後じご評価ひょうか[27]実施じっしすることを義務付ぎむづけられた。NAFTAと環境かんきょうについての当初とうしょ想定そうていに、すなわち、NAFTAが3カ国かこく環境かんきょう規制きせいについて「最下位さいかいへの競争きょうそう」を創出そうしゅつするとか、NAFTAは政府せいふ環境かんきょう保護ほご強化きょうかするよう圧力あつりょくをかけているとかの懸念けねんなどについて、貿易ぼうえき自由じゆう環境かんきょう評価ひょうかのための最初さいしょ事後じご枠組わくぐみの1つを作成さくせいした[28]。CECは、NAFTAの環境かんきょうへの影響えいきょう評価ひょうかするための4かいのシンポジウムを開催かいさいし、主要しゅよう独立どくりつした専門せんもんによるこのけんかんする47けん論文ろんぶん委託いたくした[29]

農業のうぎょう

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もっと初期しょき交渉こうしょうから、WTOの枠組わくぐみのなか締結ていけつされたほぼすべての自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい同様どうように、農業のうぎょうはNAFTAない議論ぎろんまととなった事項じこうであったし、いまのそうである。農業のうぎょうさんこくあいだでの交渉こうしょうおこなわれていない唯一ゆいいつ部分ぶぶんであり、わりに、各国かっこくあいだで3つの別々べつべつ協定きょうてい締結ていけつされた。カナダ・米国べいこく協定きょうてい農産のうさんひんに(おも砂糖さとう乳製品にゅうせいひん、および家禽かきん製品せいひん)にかん大幅おおはば制限せいげん割当わりあてふくんでいる。一方いっぽう、メキシコ - 米国べいこく協定きょうてい撤廃てっぱい期間きかん枠組わくぐみのなかでよりひろ自由じゆうおこなっている(これは、農業のうぎょうかんして署名しょめいされた最初さいしょ南北なんぼく自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていである)。

交通こうつうインフラ

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NAFTAは、カナダ、メキシコのあいだ道路どうろ輸送ゆそうのためのCANAMEX回廊かいろう設立せつりつし、また、鉄道てつどう、パイプラインおよひかりファイバー通信つうしんインフラストラクチャーの利用りよう提案ていあんした。これは、1991ねん米国べいこく沿岸えんがん地上ちじょう輸送ゆそう効率こうりつほうもとで、優先ゆうせんたか回廊かいろうとなった。

だい11しょう

編集へんしゅう

もうひとつの議論ぎろんとなっている問題もんだいはNAFTAのだい11しょうふくまれる投資とうしたい国家こっか紛争ふんそう解決かいけつ義務ぎむである[30]だい11しょうは、メキシコ、カナダまたはアメリカ政府せいふまた国際こくさいほうじょう責任せきにんある何者なにものか、たとえばけんしゅう自治じち政府せいふなど)が国際こくさいほうはんした行動こうどうをとったとき、企業きぎょうまた個人こじん賠償ばいしょうのために提訴ていそすることをみとめている[31]

このあきら重要じゅうよう社会しゃかい問題もんだい環境かんきょう問題もんだい考慮こうりょしていないことをふく様々さまざま理由りゆうから、アメリカ[32]、メキシコ[33] とカナダ[34]団体だんたいによって批判ひはんされている。[35] カナダでは、カナダ評議ひょうぎかい(the Council of Canadians)をふく一部いちぶ団体だんたいが、11しょう合憲ごうけんせいをめぐり、あらそった。かれらはいちしんではやぶれたが、その控訴こうそした[36]

カナダのメタネックスしゃ(Methanex Corporation)は、カリフォルニアしゅうしゅうないおおくの井戸いど汚染おせんした物質ぶっしつであるメチルターシャリー-ブチルエーテル(MTBE)がカリフォルニアしゅうでの禁止きんしによりメタノール販売はんばい損害そんがいをあったとして、米国べいこくたいして9おく7,000まんドルの訴訟そしょう提起ていきした。請求せいきゅうつぎ理由りゆうにより棄却ききゃくされ、同社どうしゃは3まんドルの訴訟そしょう費用ひよう支払しはらいをめいじられた。「しかし、一般いっぱん国際こくさいほう問題もんだいとして、一般いっぱんてき公共こうきょう目的もくてきのための差別さべつ規制きせい正当せいとう手続てつづきにしたがって制定せいていされ、外国がいこく投資とうし投資とうし影響えいきょうあたえるものは、政府せいふがそのような規制きせい対象たいしょうになる投資とうし検討けんとうしている外国がいこくじん投資とうし規制きせい当局とうきょくから特別とくべつ約束やくそくあたえられていないかぎりは、外国がいこくじん投資とうしまたは投資とうしは、弁済べんさい可能かのう補償ほしょう可能かのうとはみなされない。」[37]

のケースでは、アメリカのメタルクラドしゃは、メキシコのサン・ルイス・ポトシしゅうグアダルセサルに建設けんせつしようとした有害ゆうがい廃棄はいきぶつ処理しょり施設しせつ建設けんせつ許可きょか申請しんせいをメキシコの自治じち政府せいふ却下きゃっかしたのち、メキシコから1560まんドルをった。この建設けんせつ様々さまざま環境かんきょう保護ほごのために必要ひつよう条件じょうけん提示ていじしていた連邦れんぽう政府せいふによってすで承認しょうにんされていた(判決はんけつぶんだい48パラグラフを参照さんしょう)。NAFTAパネルは、自治じちしゅう環境かんきょうたいする懸念けねん論拠ろんきょもとづいて建設けんせつ禁止きんしする権限けんげんっていなかったことを認定にんていした[38]

イーライリリーしゃたいカナダ政府せいふ事件じけん[39] では、カナダの医薬品いやくひん特許とっきょほうにおける有用ゆうようせい要求ようきゅうする方法ほうほうにめぐって5おくドルを請求せいきゅうした[40]。アポテックスは、FDAのジェネリック医薬品いやくひん決定けっていうしなわれたという機会きかい理由りゆうに、米国べいこくたいして5おく2,200まんドルの訴訟そしょうこしている[40]

ローンパイン・リソースしゃたいカナダ政府せいふ事件じけんでは、ケベックしゅうがセントローレンス水路すいろしたでの探査たんさ妨害ぼうがいしようとしているため、「恣意しいてきわりやすく違法いほうな」行為こうい非難ひなんしてカナダ政府せいふに2おく5000まんドルを請求せいきゅうした。ローン・パインの弁護士べんごしであるミロス・バルトキスキーは、かれ顧客こきゃく描写びょうしゃを「健康けんこう安全あんぜん環境かんきょう規制きせいするもうひとつの挑発ちょうはつてき国籍こくせき挑戦ちょうせんてき政府せいふ能力のうりょく」と批判ひはんした。

ローンパインリソースはデラウェアしゅう設立せつりつされ、カルガリーに本社ほんしゃ[41]、2011ねん5がつ25にちに、ニューヨーク証券しょうけん取引とりひきしょ新規しんき株式かぶしき公開こうかい(IPO)をおこない、1500まんかぶを1かぶ13ドルでし、195まんドルを調達ちょうたつした[42]

Barutciski[41] は、「NAFTAおよ投資とうし保護ほご条約じょうやくは、ケベックしゅうおな法律ほうりつにより廃止はいしされた許可きょかみとめているカナダの企業きぎょうは、補償ほしょう支払しはらうことを明示めいじてききんじているが、憲法けんぽう財産ざいさんけんしゅういているため、この場合ばあい国内こくない法人ほうじんたいするカナダ裁判所さいばんしょ補償ほしょうはより困難こんなんになる」とべた[41]。]

中国ちゅうごくとの条約じょうやくでは、国有こくゆう企業きぎょうふく中国ちゅうごく投資とうし同様どうよう権利けんり拡張かくちょうしている[41]

