コスプレ系けい飲食いんしょく店てん

コスプレ系けい飲食いんしょく店てん（コスプレけいいんしょくてん）とは、漫画まんがやアニメを中心ちゅうしんとしたサブカルチャー、とりわけおたく文化ぶんかを取とり入いれ、店員てんいんがコスプレをして接客せっきゃくを行おこなう飲食いんしょく店てんである。

概要がいよう

女性じょせい店員てんいんがメイドのコスプレを行おこなって接客せっきゃくする喫茶店きっさてんを特とくにメイド喫茶きっさ、メイド喫茶きっさにガールズバー、キャバクラの要素ようそを含ふくめたものをメイドカフェと呼よび、男性だんせい店員てんいんが執事しつじのコスプレをして接客せっきゃくする飲食いんしょく店てんを執事しつじ喫茶きっさ、女性じょせい店員てんいんが男装だんそうのコスプレをして接客せっきゃくを行おこなう王子おうじ喫茶きっさやギャルソン喫茶きっさと呼よんでいる。

これらの業態ぎょうたいは店みせに何なにかのコンセプトがあるということが共通きょうつうしており、さらにメイドカフェから始はじまったため、一括いっかつして「コンセプトカフェ」と総称そうしょうするようになった。

店内てんない内装ないそうや制服せいふく、メニューなどにある特定とくていのテーマを打うちだして営業えいぎょうする飲食いんしょく店てんであり、メイドカフェはその一いち形態けいたいにくくられることになった。

コスプレ系けい飲食いんしょく店てんは全国ぜんこく各地かくちに広ひろまり、一般いっぱんにも広ひろく認知にんちされている。因ちなみに店舗てんぽのほとんどは東京とうきょう都とや大阪おおさか府ふなどの都市とし部ぶに集中しゅうちゅうしている。2021年ねん現在げんざい、秋葉原あきはばら地区ちくには約やく200店てんほどのコンカフェがあるとされる。

発生はっせい当時とうじのサービスコンセプトとしては、「癒いやし」をテーマにした店舗てんぽや「萌もえ」をテーマにした店舗てんぽなど様々さまざまであり、店員てんいんとのコミュニケーションも魅力みりょくのひとつとなっている。

コスプレ系けい飲食いんしょく店てんのウェイトレスは、漫画まんが、アニメ、ゲームに登場とうじょうするキャラクターが元もととなっている。近年きんねんはアニメやゲームのコスプレやメイド服ふく以外いがいにも巫女ふじょ、シスター、女子高じょしこう生せい、ゴスロリ、アイドル風ふうなど、さまざまなコスチュームを制服せいふくとして採用さいようする店舗てんぽが登場とうじょうしている。

店員てんいんに歌うたや踊おどりをさせ客きゃくを楽たのしませる店舗てんぽも出現しゅつげんした。そこに特とく化かしてアイドル志望しぼうの人間にんげんを店員てんいんにし、地下ちかアイドルとしてデビューをさせプロデュース業ぎょうと兼務けんむをする店舗てんぽも現あらわれている。

近年きんねんでは店舗てんぽの増加ぞうかによる競争きょうそうの激化げきかや客きゃく単価たんか増加ぞうか目的もくてき、おたくブームをあてにした夜よるの飲食いんしょく業ぎょうの参入さんにゅうが相次あいつぎ、喫茶店きっさてん形式けいしきではなくアルコールを提供ていきょうする居酒屋いざかや、バー、キャバクラ、ガールズバー、またマッサージを行おこなうリフレ店みせの形態けいたいを取とる店舗てんぽが増ふえてきており、現在げんざいではこの業態ぎょうたいが主流しゅりゅうとなっている。

このような理由りゆうにより経営けいえい者しゃや客層きゃくそうもおたく層そうから一般いっぱん層そうに広ひろがったため、「癒いやし」や「萌もえ」よりもわかりやすい「コミュニケーション」がクローズアップ、さらにそこにサービスを集中しゅうちゅうする店舗てんぽも現あらわれた。

2020年ねん台だい頃ごろから本来ほんらい、「コンセプトカフェ」の略語りゃくごであった「コンカフェ」という言葉ことばが独立どくりつし、意味いみも「コンカフェ」＝「コスプレガールズバー」、「コスプレキャバクラ」などの認識にんしきに変化へんかしている。特とくに男性だんせいがキャストの場合ばあいは「メンズコンカフェ」＝「メンコン」と呼よばれる。

