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ゼンガーII

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ゼンガーII
シュパイアー技術ぎじゅつ博物館はくぶつかん展示てんじされるゼンガーIIの模型もけい
基本きほんデータ
運用うんようこく 西ドイツの旗 西にしドイツ
開発かいはつしゃ MBB
使用しよう期間きかん 開発かいはつ中止ちゅうし
物理ぶつりてき特徴とくちょう
段数だんすう 2だん
全長ぜんちょう 50 m
軌道きどう投入とうにゅう能力のうりょく
てい軌道きどう 5 - 10 トン
400 km
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ゼンガーIISänger II)は、1980年代ねんだい西にしドイツ計画けいかくされていたさい使用しようがた宇宙うちゅう往還おうかん名称めいしょう航空こうくう宇宙うちゅう技術ぎじゅつしゃオイゲン・ゼンガーにちなむ。

概要がいよう

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ゼンガーIIは一種いっしゅ段式だんしき宇宙うちゅう輸送ゆそうであり、無人むじん航空機こうくうきであるだい一段いちだんゆうつばさオービタであるだいだんホーラス」(HORUS、Hypersonic ORbital Upper Stageりゃく)から構成こうせいされ、どちらもさい使用しようできる。全長ぜんちょう50 m、つばさはば25 m、離陸りりくそう重量じゅうりょう500 t以下いか宇宙うちゅうステーションへの交代こうたい要員よういん補給ほきゅう物資ぶっし輸送ゆそうもちいることが計画けいかくされていた。

だいいちだんコンコルドなどの技術ぎじゅつ応用おうようしたごくちょう音速おんそくで、すうターボラムジェットエンジン搭載とうさいし、高度こうど35 kmで最大さいだい速度そくどマッハ6を発揮はっきできるものとして計画けいかくされていた。だいいちだん通常つうじょう航空機こうくうき同様どうよう滑走かっそうから離陸りりくし、高度こうど30 kmで機体きたい上部じょうぶ搭載とうさいしたホーラスをはなしたのち、自動じどう操縦そうじゅう滑走かっそうへと帰投きとうする。

だいだんであるホーラスは、アリアン5ロケットによってげられるエルメス系列けいれつ宇宙うちゅう往還おうかんとして計画けいかくされていたものが、ゼンガーIIに転用てんようされたものである。全備ぜんび重量じゅうりょうは55 t以下いかで、新型しんがた液体えきたい水素すいそロケットエンジン推力すいりょく54 t)を搭載とうさいする。だい一段いちだんとのわせによっててい軌道きどううえまではこべる人員じんいんは12めいペイロードは5 tまでだが、通常つうじょう使つかがたロケットをもちいてげることも可能かのうであり、その場合ばあいは10 t以上いじょうのペイロードを輸送ゆそうできる。だいいちだんからはなされたのちは高度こうど80 kmまで上昇じょうしょうして楕円だえん軌道きどうきん地点ちてん進入しんにゅうし、高度こうど400 kmの遠地点えんちてん到達とうたつしたところで円軌道えんきどう進入しんにゅうするという計画けいかくだった。

経緯けいい

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ホーラスの開発かいはつ計画けいかく1984ねんに、ゼンガーIIの開発かいはつ計画けいかく1986ねん開始かいしされており、2001ねんには実機じっき完成かんせいしてはつ飛行ひこうする予定よていだったが、実現じつげんしていない。計画けいかく全体ぜんたいにかかる費用ひようは1ちょうすうせんおくえんとなる予定よていだった。

なお、ゼンガーII以前いぜんにも1960年代ねんだいに「ゼンガー」というゼンガーIIに類似るいじした段式だんしきゆうつばさ宇宙うちゅう西にしドイツで構想こうそうされており、「ゼンガーII」というはその後継こうけいという意味いみになる。

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 五代ごだいとみぶん世界せかいのロケット』日本工業新聞社にほんこうぎょうしんぶんしゃ、1988ねん、127-129ぺーじISBN 978-4-8191-0590-3 
  • 長友ながとも信人のぶと『FRONTIER TECHNOLOGY SERIES 宇宙うちゅう飛行機ひこうき スペースシャトルをえて』丸善まるぜん、1987ねん、121,122ぺーじISBN 978-4-621-03214-5 

関連かんれん項目こうもく

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