クレイジー・フォー・ユー

『クレイジー・フォー・ユー』（Crazy for You）は、過去かこのミュージカル作品さくひん『Girl Crazy』を基もとにした1992年ねん製作せいさくのタップダンス・ミュージカル・コメディ。ジョージ・ガーシュウィンの楽曲がっきょくにスーザン・ストローマンが振ふり付つけをしている。最優秀さいゆうしゅう作品さくひん・衣裳いしょう・振付ふりつけの3部門ぶもんでトニー賞しょうを受賞じゅしょうした。

本ほん作品さくひんが誕生たんじょうした時期じきのブロードウェイでは低てい予算よさんの作品さくひんが主流しゅりゅうだったが、『クレイジー・フォー・ユー』の製作せいさく費ひは750万まんドルに及および、制作せいさく費ひが巨大きょだいであったことも話題わだいとなった。

あらすじ

舞台ぶたいは1930年代ねんだいのニューヨーク。銀行ぎんこうの跡取あととり息子むすこのボビーは母親ははおやの命令めいれいで、砂漠さばくの町まちの劇場げきじょうを差さし押おさえに行いくが、そこで出会であった娘むすめポリーに一目惚ひとめぼれする。ところが彼女かのじょは、差さし押おさえる劇場げきじょうのオーナーの娘むすめであり、あっけなく振ふられてしまった。 そこで彼かれは大物おおものプロデューサーのザングラーになりすまし、町まちの人ひとたちと協力きょうりょくしてショーを成功せいこうさせて劇場げきじょうを救すくい、ポリーを振ふり向むかせようとする作戦さくせんに出でるが、ポリーはボビーが化ばけたザングラーに夢中むちゅうになってしまう。さらにそこへ本物ほんもののザングラーが現あらわれる。

ミュージカル・ナンバー

第だい1幕まく

• Overture
• K-ra-zy for You
• I Can't Be Bothered Now
• Bidin' My Time
• Things Are Looking Up
• Could You Use Me
• Shall We Dance?
• Entrance to Nevada
• Someone to Watch Over Me
• Slap That Bass
• Embraceable You
• Tonight's the Night
• I Got Rhythm

第だい2幕まく

• Entr'acte
• The Real American Folk Song Is a Rag
• What Causes That?
• Naughty Baby
• Stiff Upper Lip
• They Can't Take That Away from Me
• But Not For Me
• New York Interlude (Concerto in F)
• Nice Work If You Can Get It
• Bidin' My Time (French Reprise)
• Things Are Looking Up (Reprise)
• Finale

スタッフ

• プロデューサー： ロジャー・ホーチョウ、エリザベス・ウィリアムズ
• 作詞さくし・作曲さっきょく： ジョージ・ガーシュウィン、アイラ・ガーシュウィン
• 台本だいほん： ケン・ルドウィッグ
• 振付ふりつけ： スーザン・ストローマン
• 演出えんしゅつ： マイク・オクレント
• 音楽おんがく監督かんとく： ポール・ジェミニャーニ
• 装置そうちデザイン： ロビン・ワグナー
• 衣裳いしょうデザイン： ウィリアム・アイヴィー・ロング
• 照明しょうめいデザイン： ポール・ガロ

オリジナル・ブロードウェイ版ばん

1992年ねん2月がつ19日にちに開演かいえん。1996年ねん1月がつ7日にちに千秋楽せんしゅうらくを迎むかえた。

• ボビー・チャイルド - ハリー・グローナー
• ポリー・ベイカー - ジョディ・ベンソン

日本にっぽんでの公演こうえん

日本にっぽんでは劇団四季げきだんしきにより東京とうきょう都とで1993年ねんに初演しょえんされた。

日本にっぽんでのスタッフ

通常つうじょう四季しきのミュージカルは、代表だいひょうの浅利あさり慶太けいたや劇団げきだん文芸ぶんげい部ぶが訳詞やくしをつけるが、本ほん作さくはガーシュウィン愛好あいこう者しゃであるイラストレーター・和田わだ誠まことに一部いちぶ委嘱いしょくした。オリジナルでふんだんに使つかわれている韻いんの世界せかいを損そこなうことなく、独自どくじの歌詞かしを作つくり出だした。

