鰭 ひれ 脚 あし 類 るい (ききゃくるい、Pinnipedia)は、食肉 しょくにく 目 め イヌ型 がた 亜 あ 目 め クマ下目 しため に分類 ぶんるい される海 うみ 生 せい 哺乳類 ほにゅうるい 。現生 げんなま 群 ぐん はアシカ科 か 、アザラシ科 か 、セイウチ科 か で構成 こうせい され、四肢 しし が鰭 ひれ 状 じょう となり遊泳 ゆうえい に適応 てきおう している。
分類 ぶんるい 学 がく 上 じょう の位置 いち は諸説 しょせつ あり、目 め 、亜 あ 目 め 、下目 しため 、小目 こもく 、上 うえ 科 か 、下目 しため の上 うえ 科 か の間 あいだ の名前 なまえ のない階級 かいきゅう 、分類 ぶんるい 群 ぐん としては認 みと めない、とさまざまである。
古 ふる くは亜 あ 目 め とすることが多 おお く、食肉 しょくにく 目 め を裂 きれ 脚 あし 亜 あ 目 め と鰭 ひれ 脚 あし 亜 あ 目 め に分 わ けていた[1] [2] 。それぞれを、ネコ亜 あ 目 め (現在 げんざい のネコ亜 あ 目 め とは異 こと なる)・アシカ亜 あ 目 め と呼 よ ぶこともあった [要 よう 出典 しゅってん ] 。コルバートほか (2004) では鰭 ひれ 脚 あし 亜 あ 目 め の別名 べつめい としてアザラシ亜 あ 目 め が挙 あ げられている[3] 。
独立 どくりつ した鰭 ひれ 脚 あし 目 め とする場合 ばあい でも、裂 きれ 脚 あし 類 るい のみからなる食肉 しょくにく 目 め の分類 ぶんるい 名 めい は維持 いじ された[4] 。文部省 もんぶしょう (当時 とうじ )による『学術 がくじゅつ 用語 ようご 集 しゅう 』では鰭 ひれ 脚 あし 目 め がアザラシ目 め とされた[5] 。
のちに裂 きれ 脚 あし 類 るい のうちクマ科 か やイタチ上 うえ 科 か と単 たん 系統 けいとう 群 ぐん を形成 けいせい することが示唆 しさ され、1976年 ねん にはイヌ型 がた 亜 あ 目 め クマ下目 しため に含 ふく める説 せつ が提唱 ていしょう された[6] 。1993年 ねん のWilson & Reederによる分類 ぶんるい ではこの説 せつ が採用 さいよう され[7] 、以降 いこう の分類 ぶんるい 体系 たいけい では亜 あ 目 め より下位 かい の分類 ぶんるい 群 ぐん とされるようになった[8] 。上 うえ 科 か とする場合 ばあい はアザラシ上 うえ 科 か Phocoidea となる[8] [9] 。ほかに小目 こもく の階級 かいきゅう に置 お く分類 ぶんるい もある[10] 。
鰭 ひれ 脚 あし 類 るい の内部 ないぶ にアザラシ科 か のみからなるアザラシ上 うえ 科 か Phocoidea とアシカ科 か ・セイウチ科 か で構成 こうせい されるアシカ上 うえ 科 か Otarioidea の2上 うえ 科 か を置 お く考 かんが え方 かた もある[11] [12] 。鰭 ひれ 脚 あし 類 るい のうちアシカ上 うえ 科 か はクマ科 か 、アザラシ科 か はイタチ上 うえ 科 か と近 きん 縁 えん とする2系統 けいとう 仮説 かせつ や[6] 、おもに形態 けいたい 学 がく 的 てき 研究 けんきゅう からアザラシ科 か とセイウチ科 か がアザラシ形 がた 類 るい Phocomorpha という単 たん 系統 けいとう 群 ぐん を形成 けいせい するという説 せつ も提唱 ていしょう されたが、分子 ぶんし 系統 けいとう 学 がく 的 てき 研究 けんきゅう ではこれらを支持 しじ しない結果 けっか が多 おお く、鰭 ひれ 脚 あし 類 るい はアザラシ科 か とアシカ上 うえ 科 か を姉妹 しまい 群 ぐん とする単 たん 系統 けいとう 群 ぐん であり、鰭 ひれ 脚 あし 類 るい の姉妹 しまい 群 ぐん をイタチ上 うえ 科 か とする説 せつ が優勢 ゆうせい となっている[12] [13] [14] 。