歴史れきし

誕生たんじょう前まえ

コスプレ系けい飲食いんしょく店てんができる以前いぜんにもアンナミラーズなどウェイトレスの制服せいふくに特徴とくちょうがあり、話題わだいとなる飲食いんしょく店てんは存在そんざいしていた。

ウェイトレスの制服せいふくをコンセプトとしたゲームは『ヴァリアブル・ジオ』シリーズ（1993年ねん-）や『Piaキャロットへようこそ!!』シリーズ（1996年ねん-）など、パソコン用ように多数たすう発売はつばいされており、当時とうじのパソコンユーザーから支持しじを得えていた。

1999年ねんには、制服せいふく系けいジャンルオンリー同人どうじん誌し即売そくばい会かい「コスチュームカフェ」が始はじまった。こうした中なか、同人どうじん誌し即売そくばい会かいやコスプレイベントではオタクの理想りそうの具現ぐげん化かとして人気にんきキャラやメイドが接客せっきゃくするカフェの営業えいぎょうがイベント内ないで恒例こうれい化かするようになった。一ひとつは前述ぜんじゅつの「コスチュームカフェ」のイベント内ないで、主催しゅさい者しゃがコスプレ店員てんいんのいるカフェイベントを開催かいさいしたものである。このイベントは好評こうひょうを博はくし、同どうイベント及および姉妹しまいイベントの「帝國ていこくメイド倶楽部くらぶ」で毎回まいかい行おこなわれるようになった。もう一ひとつはキャラクターコンテンツ製作せいさく会社かいしゃ「ブロッコリー」が行おこなった企画きかくである。1998年ねん8月がつに開催かいさいされた「東京とうきょうキャラクターショー」で『Piaキャロットへようこそ!!』の舞台ぶたいであるレストランを模もした喫茶店きっさてんを設置せっち、作中さくちゅうの制服せいふくをまとったウェイトレスが飲食いんしょく物ぶつを販売はんばいした。この企画きかくが成功せいこうを収おさめ、コスプレ系けい飲食いんしょく店てんの下地したじを作つくった。

コスプレ喫茶きっさの誕生たんじょう

東京とうきょうキャラクターショーでの企画きかくの成功せいこうを受うけブロッコリーは、1999年ねん7月がつからゲーマーズスクエア店てんにて「Piaキャロレストラン」を、数すう回かいにわたって期間きかん限定げんていで開店かいてん。2000年ねん5月1日にちには「カフェ・ド・コスパ」として常設じょうせつ運営うんえいを開始かいし、店員てんいんはこれまでのPiaキャロットシリーズだけではなく他ほかの作品さくひんのコスプレも行おこなった。

また2000年ねん2月がつ25日にち、ゲーマーズ旧きゅう本店ほんてんに「ゲーマーズカフェ」を開店かいてん。開店かいてん当初とうしょはデ・ジ・キャラットのコスプレをした店員てんいんがいた他ほか、「GAカフェ」、「朝霧あさぎりの巫女ふじょカフェ」などそれぞれの作品さくひんにちなんだコスプレ喫茶きっさを展開てんかいした（2003年ねん4月がつ6日にちの旧きゅう本店ほんてん閉店へいてんと同時どうじに終了しゅうりょう）。

メイド喫茶きっさの誕生たんじょう

2001年ねん3月、ゲーマーズスクエア店てんの運営うんえい権けんがブロッコリーからコスプレ衣装いしょう製作せいさく会社かいしゃ「コスパ」とその関連かんれん会社かいしゃに委譲いじょうされた。それとともに「カフェ・ド・コスパ」も3月30日にちに「CURE MAID CAFÉ（キュアメイドカフェ）」へとリニューアル、ウェイトレスの制服せいふくをメイド服ふくに統一とういつし、落おち着ついた雰囲気ふんいきのある空間くうかんと「癒いやし」をコンセプトに運営うんえいされることとなる。これが飲食いんしょく店てんとしての「メイド喫茶きっさ（メイドカフェ）」の第だい一いち号ごう店てんと考かんがえられている。

