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アーマライト (英 えい : ArmaLite )は、元々 もともと 航空機 こうくうき メーカーのフェアチャイルド の銃器 じゅうき 開発 かいはつ 部門 ぶもん であり、20世紀 せいき の小 しょう 火器 かき 史 し において最 もっと も大 おお きな影響 えいきょう を与 あた えた企業 きぎょう の一 ひと つに数 かぞ えられている。[誰 だれ によって? ]
1954年 ねん 10月 がつ 1日 にち に創業 そうぎょう したアーマライトは現在 げんざい 世界 せかい で使用 しよう されているM16 やM4 等 ひとし の多 おお くの歩兵 ほへい 用 よう ライフル銃 じゅう の礎 いしずえ を築 きず いた。現在 げんざい アーマライトはイリノイ州 しゅう ゲネセオに本拠 ほんきょ を置 お く。
アーマライトは設立 せつりつ 直後 ちょくご に.22口径 こうけい の自衛 じえい 用 よう 火器 かき AR-5 を発表 はっぴょう し、大 おお きな成功 せいこう を収 おさ める。このAR-5はアメリカ空軍 くうぐん にMA-1サバイバルライフルとして制式 せいしき 採用 さいよう された。また民間 みんかん 用 よう の自衛 じえい 火器 かき として.22口径 こうけい (.22LR弾 だん を使用 しよう )のAR-7 を開発 かいはつ する。セミオートマチックのAR-7の大 おお きな特徴 とくちょう は、銃 じゅう を分解 ぶんかい した後 のち パーツをストックにしまうことができる点 てん である。更 さら に銃 じゅう 本体 ほんたい は合金 ごうきん 製 せい でありながら、ストックはプラスチック 製 せい であり、組 く み立 た てた状態 じょうたい であっても、ストック内 ない に部品 ぶひん を収納 しゅうのう した状態 じょうたい であっても水 みず に浮 う かせることができる。1950年 ねん 後半 こうはん に発売 はつばい されて以降 いこう 様々 さまざま な企業 きぎょう によって派生 はせい 型 がた が開発 かいはつ ・製造 せいぞう され、現在 げんざい もAR-7は人気 にんき を博 はく しておりその製造 せいぞう にはヘンリー・リピーティングアームズ が従事 じゅうじ している。
アーマライトの代表 だいひょう 作 さく AR-10
1954年 ねん に後 ご のM16シリーズの生 う みの親 おや であるユージン・ストーナー がアーマライトの技術 ぎじゅつ 責任 せきにん 者 しゃ に任命 にんめい される。ストーナーは第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 中 なか 海兵 かいへい 隊 たい 員 いん であり、銃 じゅう 器 うつわ に精通 せいつう していた。彼 かれ は7.62mm口径 こうけい のAR-10 を開発 かいはつ し、1955年 ねん にM1ガーランド の後継 こうけい 銃 じゅう の選定 せんてい を行 おこな っていたアメリカ軍 ぐん に候補 こうほ としてトライアルに参加 さんか させた。トライアルではM1ガーランドの発展 はってん 版 ばん であるM14 、FN 社 しゃ によるFN FAL (T48 )とAR-10による三 み つ巴 どもえ の争 あらそ いとなった。しかしAR-10はストーナーの反対 はんたい を会社 かいしゃ 上層 じょうそう 部 ぶ が押 お し切 き って採用 さいよう されたアルミ合金 ごうきん 製 せい 銃身 じゅうしん の耐久 たいきゅう 性 せい 不足 ふそく からトライアルから落第 らくだい してしまう。なおこのトライアルではFN FALも落選 らくせん し、一部 いちぶ では最初 さいしょ からM14が制式 せいしき 採用 さいよう されることが決定 けってい していたのではないかと言 い われた。
アーマライトはその後 ご AR-10を5.56mm口径 こうけい へ小 しょう 口径 こうけい 化 か させてAR-15 を開発 かいはつ する。これは当時 とうじ 大火 たいか 力 りょく のライフル銃 じゅう よりも小 しょう 口径 こうけい の自衛 じえい 用 よう 火器 かき を装備 そうび する方 ほう が適 てき していた将校 しょうこう 、パイロット、戦闘 せんとう 車両 しゃりょう 運転 うんてん 手 しゅ などに使用 しよう されていたM1カービンとの代替 だいたい を狙 ねら って開発 かいはつ されたものである。後 のち にAR-10とAR-15の製造 せいぞう ライセンスはコルト 社 しゃ に売却 ばいきゃく され、コルトAR-15は法 ほう 執行 しっこう 機関 きかん 向 む けの全 ぜん 自動 じどう 射撃 しゃげき が可能 かのう なモデルと民間 みんかん 向 む け半 はん 自動 じどう モデルを開発 かいはつ し、後 のち に発射 はっしゃ 方式 ほうしき 選択 せんたく 式 しき のAR-15がアメリカ空軍 くうぐん に採用 さいよう された。