なお、現生 げんなま の海 うみ 生 せい 哺乳類 ほにゅうるい としては、鰭 ひれ 脚 あし 類 るい のほかに、鯨 くじら 偶蹄 ぐうてい 目 め の鯨 くじら 類 るい 、海牛 うみうし 目 め の全 すべ て、鰭 ひれ 脚 あし 類 るい と同 おな じ食肉 しょくにく 目 め のラッコ ・ミナミウミカワウソ ・ホッキョクグマ がいる[15] 。
多 おお くは、冷 つめ たい海 うみ に生息 せいそく している。
水中 すいちゅう 生活 せいかつ に適応 てきおう しており、流線型 りゅうせんけい の体型 たいけい で、四肢 しし が鰭 ひれ (ひれ)状 じょう に変化 へんか している。
体 からだ はかなり大型 おおがた で、最 もっと も小 ちい さいガラパゴスオットセイ でも、成獣 せいじゅう になると体重 たいじゅう 30kg、体長 たいちょう 1.2mほどとなる。
最 もっと も大 おお きいミナミゾウアザラシ のオスでは、体長 たいちょう 4mを超 こ え、体重 たいじゅう は2.2トンにもなる。
すべての種 たね は広義 こうぎ の肉食 にくしょく であり、魚 さかな 、貝 かい 、イカ 、その他 た の海洋 かいよう 生物 せいぶつ を捕食 ほしょく している。
種類 しゅるい 数 すう が少 すく なく(オットセイ (キタオットセイ)もトド も一 いち 属 ぞく 一 いち 種 しゅ )、1種類 しゅるい の個体 こたい 数 すう が飛 と び抜 ぬ けて多 おお い。1種類 しゅるい で十 じゅう 数 すう 万 まん 頭 とう というのが普通 ふつう である(ワモンアザラシ 600万 まん 頭 とう 、カニクイアザラシ 300万 まん 頭 とう など)[16] 。
遊泳 ゆうえい 時 じ の運動 うんどう 様式 ようしき は科 か ごとに異 こと なり、アシカ科 か はおもに前肢 ぜんし 、アザラシ科 か は後肢 あとあし 、セイウチ科 か は四肢 しし を用 もち いて推進 すいしん する[17] 。
以下 いか の分類 ぶんるい は、近年 きんねん の遺伝子 いでんし 解析 かいせき などに基 もと づく[13] [14] 。
伝統 でんとう 的 てき な分類 ぶんるい であり、現在 げんざい ではこの分類 ぶんるい は系統 けいとう を反映 はんえい していないことがわかっている。
以下 いか の2上 うえ 科 か に分 わ けられる[18] 。種 たね 数 すう は、2022年 ねん 時点 じてん のSociety for Marine Mammalogyの種 たね 名 めい リストに従 したが った[19] 。
アザラシ科 か とセイウチ科 か を、アザラシ科 か のアザラシ亜 あ 科 か とセイウチ亜 あ 科 か にすることもある[要 よう 出典 しゅってん ] 。伝統 でんとう 的 てき には、アシカ科 か はアシカ亜 あ 科 か Otariinae とオットセイ亜 あ 科 か Arctocephalinae に分 わ けられていたが、形態 けいたい や分子 ぶんし 系統 けいとう による研究 けんきゅう ではこれらの系統 けいとう 関係 かんけい は支持 しじ されていない[12] 。
化石 かせき 分類 ぶんるい 群 ぐん としては、ステムグループ(基幹 きかん タクサ)であるエナリアルクトス科 か Enaliarctidae 、中新 ちゅうしん 世 よ に生息 せいそく したアシカ上 うえ 科 か のデスマトフォカ科 か Desmatophocidae などが知 し られているが[9] [20] [21] 、ステムグループを鰭 ひれ 脚 あし 形 がた 類 るい Pinnipedimorphaに分 わ けてクラウングループ と区別 くべつ することもある[20] [22] 。祖先 そせん 群 ぐん とされるエナリアルクトスを除 のぞ いた派生 はせい 的 てき な系統 けいとう を鰭 ひれ 脚 あし 型 がた 類 るい Pinnipediformesとする説 せつ や[23] [24] 、ポタモテリウムPotamotherium などの鰭 ひれ 脚 あし 類 るい の姉妹 しまい 群 ぐん と考 かんが えられている四肢 しし が鰭 ひれ 状 じょう ではない絶滅 ぜつめつ 属 ぞく も包括 ほうかつ してPan-Pinnipediaというクレードにまとめる説 せつ もある[25] 。