だい19しょう

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NAFTAのだい19しょうは、従来じゅうらい司法しほう審査しんさわりに、またはこれにくわえて、はんダンピングおよび相殺そうさい関税かんぜい(AD / CVD)の決定けっていこくあいだ審査しんさゆだねる貿易ぼうえき紛争ふんそう仕組しくみである[43]。]たとえば、米国べいこくでは、アンチダンピングと相殺そうさい関税かんぜい機関きかん意思いし決定けってい見直みなおしは、だい3じょう裁判所さいばんしょ[注釈ちゅうしゃく 1]である合衆国がっしゅうこく国際こくさい貿易ぼうえき裁判所さいばんしょおこなわれる。しかし、NAFTA締約ていやくこくは、2つの関連かんれんするNAFTA諸国しょこくの5にん市民しみんからなるこくあいだパネルに決定けっていうったえる選択肢せんたくしゆうする。パネリストは、一般いっぱんてき国際こくさい貿易ぼうえきほう経験けいけんのある弁護士べんごしである。NAFTAにはAD / CVDにかんする実質じっしつてき規定きていふくまれていないため、AD / CVDにかかわる最終さいしゅうてき機関きかん決定けってい国内こくないほう準拠じゅんきょしているかどうかを決定けっていする義務ぎむがある。だい19しょうは、国際こくさいほう適用てきようするのではなく、おおくのくに個人こじんからなるパネルがあるくに国内こくないほう適用てきようさい検討けんとうする必要ひつようとし、国際こくさい紛争ふんそう解決かいけつとして通常つうじょうのものではない。

だい19しょうパネルは、当局とうきょく決定けっていが「実質じっしつてき証拠しょうこ」によって支持しじされているかどうかを検討けんとうすることが期待きたいされている。この基準きじゅんは、国内こくない機関きかん重大じゅうだい服従ふくじゅう前提ぜんていとしている。米国べいこくとカナダの針葉樹しんようじゅ紛争ふんそうなど、近年きんねんもっと論争ろんそうまとになっている貿易ぼうえき紛争ふんそうのいくつかは、だい19しょうパネルのまえ訴訟そしょうされている。

だい19しょうパネルによる決定けってい不服ふふくがある場合ばあいはNAFTA例外れいがいてき異議いぎ申立もうしたて委員いいんかい異議いぎもうてることができる。しかしながら、例外れいがいてき異議いぎ申立もうしたて委員いいんかい通常つうじょう控訴こうそとしては機能きのうしない。NAFTAのもとでは、NAFTA紛争ふんそう解決かいけつ機関きかん整合せいごうせいおびやかす重要じゅうようなまた具体ぐたいてき錯誤さくごふく決定けっていくだされた場合ばあいのみ、判決はんけつ無効むこうにまたはもどされる。2006ねん1がつ以降いこう例外れいがいてき異議いぎ申立もうしたて委員いいんかい異議いぎもうてるまえに、だい19しょうパネルがくだした決定けってい異議いぎもうてて成功せいこうしたれいはない。

影響えいきょう

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ひだりよりバラク・オバマべい)、エンリケ・ペーニャ・ニエトすみ)、スティーヴン・ハーパー)。2014ねん3がつ5にち、メキシコのメヒコしゅうトルーカ開催かいさいされただい6かい北米ほくべい首脳しゅのう会談かいだんにて。

歴史れきしてき背景はいけい

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2008ねん米国べいこくとメキシコへのカナダの輸出ゆしゅつがくは3,813おくドルで、輸入ゆにゅうがくは2,451おくドルであった[44]。トロント大学だいがく経済けいざい学者がくしゃダニエル・トレフラーの2004ねん論文ろんぶんによると、NAFTAは2003ねんにカナダにおおきな正味しょうみ利益りえきをもたらし、関税かんぜい大幅おおはばげられた業界ぎょうかいでは長期ちょうき生産せいさんせい最大さいだい15%増加ぞうかした[45]てい生産せいさんせい工場こうじょう縮小しゅくしょう雇用こよう減少げんしょうさせたが(既存きそん職種しょくしゅ最大さいだい12%)、これらの雇用こよう損失そんしつしょうじたのは10ねん未満みまんであった。全体ぜんたいてきて、カナダの失業しつぎょうりつへの影響えいきょう不明ふめいとである。トレフラーは、このトレードオフに言及げんきゅうして、貿易ぼうえき政策せいさくにおける重要じゅうよう問題もんだいは、「長期ちょうきてき利益りえき短期たんきてき労働ろうどうしゃやその人々ひとびとによる調整ちょうせい費用ひよう両方りょうほう認識にんしきする方法ほうほう工業こうぎょうされた経済けいざいにおいてより自由じゆう貿易ぼうえきがどのように実施じっしされるのか」を理解りかいすることである[46]

2007ねん調査ちょうさによると、NAFTAは「国際こくさい貿易ぼうえきりょうおおきな影響えいきょうおよぼしたが、価格かかく福祉ふくしにはおだやかな影響えいきょうおよぼす」という結果けっかられた[47]

NAFTAの貿易ぼうえき関税かんぜいげられた2012ねん調査ちょうさによると、関係かんけいこくとの貿易ぼうえきは、米国べいこくでは41%、メキシコでは118%増加ぞうかしたのにたいし、カナダではわずか11%の増加ぞうかにとどまった[48]:3。また、米国べいこくおよびメキシコは、関税かんぜい削減さくげんによりそれぞれ0.08%と1.31%の福祉ふくし増加ぞうかがあったのにたいし、カナダでは0.06%の低下ていかがあった[48]:4

現在げんざい問題もんだい

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外交がいこう問題もんだい評議ひょうぎかい(CFR)公共こうきょう政策せいさくシンクタンクの報告ほうこくしょ基礎きそとするニューヨークによる2017ねん報告ほうこくによれば、農産物のうさんぶつにおけるこくあいだ貿易ぼうえきは、1994ねんから2017ねんまでのあいだで3ばい拡大かくだいし、米国べいこくとカナダとの貿易ぼうえきにおいてカナダが米国べいこく農業のうぎょう分野ぶんやにおける主要しゅよう輸入ゆにゅうこくとなっていることにおいてNAFTAの最大さいだい経済けいざい効果こうかひとつであるとかんがえられている.[49]米国べいこくけの製造せいぞうぎょう雇用こよううしなうというカナダの懸念けねんは、製造せいぞうぎょう雇用こようが「安定あんてい」していることで実現じつげんしなかった。しかし、カナダの労働ろうどう生産せいさんせい水準すいじゅん米国べいこくの72%にたっしたてんにおいて、両国りょうこくあいだの「生産せいさんせい格差かくさ」を克服こくふくするという希望きぼう実現じつげんしなかった[49]

2018ねんのシエラクラブ報告ほうこくしょによれば、NAFTAとパリ協定きょうていもとづくカナダの約束やくそく矛盾むじゅんしている。パリ協定きょうてい自主じしゅてきであり、NAFTAは義務ぎむてきである[50]

「カナダじん評議ひょうぎかい」が発表はっぴょうした2018ねんのゴードン ラックセラー報告ほうこくによれば、NAFTAのだい605じょうのエネルギー比例ひれい規則きそくは、アメリカじんが「カナダの石油せきゆ天然てんねんガスのほとんどに最初さいしょから無制限むせいげんにアクセスできる」ことを保証ほしょうし、カナダは、国内こくない不足ふそくであっても石油せきゆ天然てんねんガス、電力でんりょく輸出ゆしゅつ石油せきゆ算出さんしゅつの74%、天然てんねんガスは算出さんしゅつ52%までは)を削減さくげんできない。1993ねんにNAFTAが署名しょめいされたときに論理ろんりてきえるこれらの規定きていはもはや適切てきせつではない[51]:4。:カナダじん評議ひょうぎかいは、環境かんきょう保護ほご促進そくしんし、開発かいはつ奨励しょうれいでタールサンドと水圧すいあつ破砕はさいほうによる開発かいはつ奨励しょうれいたいするNAFTAの役割やくわりたいして反対はんたいしている[51]

