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カラフル・クリーム

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『カラフル・クリーム』
クリームスタジオ・アルバム
リリース
録音ろくおん 1967ねん5がつニューヨーク、アトランティック・スタジオ[1]
ジャンル サイケデリック・ロック, ブルースロック, ハードロック
時間じかん
レーベル イギリスの旗 リアクション・レコード
アメリカ合衆国の旗 アトコ・レコード
プロデュース フェリックス・パパラルディ[1]
クリーム アルバム 年表ねんぴょう
フレッシュ・クリーム
(1966)
カラフル・クリーム
(1967)
クリームの素晴すばらしき世界せかい
(1968)
『カラフル・クリーム』収録しゅうろくシングル
  1. ストレンジ・ブルー / 英雄えいゆうユリシーズ
    リリース: 1967ねん6がつ (1967-06)
  2. サンシャイン・ラヴ
    リリース: 1968ねん1がつ (1968-01)
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専門せんもん評論ひょうろんによるレビュー
レビュー・スコア
出典しゅってん評価ひょうか
Allmusic4.5/5stars[2]
The Rolling Stone Album Guide4/5stars[3]
Sputnikmusic5/5stars[4]

カラフル・クリーム』 (Disraeli Gears) は、イギリスロックバンド、クリームの2まいのアルバム。1967ねん11月にリリースされ[1]、イギリスのアルバムチャート最高さいこう5記録きろくした[5]。またアメリカでははつのヒットとなってかれらにとってのブレークスルーとなり、アルバムチャートでは最高さいこう4記録きろくした[6]オーストラリアでは2週間しゅうかんにわたってアルバムチャートの1記録きろくし、アメリカでは年末ねんまつキャッシュボックスによる1968ねんのNo.1アルバムに選出せんしゅつされた[7]ほんさくからは2まいのシングル、「ストレンジ・ブルー」と「サンシャイン・ラヴ」がリリースされた。

アルバムタイトルはマラプロピズムもとづく。エリック・クラプトン競技きょうぎよう自転車じてんしゃうことをかんがえていて、ジンジャー・ベイカーとそれについて議論ぎろんしていた。ミック・ターナーというローディーが「ディズレーリ・ギアをとどけた」とはなし、「ディレイラー・ギア(変速へんそく)」を19世紀せいきイギリスの首相しゅしょうベンジャミン・ディズレーリ間違まちがったのをおもしろがって、バンドはそれをつぎのアルバムのタイトルに採用さいようした。

11きょく収録しゅうろくのオリジナルアルバムは1998ねんにリマスターがおこなわれ、2004ねんには2まいぐみのデラックス・エディションとしてリリースされた。

1999ねんほんさくグラミーの殿堂でんどうりをたした。

2003ねんほんさくローリング・ストーンの『ローリング・ストーンえらぶオールタイム・ベストアルバム500英語えいごばん』で114にランクされた[8]。また、VH1は2001ねんにオールタイム・グレーテストアルバムの87選出せんしゅつしている。2008ねんにはクラシック・ロック・アワーズを受賞じゅしょうした[9]

背景はいけい

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オリジナルばん

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アルバムは1967ねん5がつマレー・ザ・K"Music in the 5th Dimension"での9かいのコンサートに出演しゅつえんしたのちニューヨークアトランティック・スタジオ録音ろくおんされた。クリームのアメリカでのレーベル、アトコアトランティック・レコード全額ぜんがく出資しゅっし子会社こがいしゃであった[10][11]

セッションのプロデューサーはのちマウンテンのベーシストとなるフェリックス・パパラルディ - つまゲイル・コリンズともに「ストレンジ・ブルー」と「くるしみの世界せかい」を作曲さっきょく - 、エンジニアはトム・ダウド - のちにクラプトンと『いとしのレイラ』『461 オーシャン・ブールヴァード』をプロデュース - であった。アトランティック・レコードのオーナー、アーメット・アーティガンもこのセッションに参加さんかした[12]