アキバ文化ぶんかがマスメディアに取とり上あげられ一般いっぱんにも広ひろく知しられるようになったのち、さまざまなコスプレ系けい飲食いんしょく店てんが秋葉原あきはばらで急増きゅうぞうする。「CURE MAID CAFÉ」はあくまでウェイトレスがメイドの格好かっこうをした喫茶店きっさてんだったが、2002年ねん7月がつ19日にちに「Mary's（メアリーズ）」として開店かいてんした後のち同年どうねん10月1日にちに現げん店名てんめいに変更へんこうした「Cafe Mai:lish」の登場とうじょうにより、後ごのメイド喫茶きっさ全般ぜんぱんにみられるような「特定とくていのコスプレネームを持もったメイドが在籍ざいせきし、メイドと客きゃくのコミュニケーションの場ばとしても機能きのうする」というような形態けいたいが定着ていちゃくした。

コスプレ居酒屋いざかやと水商売みずしょうばい

2000年ねん8月がつ、神田かんだ駅えき前まえの居酒屋いざかや「蔵ぞう・太平山たいへいざん（くら・たいへいざん）」が毎週まいしゅう日曜にちよう限定げんていでコスプレ居酒屋いざかやを開始かいし、一時いちじは予約よやくなしに入いれ店てんできないほどの人気にんきとなり角川書店かどかわしょてんの「東京とうきょうウォーカー」にも掲載けいさいされた（2012年ねん8月がつ28日にち閉店へいてん）。2001年ねん11月10日にちには、秋葉原あきはばらの近ちかくに個人こじん営業えいぎょうの「ひよこ家か」が開店かいてん、昼間ひるまはメイド喫茶きっさ、夜間やかんはメイド居酒屋いざかやとして営業えいぎょうを行おこなった。

2003年ねん5月3日にちに神田かんだ駅前えきまえにコスプレパブ「MJ+C（エムジェープラスシー、後のちに新橋しんばしに移転いてん、2005年ねん12月13日にち閉店へいてん）」が開店かいてんして以降いこうはコスプレ居酒屋いざかや以外いがいにメイドバー、メイド焼肉やきにく店みせなどが開店かいてんした。コスプレパブやコスプレキャバクラなどはそれ以前いぜんから存在そんざいしていたが、メイド喫茶きっさの増加ぞうかに伴ともない新あらたな開店かいてんが増ふえた。また既存きそんのガールズバーやキャバクラ、風俗ふうぞく店てんの中なかにもこれまで衣装いしょうの一ひとつであったメイド服ふくをデフォルトとする店舗てんぽもあらわれた。

他た地域ちいきへの拡大かくだい

店舗てんぽ数すうの飽和ほうわ、治安ちあん、客層きゃくそうなどの面めんから秋葉原あきはばらを避さけ下町したまちやベッドタウンに開店かいてんする事業じぎょう者しゃがあらわれた。2003年ねん2月がつ14日にちに「Cafe Mai:lish」が吉祥寺きちじょうじに2号ごう店てんを開店かいてん（2004年ねん2月がつ15日にち閉店へいてん）したのをはじめ、首都しゅと圏けんでは池袋いけぶくろ、渋谷しぶや、新宿しんじゅくや中野なかの、横浜よこはまなどターミナル駅えきを持もつ街まちにメイド喫茶きっさが開店かいてんした。池袋いけぶくろ駅えき東口ひがしぐちのサンシャインシティ前まえのいわゆる「乙女おとめロード」には腐女子ふじょし向むけにアレンジした「執事しつじ喫茶きっさ」が並ならび、秋葉原あきはばらとは客層きゃくそうの異ことなる独自どくじの文化ぶんかを形成けいせいしていった。

その後ご、名古屋なごや・大須おおす、札幌さっぽろ、神戸こうべなどが秋葉原あきはばらを追おうように開店かいてんした。また、「Cafe Doll（カフェドール）」の様ように地方ちほうから秋葉原あきはばらに進出しんしゅつした店舗てんぽもあらわれた。

その後ごも2008年ねん12月がつ現在げんざい、札幌さっぽろから沖縄おきなわまで各地かくちに店舗てんぽができており、さらに台湾たいわん・台北たいぺい・香港ほんこん、韓国かんこく・ソウル、タイ・バンコク、シンガポール、カナダ・トロントの各かく市内しないにも常設じょうせつのメイド喫茶きっさが、また中国ちゅうごく・北京ぺきん上海しゃんはいやフランス・パリなどではイベントなどでの期間きかん限定げんてい店舗てんぽが開店かいてんするまでになった。