ドナルド・トランプは現実げんじつてきなほぼ300%となる酪農らくのうぜいおこって、カナダをNAFTAから追放ついほうすることを計画けいかくしている[52]。1972ねん以来いらい、カナダは「供給きょうきゅう管理かんり」システムで操業そうぎょうしており、米国べいこくはこれを圧迫あっぱくしようとしており、とく乳業にゅうぎょう焦点しょうてんてている。しかし、これはまだ実施じっしされていない。なぜなら、くに酪農らくのうじょうやく半分はんぶん保有ほゆうするケベックしゅう供給きょうきゅう管理かんり依然いぜんとして支援しえんしているからである[52]

マキラドーラ(部品ぶひん輸入ゆにゅうして輸出ゆしゅつひん生産せいさんするメキシコの組立くみたて工場こうじょう)はメキシコの貿易ぼうえきのランドマークとなっている。これらはアメリカからメキシコにうつってきたものであり、アメリカの失業しつぎょう原因げんいんとして議論ぎろんになった。マキラドーラ部門ぶもん収入しゅうにゅうは、1994ねんにNAFTAが実施じっしされて以来いらい15.5%増加ぞうかしている.[53]部門ぶもん現在げんざい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていから利益りえきており、ここ5ねん国境こっきょうせっしていないしゅうからの輸出ゆしゅつ割合わりあい増加ぞうかしたのにたいし、国境こっきょうせっしているしゅうからの輸出ゆしゅつ減少げんしょうしている。このことはトルーカ、レオンやプエブラなど国境こっきょうせっしていない地域ちいき素早すばや成長せいちょう可能かのうにし、みっつの都市としはティフアナ、シウダー・フアレスやレイノサの人口じんこう上回うわまわった。

メキシコと米国べいこく農業のうぎょう合意ごうい全体ぜんたいてき影響えいきょうあらそわれている。メキシコは効率こうりつてき鉄道てつどう高速こうそく道路どうろなどの競争きょうそう必要ひつようなインフラに投資とうししていなかった。メキシコの農産物のうさんぶつ輸出ゆしゅつは1994ねんから2001ねんにかけて毎年まいとし9.4%増加ぞうかし、輸入ゆにゅう同期どうきあいだ年間ねんかんわずか6.9%増加ぞうかした[54]

もっと影響えいきょうける農業のうぎょう部門ぶもんの1つはにく産業さんぎょうである。メキシコは、1994ねん以前いぜん米国べいこく輸出ゆしゅつ市場いちば小規模しょうきぼ輸入ゆにゅうこくから2004ねんには2番目ばんめおおきい米国べいこく農産物のうさんぶつ輸入ゆにゅうこく移行いこうし、NAFTAはこの変化へんか主要しゅよう要因よういんとなる可能かのうせいがある。自由じゆう貿易ぼうえき両国りょうこくあいだのビジネスをさまたげた障害しょうがいのぞき、メキシコは米国べいこくにくよう市場いちば拡大かくだいし、米国べいこくにく産業さんぎょう売上うりあげだか利益りえき増加ぞうかさせた。同時どうじにメキシコの1人ひとりたりGDPのいちじるしい増加ぞうかにく消費しょうひパターンをおおきくえ、1人ひとりたりのにく消費しょうひりょう増加ぞうかしている[55]

NFTA以降いこう、メキシコではトウモロコシの生産せいさんえている。しかし、トウモロコシの内部ないぶ需要じゅようはメキシコの供給きょうきゅうえて増加ぞうかしており、メキシコが最初さいしょ交渉こうしょうした数量すうりょうをはるかに上回うわまわ輸入ゆにゅう必要ひつようとなっている[56]。ザヒナーとコイルも国際こくさい価格かかく調整ちょうせいしたメキシコのトウモロコシの価格かかくは、大幅おおはば減少げんしょうしていることを指摘してきしたが、ぜん大統領だいとうりょうのビセンテ・フォックスが拡張かくちょうした補助ほじょきん計画けいかくにより、生産せいさんは 2000ねん以来いらい安定あんていしている[57]農業のうぎょう補助ほじょきんとくにトウモロコシの補助ほじょきん削減さくげんは、メキシコ農民のうみんがいらす方法ほうほうとして提案ていあんされている[58]

A2001ねんのャーナル・オブ・エコノミクス・パースペクティブの既存きそん文献ぶんけんのレビューでは、NAFTAがメキシコにとってネットで利益りえきがあることが判明はんめいした[3]。2003ねんでは、メキシコでのしょう取引とりひきの80%は、米国べいこくのみでの商業しょうぎょう販売はんばい達成たっせいされ、メキシコにおけるしょう取引とりひきの80%は米国べいこくのみで達成たっせいされ、商業しょうぎょう販売はんばい黒字くろじは、世界せかい他国たこくとの赤字あかじあいまって、メキシコの輸出ゆしゅつ依存いぞんした。これらの影響えいきょうは2001〜2003ねんあきらかであった。その景気けいき後退こうたい結果けっかは、メキシコの輸出ゆしゅつたいしてはひくいか否定ひていてきなものであった[59]

2015ねん調査ちょうさによると、NAFTAの関税かんぜいげの結果けっか、メキシコの福祉ふくしは1.31%増加ぞうかし、メキシコの域内いきない貿易ぼうえきは118%増加ぞうかした[48]不平等ふびょうどう貧困ひんこんは、メキシコのもっともグローバル影響えいきょうけた地域ちいき減少げんしょうした[60]。2013ねんと2015ねん調査ちょうさによれば、メキシコの小規模しょうきぼ農家のうかだい規模きぼ農家のうかよりもNAFTAよりおおくの利益りえきている[61][62]

NAFTAはまた、メキシコの中産ちゅうさん階級かいきゅう台頭たいとうによってしんじられている。タフツ大学だいがく研究けんきゅうでは、NAFTAが最大さいだい50%、メキシコでの基本きほんてき必需ひつじゅひん平均へいきんコストをげることがわかった[63]。この価格かかくげはメキシコのおおくの家族かぞくにとって手持ても資金しきん増加ぞうかさせ、メキシコは毎年まいとしドイツよりおおくの技術ぎじゅつしゃ卒業そつぎょうさせることができた[64]

新規しんき受注じゅちゅうびは、製品せいひん需要じゅよう増加ぞうかしたことを意味いみし、需要じゅよう増加ぞうかたすために生産せいさん拡大かくだい雇用こようりつ向上こうじょうをもたらした。マキラドーラ産業さんぎょうおよび製造せいぞうぎょうにおける成長せいちょうりつは、2016ねん8がつに4.7%であった[65]輸出入ゆしゅつにゅうの3/4は米国べいこくとのものである。

タフツ大学だいがく政治せいじ学者がくしゃダニエルW. ドレズナーは、NAFTAがメキシコがしん民主みんしゅ主義しゅぎわり、きたアメリカとなされるくにになることを容易よういにしたと主張しゅちょうしている。これにより、米国べいこくとメキシコの協力きょうりょくたかまった[66]

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく

編集へんしゅう

おおくのエコノミストは、NAFTAが米国べいこくにとって有益ゆうえきであるとかんがえている[67][68]大手おおてエコノミストの2012ねん調査ちょうさでは、95%の平均へいきんてき米国べいこく市民しみんがNAFTAの恩恵おんけいけているとこたえた[2]。2001ねんのジャーナル・オブ・エコノミクス・パースペクティブの分析ぶんせきは、NAFTAが米国べいこくにとって実質じっしつてきなメリットであることをあきらかにした[3]。2015ねん調査ちょうさによると、NAFTAの関税かんぜいげの結果けっか米国べいこく福祉ふくしは0.08%増加ぞうかし、米国べいこく域内いきない貿易ぼうえきは41%増加ぞうかした[48]