ダウドによると、レコーディングは3にちはん終了しゅうりょうしたという。バンドのビザはレコーディングのまさしく最終さいしゅう期限きげん終了しゅうりょうした[13]

11きょく収録しゅうろくのオリジナルアルバムは1998ねんポリグラム・スタジオジョセフ・M・パルマシオによってリマスターがおこなわれた[1]。1998ねんさいリリースではオリジナルのアートワークにともなうボーナスの写真しゃしん封入ふうにゅうされた。

デラックス・エディション

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「カラフル・クリーム デラックス・エディション」は、モノラルばん、ステレオばん、デモ、べつテイクおよびBBCラジオでのセッションがおさめられた。そのなかにはクラプトンがリードボーカルを担当たんとうした「ブルー・コンディション」、「ウイアード・オブ・ハーミストン」「ザ・クリアアウト」のデモ(りょうきょくともジャック・ブルースのソロアルバム『ソングス・フォー・ア・テイラー』ではじめて発表はっぴょうされた)などがふくまれた。

アートワーク

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アートワークはクラプトンがんでいたチェルシーの「ザ・フェアサントリー」におなじくんでいたオーストラリアじん芸術げいじゅつマーティン・シャープ担当たんとうした。シャープはクリームの次回じかいさくクリームの素晴すばらしき世界せかい』のアートワークも担当たんとうし、「英雄えいゆうユリシーズ」、映画えいがななにん無法者むほうもの』のテーマきょく「エニイワン・フォー・テニス」のをクラプトンに提供ていきょうした。アルバムよう写真しゃしんは『イエスタデイ・アンド・トゥデイ』のジャケットなどビートルズ写真しゃしん有名ゆうめいボブ・ウィテカー撮影さつえいした。

フロントカバーはサイケ調ちょうのコラージュで、中央ちゅうおうにアルバムタイトル、そのしたにバンドめい位置いちし、まわりがはなかこまれる。マーティン・シャープはアルバムのサウンドを視覚しかくてきとらえてあらわそうとし、「warm florescent sound」と描写びょうしゃした[14]

ほんさくのカバーアートは編集へんしゅうばんゾーズ・ワー・ザ・デイズ』にも使用しようされた。

楽曲がっきょくスタイル

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「カラフル・クリーム」はかれらのブルースのルーツからとおはなれて、まったくずっしりとしたよりサイケなおと方向ほうこう変化へんかさせた。ほんさくにおけるもっともブルース調ちょうのナンバーは「アウトサイド・ウーマン・ブルース」を改作かいさくした「テイク・イット・バック」であり、これは召集令状しょうしゅうれいじょうてたアメリカじん学生がくせいにインスパイアされたジャック・ブルースによるきょくである[15]。オープニングナンバーの「ストレンジ・ブルー」は12小節しょうせつのブルースきょく「ロウディ・ママ」をベースとし、アルバート・キングふうのギターソロがフィーチャーされる[12]

収録しゅうろくきょく

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オリジナルばん

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Aめん
#タイトル作詞さくし作曲さっきょくリードボーカル時間じかん
1.ストレンジ・ブルー (Strange Brew)」Eric Clapton, Felix Pappalardi, Gail CollinsEric Clapton
2.サンシャイン・ラヴ (Sunshine of Your Love)」Jack Bruce, Pete Brown, ClaptonJack Bruce, Clapton
3.くるしみの世界せかい (World of Pain)」Pappalardi, CollinsClapton, Bruce
4.夜通よどおおどろう (Dance the Night Away)」Bruce, BrownBruce, Clapton1
5.「ブルー・コンディション (Blue Condition)」Ginger BakerGinger Baker
Bめん
#タイトル作詞さくし作曲さっきょくリードボーカル時間じかん
1.英雄えいゆうユリシーズ (Tales of Brave Ulysses)」Clapton, Martin SharpBruce
2.スーラバー (SWLABR)」Bruce, BrownBruce
3.間違まちがいそうだ (We're Going Wrong)」BruceBruce
4.アウトサイド・ウーマン・ブルース (Outside Woman Blues)」Arthur Reynolds, arr. ClaptonClapton
5.「テイク・イット・バック (Take It Back)」Bruce, BrownBruce
6.「マザーズ・ラメント (Mother's Lament)」Traditional, arr. Clapton, Bruce, BakerBaker, Bruce, Clapton2
  1. ^2パートのハーモニー
  2. ^3パートのハーモニー

