ゼンダ城じょうの虜とりこ

ゼンダ城じょうの虜とりこ The Prisoner of Zenda
著者ちょしゃ	アンソニー・ホープ
訳者やくしゃ	井上いのうえ勇いさむ
発行はっこう日び	初版しょはん1894年ねん
発行はっこう元もと	創つく元もと推理すいり文庫ぶんこで訳書やくしょ
ジャンル	冒険ぼうけん小説しょうせつ
国くに	イギリス
言語げんご	英語えいご
次つぎ作さく	ヘンツォ伯爵はくしゃく
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『ゼンダ城じょうの虜とりこ』（ゼンダじょうのとりこ、The Prisoner of Zenda）は、イギリスの作家さっかアンソニー・ホープの冒険ぼうけん小説しょうせつ。1894年ねんに出版しゅっぱんされた。続編ぞくへんに『ヘンツォ伯爵はくしゃく』。

物語ものがたりに登場とうじょうする架空かくうの国くに・ルリタニア王国おうこくは、米べい英えいにおいては冒険ぼうけんとロマンの王国おうこくの代名詞だいめいしとして広ひろく知しられており、辞書じしょにも載のっている単語たんごとなっている。

あらすじ

ゼンダ城じょうの虜とりこ

「ゼンダ城じょうの虜とりこ」より

19世紀せいき。腕うでは立たつが定職ていしょくにはついていないイギリス青年せいねんルドルフ・ラッセンディル男爵だんしゃくは、駐在ちゅうざい武官ぶかんへの口利くちききをしてもらい、赴任ふにん先さきが決きまるまでの間あいだ、中央ちゅうおうヨーロッパにあるルリタニア王国おうこくの戴冠たいかん式しきを見物けんぶつに行いくことにする。ルリタニアでは先王せんおうの死去しきょ以来いらい、前妻ぜんさいの嫡子ちゃくしであまり人望じんぼうの無ない赤毛あかげのルドルフ王子おうじと、後妻ごさいの産うんだ弟おとうと、黒髪くろかみのストレルサウ大公たいこうミヒャエルのどちらが王位おういにふさわしいかでもめていたのだが、ついにルドルフ王子おうじが新しん王おうルドルフ5世せいとして即位そくいすることになったという。

パリを経由けいゆしてルリタニアに入はいったルドルフ・ラッセンディルは、国境こっきょう近ちかくの町まちゼンダにある古城こじょうで、自分じぶんと瓜ふり二ふたつの国王こくおうルドルフ5世せいその人ひとと出会であう。事ことの発端ほったんは150年ねんほど前まえ。ラッセンディルの先祖せんぞの女性じょせいと、国王こくおうの先祖せんぞとの恋愛れんあい騒動そうどうがあり、その結果けっかラッセンディル家かにはルリタニア王室おうしつエルフバーグ家かの血ちが流ながれていたのだった。その夜よる、ルドルフは国王こくおうのささやかな酒宴しゅえんに招まねかれ、二人ふたりは飲のみ明あかし、語かたり合あう。

翌朝よくあさ、ミヒャエルの陰謀いんぼうからワインに毒物どくぶつを盛もられたらしく国王こくおうは昏睡こんすい状態じょうたいに陥おちいる。戴冠たいかん式しきは明日あしたに迫せまっているなか、国王こくおうの側近そっきんサプト大佐たいさとフリッツは、ラッセンディルを替かえ玉だまに仕立したてることを決定けっていする。ルドルフは首都しゅとストレルサウへ鉄道てつどうで戻もどり、パレード、そして戴冠たいかん式しきでの代役だいやくを務つとめる。国王こくおう派はの新しん市街しがいとミヒャエル派はの旧きゅう市街しがいの様子ようすを目まの当あたりにしたり、国民こくみんからの人気にんきが高たかいエルフバーグ家かのフラビア姫ひめと出会であう。ミヒャエルを除のぞき、代役だいやくであることは悟さとられず、ルドルフはフリッツらとともに、国王こくおうを迎むかえに行いく。しかし国王こくおうはすでにミヒャエルとその手下てした「6人組にんぐみ」に捕とらえられ、ゼンダ城じょうの虜とりことして監禁かんきんされていた。サプトは、ミヒャエルは替かえ玉だまであることを証明しょうめいするため、偽にせ王おうルドルフが健在けんざいである限かぎり、真しん王おうルドルフ5世せいの命いのちを奪うばわないはずだと考かんがえ、ルドルフに代役だいやくを続行ぞっこうさせる。