長 なが いキバがあるのはセイウチ 。
前 ぜん 脚 あし (前 まえ の鰭 ひれ )が発達 はったつ しており、前 ぜん 脚 あし を左右 さゆう 同時 どうじ に動 うご かして泳 およ ぐのはアシカ 。後 こう 脚 あし (後 うし ろの鰭 ひれ )が発達 はったつ しており、腰 こし を曲 ま げながら左右 さゆう の後 のち 脚 あし を交互 こうご に動 うご かして泳 およ ぐのはアザラシ 。(アザラシの方 ほう がより水中 すいちゅう 生活 せいかつ に適応 てきおう した形態 けいたい であり、より効率 こうりつ 的 てき に長 なが い距離 きょり を泳 およ ぐことができる)
前 ぜん 脚 あし で上体 じょうたい を起 お こし、後 こう 脚 あし を前 まえ に向 む け、主 おも に前 ぜん 脚 あし を使 つか って陸上 りくじょう を上手 じょうず に移動 いどう することができるのはアシカ 。前 ぜん 脚 あし で上体 じょうたい を起 お こすことがほとんどできず、後 こう 脚 あし は後方 こうほう に伸 の ばしたままで、陸上 りくじょう では前 ぜん 脚 あし を補助 ほじょ 的 てき に使用 しよう するものの、全身 ぜんしん の蠕動 ぜんどう 運動 うんどう によって這 は って移動 いどう するに近 ちか いのはアザラシ 。
耳 みみ たぶがあるのはアシカ 、耳 みみ の部分 ぶぶん に穴 あな が開 ひら いているだけなのはアザラシ 。
分類 ぶんるい 小史 しょうし (独立 どくりつ 起源 きげん 説 せつ と単一 たんいつ 起源 きげん 説 せつ )[ 編集 へんしゅう ]
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(2023年 ねん 2月 がつ )
鰭 ひれ 脚 あし 類 るい が、陸生 りくせい の肉食 にくしょく 動物 どうぶつ 、食肉 しょくにく 類 るい (ネコ目 め )から、海 うみ に再 さい 適応 てきおう する形 かたち で進化 しんか したグループであることは、疑 うたが いようがない。また、食肉 しょくにく 類 るい 中 ちゅう ではイヌ類 るい (イヌ亜 あ 目 め )に近 ちか く、さらに厳密 げんみつ に言 い えばイタチ類 るい とクマ類 るい を内包 ないほう するグループ(クマ下目 しため )に属 ぞく するのも衆目 しゅうもく の一致 いっち するところであった。
だが、鰭 ひれ 脚 あし 類 るい の分類 ぶんるい については、かつて [いつ? ] さまざまな議論 ぎろん があった。一方 いっぽう では、鰭 ひれ 脚 あし 類 るい に共通 きょうつう の、陸生 りくせい の原種 げんしゅ が存在 そんざい したはずであるとする主張 しゅちょう があり、また他方 たほう では、アシカ類 るい とアザラシ類 るい は起源 きげん の異 こと なるグループであり、両者 りょうしゃ の類似 るいじ は、単 たん に収斂 しゅうれん 進化 しんか によるものである、とする主張 しゅちょう があった。後者 こうしゃ の説 せつ は、具体 ぐたい 的 てき には、セイウチを含 ふく むアシカ類 るい はアンフィキオン科 か (クマ 類 るい に近 きん 縁 えん な絶滅 ぜつめつ グループ)から進化 しんか したものであり、アザラシ類 るい の方 ほう は、これとは独立 どくりつ にイタチ科 か の仲間 なかま から進化 しんか してきたものとする考 かんが え方 かた であった。この説 せつ に従 したが えば、鰭 ひれ 脚 あし 類 るい というグループは、平行 へいこう 進化 しんか をしたために一見 いっけん 似 に ているだけの、本来 ほんらい は互 たが いに無関係 むかんけい な2つの動物 どうぶつ 群 ぐん を含 ふく んでおり、厳密 げんみつ に言 い えば、1つの分類 ぶんるい 群 ぐん とするのは正 ただ しくないことになる。