中国ちゅうごくではアニメや漫画まんが、オンラインゲームを要素ようそとするいわゆる「二に次元じげん産業さんぎょう」はサブカルチャーだったが消費しょうひの主流しゅりゅうへと移うつった。スマートフォンゲーム「陰陽いんよう師し」を開発かいはつしたピザハットと網あみ易えき（NetEase）は、異い業種ぎょうしゅコラボとして「陰陽いんよう師し」のキャラクターに扮ふんしたスタッフが食事しょくじを提供ていきょうするレストランを、北京ぺきんや上海しゃんはいなど1700店舗てんぽに展開てんかいしている。

メイド喫茶きっさから非ひメイド服ふくの喫茶きっさへ

それまで店員てんいんの制服せいふくや店舗てんぽのコンセプトはアニメ・ゲーム系けいのコスプレまたはメイドがメインの状態じょうたいだったが、さらにジャンルは広ひろがっていった。名古屋なごや・大須おおすに「大須おおすの巫女ふじょ茶屋ちゃや（2003年ねん2-11月）」というメイド同様どうようにコスプレの一いちジャンルであり、ゲームでも登場とうじょうする巫女ふじょをコンセプトとした店舗てんぽもあった。また、名古屋なごやには「やすらぎ居酒屋いざかや 月がつ天たかし・がってん」（前身ぜんしんの「飲食いんしょく夜よる神かみ 月がつ天てん（いんしょくやしん がってん）」から店名てんめい変更へんこう）という巫女ふじょが接客せっきゃくする居酒屋いざかやもあらわれた。

また、萌もえ属性ぞくせいの一ひとつである「妹いもうと萌もえ」に着目ちゃくもくした「妹いもうと系けいカフェ NAGOMI（いもうとけいカフェなごみ）」（2012年ねん5月がつ6日にち閉店へいてん）、シスターや教会きょうかいをイメージした「St.GraceCourt（セントグレイスコート）」が秋葉原あきはばらに（2010年ねん10月がつ31日にち閉店へいてん）、店舗てんぽを魔法まほう学校がっこうであるというコンセプトの下したに営業えいぎょうを行おこなう「王立おうりつアフィリア魔法まほう学院がくいん」が池袋いけぶくろが開店かいてん。2008年ねん6月12日にちには秋葉原あきはばらに「巫女ふじょさんかふぇ」が開店かいてん、店舗てんぽ自体じたいが神社じんじゃというコンセプトでイベントスペースも併設へいせつしていた（2009年ねん1月がつ25日にち閉店へいてん）。

池袋いけぶくろには男装だんそうした女性じょせいスタッフによるボーイズラブをコンセプト（実際じっさいは男女だんじょカプ系けいの乙女おとめゲームに近ちかい）に据すえた「B:Lily-rose（リリーローズ）」（閉店へいてん）や男装だんそうコスプレイヤーが接客せっきゃくをする男装だんそうBLコンカフェ星ぼし狼おおかみ、メイドとともに扱あつかわれることがある執事しつじをコンセプトにした「執事しつじ喫茶きっさ Swallowtail」が開店かいてんし、吉祥寺きちじょうじにも2006年ねん6月23日にちに「男装だんそうレイヤーズ Cafe & Bar Prince」（クロス吉祥寺きちじょうじ3F）が開店かいてん（2007年ねん12月31日にち閉店へいてん）して女性じょせい客きゃくを意識いしきした店舗てんぽもあらわれた。

2006年ねん6月がつに渋谷しぶやにスタッフ全員ぜんいんが外国がいこく人じんで、外国がいこく人じん執事しつじが女性じょせい客きゃくをプリンセスとしてもてなすというコンセプトの「外国がいこく人じん執事しつじ喫茶きっさ BUTLERS CAFE」が開店かいてん。日本にっぽん初はつの外国がいこく人じん執事しつじ喫茶きっさであった。

2006年ねん12月には秋葉原あきはばらで初はつの男装だんそうカフェ「男装だんそうCafe＆Bar QUEEN DOLCE」が開店かいてん。ギャルソン服ふくを着きた男装だんそう達たちがシェイカーを振ふり、カウンターからカクテルを提供ていきょうした。