• 日本語にほんご訳やく：和田わだ誠まこと、高橋たかはし由美子ゆみこ
• 日本語にほんご台詞せりふ：高橋たかはし由美子ゆみこ
• 日本語にほんご版ばん演出えんしゅつ：浅利あさり慶太けいた
• 演出えんしゅつ・振付ふりつけ：古澤ふるさわ勇いさむ（スーパーバイザー）
• 美術びじゅつ：土屋つちや茂昭しげあき（スーパーバイザー）
• 照明しょうめい：沢田さわだ祐二ゆうじ（スーパーバイザー）
• 音楽おんがく進行しんこう：鎮守ちんじゅめぐみ

演奏えんそう

• オーケストラ指揮しき：上垣うえがき聡さとし、新井あらい義輝よしてる

他た劇団四季げきだんしき芸術げいじゅつ部ぶの者もの

日本にっぽんでのキャスト

• ボビー・チャイルド - 加藤かとう敬二けいじ・荒川あらかわ務つとむ・田邊たなべ真しん也・松島まつしま勇気ゆうき・萩原はぎはら隆たかし匡ただし・斎藤さいとう洋一郎よういちろう
• ポリー・ベーカー - 保坂ほさか知寿ちず・山崎やまざき佳美よしみ・志村しむら幸美ゆきみ・濱田はまだめぐみ・石川いしかわちひろ・樋口ひぐち麻美あさみ・木村きむら花代はなよ・石塚いしづか智子さとこ・秋あき夢子ゆめこ・宮田みやた愛あい・岡村おかむら美よし南みなみ・町まち真理子まりこ・相原あいはら萌もえ

日本にっぽんでの公演こうえん記録きろく

• 1994年ねん5月がつ26日にち - 大阪おおさか, 近鉄きんてつ劇場げきじょう　再演さいえん
• 1997年ねん6月がつ26日にち - 大阪おおさか, MBS劇場げきじょう
• 2005年ねん11月5日にち - 神奈川かながわ, 全国ぜんこく公演こうえんスタート
• 2006年ねん1月がつ31日にち - 和歌山わかやま, 全国ぜんこく公演こうえん千秋楽せんしゅうらく
• 2006年ねん2月がつ17日にち - 東京とうきょう, 東京とうきょう公演こうえん初日しょにち（JR東日本ひがしにっぽんアートセンター四季しき劇場げきじょう［秋あき］）
• 2006年ねん7月がつ9日にち - 東京とうきょう, 東京とうきょう公演こうえん千秋楽せんしゅうらく
• 2006年ねん10月がつ21日にち - 京都きょうと, 京都きょうと公演こうえん初日しょにち（京都きょうと劇場げきじょう）
• 2010年ねん2月がつ6日にち -　東京とうきょう、四季しき劇場げきじょう[秋あき]
• 2010年ねん4月がつ1日にち -　福岡ふくおか、福岡ふくおかシティ劇場げきじょう
• 2010年ねん7月がつ30日にち -　京都きょうと、京都きょうと劇場げきじょう
• 2023年ねん4月がつ～7月がつ -　神奈川かながわ,再演さいえん
• 2023年ねん8月がつ26日にち -　全国ぜんこく公演こうえん

2000年ねんの福岡ふくおか公演こうえん

2000年ねんの劇団四季げきだんしき福岡ふくおか公演こうえんでは、公演こうえん期間きかんの途中とちゅうより平日へいじつの公演こうえん時じに、役者やくしゃによるパフォーマンスが開演かいえん前まえのロビーで行おこなわれた。本ほん公演こうえんの前まえの福岡ふくおかシティ劇場げきじょうにおける公演こうえん、『夢ゆめから醒さめた夢ゆめ』のロビーパフォーマンスが好評こうひょうだったこと、また、本ほん公演こうえんの集客しゅうきゃく率りつがいま一ひとつだったこと、さらに福岡ふくおかシティ劇場げきじょうが構造こうぞう的てきにパフォーマンスをする広ひろさの余裕よゆうがあったこと、などが影響えいきょうを与あたえたと思おもわれる。このパフォーマンスの開催かいさい中ちゅうは、開演かいえんの直前ちょくぜんまで時間じかんの許ゆるす限かぎり、ファンからのサインの求もとめに出演しゅつえん者しゃは応おうじていた。パフォーマンスの種類しゅるいは、役者やくしゃが劇げき中ちゅうの登場とうじょう人物じんぶつとしてロビーを散歩さんぽする、喫茶きっさコーナーにて休憩きゅうけいをとる（アイリーン、エベレット）、また入場にゅうじょう時じに挨拶あいさつをする（ザングラー）、ロビーの一角いっかくでダンスを披露ひろうする、など。