NAFTAが米国べいこく貿易ぼうえき雇用こよう投資とうしおよぼす影響えいきょうかんする2014ねん調査ちょうさでは、1993ねんから2013ねんあいだに、米国べいこく貿易ぼうえき赤字あかじはメキシコとカナダとで170おくドルから1772おくドルに増加ぞうかし、851,700にん米国べいこく雇用こよう減少げんしょうさせた[69]

2015ねん議会ぎかい調査ちょうさきょくは、2015ねんには、「カナダとメキシコとの貿易ぼうえき米国べいこくのGDPのわずかな割合わりあいであることをおも理由りゆうとして、NAFTAの米国べいこく経済けいざいたいする全体ぜんたいてき効果こうか比較的ひかくてきおだやかであるようにおもわれる。しかしながら3カ国かこく経済けいざい開放かいほう貿易ぼうえき自由じゆう調整ちょうせいしたため、労働ろうどうしゃ企業きぎょう調整ちょうせい費用ひよう発生はっせいした。」と結論けつろんした。どう報告ほうこくしょはまた、NAFTAの実施じっし米国べいこくのGDPの0.5%の増加ぞうか相当そうとうする800おくドルを米国べいこく経済けいざい追加ついかしたと推定すいていした[70]

米国べいこく商工しょうこう会議かいぎしょは、NAFTAにより、1993ねんの3370おくドルから2011ねんには1ちょう2000おくドルへのカナダとメキシコとの商品しょうひん・サービス貿易ぼうえき増加ぞうかさせたとみとめる一方いっぽう、AFL-CIOは、協定きょうていによりそのあいだにメキシコで70まんにんがアメリカの製造せいぞうぎょう雇用こよう転移てんいさせたと非難ひなんしている[71]

カリフォルニア大学だいがくサンディエゴこうのゴードン・ハンソン教授きょうじゅは、NAFTAが米国べいこく中国ちゅうごくとの競争きょうそう支援しえんし、米国べいこく雇用こようすくったとかたった[72][73]。NAFTAの結果けっかとしていくつかの雇用こようはメキシコに移転いてんしたが、NAFTAがなかったら、よりおおくが中国ちゅうごく移転いてんしたであろう[72][73]

貿易ぼうえき収支しゅうし

編集へんしゅう

2009ねんに、米国べいこくはNAFTA諸国しょこくとサービス貿易ぼうえきで283おくドルの黒字くろじ、2010ねんには946おくドル(たい前年ぜんねん36.4%ぞう)の貿易ぼうえき赤字あかじかかえていた。この貿易ぼうえき赤字あかじ米国べいこく商品しょうひん貿易ぼうえき赤字あかじ全体ぜんたいの26.8%をめた[74]国際こくさい関係かんけいセンターによって出版しゅっぱんされた国際こくさい貿易ぼうえきかんする2018ねん研究けんきゅうは、ネットワーク理論りろん分析ぶんせき技術ぎじゅつもちいてNAFTA生態せいたいけい貿易ぼうえきパターンの不規則ふきそくせいあきらかにした。この調査ちょうさは、米国べいこく貿易ぼうえき収支しゅうしがアイルランドで提供ていきょうされている減税げんぜい機会きかい影響えいきょうけることをしめした[75]

2008ねんにアメリカ農業のうぎょう経済けいざいジャーナル発表はっぴょうされた研究けんきゅうは、NAFTAが、メキシコとカナダへの米国べいこく農産物のうさんぶつ輸出ゆしゅつ増加ぞうかさせたのは、そのだい部分ぶぶん批准ひじゅんの10ねんこっていることをしめした。この研究けんきゅうは、NAFTAをふく地域ちいき貿易ぼうえき協定きょうてい段階だんかいてき移行いこう期間きかん貿易ぼうえきながれにあたえる影響えいきょう焦点しょうてんてたものである。最近さいきん世界せかい貿易ぼうえき機関きかん(WTO)の規律きりつ対象たいしょうとなった加盟かめいこく農業のうぎょう貿易ぼうえき増加ぞうか大半たいはんは、NAFTAや地域ちいき貿易ぼうえき協定きょうてい締結ていけつまえ非常ひじょうたか貿易ぼうえき障壁しょうへきがあったためであった[76]

米国べいこくのNAFTA諸国しょこくへの対外たいがい直接ちょくせつ投資とうし累積るいせきは、(最新さいしんのデータが利用りよう可能かのうな)2009ねんにおいて 3275おくドルとなり、2008ねんで8.8%増加ぞうかした。NAFTAのくににおける米国べいこく直接ちょくせつ投資とうしは、ノンバンク持株もちかぶ会社かいしゃ製造せいぞうぎょう金融きんゆう / 保険ほけんおよ鉱業こうぎょう部門ぶもんである。カナダとメキシコ の米国べいこくへの対外たいがい直接ちょくせつ投資とうしは、対外たいがい直接ちょくせつ投資とうし累積るいせきは、(最新さいしんのデータが利用りよう可能かのうな)2009ねんにおいて 2372おくドルとなり、2008ねんで16.5%増加ぞうかした[74][77]

経済けいざい雇用こよう

編集へんしゅう

議会ぎかい調査ちょうさきょく(CRS)は、2017ねん5がつ24にち報告ほうこくしょで、NAFTAの米国べいこく経済けいざいへの経済けいざいてき影響えいきょうはあまりおおくないといている。2015ねん報告ほうこくでは、議会ぎかい調査ちょうさきょくは、つぎのように複数ふくすう研究けんきゅう要約ようやくした。「現実げんじつには、NAFTAは、反対はんたいおそれただい規模きぼ雇用こよう喪失そうしつ支持しじしゃ予測よそくしただい規模きぼ経済けいざいてきこさなかった。米国べいこく経済けいざいへのNAFTAのネットとしての全体ぜんたいてき影響えいきょうは、カナダとメキシコとの貿易ぼうえき米国べいこくのGDPのわずかな割合わりあいであることがおも理由りゆうで、比較的ひかくてき軽微けいびである。しかし、3カ国かこく経済けいざいにおいて貿易ぼうえき投資とうしをより自由じゆうしたためを雇用こよう企業きぎょう調整ちょうせい費用ひよう発生はっせいした」[78]:2

おおくのアメリカの中小ちゅうしょう企業きぎょうは、NAFTAのしたでカナダやメキシコに製品せいひん輸出ゆしゅつすることに依存いぞんしている。べい貿易ぼうえき代表だいひょう(USTR)によると、この貿易ぼうえき米国べいこくないの 14まんしゃ以上いじょう中小ちゅうしょう企業きぎょう支援しえんしている.[79]

カリフォルニア大学だいがくバークレーこうのブラッド・デロング経済けいざいがく教授きょうじゅによると、NAFTAは米国べいこく製造せいぞうぎょう軽微けいび影響えいきょうあたえた[80][80]。デロングとハーバーだい経済けいざい学者がくしゃのダニ・ロヅリックによると、米国べいこく政治せいじてき議論ぎろんにおいて、製造せいぞうぎょうへの悪影響あくえいきょう誇張こちょうされている].[81]

ジェフ・フェイクが2013ねん経済けいざい政策せいさく研究けんきゅう発表はっぴょうした記事きじによると、経済けいざい政策せいさく研究所けんきゅうじょ、カリフォルニアしゅう、テキサスしゅう、ミシガンしゅうおよび製造せいぞうぎょう雇用こよう割合わりあいたかほかしゅうもっともNAFTAによる雇用こよう喪失そうしつ影響えいきょうけた[82]。EPIエコノミストロバート・スコットによる2011ねん記事きじによると、貿易ぼうえき協定きょうてい結果けっか、682,900けん米国べいこく雇用こようが「うしなわれ、また移転いてん」した[83] より最近さいきん研究けんきゅうでは、NAFTAが、自動じどうによる製造せいぞうぎょう雇用こよう損失そんしつの87%に相当そうとうする製造せいぞう雇用こようへの影響えいきょうあたえたことを議会ぎかい調査ちょうさきょく報告ほうこく同意どういし、説明せつめいしている[84]