サプトは「ルドルフ5世せい」の地位ちいを盤石ばんじゃくにするため、フラビア姫ひめとの結婚けっこんを勧すすめる。ルドルフは後うしろめたさを感かんじながらも、フラビア姫ひめの美貌びぼうと純粋じゅんすいさに心しん惹ひかれていく。一方いっぽう、ミヒャエルも同様どうようの理由りゆうから、フラビア姫ひめに接近せっきんする。しかしミヒャエルにはフランス人じんの女優じょゆうアントワネット・ド・モーバンという愛人あいじんがいた。モーバン夫人ふじんは、大公たいこうと姫ひめの結婚けっこんも、また大公たいこうの即位そくいも望のぞまない立場たちばだった。モーバン夫人ふじんは大公たいこうのルドルフ殺害さつがい計画けいかくに協力きょうりょくするふりをしてルドルフを東屋あずまやに呼よび出だし、早急そうきゅうに帰国きこくするよう求もとめる。そこに大公たいこうの「6人組にんぐみ」が計画けいかくより早はやく現あらわれてルドルフ殺害さつがいを試こころみるが、ルドルフは茶ちゃ卓たくを盾たてに脱出だっしゅつする。

市民しみんの間あいだでは、フラビア姫ひめをないがしろにするルドルフより、依然いぜんとしてミヒャエルの方ほうが人気にんきが高たかかった。そこでフラビア姫ひめを正客しょうきゃくとした舞踏ぶとう会かいが王宮おうきゅうで催もよおされ、サプトは「国王こくおうのために」ルドルフに求婚きゅうこんをさせようとする。舞踏ぶとう会かいが一段落いちだんらくすると、ルドルフはフラビア姫ひめと二に人にんきりになる時間じかんを持もつ。ルドルフは求婚きゅうこんの言葉ことばこそ言いわなかったものの、姫ひめと口くちづけを交かわし、彼女かのじょが「即位そくい後ごの国王こくおう」を、すなわちルドルフ・ラッセンディルを愛あいしていることを知しる。ルドルフは思おもわず真実しんじつを告つげそうになるが、サプトがこれを妨さまたげる。姫ひめとの婚約こんやくは既成きせい事実じじつとしてその夜よるじゅうに市民しみんの間あいだまで広ひろまる。ルドルフは苦悩くのうしつつも、ゼンダ城じょうに監禁かんきんされている真しんの国王こくおうを救出きゅうしゅつすることをサプトと誓ちかい合あう。

ルドルフはゼンダ城じょう近ちかくの森もりにあるフリッツの縁者えんじゃの屋敷やしきを拠点きょてんに「狩猟しゅりょう」をする計画けいかくを立たてる。選えらばれた部下ぶかたちには、「国王こくおうの大切たいせつな友人ゆうじん」が囚とらわれていることが明あかされる。緊張きんちょうが続つづくなか、「6人組にんぐみ」の最年少さいねんしょうであるルパート・フォン・ヘンツォ伯爵はくしゃくが、ルドルフに帰国きこくするようミヒャエルからの取引とりひきを伝つたえる。ルドルフは拒否きょひするが、ヘンツォからの鮮あざやかな攻撃こうげきを受うけて負傷ふしょうする。ルドルフの怪我けがは重傷じゅうしょうと発表はっぴょうされる。また、ゼンダ城じょうの使用人しようにんを味方みかたに引ひき込こみ、最新さいしんの情報じょうほうを得える。長期間ちょうきかん監禁かんきんされている国王こくおうの体調たいちょう不良ふりょうも明あきらかになり、ルドルフはゼンダ城じょうへの襲撃しゅうげきを決意けついする。

