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オオクチユゴイ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
オオクチユゴイ
保全ほぜんじょうきょう評価ひょうか[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類ぶんるい
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
つな : じょうひれつな Actinopterygii
: スズキ Perciformes
: ユゴイ Kuhliidae
ぞく : ユゴイぞく Kuhlia
たね : オオクチユゴイ K. rupestris
学名がくめい
Kuhlia rupestris (Lacépède, 1802)[2]
和名わみょう
オオクチユゴイ[3][4]
英名えいめい
Buffalo bream[1]
Jungle perch[1]
Mountain trout[1]
Rock flagtail[1][2]

オオクチユゴイKuhlia rupestris)は、じょうひれつなスズキユゴイユゴイぞく分類ぶんるいされる魚類ぎょるい

分布ぶんぷ

アフリカ大陸たいりく東部とうぶからアジア・オセアニア(サモア)にかけて[2]

きた琉球りゅうきゅう列島れっとうみなみはオーストラリアクイーンズランドしゅうニューカレドニアにかけて分布ぶんぷする[2]日本にっぽんでは、文献ぶんけんじょう北限ほくげん高知こうちけんとされているが、静岡しずおかけん神奈川かながわけん[5]からの報告ほうこく相次あいついでいる。黒潮くろしお潮流ちょうりゅう変動へんどうによって接岸せつがんした個体こたいで、さい生産せいさんおこなわれない死滅しめつ回遊かいゆうかんがえられている[5]ただ近年きんねんでは関東かんとう地域ちいき複数ふくすう河川かせんにて温泉おんせん排水はいすいなどによる越冬えっとう報告ほうこくされており、今後こんご断続だんぞくてき調査ちょうさ期待きたいされる。

形態けいたい

最大さいだい全長ぜんちょう45センチメートル[2]体重たいじゅう2.7キログラム[2]背鰭せびれとげじょうすう10、背鰭せびれ軟条すう10 - 12[2]しりひれとげじょうすう3、しりひれ軟条すう9 - 11[2]

くち大型おおがたで、上顎じょうがく後端こうたん後半こうはん位置いちまでたっする[2]。 またからだ全体ぜんたい小黒おぐろ斑点はんてんられる。

生態せいたい

おも淡水たんすいいき生息せいそくするが、海域かいいき侵入しんにゅうすることもある[2]通常つうじょう水質すいしつ清涼せいりょうで、ながれがややはや環境かんきょう生息せいそくする[2]沿岸えんがん付近ふきんあさうみから汽水域すいいきにかけて生息せいそくするが、淡水たんすい生活せいかつ中心ちゅうしんかんがえられている。稚魚ちぎょ成長せいちょうにつれてかわさかのぼり、河口かこうから河川かせんちゅう流域りゅういき生息せいそくするようになる。

しょくせい雑食ざっしょくで、小型こがた魚類ぎょるい昆虫こんちゅう甲殻こうかくるい果実かじつなどをべる[2]

産卵さんらんさいには河口かこう海域かいいき移動いどうする[1][2]くだかわ回遊かいゆうせいであり、うみ産卵さんらんする。

人間にんげんとの関係かんけい

琉球りゅうきゅう列島れっとうでは、ユゴイるいは「ミキユー」とばれる[6]

食用しょくようとされることもある[1]りの対象たいしょうぎょとされることもある[1]

食用しょくようとされることはあるがおも自家じか消費しょうひであり、分布ぶんぷ非常ひじょう広大こうだいであることもあり生息せいそくすうおお安定あんていしていて絶滅ぜつめつのおそれはひくいとかんがえられている[1]

出典しゅってん

  1. ^ a b c d e f g h i Mailautoka, K. & Hoese, D. 2012. Kuhlia rupestris. The IUCN Red List of Threatened Species 2012: e.T183158A1730675. doi:10.2305/IUCN.UK.2012.RLTS.T183158A1730675.en, Downloaded on 23 November 2017.
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m Froese, R. and D. Pauly. Editors. 2017. Kuhlia rupestris. FishBase. World Wide Web electronic publication. http://www.fishbase.org, version (10/2017).
  3. ^ 井口いぐちめぐみ一朗いちろうよどみふとわが片野かたのおさむ西表島いりおもてじま水田すいでん用水ようすいけい出現しゅつげんする魚類ぎょるい生息せいそく環境かんきょう」『魚類ぎょるいがく雑誌ざっし』 2003ねん 50かん 2ごう p.115-121, doi:10.11369/jji1950.50.11
  4. ^ 岸野きしのそこ米沢よねざわ俊彦としひこ奄美あまみ大島おおしま嘉徳かとくがわにおけるリュウキュウアユのりゅうほど分布ぶんぷとそのぶし変化へんか」『魚類ぎょるいがく雑誌ざっし』2013ねん 60かん 2ごう p.91-101, doi:10.11369/jji.60.91
  5. ^ a b 工藤くどう孝浩たかひろ瀬能せのうひろし横浜よこはま侍従じじゅうかわにおけるオオクチユゴイの出現しゅつげん 神奈川かながわ県立けんりつ生命せいめいほし地球ちきゅう博物館はくぶつかん 自然しぜん資料しりょう 2002ねん3がつ31にち印刷物いんさつぶつ発行はっこう だい23ごう
  6. ^ 沖縄おきなわ方言ほうげん辞典じてん[1]

関連かんれん項目こうもく