この独立 どくりつ 起源 きげん 説 せつ は、1980年代 ねんだい 半 なか ばまでは主流 しゅりゅう であったが、その根拠 こんきょ は頭骨 とうこつ や耳 みみ の構造 こうぞう などにおける両者 りょうしゃ の違 ちが いや血清 けっせい 学的 がくてき な研究 けんきゅう にあり、さらに、両 りょう グループの初期 しょき の化石 かせき が、アシカ類 るい は北 きた 大西 おおにし 洋 ひろし 、アザラシ類 るい は北 きた 太平洋 たいへいよう と、異 こと なった地域 ちいき からしか発見 はっけん されていなかったことも、この説 せつ の正 ただ しさを裏 うら づけるように思 おも われた。
しかしその後 ご 、第 だい 1に肢 し の骨格 こっかく の構造 こうぞう の研究 けんきゅう から、第 だい 2に近年 きんねん の分子生物学 ぶんしせいぶつがく 的 てき 研究 けんきゅう 、すなわちミトコンドリアDNA の分析 ぶんせき から、鰭 ひれ 脚 あし 類 るい はアンフィキオン科 か を祖先 そせん とする単一 たんいつ の系統 けいとう である、とする説 せつ が有力 ゆうりょく となった。この説 せつ は、漸 やや 新 しん 世 よ 後期 こうき の地層 ちそう から発見 はっけん された最 もっと も原始 げんし 的 てき な化石 かせき の詳 くわ しい研究 けんきゅう によっても裏 うら づけられた。現在 げんざい では、かつての独立 どくりつ 起源 きげん 説 せつ に替 か わり、この単一 たんいつ 起源 きげん 説 せつ が広 ひろ く受 う け容 い れられている。
2020年 ねん の研究 けんきゅう では、味覚 みかく の退化 たいか に対応 たいおう する偽 にせ 遺伝子 いでんし 化 か がアシカ上 うえ 科 か (アシカ科 か ・セイウチ科 か )とアザラシ科 か で別々 べつべつ に起 お こったことが示唆 しさ された[18] 。この結果 けっか から、鰭 ひれ 脚 あし 類 るい の祖先 そせん は陸上 りくじょう で2系統 けいとう に分 わ かれたあとにそれぞれ独自 どくじ に海 うみ 生 せい に適応 てきおう したとする説 せつ も提唱 ていしょう されている[26] 。
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(2023年 ねん 2月 がつ )
鰭 ひれ 脚 あし 類 るい デスマトフォカ科 か のアロデスムス の骨格 こっかく 標本 ひょうほん 。石川 いしかわ 県 けん 珠洲 すず 市 し 三崎 みさき 町 まち 出土 しゅつど 。国立 こくりつ 科学 かがく 博物館 はくぶつかん の展示 てんじ 。
かつて海 うみ の世界 せかい の生態 せいたい 系 けい には、魚 さかな 竜 りゅう ・首長 しゅちょう 竜 りゅう ・モササウルス科 か などの大型 おおがた 爬虫類 はちゅうるい が生息 せいそく していた。彼 かれ らは陸上 りくじょう の恐竜 きょうりゅう たちとともに約 やく 6600万 まん 年 ねん 前 まえ に絶滅 ぜつめつ したが、それから約 やく 1300万 まん 年 ねん が経 た った始 はじめ 新 しん 世 よ 前期 ぜんき 、再 ふたた び陸上 りくじょう から海 うみ の世界 せかい のニッチ (生態 せいたい 的 てき 地位 ちい )に進出 しんしゅつ した2つの脊椎動物 せきついどうぶつ のグループがあった。1つは肉食 にくしょく 性 せい ないし雑食 ざっしょく 性 せい の先祖 せんぞ をもつクジラ類 るい 、もう1つは草食 そうしょく のカイギュウ類 るい であり、いずれも哺乳類 ほにゅうるい であった[27] 。