環境かんきょう

編集へんしゅう

国際こくさい経済けいざいジャーナ研究けんきゅうによると、NAFTAは、米国べいこく製造せいぞうぎょうから放出ほうしゅつされた汚染おせん削減さくげんした。「PMの削減さくげん平均へいきんして、ほぼさんぶんおよびSO 2排出はいしゅつ削減さくげんがNAFTAにつづ貿易ぼうえき自由じゆう起因きいんする可能かのうせいがある」とべている[85]

シエラクラブによると、NAFTAはだい規模きぼ輸出ゆしゅつ志向しこう農業のうぎょう助長じょちょうし、化石かせき燃料ねんりょう農薬のうやく、GMOの使用しよう増加ぞうかした。[86]。NAFTAはまた、メキシコの環境かんきょう破壊はかいてき鉱業こうぎょう活動かつどう助長じょちょうし、[86] カナダがタールサンド産業さんぎょう効果こうかてき規制きせいするのをさまたげ、国籍こくせき企業きぎょう環境かんきょう法制ほうせいたたかうためのあらたな法的ほうてき手段しゅだんつくした。.[86] 場合ばあいによっては、貿易ぼうえき自由じゆう結果けっか環境かんきょう政策せいさく無視むしされた。NAFTAのだい11しょうなどの投資とうし保護ほご措置そち関税かんぜい貿易ぼうえき障壁しょうへきたいする措置そちは、よりきびしい環境かんきょう政策せいさくさまたげるおそれがある。NAFTAによる汚染おせんもっと深刻しんこく増加ぞうかは、米国べいこくおよびメキシコの卑金属ひきんぞく部門ぶもん、メキシコ石油せきゆ部門ぶもん、および輸送ゆそう機器きき部門ぶもんられたが、カナダではられなかった[87]

人材じんざい流動りゅうどうせい

編集へんしゅう

2006年度ねんど国土こくど安全あんぜん保障ほしょうしょうによる移民いみん統計とうけい(2005ねん10がつから2006ねん9がつまで)によれば、NAFTAのもと、73880にん外国がいこくじん専門せんもん(64633にんのカナダじんと9247にんのメキシコじん)がアメリカへの一時いちじ入国にゅうこく許可きょか(つまり、TN status、Trade NAFTA statusの状態じょうたいにある)された。さらに、かれらの家族かぞく17321にん(13136にんのカナダじん、2904にんのメキシコじんとカナダじんやメキシコじん結婚けっこんした第三国だいさんごくじん合計ごうけい)が条約じょうやくさだめる国家こっか規定きてい(TD status、treaty national's dependent status)により、アメリカに入国にゅうこくした[88]国土こくど安全あんぜん保障ほしょうしょう新設しんせつされたI-94の記録きろく国境こっきょうでとっており、TN-1の許可きょか申請しんせいには3ねんかかるため、アメリカで今年度こんねんどまつにTN statusの状態じょうたいにある移民いみんかずは、認可にんかりたかずとおよそ同数どうすうである(数字すうじちがっているのは、一部いちぶのTN入国にゅうこくしゃ出国しゅっこくしたか、3ねん経過けいかするまえ期限切きげんぎれによるステータスの変更へんこう以前いぜん移住いじゅう許可きょかみとめられた移民いみんのTNまたはTDへのステータスの変更へんこう、または以前いぜんにTNステータスがあたえられていたもの期間きかん延長えんちょうみとめられたことが原因げんいんかもしれない)。

国際こくさい移住いじゅう機関きかんによると、移住いじゅうしゃ死亡しぼうしゃ世界せかいてき増加ぞうかしており、.[89] 2016ねんには5,604にん死者ししゃしている。カリフォルニアしゅうにおける正規せいき書類しょるいのない農家のうか労働ろうどうしゃ増加ぞうかは、NAFTA による当初とうしょ入国にゅうこくによるものとすることができるA[90]

批判ひはん論争ろんそう

編集へんしゅう

1992ねん米国べいこく大統領だいとうりょう候補こうほロス・ペロー

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1992ねんだい2大統領だいとうりょう討論とうろんでは、ロス・ペローはつぎのように主張しゅちょうした。

わたしたちは海外かいがいへの雇用こよう移転いてんをやめなければなりません。それはかなりシンプルです:あなたが工場こうじょう労働ろうどうしゃのために1あいだに12ドル、13ドル、14ドルをはらっていて、工場こうじょう国境こっきょうみなみ移動いどうさせ、労働ろうどうに1あいだ1ドルをはらうことができれば...医療いりょう一切いっさいかかりません環境かんきょうをコントロールしたり、汚染おせん防止ぼうし退職たいしょく給付きゅうふをせず、おかねかせぐことだけはにせず、みなみかう巨大きょだいな吸音おんます。

... [メキシコの]仕事しごとが1あいだに1あいだから6ドルにがったとき、わたしたちは1あいだに6ドルにがり、平準へいじゅんされました。しかしそのあいだに、あなたはこれらの種類しゅるい取引とりひきくに破壊はかいしました[91]

ペローは最終さいしゅうてき選挙せんきょうしない、勝者しょうしゃビル・クリントンは1994ねん1がつ1にち発効はっこうしたNAFTAを支持しじした。

法的ほうてき紛争ふんそう

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1996ねん、ガソリンの添加てんかざいであるMMTはアメリカの企業きぎょう、エチルしゃによりカナダにまれた。そのとき、カナダの連邦れんぽう政府せいふ添加てんかざい輸入ゆにゅう禁止きんししていた。アメリカの企業きぎょう国内こくない貿易ぼうえき協定きょうてい(Agreement on Internal Trade、AIT)のもと、NAFTAのだい11しょう利用りようしてカナダ政府せいふ自治体じちたいに2おく100まんドルを請求せいきゅうする訴訟そしょうこそうとした[92][93]。アメリカの企業きぎょうは、添加てんかざいはいかなる健康けんこう危険きけんとも関連かんれんせいがないと主張しゅちょうし、規制きせい企業きぎょう活動かつどう打撃だげきあたえていると主張しゅちょうした。カナダ連邦れんぽう政府せいふ規制きせいがAITに違反いはんすることがわかると[94] 規制きせい改正かいせいし、アメリカ企業きぎょうと1300まんドルで和解わかいした[95]。カナダ保健ほけん厚生省こうせいしょう現在げんざいのカナダ保健ほけんしょう)が調査ちょうさしたMMTが健康けんこうあたえる研究けんきゅうによると、これらの排気はいき物質ぶっしつ曝露ばくろともな健康けんこうあたえるいかなるいちじるしい影響えいきょうつからなかった。のカナダの研究けんきゅうしゃアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく環境かんきょう保護ほごちょうはカナダ保健ほけんしょう研究けんきゅう結果けっか同意どういせず、神経しんけい損傷そんしょうあたえる可能かのうせいがあるという研究けんきゅう結果けっか発表はっぴょうした[96]

米国べいこくとカナダは、カナダの針葉樹しんようじゅ輸入ゆにゅうたいする米国べいこくの27%の関税かんぜいたいしてなんねんまえから議論ぎろんしてきた。カナダは、関税かんぜい軽減けいげんのためにおおくの申立もうしたてを提出ていしゅつし、徴収ちょうしゅうされた関税かんぜいはカナダがわ還付かんぷされた[97]米国べいこくがNAFTAパネルにたいする上訴じょうそ機会きかいうしなったのち米国べいこく合衆国がっしゅうこく通商つうしょう代表だいひょうのニック・リフトソン報道ほうどうかんはロブ・ポートマン代表だいひょう談話だんわとして「我々われわれは、もちろん、NAFTAパネルの決定けってい失望しつぼうしているが、はんダンピング関税かんぜいおよ相殺そうさい関税かんぜい発動はつどうへの影響えいきょうはない。」とかたった[98]。2006ねん7がつアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく国際こくさい通商つうしょう裁判所さいばんしょは、関税かんぜい導入どうにゅうアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく連邦れんぽうほうはんしているという判決はんけつくだした[99][100]

