スペースポート紀伊きい

スペースポート紀伊きい SPACE PORT Kii
建設けんせつ中ちゅうのスペースポート紀伊きい周辺しゅうへんの空中くうちゅう写真しゃしん。 2019年ねん10月がつ5日にち撮影さつえい。国土こくど交通省こうつうしょう 国土こくど地理ちり院いん 地図ちず・空中くうちゅう写真しゃしん閲覧えつらんサービスの空中くうちゅう写真しゃしんを基もとに作成さくせい
IATA: ? - ICAO: ?
概要がいよう
国くに・地域ちいき	日本にっぽん
所在地しょざいち	和歌山わかやま県けん東牟婁ひがしむろ郡ぐん串本くしもと町まち田原たはら
運営うんえい者しゃ	スペースワン株式会社かぶしきがいしゃ
座標ざひょう	北緯ほくい33度ど33分ふん03秒びょう 東経とうけい135度ど52分ふん47秒びょう
公式こうしきサイト	https://www.space-one.co.jp
地図ちず
スペースポート紀伊きいの位置いち スペースポート紀伊きいの位置いち
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空港くうこうの一覧いちらん

スペースポート紀伊きい（英えい: SPACE PORT Kii）は、和歌山わかやま県けん東牟婁ひがしむろ郡ぐん串本くしもと町まち田原たはら地区ちくの浦神うらがみ半島はんとうに所在しょざいする日本にっぽん初はつの民間みんかん宇宙うちゅう港みなとである。

敷地しきちは隣接りんせつする和歌山わかやま県けん東牟婁ひがしむろ郡ぐん那智勝浦なちかつうら町まち浦神うらがみ地区ちくにまたがる。

スペースポート紀伊きいという名前なまえには「宇宙うちゅうへの扉とびらを開ひらき、宇宙うちゅうと地球ちきゅうを繋つなぐ新あらたなゲートウェイとして鍵かぎ（キー）になるロケット発射はっしゃ場じょう」という意味いみが込こめられている。

概要がいよう

スペースポート紀伊きいは、スペースワン社しゃ運用うんようのもと、小型こがたロケットで人工じんこう衛星えいせいを打うち上あげる商業しょうぎょう宇宙うちゅう輸送ゆそうサービスを提供ていきょうすることを目的もくてきとして建設けんせつされた。

スペースワンはキヤノン電子きやのんでんしとIHIエアロスペース、清水建設しみずけんせつ、日本にっぽん政策せいさく投資とうし銀行ぎんこうの4社しゃが出資しゅっし、設立せつりつした企業きぎょうである。

2023年ねんに初号しょごう機きの打うち上あげ、2020年代ねんだい半なかばには年間ねんかん20機きの打うち上あげが計画けいかくされており、施設しせつ内ないにはロケット打うち上あげ射い点てん、ロケット組立くみたて棟とう、総合そうごう司令塔しれいとうなどがある。また、総合そうごう司令塔しれいとうは国道こくどう42号線ごうせんから望のぞむことができる。

2019年ねん11月19日にちに起工きこうし、株主かぶぬしである清水建設しみずけんせつが施工しこうを担当たんとうした。

射場いば選定せんていの経緯けいい

スペースポート紀伊きいは、国内こくない3ヶ所かしょ目めとなるロケット発射はっしゃ場じょうである。ロケットの打うち上あげは、地球ちきゅうの自転じてんを利用りようするため、赤道あかみちに近ちかい南みなみであるほど引力いんりょくを有効ゆうこう活用かつようできるといわれており、また万まんが一いち、ロケットの打うち上あげが失敗しっぱいしたときに備そなえて、打うち上あげ時じはロケットの大おおきさに比例ひれいして一定いっていの範囲はんい内ないを無人むじんにしなければならないという条件じょうけんがある。JAXAが所有しょゆうする「種子島宇宙たねがしまうちゅうセンター」と「内之浦うちのうら宇宙うちゅう空間くうかん観測かんそく所しょ」が、いずれも鹿児島かごしま県けんにあるのはこの条件じょうけんに合致がっちしてためである。

