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エゾノリュウキンカ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
エゾノリュウキンカ
分類ぶんるい
さかい : 植物しょくぶつかい Plantae
もん : 被子植物ひししょくぶつもん Magnoliophyta
つな : そう子葉しよう植物しょくぶつつな Magnoliopsida
: キンポウゲ Ranunculales
: キンポウゲ Ranunculaceae
ぞく : リュウキンカぞく Caltha
たね : エゾノリュウキンカ C. fistulosa
学名がくめい
Caltha fistulosa Schipcz. (1921)[1]
シノニム

エゾノリュウキンカ蝦夷えぞ立金たつがねはな[6]学名がくめい: Caltha fistulosa)は、キンポウゲ多年草たねんそうきんえんしゅリュウキンカよりも全体ぜんたい大型おおがた[6]別名べつめいエゾリュウキンカ[1]谷地やちえ、まるフキるので、ぞくに「ヤチブキ」ともばれる。

分布ぶんぷ生育せいいく

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本州ほんしゅう北部ほくぶ東北とうほく地方ちほう以北いほく[6]北海道ほっかいどう樺太からふと千島ちしま朝鮮ちょうせん北部ほくぶ、ウスリーに分布ぶんぷする。寒冷かんれい湿地しっちや、みずながれる谷沢たにさわ小川おがわ沿いなどの水辺みずべなどに自生じせいする[6]北海道ほっかいどうでは外来がいらいしゅであるオランダガラシおな水辺みずべえていることもおおい。

形態けいたい生態せいたい

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多年生たねんせい草本そうほん[6]なが葉柄ようへいがあり、生葉いくは花茎かけいにつくとがある[6]基部きぶがくびれたじんがたで、はばは20センチメートル (cm) ほどあり、えん鋸歯きょしがある[6]

花期かき初夏しょか[6]花茎かけいが80cmほどにびて、さき黄金おうごんしょくはな[6]

食用しょくよう

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くきはな食用しょくようとなり、北海道ほっかいどうでは初夏しょか山菜さんさい代表だいひょうかくといわれる[6]採取さいしゅ時期じきは、東北とうほく地方ちほうが5 - 6がつ北海道ほっかいどうでは6月が適期てっきとされ、できるだけみずながれにえているものをえらび、開花かいかまえわかかぶ茎葉けいようがおいしいとひょうされている[6]。アクはないが苦味にがみがあるのでよくでてみずにさらし、おひたしごまからし酢味噌すみそものなどにする[7]てんぷらいたぶつ味噌汁みそしるにもできる。また、アイヌで「ウフトウリ」ともばれ、アイヌ料理りょうりのラタシケプの材料ざいりょうにもされた。でてみずにさらしてもわずかに苦味にがみのこるが、この独特どくとく苦味にがみがエゾノリュウキンカのあじである[6]きんえんしゅエンコウソウ学名がくめい: Caltha palustris var. enkoso)も食用しょくようになる[7]

キンポウゲ植物しょくぶつ有毒ゆうどくたねおおいが、リュウキンカはそのなか食用しょくようとなる数少かずすくないもののひとつとされる[6]おお食用しょくようとされるのは、とく北海道ほっかいどう群生ぐんせいするエゾノリュウキンカといわれている[6]一方いっぽう佐竹さたけ元吉もとよし監修かんしゅう日本にっぽん有毒ゆうどく植物しょくぶつ』では「生長せいちょうしておおきくなったものは、下痢げりなどの中毒ちゅうどく症状しょうじょうこす」としている[8]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b 米倉よねくら浩司こうじ梶田かじたただし (2003-). “Caltha fistulosa Schipcz. エゾノリュウキンカ(標準ひょうじゅん”. BG Plants 和名わみょう学名がくめいインデックス(YList). 2023ねん5がつ7にち閲覧えつらん
  2. ^ 米倉よねくら浩司こうじ梶田かじたただし (2003-). “Caltha silvestris Vorosch. エゾノリュウキンカ(シノニム)”. BG Plants 和名わみょう学名がくめいインデックス(YList). 2023ねん5がつ7にち閲覧えつらん
  3. ^ 米倉よねくら浩司こうじ梶田かじたただし (2003-). “Caltha palustris L. var. barthei Hance エゾノリュウキンカ(シノニム)”. BG Plants 和名わみょう学名がくめいインデックス(YList). 2023ねん5がつ7にち閲覧えつらん
  4. ^ 米倉よねくら浩司こうじ梶田かじたただし (2003-). “Caltha palustris L. subsp. barthei (Hance) Kitam. エゾノリュウキンカ(シノニム)”. BG Plants 和名わみょう学名がくめいインデックス(YList). 2023ねん5がつ7にち閲覧えつらん
  5. ^ 米倉よねくら浩司こうじ梶田かじたただし (2003-). “Caltha barthei (Hance) Koidz. エゾノリュウキンカ(シノニム)”. BG Plants 和名わみょう学名がくめいインデックス(YList). 2023ねん5がつ7にち閲覧えつらん
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n 高橋たかはし秀男ひでお監修かんしゅう 2003, p. 158.
  7. ^ a b 高橋たかはし秀男ひでお監修かんしゅう 2003, p. 159.
  8. ^ 佐竹さたけ元吉もとよし監修かんしゅう日本にっぽん有毒ゆうどく植物しょくぶつ』(学研がっけん教育きょういく出版しゅっぱん、2012ねん4がつ1にち、39ぺーじISBN 9784054052697

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 高橋たかはし秀男ひでお監修かんしゅう 田中たなかつとむ・松原まつばらけいちょ日本にっぽん山菜さんさい学習研究社がくしゅうけんきゅうしゃ〈フィールドベスト図鑑ずかん13〉、2003ねん4がつ1にち、158 - 159ぺーじISBN 4-05-401881-5