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ジメチル亜鉛あえん

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジメチル亜鉛あえん
Dimethylzinc
識別しきべつ情報じょうほう
CAS登録とうろく番号ばんごう 544-97-8
特性とくせい
化学かがくしき Zn(CH3)2
モル質量しつりょう 95.478 g/mol
外観がいかん 無色むしょく液体えきたい
にお ニンニクさま臭気しゅうき
融点ゆうてん

-29.6℃

沸点ふってん

46℃

みずへの溶解ようかい はげしく反応はんのうする。
溶解ようかい 芳香ほうこうぞく炭化たんか水素すいそ脂肪しぼうぞく飽和ほうわ炭化たんか水素すいそ任意にんい割合わりあい溶解ようかい
危険きけんせい
発火はっかてん 常温じょうおん自然しぜん発火はっか
関連かんれんする物質ぶっしつ
関連かんれん物質ぶっしつ ジエチル亜鉛あえん
特記とっきなき場合ばあい、データは常温じょうおん (25 °C)・つねあつ (100 kPa) におけるものである。

ジメチル亜鉛あえん(ジメチルあえん、えい: dimethylzinc)は化学かがくしきZn(CH3)2あらわされる有機ゆうき亜鉛あえん化合かごうぶつ

性質せいしつ

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亜鉛あえんヨウメチル加熱かねつすることによりられる。

ニンニクよう不快ふかい臭気しゅうきがある。空気くうきちゅう自然しぜん発火はっかする性質せいしつがあり、アルカン溶であることからヘキサン溶液ようえきとして販売はんばいされる。ジエチル亜鉛あえんとともに、有機ゆうき合成ごうせい化学かがくにおいて重要じゅうよう役割やくわりつ。

歴史れきし

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1849ねんフィリップ大学だいがくマールブルクで、エドワード・フランクランドロベルト・ブンゼンによりはじめて合成ごうせいされた。亜鉛あえんとヨウメチルを密閉みっぺい容器ようきない加熱かねつしたが、容器ようき破損はそんした[1]。その実験じっけんしつレベルでは、どう化合かごうぶつ使つかうようになったほか合成ごうせいほうおおきな変化へんかはない。ジメチル亜鉛あえんは、有機ゆうき金属きんぞく化合かごうぶつメチルもとあたえる用途ようと長年ながねん使つかわれてきたが、グリニャール試薬しやく開発かいはつされるとおおくがってわられた。

安全あんぜんせい

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みずとの接触せっしょくにより爆発ばくはつてき反応はんのうし、メタンひとし可燃かねんせい炭化たんか水素すいそしょうじることから日本にっぽん消防しょうぼうほうでは危険きけんぶつだい3るい分類ぶんるいされる。空気くうきれると自然しぜん発火はっかするが活性かっせい気体きたいなかでは安定あんていしており、衝撃しょうげきたいしても安定あんていしている。水生すいせい生物せいぶつたいしては猛毒もうどくである[2]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ E. Frankland (1849). “Notiz über eine neue Reihe organischer Körper, welche Metalle, Phosphor u. s. w. enthalten”. Liebig's Annalen der Chemie und Pharmacie 71 (2): 213–216. doi:10.1002/jlac.18490710206. 
  2. ^ 製品せいひん安全あんぜんデータシート (PDF)宇部興産うべこうさん