最初さいしょの襲撃しゅうげきでは、「6人組にんぐみ」の2人ふたりと従者じゅうしゃ1人にんを斃すものの、国王こくおうの救出きゅうしゅつには至いたらず、味方みかたも3名めいが死亡しぼうする。ルドルフ側がわもミヒャエル側がわもこの件けんを完全かんぜんに隠蔽いんぺいすることはできず、決闘けっとうがあったことが公表こうひょうされる。ルドルフは見舞みまいに訪おとずれたフラビア姫ひめと散策さんさくしていると、「6人組にんぐみ」の葬儀そうぎとヘンツォに遭遇そうぐうする。ヘンツォはモーバン夫人ふじんに横恋慕よこれんぼし、ミヒャエルと険悪けんあくな関係かんけいにあることを明あかす。屋敷やしきに戻もどると、モーバン夫人ふじんから救すくいを求もとめる手紙てがみが届とどいていた。

重傷じゅうしょうを負おっていたはずのルドルフが無事ぶじであったことで、ゼンダ城じょうの警戒けいかい態勢たいせいは厳重げんじゅうなものとなる。決戦けっせんにあたり、ルドルフは死しを覚悟かくごしてストラケンツ元帥げんすいにフラビア姫ひめの護衛ごえいと国王こくおう崩御ほうぎょ後ごの処置しょちを一任いちにんし、姫ひめをストレルサウへ戻もどす。姫ひめとの別わかれの際さい、2人ふたりは指輪ゆびわを交換こうかんし、ルドルフはラッセンディル家かの指輪ゆびわを姫ひめに渡わたす。

ルドルフ側がわはゼンダ城じょうに侵入しんにゅうし、国王こくおうの救出きゅうしゅつに成功せいこうする。さらにモーバン夫人ふじんに協力きょうりょくさせ、ミヒャエルを居室きょしつの外そとへ出だして捕とらえる手てはずだった。しかし、ヘンツォはすでにミヒャエルを殺害さつがいしており、混乱こんらんの中なかでルドルフとヘンツォは相対そうたいするが、ヘンツォは脱出だっしゅつに成功せいこうする。夜よるが明あけて、サプトは万事ばんじがうまくおさまるよう、「国王こくおうが友人ゆうじんを救すくうためにミヒャエルと戦たたかい重傷じゅうしょうを負おった」という物語ものがたりを作つくり上あげていく。しかし、ルドルフの身みを案あんじて再ふたたびゼンダを見舞みまったフラビア姫ひめは、顔かおを隠かくして立たち去さろうとするルドルフと出会であい、真実しんじつを知しる。国王こくおうはルドルフと面会めんかいし、感謝かんしゃの言葉ことばを述のべ引ひき留とめようとするが、役目やくめを終おえたルドルフが早急そうきゅうにルリタニアから去さらねばならない立場たちばには変かわりなかった。

ルドルフとフラビア姫ひめは最後さいごに面会めんかいし、ルドルフは我がを忘わすれて激はげしい愛情あいじょうを姫ひめに伝つたえる。しかし、姫ひめもまた祖国そこくへの義務ぎむと忠誠ちゅうせいのためにルリタニアに残のこらなければならない立場たちばだった。互たがいの心しんに互たがいがあることを確たしかめあって、ルドルフは帰国きこくの途とにつく。

オーストリア経由けいゆでパリに戻もどり、友人ゆうじんからモーバン夫人ふじんの消息しょうそく、ルリタニア王家おうけの事件じけんの世間せけんでの評判ひょうばんを知しる。そして英国えいこくへ帰国きこくすると、武官ぶかんの任地にんちはルリタニアに決きまったという。兄あに夫婦ふうふにい訳いわけをして就職しゅうしょくを断ことわり、ヘンツォの消息しょうそくを気きにしつつも元もとの通とおり穏おだやかで怠惰たいだな日々ひびを過すごす。だが、1年ねんに1度どだけ、ルリタニアの隣国りんごく、ドイツのドレスデンへ赴おもむいてフリッツと面会めんかいし、互たがいの近況きんきょうを話はなし、そしてフラビアへの小しょう箱はこを託たくす。

姫ひめとルドルフが交換こうかんする小しょう箱はこには、一輪いちりんの紅べに薔薇ばらとともにただ一言ひとこと「Rudolf—Flavia—always」と添そえられているのだった。