デラックス・エディション (2004)

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ディスク1 (ステレオ)

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オリジナルばん
トラック 1-11
アウトテイク
  1. ロウディ・ママ (Lawdy Mama) - version 1 3 (Traditional, arr. Clapton) - 2:00
Recorded 3 April 1967 at Atlantic Studios
Recorded by Ahmet Ertegun[12]
  1. ブルー・コンディション (Blue Condition) - alternate version (Baker) - 3:13
Eric Clapton vocal, previously unreleased
デモ 3
  1. 間違まちがいそうだ (We're Going Wrong) (Bruce) - 3:49
  2. ヘイ・ナウ・プリンセス (Hey Now, Princess) (Bruce, Brown) - 3:31
  3. スーラバー (SWLABR) (Bruce, Brown) - 4:30
  4. ウイアード・オブ・ハーミストン (Weird of Hermiston) (Bruce, Brown) - 3:12
  5. ザ・クリアアウト (The Clearout) (Bruce, Brown) - 3:58
Recorded 15 March 1967 at Ryemuse Studios, London

ディスク2 (モノラル)

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オリジナルばんおよびアウトテイク
トラック 1-13
BBCセッションズ 4
  1. ストレンジ・ブルー (Strange Brew) (Clapton, Pappalardi, Collins) - 3:00
  2. 英雄えいゆうユリシーズ (Tales of Brave Ulysses) (Clapton, Sharp) - 2:55
  3. 間違まちがいそうだ (We're Going Wrong) (Bruce) - 3:25
Recorded 30 May 1967, broadcast 3 June on BBC Light Programme
  1. わるほしした (Born Under a Bad Sign) (Booker T. Jones, William Bell) - 3:03
  2. アウトサイド・ウーマン・ブルース (Outside Woman Blues) (Reynolds) - 3:18
  3. テイク・イット・バック (Take It Back) (Bruce, Brown) - 2:17
Recorded 24 October 1967, broadcast 29 October on BBC Radio 1
  1. 政治せいじ (Politician) (Bruce, Brown) - 3:59
  2. スーラバー (SWLABR) (Bruce, Brown) - 2:32
  3. ステッピン・アウト (Steppin' Out) (James Bracken) - 3:37
Recorded 9 January 1968, broadcast 14 January on BBC Radio 1
  1. ^ゾーズ・ワー・ザ・デイズ』(ボックスセット)で発表はっぴょうみ。
  2. ^BBCライヴ』で発表はっぴょうみ。

パーソネル

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クリーム

制作せいさく

チャート

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アルバム

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チャート (1967) 最高さいこう
フィンランド (Finnish Albums Chart) 1
UK (Top 40 Albums)[5] 5
ノルウェー (Top 40 Albums)[16] 16
チャート (1968) 最高さいこう
US Billboard 200[6] 4
US Cash Box Top 100 Pop Albums Year-End Chart[7] 1
オーストラリア Australian Albums Chart (Kent Music Report) 1
カナダ (RPM Top 50 Albums)[17] 10
チャート (2010) 最高さいこう
ギリシャ (Top 50 Albums)[18] 29

シングル

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とし シングル 順位じゅんい
Billboard Hot 100 UK Top 40[5]
1967ねん6がつ "ストレンジ・ブルー"/"英雄えいゆうユリシーズ" - 17
1967ねん10がつ "サンシャイン・ラヴ"/"スーラバー" 5 25