2008年ねん12月に、鷲宮わしみや神社じんじゃの最寄もより駅えきである、埼玉さいたま県けんの鷲宮わしみや駅えきの駅前えきまえに、『らき☆すた』のテーマカフェ、らき☆かふぇがミアグループにより開店かいてん。『らき☆すた』のキャラクターの衣装いしょうを着きた女性じょせいスタッフが給仕きゅうじするコスプレ飲食いんしょく店てんであり、『らき☆すた』好すきが集あつまる店みせとして、アニメ町まちおこしの一いち例れいとして注目ちゅうもくを浴あびた。

業務ぎょうむ内容ないよう

サービス・特典とくてん

詳細しょうさいは「メイド喫茶きっさ#メニュー」を参照さんしょう

ポイントカードの発行はっこうや会員かいいん制せいサービス、店員てんいんとのコミュニケーションがとれるサービスなどがある。なおゲームや一部いちぶのサービスは「萌もえメニュー」、「アミューズメントメニュー」などとして料金りょうきんが発生はっせいすることがある。

飲食いんしょく物ぶつ

メイドがチョコレートで装飾そうしょくしたケーキプレート。2013年ねん4月がつに閉店へいてんした大阪おおさかのメイド喫茶きっさ「めいどりぃむ」にて撮影さつえい。

提供ていきょうされる飲食いんしょく物ぶつは飲食いんしょく店てんで提供ていきょうされるメニューを基本きほんとしているが、以下いかのような特徴とくちょうがある。

• 商品しょうひんに「萌もえ」又またはアニメ・ゲーム世界せかいを想起そうきさせる名前なまえを付つけている。
• デザート系けい（ケーキ、パフェなど）のメニュー。
• 量りょうが少すくない。
• フード系けいではオムライスが前面ぜんめんに出だされ、ケチャップ・ソースなどにより装飾そうしょくを施ほどこす。ソースなどでトッピングを施ほどこし、遊あそび要素ようそを盛もり込こむ。
• 器うつわの盛もり付づけや装飾そうしょくにアニメ、アスキーアートなどのキャラクターを用もちいる。
• 店員てんいんがオリジナルカクテルを持もっている。

上記じょうき以外いがいにも、飲食いんしょく物ぶつの味あじの改善かいぜんや、新規しんき性せいより店舗てんぽのコンセプトや店員てんいんのキャラクター性せいを補強ほきょうするなどの性質せいしつがある。よりも高級こうきゅう志向しこう、グルメ指向しこうを有ゆうする店舗てんぽもあり両極りょうきょく化かの傾向けいこうにある。

コスプレ系けい飲食いんしょく店てんの中なかでも喫茶店きっさてんの場合ばあい、調理ちょうり専せん門もんの店員てんいんを置おかず、メイド（コスプレ店員てんいん）をキッチン担当たんとうとする店舗てんぽとキッチン専任せんにんスタッフが調理ちょうりする店舗てんぽがある。コスプレ喫茶きっさでは料理りょうりが一ひとつのサービス提供ていきょうのツールとして機能きのうしている。キッチンやホールに男装だんそうのギャルソンを配置はいちする店舗てんぽもある。

内装ないそう

店舗てんぽ内ないの装飾そうしょくについては萌もえ絵えのマスコットキャラクターを前面ぜんめんに出だしたり、店舗てんぽの構造こうぞう上じょうから通常つうじょうのオープンカフェのような店舗てんぽやテーマ、世界せかい観かんに基もとづきお屋敷やしき風ふうに装飾そうしょくするなど様々さまざまである。テーブル席せきのみの店舗てんぽと、カウンターとテーブル席せきを併設へいせつしている店舗てんぽがある。

イベント

店舗てんぽが独自どくじにコスチュームに変化へんかを持もたせ集客しゅうきゃくを図はかるイベントや、店舗てんぽ外がいで常連じょうれん客きゃくを集あつめライブや撮影さつえい会かいなどを行おこなうイベントがある。

前者ぜんしゃの例れいとしては季き節ぶしにあわせ衣装いしょうをメイド服ふくから水着みずぎや浴衣ゆかた、人気にんきアニメのコスプレに変かえるなどがある。「Cos-Cha」（2012年ねん10月30日にち閉店へいてん）では2003年ねん12月15日にちに店員てんいんがスクール水着みずぎを着用ちゃくようするイベントを開催かいさいしたところ、570人にん近ちかくの客きゃくが集あつまり待機たいき列れつが公道こうどうにまで伸のび、警察けいさつが出動しゅつどうして騒さわぎになった。

