サイフォウイルス科か

サイフォウイルス科か
分類ぶんるい
属ぞく
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サイフォウイルス科かまたはシホウイルス科か(Siphoviridae)は、細菌さいきんのみに感染かんせんする2本ほん鎖くさりDNAウイルスの科かである。これらのウイルスは、バクテリオファージとも呼よばれる。この科かの特徴とくちょう的てきな構造こうぞうは、エンベロープのない頭部とうぶと非ひ収縮しゅうしゅく性せいの尾お部ぶである。

ウイルス学がく

この科かのウイルスのビリオンは、正せい二に十じゅう面体めんていのカプシド（多た型かたB1）または長ちょう球たまのカプシド（多た型がたB2）を持もつ。これらのカプシドにはエンベロープがなく、直径ちょっけいは60m程度ていどである。この科かのウイルスのもう1つの特徴とくちょうとして、繊維状せんいじょうで非ひ収縮しゅうしゅく性せいの尾お部ぶがある。

サイフォウイルス科かのゲノムは、2本ほん鎖くさりで直ちょく鎖くさり状じょうである。長ながさは約やく50kbで、約やく70個この遺伝子いでんしを含ふくむ。グアニン/シトシン含量は、約やく52%である。

分類ぶんるい

*P. acnes*からのサイフォウイルス科かの電子でんし顕微鏡けんびきょう写真しゃしん。ファージはネガティブ染色せんしょくされ、透過とうか型がた電子でんし顕微鏡けんびきょうで観測かんそくされた。頭部とうぶは直径ちょっけい約やく55nmで、遺伝いでん物質ぶっしつが詰つまっている。尾お部ぶは150×10nmで、柔軟じゅうなん性せいがあり非ひ収縮しゅうしゅく性せいである。下したの図ずでは、PAD25が細菌さいきんの細胞さいぼう壁かべの破片はへんに付着ふちゃくし、2つのファージが頭部とうぶを失うしなっている。全すべてのファージがその形態けいたいに基もとづいてサイフォウイルス科かに分類ぶんるいされる^[1]。

L5様よう、ラムダ様さま、Phic3una様さま等とうの属ぞくの遺伝子いでんし組織そしきは、これらがラムダ亜あ科かを形成けいせいしていることを示しめしている^[2]。

C2様ようウイルス属ぞくは、扁ひらた円えんの頭部とうぶを持もつ。

以下いかのウイルスは属ぞくに分類ぶんるいされている^[3]。

C2様ようウイルス属ぞく
- ラクトコッカスファージbIL67
- ラクトコッカスファージc2

L5様ようウイルス属ぞく
- マイコバクテリウムファージD29
- マイコバクテリウムファージL5

ラムダ様さまウイルス属ぞく
- 腸ちょう内ない細菌さいきんファージHK022
- 腸ちょう内ない細菌さいきんファージHK97
- 腸ちょう内ない細菌さいきんファージlambda

N15様ようウイルス属ぞく
- 腸ちょう内ない細菌さいきんファージN15

Phic3una様さまウイルス属ぞく
- ストレプトマイセスファージphiC31

Psimuna様さまウイルス属ぞく
- メタノバクテリウムファージpsiM1

Spbeta様さまウイルス属ぞく
- バシラスファージSPbeta

T5様ようウイルス属ぞく
- 腸ちょう内ない細菌さいきんファージT5
- エシェリヒアファージAkfv33
- エシェリヒアファージBf23
- エシェリヒアファージEps7
- エシェリヒアファージH8
- エシェリヒアファージT5
- サルモネラファージSpc35
- ビブリオフ149(IV型がた)

Tuna様さまウイルス属ぞく
- クロノバクターEsp2949-1
- 腸ちょう内ない細菌さいきんファージF20
- 腸ちょう内ない細菌さいきんファージT1
- エシェリヒアファージEb49
- エシェリヒアファージJk06
- エシェリヒアファージRogue1
- エシェリヒアファージRtp
- エシェリヒアファージTls
- シゲラファージShfl1

Yua様さまウイルス属ぞく
- ファージphiJl001
- シュードモナスファージM6
- シュードモナスファージYua

未み分類ぶんるい

上記じょうきのウイルスに加くわえ、サイフォウイルス科かの多おおくのウイルスが属ぞくに割わり当あてられない未み分類ぶんるいとして残のこされている^[4]。このグループには、乳酸菌にゅうさんきん、マイコバクテリウム属ぞく、レンサ球菌きゅうきんやその他たの細菌さいきんに感染かんせんすることが知しられている多おおくのファージを含ふくむ。

出典しゅってん

^ Lood R, Morgelin M, Holmberg A, Rasmussen M, Collin M (2008). “Inducible Siphoviruses in superficial and deep tissue isolates of Propionibacterium acnes”. BMC Microbiol. 8: 139. doi:10.1186/1471-2180-8-139. PMC 2533672. PMID 18702830.
^ Brussow H, Desiere F (2001) Comparative phage genomics and the evolution of Siphoviridae: insights from dairy phages. Mol Microbiol 39(2):213-22.
^ http://www.ncbi.nlm.nih.gov/Taxonomy/Browser/wwwtax.cgi?id=10699 NCBI Taxonomy (Siphoviridae)
^ http://www.ncbi.nlm.nih.gov/Taxonomy/Browser/wwwtax.cgi?mode=Tree&id=196894&lvl=3&lin=f&keep=1&srchmode=1&unlock NCBI Taxonomy (unclassified Siphoviridae)

外部がいぶリンク

Viralzone: Siphoviridae

[pmid18702830-1] Lood R, Morgelin M, Holmberg A, Rasmussen M, Collin M (2008). “Inducible Siphoviruses in superficial and deep tissue isolates of Propionibacterium acnes”. BMC Microbiol. 8: 139. doi:10.1186/1471-2180-8-139. PMC 2533672. PMID 18702830.

[Brussow2001-2] Brussow H, Desiere F (2001) Comparative phage genomics and the evolution of Siphoviridae: insights from dairy phages. Mol Microbiol 39(2):213-22.

[3] ttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/Taxonomy/Browser/wwwtax.cgi?id=10699 NCBI Taxonomy (Siphoviridae)

[4] ttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/Taxonomy/Browser/wwwtax.cgi?mode=Tree&id=196894&lvl=3&lin=f&keep=1&srchmode=1&unlock NCBI Taxonomy (unclassified Siphoviridae)

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