認証にんしょう

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RIAAによる認証にんしょう[19]

認証にんしょう団体だんたい レベル 日付ひづけ
RIAA - USA ゴールド 1968ねん5がつ22にち
RIAA - USA プラチナ 1993ねん10がつ11にち

リリース年月日ねんがっぴ

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地域ちいき 日付ひづけ レーベル フォーマット カタログ番号ばんごう
イギリス 1967ねん11月 リアクション・レコード モノラル LP 593 003
ステレオ LP 594 003
アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく 1967ねん11月 アトコ・レコード モノラル LP 33-232
ステレオ LP SD 33-232
ドイツ 1967ねん11月 ポリドール・レコード ステレオ LP 184 105
日本にっぽん 1968ねん5がつ ポリドール・レコード ステレオ LP MP-1390
アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく 1977ねん RSOレコード LP RS 1-3010
アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく 1986ねん ポリドール・レコード CD 823 636-2
アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく 2004ねん ポリドール・レコード/クロニクルズ デラックス・エディション CD B0003331-02
イギリス 2004ねん ポリドール・レコード デラックス・エディション CD 0602498193129

参照さんしょう

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  1. ^ a b c d e Disraeli Gears (CD liner). Cream. USA: Polydor Records. 1967. p. 2. 31453 1811-2。
  2. ^ a b Stephen Thomas Erlewine. “Disraeli Gears - Cream (Review)”. Allmusic. Rovi Corporation. 2010ねん11月7にち閲覧えつらん
  3. ^ Cream album guide
  4. ^ Sputnikmusic review
  5. ^ a b c UK Top 40 Hit Database”. everyHit.com. 2014ねん11月1にち閲覧えつらん Search "Cream" in Name of Artist
  6. ^ a b Cream - Billboard Albums”. Allmusic. Rovi Corporation. 2010ねん11月7にち閲覧えつらん
  7. ^ a b Cash Box Top 100 Pop Albums of 1968.
  8. ^ The RS 500 Greatest Albums of All Time”. Rolling Stone Magazine (2003ねん11月18にち). 2009ねん3がつ19にち閲覧えつらん
  9. ^ http://www.classicrockmagazine.com/news/the_dirt/classic_rock_roll_of_honour/
  10. ^ "First US show for Cream and The Who that most fans don't know about." Songheads. 1 August 2009.
  11. ^ "Eric Clapton Interview," - YouTube HOEPLA Television Show, VPRO Television, The Netherlands, 28 July 1967.
  12. ^ a b c Clapton: The Autobiography by Eric Clapton
  13. ^ http://mixonline.com/mag/audio_creams_sunshine_love/index.html
  14. ^ Platt, John (1998). Cream-Disraeli Gears : Classic Rock Albums. Schirmer Books. pp. 92-93. ISBN 0-8256-7176-0 
  15. ^ "Cream: Disraeli Gears", Classic Albums on VH1, 3 November 2006
  16. ^ Steffen Hung. “Cream - Disraeli Gears”. norwegiancharts.com. 2011ねん8がつ8にち閲覧えつらん
  17. ^ Item Display - RPM - Library and Archives Canada”. Collectionscanada.gc.ca. 2011ねん8がつ8にち閲覧えつらん
  18. ^ Steffen Hung. “Cream - Disraeli Gears”. greekcharts.com. 2011ねん8がつ8にち閲覧えつらん
  19. ^ Type in "Cream" under "Artist".
  • Cream, Disraeli Gears (1967)
  • Cream, Disraeli Gears - Deluxe Edition (2004)

外部がいぶリンク

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先代せんだい
ボブ・ディランジョン・ウェズリー・ハーディング
オーストラリアン・ケント・ミュージック・レポート ナンバー1アルバム
1968ねん3がつ30にち - 1968ねん4がつ12にち
次代じだい
フランシス・レイおとこおんな (サウンドトラック)