クジラ類 るい は原始 げんし 的 てき な偶蹄 ぐうてい 類 るい に起源 きげん を発 はっ するが、彼等 かれら も海 うみ に進出 しんしゅつ した当初 とうしょ は(ちょうど現在 げんざい の鰭 ひれ 脚 あし 類 るい と同 おな じように)沿岸 えんがん にすむ水陸 すいりく 両棲 りょうせい 生物 せいぶつ であった。始 はじめ 新 しん 世 よ 末期 まっき の急激 きゅうげき な気候 きこう 変動 へんどう によってクジラ類 るい のうち原始 げんし 的 てき な水陸 すいりく 両棲 りょうせい の系統 けいとう が絶滅 ぜつめつ し、水中 すいちゅう 生活 せいかつ に特 とく 化 か した系統 けいとう のみが生 い き残 のこ り、彼等 かれら は現在 げんざい のような沖合 おきあ いでの生活 せいかつ に適応 てきおう した。このことにより、再 ふたた び沿岸 えんがん 性 せい の水陸 すいりく 両棲 りょうせい 肉食 にくしょく 動物 どうぶつ というニッチに空白 くうはく が生 しょう じた。始 はじめ 新 しん 世 よ の次 つぎ の地質 ちしつ 時代 じだい である漸 やや 新 しん 世 よ の終 お わりごろになって、そのニッチ に進出 しんしゅつ する形 かたち で進化 しんか したのが鰭 ひれ 脚 あし 類 るい である。鰭 ひれ 脚 あし 類 るい はその後 ご 、ダイナミックな適応 てきおう と進化 しんか を遂 と げたが、クジラ類 るい のように外洋 がいよう で生活 せいかつ する種 たね を生 う み出 だ すに至 いた っていないのは、おそらく外洋 がいよう のニッチがすでにクジラ類 るい によって占有 せんゆう されており、進出 しんしゅつ する余地 よち がなかったからだろう[27] 。
なお、鰭 ひれ 脚 あし 類 るい よりわずかに早 はや い漸 やや 新 しん 世 よ 後期 こうき に、デスモスチルス に代表 だいひょう される束 たば 柱 ばしら 類 るい が海 うみ に進出 しんしゅつ しているが、分布 ぶんぷ 域 いき はテチス海 うみ 周辺 しゅうへん に限 かぎ られており、また中期 ちゅうき 中新 ちゅうしん 世 よ の末 すえ という早期 そうき に絶滅 ぜつめつ した[27] 。
鰭 ひれ 脚 あし 類 るい は、北 きた 太平洋 たいへいよう の北東 ほくとう 側 がわ 、すなわち北 きた アメリカ側 がわ で発生 はっせい したと考 かんが えられる。鰭 ひれ 脚 あし 類 るい の祖先 そせん と考 かんが えられるアンフィキオン類 るい は、始 はじめ 新 しん 世 よ 後期 こうき 以降 いこう 、第 だい 三紀 みき を通 つう じて北半球 きたはんきゅう で繁栄 はんえい した食肉 しょくにく 類 るい のグループである。蹠行性 せい の歩 ある き方 かた や、大型 おおがた で四肢 しし の短 みじか い体形 たいけい はクマに似 に ているが、頭部 とうぶ や歯 は 列 れつ はオオカミ によく似 に ていた。
一方 いっぽう で、アンフィキオン類 るい は鰭 ひれ 脚 あし 類 るい を含 ふく むクマ下目 しため に含 ふく まれないとする説 せつ もある[24] 。
カナダで産出 さんしゅつ したプイジーラ・ダーウィニPuijila darwini はカワウソ類 るい に似 に た半 はん 淡水 たんすい 生 せい の食肉 しょくにく 類 るい であり、四肢 しし は鰭 ひれ 状 じょう ではないが短 みじか く、大型 おおがた の手足 てあし には水 みず かきが発達 はったつ していた[28] 。同様 どうよう にカワウソ類 るい に似 に た一群 いちぐん としてポタモテリウムPotamotherium があり、以前 いぜん はイタチ上 うえ 科 か のパレオムステラ科 か に含 ふく まれていた[12] 。プイジーラやポタモテリウムは現生 げんなま 群 ぐん の直接 ちょくせつ の祖先 そせん 種 しゅ ではないものの[12] 、エナリアルクトス類 るい よりも以前 いぜん に現生 げんなま 群 ぐん との共通 きょうつう 祖先 そせん から分岐 ぶんき した最初 さいしょ 期 き の一群 いちぐん であると考 かんが えられている[24] 。
ゴマフアザラシ
バイカルアザラシ
ワモンアザラシ
カスピカイアザラシ
ゼニガタアザラシ
ゼニガタアザラシ
セイウチ
タイヘイヨウセイウチ
トド
トド
ミナミアフリカオットセイ
ミナミアメリカオットセイ
カリフォルニアアシカ
カリフォルニアアシカ
絶滅 ぜつめつ 種 しゅ ニホンアシカ剥製 はくせい
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