収益しゅうえき投資とうし信託しんたく課税かぜいにおける変更へんこう公用こうよう徴収ちょうしゅうではない

編集へんしゅう

2007ねん10がつ30にち、アメリカのマーヴィンとエレイン・ゴッティーブ(Marvin and Elaine Gottlieb)はNAFTAのもと、エネルギー部門ぶもんにおける収益しゅうえき投資とうし信託しんたくたいする課税かぜいりつ変更へんこうについて、保守党ほしゅとう政権せいけんによる前年ぜんねん決定けっていによってなんせんものアメリカの投資とうし総計そうけい50おくドルの損失そんしつしたとして訴訟そしょうこすつもりであると通知つうちした。2009ねん4がつ29にち租税そぜいほうにおけるこの変更へんこう公用こうよう徴収ちょうしゅうではないという決定けっていがなされた[101]

メキシコの農家のうかへの影響えいきょう

編集へんしゅう

いくつかの研究けんきゅうは、まずしいトウモロコシ農家のうか収入しゅうにゅう抑制よくせいについてのNAFTAの責任せきにん否定ひていしている。この傾向けいこうは、NAFTAが存在そんざいするまえの10ねん以上いじょうにわたって存在そんざいしていた。また、1994ねん以降いこう、トウモロコシの生産せいさんりょう増加ぞうかし、メキシコのトウモロコシの価格かかくには、補助ほじょきんけたトウモロコシの米国べいこくから輸入ゆにゅうによる測定そくてい可能かのう影響えいきょうはなかった。この研究けんきゅうは、米国べいこく農業のうぎょう補助ほじょきん廃止はいしがメキシコの農家のうかにとって有益ゆうえきであることに合意ごういした[102]

サパティスタ民族みんぞく解放かいほうぐんのチアパスしゅうでの蜂起ほうき メキシコ

編集へんしゅう

詳細しょうさいは「サパティスタ民族みんぞく解放かいほうぐん」を参照さんしょう NAFTAの規定きていにはエミリアーノ・サパタが主導しゅどうした1910ねんから1919ねん革命かくめい記念きねんてき存在そんざいだったメキシコの憲法けんぽう27じょう廃止はいしふくまれていた。歴史れきしてきな27じょうによって、先住民せんじゅうみん共用きょうよう売却ばいきゃく私有しゆうからまもられていた。しかしNAFTAによって、この保証ほしょう投資とうしするさい障壁しょうへきであると定義ていぎされた。27じょう廃止はいしによって、先住民せんじゅうみんぞくかれらにのこされた土地とち喪失そうしつ脅威きょういにさらされ、またアメリカからのやす輸入ゆにゅうひん洪水こうずいのようにせた。こうして、サパティスタたちはNAFTAが先住民せんじゅうみんぞくたいする「死刑しけい宣告せんこく」であるとみなすようになった。NAFTAが発効はっこうした1994ねん1がつ1にちにサパティスタ民族みんぞく解放かいほうぐんはメキシコ国家こっかとの戦争せんそう宣言せんげんした。

2016ねん大統領だいとうりょう候補こうほからの批判ひはん

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2015ねん9がつの60ぶんのインタビューで、2016ねん大統領だいとうりょう選挙せんきょ候補者こうほしゃ ドナルド・トランプは、NAFTAを「これまでに米国べいこく締結ていけつした単一たんいつ最悪さいあく貿易ぼうえき協定きょうてい」と[103]選出せんしゅつされた場合ばあい、「さい交渉こうしょうまた廃棄はいきする」と発言はつげんした[104][105]貿易ぼうえきグループのエンプレサ調整ちょうせい協議きょうぎかい会長かいちょうのフアン・パブロ・カスタノンは、さい交渉こうしょう自動車じどうしゃ産業さんぎょう集中しゅうちゅうする意欲いよく懸念けねん表明ひょうめいした。[106] おおくの貿易ぼうえき専門せんもんは、NAFTAからの脱退だったい最大さいだい輸出ゆしゅつ市場いちばへのアクセスの減少げんしょう経済けいざい成長せいちょう低下ていか、ガソリン、自動車じどうしゃ果物くだものおよ野菜やさい価格かかく高騰こうとうふくむ、米国べいこく意図いとしない影響えいきょうおよぼすと発言はつげんしている[107]。メキシコの民間みんかんイニシアチブのメンバーは、NAFTAを廃止はいしするために、おおくの法律ほうりつ米国べいこく議会ぎかいによって改正かいせいされなければならないと指摘してきした。このうごきは、最終さいしゅうてきには世界せかい貿易ぼうえき機関きかん法的ほうてき紛争ふんそうにつながるだろう[106]。ワシントンポストは、議会ぎかい調査ちょうさ機関きかんによる学術がくじゅつ文献ぶんけんのレビューでは、「カナダとメキシコとの貿易ぼうえき米国べいこくのGDPのわずかな割合わりあいめていることをおも理由りゆうとして、NAFTAの米国べいこく経済けいざい全体ぜんたいたいする正味しょうみ効果こうか比較的ひかくてきちいさいとおもわれる」と指摘してきした[48]

民主党みんしゅとうのバーニー・サンダース候補こうほは、環太平洋かんたいへいようパートナーシップ協定きょうてい反対はんたいして「NAFTA、CAFTAのようなほか悲惨ひさん貿易ぼうえき協定きょうていや、中国ちゅうごくとの通常つうじょう貿易ぼうえき関係かんけい継続けいぞく」とべた。かれは、自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていがアメリカの雇用こよううしない、アメリカの賃金ちんぎんげるとかんがえている。サンダースは、アメリカが中国ちゅうごく地域ちいきにアウトソーシングするよりも、アメリカの労働ろうどうしゃのための賃金ちんぎんたか仕事しごとのためにアメリカの工場こうじょう使つかって製造せいぞう拠点きょてん再建さいけんする必要ひつようがあるとった。[108][109][110]

トランプ政権せいけん方針ほうしん

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さい交渉こうしょう

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ひだりからクリスティア・フリーランド()、ルイス・ビデガライ・カソ(すみ)、レックス・ティラーソンべい)。2018ねん2がつ2にち、メキシコシティにて。

べい大統領だいとうりょうドナルド・トランプは選挙せんきょ直後ちょくごに、かれ選挙せんきょ運動うんどう争点そうてんとしていた貿易ぼうえき問題もんだい解決かいけつするために、NAFTAの条件じょうけんさい交渉こうしょう開始かいしすると発言はつげんした[111]。カナダとメキシコの指導しどうしゃは、トランプ政権せいけん協力きょうりょくする意思いししめしている。NAFTAのさい交渉こうしょうへの条件じょうけん正確せいかく言葉ことばをあいまいにしているが、交渉こうしょう失敗しっぱいすれば、トランプはNAFTAを脱退だったいするとおどした[112]

2017ねん7がつ、トランプ政権せいけんはNAFTAにたいする変更へんこう詳細しょうさいなリストを提示ていじした[113]さい優先ゆうせん事項じこうは、米国べいこく貿易ぼうえき赤字あかじ縮小しゅくしょうであった。[113][114] 政権せいけんはまた、カナダとメキシコに米国べいこくした関税かんぜいうったえ、カナダとメキシコにたいして輸入ゆにゅう制限せいげんすことを制限せいげんした条項じょうこう廃止はいしもとめた[113]。このリストには補助ほじょきんけた国有こくゆう企業きぎょうおよ通貨つうか操作そうさについてもふくんでいた[113][115]