売上うりあげの拡大かくだいのためにインターネットを活用かつようや、マスメディアに登場とうじょうすることは新あらたな客きゃくを獲得かくとくすることに繋つながる。「NAGOMI」では妹いもうと系けいキャラの店員てんいんがツンデレキャラになるというイベントを定期ていき的てきに開催かいさい、TBSの『王様おうさまのブランチ』でもイベントの模様もようが紹介しょうかいされた。

アイドル活動かつどうしている店員てんいんを在籍ざいせきさせる店舗てんぽもある。2007年ねん11月に、歌うたとオタ芸げいを売うりとした「秋葉原あきはばらディアステージ」が台東たいとう区く秋葉原あきはばらにオープンした。同店どうてんでは「ディアガール」と呼よばれるライブアイドルが所属しょぞくし、一いち日にち数すう回かいのステージとお給仕きゅうじを行おこなっている。

飲食いんしょく店てん以外いがいのコスプレ系けい業態ぎょうたい

秋葉原あきはばらを中心ちゅうしんにコスプレ系けい飲食いんしょく店てんとは別べつの形かたちで、コスプレをした店員てんいんを常駐じょうちゅうさせた新あらたな業態ぎょうたいが展開てんかいされている事例じれいもある。漫画まんが専門せんもん古書こしょ店てん「まんだらけ」は、現在げんざいのようなコスプレを主体しゅたいとした店舗てんぽができる以前いぜんから「コスプレ店員てんいん」を常駐じょうちゅうさせていた。

2000年ねんごろから秋葉原あきはばらに店舗てんぽを構かまえるインターネットカフェや漫画まんが喫茶きっさ、ゲームセンターではメイド服ふくを制服せいふくにした、もしくはコスプレをした店員てんいんが常駐じょうちゅうする店みせがでてきている。更さらにリラクゼーションマッサージ（リフレクソロジー）店てん（マッサージ店てん単独たんどくで営業えいぎょうされている店舗てんぽと、メイド喫茶きっさに併設へいせつされている店舗てんぽとがある）やパチンコ店みせ、雀すずめ荘そう、美容びよう室しつ、眼鏡めがね店みせ、カラオケボックスなどにも広ひろがりをみせ、漫画まんが喫茶きっさやゲームセンターでも秋葉原あきはばら以外いがいの地域ちいきにコスプレ店員てんいんを常駐じょうちゅうさせている店舗てんぽもある。

また、秋葉原あきはばらの街まちをメイドやJKが案内あんないするというサービスを行おこなう店舗てんぽも増加ぞうかし、ガイド専せん門もんの無む店舗てんぽ型がたの場合ばあいとカフェやリフレを併設へいせつしサービスのひとつとして行おこなう店舗てんぽがある。手てつなぎ、ハグ、ビンタ、馬乗うまのりといったオプションがある。

2010年ねん12月19日にち、西武鉄道せいぶてつどうで「執事しつじ喫茶きっさ Swallowtail」と「近畿日本きんきにっぽんツーリスト」の主催しゅさいによる「バトラーズエクスプレス」を運行うんこうした。

イベントコンパニオン業ぎょう

一般いっぱん的てきなイベントコンパニオン業態ぎょうたいの範囲はんい内ないに収おさまる、コスプレイヤー専門せんもん又またはコスプレ衣装いしょうを着用ちゃくようしたアニメ関連かんれん企業きぎょう向むけに特とく化かしたイベントコンパニオン派遣はけん企業きぎょうも存在そんざいする。通常つうじょうのコミケ会場かいじょう企業きぎょうブースでのイベントコンパニオンはこれまでモーターショーなどでみかけるモデル体型たいけいのイベントコンパニオン又または企業きぎょう対たいコスプレイヤー個人こじんの直接ちょくせつ契約けいやくによるイベントコンパニオンが主おもであったが、秋葉原あきはばらのメイドカフェ「ミアカフェ」が運営うんえいするコスプレイベントコンパニオン専門せんもん派遣はけん企業きぎょう「ミア・スタッフ」がコスプレイヤーに特とく化かしたイベントコンパニオン派遣はけんサービスを展開てんかいしている。同様どうように、コスパやキャンディフルーツなどのコスプレ衣装いしょうメーカー数すう社しゃが類似るいじのサービスをイベント向むけオーダーメイドコスプレ衣装いしょう納入のうにゅうの一環いっかんとして行おこなっている。

