オオクチユゴイ

オオクチユゴイ
アクアマリンふくしま飼育しいく展示てんじ個体こたい。
保全ほぜん状じょう況きょう評価ひょうか
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類ぶんるい
界さかい : 動物界どうぶつかい Animalia 門もん : 脊索せきさく動物どうぶつ門もん Chordata 亜あ門もん : 脊椎動物せきついどうぶつ亜あ門もん Vertebrata 綱つな : 条じょう鰭ひれ綱つな Actinopterygii 目め : スズキ目め Perciformes 科か : ユゴイ科か Kuhliidae 属ぞく : ユゴイ属ぞく Kuhlia 種たね : オオクチユゴイ K. rupestris
学名がくめい
Kuhlia rupestris (Lacépède, 1802)
和名わみょう
オオクチユゴイ
英名えいめい
Buffalo bream Jungle perch Mountain trout Rock flagtail

オオクチユゴイ（Kuhlia rupestris）は、ユゴイ科かに分類ぶんるいされる魚類ぎょるい。

分布ぶんぷ

アフリカ大陸たいりく東部とうぶからアジア・オセアニア（サモア）にかけて

北きたは琉球りゅうきゅう列島れっとう、南みなみはオーストラリアクイーンズランド州しゅう・ニューカレドニアにかけて分布ぶんぷする。日本にっぽんでは、文献ぶんけん上じょうの北限ほくげんは高知こうち県けんとされているが、静岡しずおか県けんや神奈川かながわ県けんからの報告ほうこくも相次あいついでいる。黒潮くろしおの潮流ちょうりゅう変動へんどうによって接岸せつがんした個体こたいで、再さい生産せいさんが行おこなわれない死滅しめつ回遊かいゆうと考かんがえられている。但ただし近年きんねんでは関東かんとう地域ちいきの複数ふくすう河川かせんにて温泉おんせんの排水はいすいなどによる越冬えっとうも報告ほうこくされており、今後こんごの断続だんぞく的てきな調査ちょうさが期待きたいされる。

形態けいたい

最大さいだい全長ぜんちょう45センチメートル。体重たいじゅう2.7キログラム。背鰭せびれ棘とげ条じょう数すう10、背鰭せびれ軟条数すう10 - 12。尻しり鰭ひれ棘とげ条じょう数すう3、尻しり鰭ひれ軟条数すう9 - 11。

口くちは大型おおがたで、上顎じょうがくの後端こうたんは眼めの後半こうはんの位置いちまで達たっする。 また体からだ全体ぜんたいに小黒おぐろ斑点はんてんが見みられる。

生態せいたい

主おもに淡水たんすい域いきに生息せいそくするが、海域かいいきに侵入しんにゅうすることもある。通常つうじょうは水質すいしつが清涼せいりょうで、流ながれがやや早はやい環境かんきょうに生息せいそくする。沿岸えんがん付近ふきんの浅あさい海うみから汽水域すいいきにかけて生息せいそくするが、淡水たんすい生活せいかつが中心ちゅうしんと考かんがえられている。稚魚ちぎょは成長せいちょうにつれて川かわを遡さかのぼり、河口かこうから河川かせん中ちゅう流域りゅういきに生息せいそくするようになる。

食しょく性せいは雑食ざっしょくで、小型こがたの魚類ぎょるい、昆虫こんちゅう、甲殻こうかく類るい・果実かじつなどを食たべる。

産卵さんらんの際さいには河口かこうや海域かいいきへ移動いどうする。降くだ河かわ回遊かいゆう性せいであり、海うみで産卵さんらんする。

人間にんげんとの関係かんけい

琉球りゅうきゅう列島れっとうでは、ユゴイ類るいは「ミキユー」と呼よばれる。

食用しょくようとされることもある。釣つりの対象たいしょう魚ぎょとされることもある。

食用しょくようとされることはあるが主おもに自家じか消費しょうひであり、分布ぶんぷが非常ひじょうに広大こうだいであることもあり生息せいそく数すうは多おおく安定あんていしていて絶滅ぜつめつのおそれは低ひくいと考かんがえられている。