ヘンツォ伯爵はくしゃく

「ヘンツォ伯爵はくしゃく」より

ルドルフ5世せいとフラビアの結婚けっこんから3年ねん。ヘンツォは欧州おうしゅう中ちゅうを彷徨うろついながら、ルリタニア王家おうけとルドルフ・ラッセンディルへの復讐ふくしゅうの計画けいかくを練ねっていた。ドレスデンからヴィンテンベルクへ場所ばしょを変更へんこうしたにもかかわらず、ルドルフとフリッツの面会めんかいの直前ちょくぜん、ヘンツォの手先てさきによって、フラビア王妃おうひとルドルフの交かわす小しょう箱ばこと手紙てがみが盗ぬすまれる。ルドルフは、手紙てがみ（の写うつし）がヘンツォの従弟じゅうていリッシェンハイムを通つうじて国王こくおうの目めに触ふれるのを阻止そしするため、再ふたたび国王こくおうに成なりすますことを決意けついする。

ゼンダ城じょうで今いまは王妃おうひとなったフラビアとルドルフは再会さいかいする。リッシェンハイムと国王こくおうの謁見えっけんの場ばに、国王こくおうに成なり代かわって現あらわれたルドルフは、手紙てがみの写うつしを回収かいしゅうする。本物ほんものの国王こくおうとの面会めんかいの最中さいちゅうもリッシェンハイムに対たいし銃口じゅうこうが向むけられ、ルドルフとフラビアの秘密ひみつは守まもられる。そこにリッシェンハイム宛あての電報でんぽうが届とどき、ヘンツォがルリタニア国内こくないに潜ひそんでいることが判明はんめいする。

こうして、王妃おうひの名誉めいよを守まもるための戦たたかいが始はじまる。

登場とうじょう人物じんぶつ

ルドルフ・ラッセンディル男爵だんしゃく

イギリス貴族きぞくの青年せいねん。ドイツへの留学りゅうがく経験けいけんがあり、ドイツ語ごが特とくに堪能たんのう。フランス語ふらんすご・イタリア語ご・スペイン語ごの素養そようもあり、武術ぶじゅつにもたけるが、両親りょうしんの遺のこした年とし2000ポンドの年金ねんきんで生活せいかつし、定職ていしょくにはついていない。

ルパート・フォン・ヘンツォ伯爵はくしゃく

ミヒャエルの側近そっきん。

ルドルフ5世せい

ルリタニア王国おうこくの新しん国王こくおう。赤毛あかげから「赤あかのルドルフ」と渾名あだなされる。元々もともとは陽気ようきな性格せいかくだったが、「ゼンダ城じょうの虜とりこ」での監禁かんきん生活せいかつを経へて「ヘンツォ伯爵はくしゃく」では自制心じせいしんを失うしなった人物じんぶつとして描えがかれる。

フラビア姫ひめ

ルドルフ5世せいとミヒャエルの従姉妹いとこで、二人ふたりに次つぐ王位おうい継承けいしょう権けんを持もつ王族おうぞく。色白いろじろで輝かがやく髪かみの美貌びぼうも相あいまって国民こくみんからの人気にんきが高たかく、未来みらいの王妃おうひとしてルドルフかミヒャエルの后きさきになると見みなされている。