M16 はメンテナンス不良 ふりょう の際 さい に実包 じっぽう が薬 くすり 室 しつ に装填 そうてん されず、ボルトが半開 はんびら きのまま装填 そうてん 不良 ふりょう を起 お こすことがあった。そこでM16A1として改良 かいりょう されるにあたって、フォアードアシストノブと呼 よ ばれるボルトを強制 きょうせい 的 てき に前 まえ へ押 お し出 だ す装置 そうち を取 と り付 つ けることと、薬 くすり 室 しつ と銃身 じゅうしん 内 ない にクローム メッキをほどこすことで、信頼 しんらい 性 せい を向上 こうじょう させている。ベトナム戦争 せんそう 中 ちゅう では兵士 へいし はいつでもM16に注油 ちゅうゆ ができるようにヘルメットバンドにガンオイルの小瓶 こびん を挿 さ したり、頻繁 ひんぱん に使用 しよう する必要 ひつよう のあるクリーニングキットをハンドガードにテープで留 と めていたりしたなどと言 い われている。これは頻発 ひんぱつ したジャミングに対処 たいしょ するためであったが、軍 ぐん ではジャミングの原因 げんいん は銃 じゅう のメンテナンス不足 ふそく ではなく、火薬 かやく が不適合 ふてきごう であるからだと考 かんが えた。当時 とうじ は予算 よさん の問題 もんだい から値段 ねだん の安 やす い火薬 かやく が実包 じっぽう に使用 しよう されていた。またこの火薬 かやく の方 ほう が、射撃 しゃげき 速度 そくど が速 はや かった。軍 ぐん の決定 けってい により実包 じっぽう の火薬 かやく が変更 へんこう されたが、それによりAR-15はより頻繁 ひんぱん にクリーニングを要 よう するデリケートな武器 ぶき となり、兵士 へいし 達 たち はM16を「Poodle Shooter」や「Jam A Matic」などと呼 よ んで蔑 さげす んだ(これ以後 いご のM16の歴史 れきし 及 およ び派生 はせい 型 がた に関 かん してはM16 を参照 さんしょう のこと)。
アーマライト初 はつ のショットガン AR-17 を1964年 ねん に製造 せいぞう を開始 かいし している。
AR-18
AR-10とAR-15の製造 せいぞう ライセンスをコルトに売却 ばいきゃく したアーマライトには主力 しゅりょく 商品 しょうひん が残 のこ っていなかった。1963年 ねん にはコルトの持 も つライセンスに違反 いはん しない、新 あたら しいガスシステムを持 も つAR-15の"発展 はってん 型 がた "であるAR-18 を開発 かいはつ した。AR-18のレシーバーは製造 せいぞう の安易 あんい なスチールプレス製 せい であり、優 すぐ れた軍用 ぐんよう ライフルであったが、大 おお きな販売 はんばい 契約 けいやく を結 むす ぶことはなかった。AR-18はアイルランド共和軍 あいるらんどきょうわぐん (IRA) に採用 さいよう され、「未亡人 みぼうじん 製造 せいぞう 機 き (widowmaker )」というあだ名 な をつけられた。現在 げんざい イギリスで制式 せいしき 採用 さいよう ライフル銃 じゅう となっているL85 はXL64 を基 もと にして開発 かいはつ されているが、このブルパップ式 しき のXL64はアーマライトAR-18のブルパップ改造 かいぞう 型 がた が基 もと になっている。またシンガポールのSAR-80 やドイツのG36 もAR-18の機構 きこう を踏襲 とうしゅう している。
アーマライトはその短 みじか い歴史 れきし の中 なか で多 おお くの経営 けいえい 者 しゃ の手 て を渡 わた り歩 ある いていき、1995年 ねん にイーグルアームズ に買収 ばいしゅう された。今日 きょう ではアーマライトはAR-15やAR-10の派生 はせい 型 がた を積極 せっきょく 的 てき に開発 かいはつ 販売 はんばい する他 ほか 、12.7x99mm NATO弾 だん を使用 しよう する大 だい 口径 こうけい スナイパーライフル なども開発 かいはつ している。またAR-24やAR-26といった拳銃 けんじゅう の開発 かいはつ にも手 て をだしている。
現在 げんざい アーマライトはスプリングフィールド やロックリバーアームズ といったイリノイ州 しゅう に本拠 ほんきょ を置 お く銃器 じゅうき メーカーと協力 きょうりょく してイリノイ州 しゅう で提案 ていあん されているアサルトウェポン(攻撃 こうげき 武器 ぶき )禁止 きんし 法 ほう に強 つよ く反対 はんたい している。