マナーとトラブル

コスプレ系けい飲食いんしょく店てんが一般いっぱんに認知にんちされ多おおくの人ひとが訪おとずれるようになり、さまざまなトラブルもまれに発生はっせいするようになった。各かく店舗てんぽはトラブル防止ぼうしのため、店内てんない掲示けいじやホームページ上じょうなどで注意ちゅういを呼よびかけると同時どうじにシステム面めんの改善かいぜんに尽力じんりょくしている。一部いちぶでは店員てんいんがキスをされる、胸むねや尻しりなど体からだを触さわられるなどマナーの悪わるい客きゃくも存在そんざいした。こうしたトラブルを防止ぼうしするために「当店とうてんはキャバクラではありません」という注意ちゅうい書がきを掲示けいじするメイド喫茶きっさや「当店とうてんは風俗ふうぞく店てんではありません」という注意ちゅうい書がきを掲示けいじするリフレ店てんもある。

コスプレ系けい飲食いんしょく店てんでの窃盗せっとうや強盗ごうとうなどの事件じけんは置おき引びきが年としに数すう件けん報告ほうこくされているだけである。

ほとんどの店舗てんぽが飲食いんしょく物ぶつを除のぞいて、店内てんないの撮影さつえいを禁止きんししている。撮影さつえいする場合ばあいは、メニューやポイント特典とくてんにチェキ撮影さつえいのある店舗てんぽは店みせ側がわのポラロイドカメラによって行おこなう。店内てんないでの無断むだん撮影さつえいが問題もんだいになった例れいとしては、講談社こうだんしゃの女性じょせい誌し「VoCE」による盗ぬすめ撮つまみ行為こういが挙あげられる。また、店みせ外がいでビラ配くばりをしているときの撮影さつえいも禁止きんししている店舗てんぽもある。

店員てんいんに対たいするストーカー行為こういは、店舗てんぽが最もっとも警戒けいかいしている行為こういである。また、メールやラインなどのアドレス交換こうかんは禁止きんししてる。アイドル活動かつどうしている店員てんいんのいる店舗てんぽでは出で待まち、入はいり待まちを禁止きんししている。

2006年ねん10月には秋葉原あきはばらの路上ろじょうでチラシを配くばっていたリフレ店てんのメイドに、男性だんせいが客きゃくを装よそおって店みせに案内あんないさせ店舗てんぽの入居にゅうきょするビルの階段かいだんで猥褻わいせつな行為こういに及およんだものの、メイドが抵抗ていこうしたため犯人はんにんは逃走とうそうし未遂みすいに終おわったという事件じけんもおきている。

過剰かじょうな客引きゃくひきが問題もんだいとなった事例じれいもある。名古屋なごやのコスプレ喫茶きっさ「moexレイヤーズ」（2005年ねん8月がつ-2006年ねん2月がつ）は、JR名古屋なごや駅えきの近ちかくで店員てんいんが警察けいさつの許可きょかを得えずにコスプレ姿すがたで公道こうどうで客引きゃくひき行為こういを行おこない、警察けいさつから行政ぎょうせい指導しどうを受うけている。

業界ぎょうかい団体だんたいとして、2022年ねん1月がつに秋葉原あきはばらコンセプトショップ協会きょうかいが、2022年ねん8月がつに大須おおすコンセプトカフェ協会きょうかいが、2023年ねん6月がつに大阪おおさか日本橋にほんばしコンセプトショップ協会きょうかいが、それぞれ発足ほっそくした。

参考さんこう文献ぶんけん

• 堀田ほった純じゅん司し 著ちょ 『萌もえ萌もえジャパン 2兆ちょう円えん市場いちばの萌もえる構造こうぞう』 講談社こうだんしゃ、2005年ねん、ISBN 978-4063646351
• 三宅みやけ理一りいち 著ちょ 『秋葉原あきはばらは今いま』 芸術げいじゅつ新聞しんぶん社しゃ、2010年ねん、ISBN 978-4875861928

関連かんれん項目こうもく

• 萌もえクィーンコンテスト
• カフェー (風俗ふうぞく営業えいぎょう)
• ブレストラン