米国べいこく通商つうしょう代表だいひょう表明ひょうめいした補助ほじょきんけた国有こくゆう企業きぎょうおよ通貨つうか操作そうさは、カナダやメキシコにはてはまらず、北米ほくべい以外いがいくににメッセージをおくるように意図いとされている。ピーターソン国際こくさい経済けいざい研究所けんきゅうじょのジェフリー・ショットは、リストじょうのすべての懸念けねん対処たいしょしながら、すぐにさい交渉こうしょう締結ていけつすることはできないと指摘してきした。また、貿易ぼうえき赤字あかじについてはなにかするのはむずかしいとべた。

ピーターソン国際こくさい経済けいざい研究所けんきゅうじょのチャド・ボーンによると、トランプ政権せいけんのリストは、「保護ほご主義しゅぎこのみ、貿易ぼうえき障壁しょうへきこのむという大統領だいとうりょう姿勢しせい非常ひじょう一致いっちしているので、これはおおくのてんでNAFTAを自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていでないものにする。」[113]米国べいこく通商つうしょう代表だいひょう表明ひょうめいした補助ほじょきんけた国有こくゆう企業きぎょうおよ通貨つうか操作そうさは、カナダやメキシコにはてはまらず、北米ほくべい以外いがいくににメッセージをおくるように意図いとされている[113]。Jーターソン国際こくさい経済けいざい研究所けんきゅうじょのジェフリー・ショットは、リストじょうのすべての懸念けねん対処たいしょしながら、すぐにさい交渉こうしょう締結ていけつすることはできないと指摘してきした[115]。また、貿易ぼうえき赤字あかじについてはなにかするのはむずかしいとべた[115]

2017ねん10がつにトロントのグローブアンドメール掲載けいさいされた、米国べいこく協定きょうていさい交渉こうしょうのぞんでいたのかまたなにであれそれからとおざかるように計画けいかくされていたかは、どうかはだい規模きぼ米国べいこく石炭せきたん事業じぎょうであるアライアンスリソースパートナーのオーナーであるケリーナイトクラフトが新任しんにんのアメリカ大使たいし指名しめいされたことにあらわされている。カナダは炭素たんそ計画けいかく実施じっししており、ボンバルディア・ジェットの売却ばいきゃく問題もんだいもある。「米国べいこくはワシントンで先週せんしゅう和解わかい非常ひじょうおおくの毒薬どくやく挿入そうにゅうし、殺人さつじんざい起訴きそされるべきだった」とコラムニストのジョン・イビットソンはいている[116]

べい政府せいふ提案ていあんしているいくつかの提案ていあんは、米国べいこく企業きぎょう農業のうぎょうかいからの支援しえんがほとんどまたはまったくない。かれらがだれ利益りえきをもたらすのかは明確めいかくではない」とジョン・マーフィー米国べいこく商工しょうこう会議かいぎしょふく会頭かいとうべた[117]。カンザスしゅう選出せんしゅつのパット・ロバーツ上院じょういん議員ぎいんカンザスは、トランプのはんNAFTAのうごきにたいする抗議こうぎびかけ「問題もんだい本当ほんとう仕事しごと現実げんじつ生活せいかつ現実げんじつ人々ひとびと影響えいきょうあたえる」とった。カンザスしゅう主要しゅよう農業のうぎょう輸出ゆしゅつこくであり、農場のうじょうグループは、NAFTAをはなれることをおびやかすだけでは、米国べいこく以外いがい情報じょうほうげんさがすことによって確実かくじつせい最小限さいしょうげんおさえる可能かのうせいがあることを警告けいこくしている[117]

だい4かい会談かいだんでの、米国べいこくが3カ国かこく協定きょうてい継続けいぞくすることに同意どういしないかぎり、5年間ねんかん協定きょうてい終了しゅうりょうするサンセット条項じょうこう要求ようきゅうについて、ウィルバーロスまい商務しょうむ長官ちょうかんは、これが成立せいりつしないなら協定きょうてい合意ごういはないとべた。カナダのジャスティン・トルドー首相しゅしょうは、トランプが協定きょうていから脱退だったいした場合ばあい協定きょうていによる改正かいせいもともど法的ほうてき措置そち議会ぎかいがとる必要ひつようがあるので下院かいん歳入さいにゅう委員いいんかい会談かいだんした[118]

2018ねん6がつから8がつわりまで、米国べいこくとメキシコがこくあいだ協議きょうぎおこなっていたためにカナダは協議きょうぎから除外じょがいされた[119]。2018ねん8がつ27にちに、メキシコと米国べいこくは、米国べいこくでの自動車じどうしゃ生産せいさん促進そくしんする条項じょうこう[120]製薬せいやく会社かいしゃとく高価こうか生物せいぶつ製剤せいざい米国べいこく製造せいぞう業者ぎょうしゃ利益りえきをもたらす製品せいひん拡大かくだいリストについてのジェネリック医薬品いやくひんたいする10年間ねんかんのデータ保護ほご期間きかん、サンセット条項じょうこう - 16年間ねんかん有効ゆうこう期限きげん定期ていきてきに6年間ねんかん見直みなおしをおこない、追加ついかの16年間ねんかん協定きょうてい更新こうしんすることができる規定きていおよびオンライン取引とりひきにおけるメキシコの関税かんぜいおよ消費しょうひぜい免税めんぜい限度げんどを50ドルから100ドルにげること[121][122]ふく改定かいていされたNAFTAの貿易ぼうえき取引とりひきについてこくあいだでの合意ごういたっしたと発表はっぴょうした。エコノミストの8がつ30にち記事きじによると、メキシコは原産地げんさんち規則きそく基準きじゅんげることに合意ごういした。これは、関税かんぜい回避かいひするためには、自動車じどうしゃ部品ぶひん北米ほくべいつくられなければならない割合わりあい前回ぜんかいの62.5%にたいして、75%とすることを意味いみする。自動車じどうしゃメーカーは現在げんざい、アジアからの安価あんか部分ぶぶんひん輸入ゆにゅうしているので、改訂かいていされた協定きょうていもとで、消費しょうひしゃくるまのためのよりおおくを支払しはらうことになる[123][124]同様どうように、メキシコの自動車じどうしゃ製造せいぞう工場こうじょう労働ろうどうしゃ平均へいきんしてかせいでいる現行げんこうの2.30ドルとは対照たいしょうてきに、1あいだたり最低さいてい16ドルの労働ろうどうしゃ自動車じどうしゃ部品ぶひんやく40-45%を製造せいぞうしなければならないとなった[123][124]。エコノミストは、これを「メキシコの自動車じどうしゃ製造せいぞうをストライキジャケットにれる」とべた。[123]

カナダのトルドー首相しゅしょうとクリスティアフリータンド外務がいむ大臣だいじんは、カナダの利益りえきになる場合ばあいどう協定きょうていくわわる意思いしがあると発表はっぴょうした[125]。フリーランドは、8がつ最後さいごのワシントンでの交渉こうしょうおこなうため予定よていされたヨーロッパへの外交がいこう訪問ほうもんをウクライナ訪問ほうもん中止ちゅうししてはやめにげ、ヨーロッパからもどった[126] オタワシチズン掲載けいさいの8がつ31にちのカナダプレスによると、議論ぎろんなか主要しゅよう問題もんだいは、供給きょうきゅう管理かんりだい19しょう医薬品いやくひん文化ぶんか免除めんじょ、サンセット条項じょうこうおよ最小限さいしょうげんの閾値をふくんでいた[122]