「ヘンツォ伯爵はくしゃく」ではルドルフ5世せいの王妃おうひとなっているが、その結婚けっこん生活せいかつは上手うまくいっていない。

ストレルサウ大公たいこうミヒャエル

ルドルフ5世せいの異母弟いぼてい。王位おうい簒奪さんだつを狙ねらう。黒髪くろかみから「黒くろのミヒャエル」と渾名あだなされる。

フリッツ・フォン・ターレンハイム

ルドルフ5世せいの側近そっきん。陸軍りくぐん大尉たいい。

ヘルガ・フォン・ストロフジン伯爵はくしゃく令嬢れいじょう

フラビア姫ひめが一番いちばん信頼しんらいしている侍女じじょ。フリッツの恋人こいびとで、「ヘンツォ伯爵はくしゃく」では妻つまとなっている。

サプト大佐たいさ

ルドルフ5世せいの側近そっきん。

ストラケンツ元帥げんすい

ルリタニア王国おうこくの重鎮じゅうちん、陸軍りくぐん軍人ぐんじん。

アントワネット・ド・モーバン

フランスの有名ゆうめいな女優じょゆうで、ミヒャエルの愛人あいじん。

「6人組にんぐみ」

ルリタニア人じんのヘンツォ、ローエングラム、クラフシュタイン、フランス人じんのド・ゴーテ、ベルギー人じんのベルソニン、英国えいこく人じんのデチャードからなるミヒャエルの側近そっきんたちの通称つうしょう。

ゼンダ城じょうの虜とりこを題材だいざいにした作品さくひん

映画えいが

これまでに7度ど映画えいが化かされている。

• 1913年ねん アメリカ 白黒しろくろ・無声むせい映画えいが『ゼンダ城じょうの虜とりこ』（ヒュー・フォード、エドウィン・S・ポーター共同きょうどう監督かんとく、ジェームズ・K・ハケット主演しゅえん）
• 1915年ねん イギリス 白黒しろくろ・無声むせい映画えいが『ゼンダ城じょうの虜とりこ』（ジョージ・ローン・タッカー監督かんとく、ヘンリー・エインリー主演しゅえん）
• 1922年ねん アメリカ 白黒しろくろ・無声むせい映画えいが『ゼンダ城じょうの虜とりこ』（レックス・イングラム監督かんとく、ルイス・ストーン主演しゅえん）
• 1923年ねん アメリカ 白黒しろくろ・無声むせい映画えいが『風雲ふううんのゼンダ城じょう』（ビクター・ヒアマン監督かんとく、バート・ライテル主演しゅえん）
• 1937年ねん アメリカ 白黒しろくろ映画えいが 『ゼンダ城じょうの虜とりこ』（ジョン・クロムウェル監督かんとく 、ロナルド・コールマン主演しゅえん）
• 1952年ねん アメリカ 『ゼンダ城じょうの虜とりこ』（リチャード・ソープ監督かんとく 、スチュワート・グレンジャー主演しゅえん）
• 1979年ねん アメリカ 『ゼンダ城じょうの虜とりこ』（リチャード・クワイン監督かんとく、ピーター・セラーズ主演しゅえん）

テレビドラマ

• 1984年ねん イギリス テレビシリーズ『ゼンダ城じょうの虜とりこ』（レオナルド・ルイス監督かんとく、マルコム・シンクレア主演しゅえん）

舞台ぶたい

宝塚歌劇団たからづかかげきだん月つき組ぐみ

詳細しょうさいは「ゼンダ城じょうの虜とりこ (宝塚歌劇たからづかかげき)」を参照さんしょう

2000年ねん9月29から11月6日にちに宝塚たからづか大だい劇場げきじょうで上演じょうえん。併演はグランド・ショー『Jazz Mania -ジャズ・マニア-』

潤色じゅんしょく・脚本きゃくほん・演出えんしゅつ：木村きむら信しん司し。作さく・編曲へんきょく：甲斐かい正人まさと

• ルドルフ - 真ま琴きんつばさ
• フラビア - 檀だんれい
• ヘンツォ - 香こう寿ことぶきたつき
• フリッツ - 初はつ風ふう緑みどり
• サプト - 未み沙すなのえる
• ミカエル - 汐しお美び真帆まほ
• モーバン夫人ふじん - 美原みはら志帆しほ

ラジオドラマ

青春せいしゅんアドベンチャー

2008年ねん3月がつ17日にちから3月がつ28日にちまで、NHK-FM放送ほうそうのラジオドラマ番組ばんぐみ『青春せいしゅんアドベンチャー』内ないで『ゼンダ城じょうの虜とりこ』として全ぜん10話わが放送ほうそうされ、その後ご、再さい放送ほうそうも行おこなわれた。2010年ねん11月22日にちから12月3日にちには続編ぞくへんとして『ゼンダ城じょうの虜とりこ〜完結かんけつ編へん〜ヘンツォ伯爵はくしゃく』が全ぜん10話わの作品さくひんとして放送ほうそうされた。