これまで日本にっぽん国内こくないのロケット発射はっしゃ場じょうがJAXAの2カ所かしょしかなかったのは、民間みんかん企業きぎょうが宇宙うちゅうビジネスに参入さんにゅうするための法ほう整備せいびが進すすんでいなかった上うえに、民間みんかんの打うち上あげ需要じゅようが乏とぼしかったためである。「国内こくないには民間みんかんでロケットを打うち上あげたいというニーズがなく、発射はっしゃ場じょうを増ふやす必要ひつよう性せいがなかった」（スペースワン関係かんけい者しゃ）という。

2018年ねん11月に人工じんこう衛星えいせいや打うち上あげ輸送ゆそうロケットに政府せいふの許可きょかを義務付ぎむづける人工じんこう衛星えいせい等とうの打上うちあげ及および人工じんこう衛星えいせいの管理かんりに関かんする法律ほうりつ（通称つうしょう「宇宙うちゅう活動かつどう法ほう」）が施行しこうされ、企業きぎょうによる宇宙うちゅう活動かつどうのルールが整備せいびされた。小型こがた衛星えいせいの需要じゅようが高たかまってきたため、スペースワンが発射はっしゃ場じょうを建設けんせつし、商業しょうぎょう宇宙うちゅう輸送ゆそうサービス事業じぎょうに参入さんにゅうした。宇宙うちゅう産業さんぎょう界さかいでは、「スペースワンの成功せいこうが、今後こんごの日本にっぽんの宇宙うちゅうビジネスを大おおきく左右さゆうする」（業界ぎょうかい関係かんけい者しゃ）と見みられている。

スペースワンの場合ばあいは、ロケットを製造せいぞうするIHIエアロスペースの工場こうじょうが群馬ぐんま県けん富岡とみおか市しにあるため、陸路りくろでロケットを運はこべる場所ばしょを探さがすという課題かだいもあったが、串本くしもと町まちはこうした条件じょうけんを全すべて満みたす場所ばしょだった。本州ほんしゅう最南端さいなんたんにあるこの地域ちいきが、ロケットを打うち上あげる南みなみや東ひがしに大おおきく開あけており、陸地りくちや島々しまじまがないとの基本きほん的てき条件じょうけんを満みたしていること、そして、地元じもとが協力きょうりょく的てきだったこともスペースポート紀伊きいの誕生たんじょうを後押あとおしした。

ロケット

詳細しょうさいは「カイロス (ロケット)」を参照さんしょう

ロケットは「Kii-based Advanced & Instant ROcket System」の頭文字かしらもじからKAIROS（カイロス）と命名めいめいされた。

• 基本きほん構成こうせい：固体こたい燃料ねんりょう3段式だんしき＋軌道きどう変更へんこう用よう液体えきたいエンジン（PBS）
• 高たかさ：約やく18メートル
• 重量じゅうりょう：約やく23トン
• 人工じんこう衛星えいせい打うち上あげ能力のうりょく（高度こうど500km、太陽たいよう同期どうき軌道きどう〈南方なんぽう打上うちあげ〉）：150kg
• 人工じんこう衛星えいせい打うち上あげ能力のうりょく（高度こうど500km、地球ちきゅう低てい軌道きどう〈東方とうほう打上うちあげ〉）：250kg

カイロスはギリシャ神話しんわに登場とうじょうする「時間じかん」の神様かみさま。同社どうしゃは「世界せかいで最もっとも契約けいやくから最短さいたんで、頻繁ひんぱんにロケットを打うち上あげる」宇宙うちゅう輸送ゆそうサービスを目指めざしていて、「時間じかんを味方みかたに市場いちばを制せいする」との意思いしを示しめしたという。また、カイロスにはギリシャ語ごで「チャンス」の意味いみがあり、好機こうきをとらえて事業じぎょうを成功せいこうに導みちびくという思おもいも込こめた。

関連かんれん項目こうもく

• スペースワン
• ロケット発射はっしゃ場じょうおよび宇宙うちゅう港みなとの一覧いちらん

外部がいぶリンク

• スペースワン 公式こうしきサイト
• スペースポート紀伊きい周辺しゅうへん地域ちいき協議きょうぎ会かいサイト
• ロケット「カイロス」初号しょごう機き打うち上あげ応援おうえんサイト