9月1にちに、ドナルド・トランプ大統領だいとうりょうは、カナダが要求ようきゅうこたえないかぎり、あらたな貿易ぼうえき協定きょうていからナダを除外じょがいするとカナダに警告けいこくしたが、トランプ政権せいけん議会ぎかい承認しょうにんなしにそうする権限けんげんっているかどうかは不明ふめいである[127]:34-6[128][129][130] 議会ぎかい調査ちょうさきょく報告ほうこくしょ(2017ねん出版しゅっぱんされたものと2018ねん7がつ26にち出版しゅっぱんされたもの)によれば、NAFTAに実質じっしつてき変更へんこう実施じっしされるまえに、トランプ大統領だいとうりょうによって議会ぎかい承認しょうにん確保かくほされなければならない。[127]:34-6[131]

カナダと米国べいこく交渉こうしょう期限きげんの2018ねん9がつ30にちに、トランプ政権せいけん議会ぎかい協定きょうてい提出ていしゅつしたときのさんこく協定きょうてい維持いじする両国りょうこくあいだ予備よびてき合意ごうい達成たっせいされた[132]協定きょうていあたらしい名称めいしょうは「米国べいこく・メキシコ・カナダ協定きょうてい」(USMCA)となる[133]

NAFTAからの脱退だったい影響えいきょう

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ドナルド・トランプの大統領だいとうりょう選挙せんきょおおくの貿易ぼうえき専門せんもんたちは、トランプが提案ていあんしたようにNAFTAから脱退だったいすることは、米国べいこく最大さいだい輸出ゆしゅつ市場いちばへのアクセスの減少げんしょう経済けいざい成長せいちょう低下ていか、ガソリン、自動車じどうしゃ果物くだもの野菜やさい価格かかく上昇じょうしょうするであろうと発言はつげんした。最悪さいあく影響えいきょうける分野ぶんやは、繊維せんい農業のうぎょう自動車じどうしゃであろう。

Tufts大学だいがく政治せいじ学者がくしゃ、ダニエル W. ドリツナーによると、メキシコとの関係かんけいをNAFTA以前いぜん時代じだいもどそうとするトランプ政権せいけん願望がんぼうあやまっている。ドリツナーは、NAFTAがメキシコがしん民主みんしゅ主義しゅぎ変身へんしんし、北米ほくべいなすくにになることを容易よういにしたと主張しゅちょうする。トランプがメキシコとの脅威きょういおおくに作用さようすれば、メキシコじんみなみアメリカのいくつかの国々くにぐにのように、左派さは人民じんみんぐん対抗たいこうすることは想像そうぞうもできない。最低さいていでも、国境こっきょう警備けいび、テロ対策たいさく薬物やくぶつ戦争せんそう追放ついほう中米ちゅうべい移住いじゅう管理かんり悪影響あくえいきょうおよぼし、米国べいこくとメキシコの関係かんけい悪化あっかすることになる[66]

チャド・ポーン(国際こくさい経済けいざいがく研究所けんきゅうじょのシニアフェロー)によれば、「貿易ぼうえき障壁しょうへきさい確立かくりつするさい交渉こうしょうされたNAFTA は、原因げんいんにかかわらず雇用こよううしなった労働ろうどうしゃあたらしい雇用こよう機会きかい利用りようするように支援しえんするとはかんがえにくい。」[134]

ハーバードの経済けいざい学者がくしゃの、マーク・メリッツによると、「最近さいきん調査ちょうさでは、NAFTAの廃止はいし米国べいこく自動車じどうしゃ生産せいさんやすことはないと推定すいていされている。」[7]。メリッツは、これは製造せいぞうぎょう仕事しごと犠牲ぎせいにすると指摘してきしている[7]

環太平洋かんたいへいようパートナーシップ協定きょうてい

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環太平洋かんたいへいようパートナーシップ協定きょうてい(TPP)が発効はっこうした場合ばあい、NAFTAなどの既存きそん協定きょうていは、TPPと矛盾むじゅんしない、またはTPPよりも貿易ぼうえき自由じゆう程度ていどたか条項じょうこう縮小しゅくしょうされる[135]。しかし、2017ねん1がつに、トランプ米国べいこく大統領だいとうりょうがTPPから脱退だったいしたため、カナダとメキシコのみがTPPに加盟かめいする見通みとおしである。2017ねん5がつにカナダおよびメキシコをふくむTPPののこりの11のメンバーは、米国べいこく参加さんかなしに貿易ぼうえき協定きょうてい改定かいていすすめることに同意どういした[136]

NAFTAにたいするアメリカの世論せろん

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アメリカの国民こくみんは、北米ほくべい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい(NAFTA)にたいする見解けんかいおおきくかれており、信念しんねんなか幅広はばひろ党派とうはあいだ格差かくさがある。2018ねん2がつのギャラップ投票とうひょうで、アメリカじんの48%がNAFTAが米国べいこくいとこたえており、46%がわるいとこたえた[137]

アメリカ法律ほうりつとビジネスレビュー(LBRA)の記事きじによると、NAFTAの米国べいこく世論せろんは、3つの問題もんだい中心ちゅうしん形成けいせいされている、それは:アメリカの雇用こよう創設そうせつまた喪失そうしつたいするNAFTAの影響えいきょう環境かんきょうへのNAFTAの影響えいきょう、および米国べいこくへの移民いみんたいするNAFTAの影響えいきょうである[138]

2016ねんのトランプ大統領だいとうりょう選挙せんきょ、NAFTAへの支持しじ共和党きょうわとう民主党みんしゅとうあいだ非常ひじょう分極ぶんきょくした。ドナルドトランプは、「これまでに米国べいこく締結ていけつした単一たんいつ最悪さいあく貿易ぼうえき協定きょうてい」と否定ひていてき見解けんかいしめした[139]共和党きょうわとう支持しじしゃのNAFTA支持しじは2008ねんの43%から2017ねんに34%に減少げんしょうし、民主党みんしゅとうとう支持しじしゃのNAFTA支持しじは2008ねんの41%から2017ねんに71%にと増加ぞうかした[140]

メキシコとの自由じゆう貿易ぼうえきかんする見解けんかいについての懸念けねんにおいてとくに、政治せいじ格差かくさおおきい。カナダとの自由じゆう貿易ぼうえきについては、米国べいこくの79%が公正こうせい貿易ぼうえきパートナーとする見方みかたとは対照たいしょうてきに、メキシコが公正こうせい貿易ぼうえきのパートナーであるとかんがえているのは47%にぎない。この格差かくさ民主党みんしゅとう共和党きょうわとうあいだひろがっている。メキシコが公正こうせい取引とりひき実践じっせんしていると民主みんしゅ党員とういんの60%がしんじているが共和党きょうわとういんではわずか28%がそうであるとしんじている。これは、シカゴ・カウンシル・サーベイによって記録きろくされた民主党みんしゅとう最高さいこうレベルであり、共和党きょうわとう最低さいていレベルである。共和党きょうわとういんは、公正こうせい貿易ぼうえき相手あいてこくとしてカナダを民主党みんしゅとうよりも否定ひていてきている[140]

NAFTAは、わかいアメリカじんからつよ支持しじている。2017ねん2がつのギャラップ調査ちょうさでは、18 - 29さいのアメリカじんの73%が、NAFTAが米国べいこくにとってすぐれており、米国べいこく年齢ねんれいそうよりたか支持しじしめしているとっている[137]。また、雇用こようされているアメリカじんよりも失業しつぎょうしゃほう若干じゃっかんつよ支持しじている[141]。NAFTAの問題もんだい依然いぜんとしておも分裂ぶんれつてき問題もんだいのままである。

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 米国べいこくにおいて連邦れんぽう裁判所さいばんしょには合衆国がっしゅうこく憲法けんぽうだい3じょう司法しほうけんもとづく裁判所さいばんしょとそれ以外いがい議会ぎかい憲法けんぽうだい1じょう立法りっぽう権限けんげんもとづく裁判所さいばんしょがある。

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参考さんこう文献ぶんけん

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外部がいぶリンク

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