• ルドルフ - 蟹江かにえ一平いっぺい
• 国王こくおう - 蟹江かにえ一平いっぺい
• サプト大佐たいさ - 有川ありかわ博ひろし
• フリッツ - 住田すみた隆たかし
• フラビア - 黒川くろかわ芽以めい
• モーバン夫人ふじん - 岩崎いわさき良美よしみ
• ルパート - 内田うちだ健介けんすけ
• ミヒャエル - 関せき貴昭たかあき
• ヘルガ - 粟田あわた麗うらら
• ベルネンシュタイン - 増田ますだ裕生ゆうき
• リッシェンハイム - 三村みつむら聡さとし
• バウエル - 辰巳たつみ智さとし秋あき
• ジェームス - 佐藤さとう誓ちかい
• ホルフ - 羽場はば睦子むつこ
• ローザ - 田中たなか里さと和わ
• シモン - 祖父江そふえ進すすむ
• ハーバート - 長ちょう棟とう嘉道よしみち
• 語かたり（完結かんけつ編へん）- 高橋たかはし和也かずや

その他た

• 山手やまて樹一郎きいちろうの小説しょうせつ『桃太郎ももたろう侍さむらい』は、この物語ものがたりを基本きほんのモチーフとして、舞台ぶたい設定せっていを江戸えど時代じだいの大だい名家めいかのお家いえ騒動そうどうへと置おき換かえた作品さくひんである。
• 藤子とうこ不二雄ふじおが、本ほん作さくを漫画まんが化かして1955年ねん（昭和しょうわ30年ねん）に学習研究社がくしゅうけんきゅうしゃの少年しょうねん誌し『三さん年ねんブック』6月がつ号ごうに書かき下おろした。その後ご、藤子とうこ不二雄ふじおランド『怪人かいじん二に十じゅう面相めんそう』第だい2巻かんに収録しゅうろくされ、『まんが道どう』内ないにも収録しゅうろくされている。なお、ページ数すうの関係かんけいにより女性じょせいキャラクターは割愛かつあいされている。
• エドガー・ライス・バローズの小説しょうせつ『ルータ王国おうこくの危機きき』(The Mad King)は、本ほん作さくを参考さんこうにしている。
• テレビアニメ『モンタナ・ジョーンズ』の第だい34話わ「ドラキュラ城じょうのトリコ」は、本ほん作さくのパロディとなっている。
• 田中たなか芳樹よしきは小説しょうせつ『アップフェルラント物語ものがたり』の雑誌ざっし連載れんさいに際さいして、本ほん作さくから構想こうそうを得えて「ルリタニア・テーマ」という冒険ぼうけん小説しょうせつのジャンルを提唱ていしょうし、その主題しゅだいに沿そって同どう作さくを書かき上あげた。
• 夢ゆめの遊ゆう眠ねむり社しゃの『ゼンダ城じょうの虜とりこ-苔こけむす僕ぼくらが嬰児えいじの夜よる』は、本ほん項目こうもくで述のべた『ゼンダ城じょうの虜とりこ』とは、言葉ことば遊あそびで音おとが同おなじというほかは関係かんけいがない。

ルリタニアン・ロマンス

欧米おうべいにおいては物語ものがたりのジャンルとして、ルリタニアン・ロマンスという用語ようごが存在そんざいし、これは本ほん作さくに登場とうじょうする架空かくうの国くにの名なに由来ゆらいしている。この用語ようごについてはSF評論ひょうろん家かジョン・クルートが、「通常つうじょうの文明ぶんめい世界せかいとは地続じつづきでありながら、同時どうじにそれを逸脱いつだつした、おとぎ話ばなしの領域りょういきであること」「ノスタルジアの空気くうきに満みちていること」という2つの点てんを大おおきな要素ようそとして挙あげている。

関連かんれん項目こうもく

• 王子おうじと乞食こじき - 本ほん作さくの「瓜ふり二ふたつ」テーマの原型げんけいであるマーク・トゥエーンの小説しょうせつ。

ヘンツォ伯爵はくしゃくに関かんするカテゴリ:

• 后妃こうひを題材だいざいとした作品さくひん
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