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ダチョウかわ

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ダチョウかわせいバッグ

ダチョウかわ(ダチョウかわ、駝鳥だちょうかわ)は、飼育しいくされたダチョウからられたかわなめした英語えいごばんかわである。ダチョウの英名えいめいからオーストリッチともばれる。ダチョウかわ隆起りゅうき羽毛うもういたのちまるみのある突起とっきしたじくこん、クイルマーク[1])のパターンが独特どくとくで、なめらかな表面ひょうめん様々さまざま密度みつどひろがっている[2][3]あしかわレッグまたはオーストレッグばれ、模様もよう爬虫類はちゅうるいうろこ[1]

仕上しあげには、クイルマークとかわおなしょくめるクラシックフィニッシュと、クイルマークを強調きょうちょうしたサドルフィニッシュがある[4]

最初さいしょ商業しょうぎょう飼育しいくは1850ねんみなみアフリカはじまったものの、みなみアフリカのダチョウ産業さんぎょうだいいち世界せかい大戦たいせんのちに、流行はやっていた帽子ぼうし軍服ぐんぷくでのダチョウ羽根ばね需要じゅようんだことで崩壊ほうかいした。

ダチョウかわ生産せいさんは、かわなめし工場こうじょう現地げんち設置せっちされたのちはじまった。ダチョウかわはヨーロッパのオートクチュール衝撃しょうげきあたえ、米国べいこくでは1970年代ねんだいカウボーイブーツひろ使つかわれるようになった。需要じゅようは1980年代ねんだい最大さいだいとなった。アパルトヘイトたいする貿易ぼうえき制裁せいさい、ダチョウかわをKKLKというみなみアフリカ企業きぎょうだけが生産せいさんしていたことなどによって、1993ねんにアパルトヘイトがわるまで市場いちばへの供給きょうきゅうりょう人為じんいてき制限せいげんされていた。そのみなみアフリカ政府せいふ家畜かちく輸出ゆしゅつ開始かいしし、そのくに自国じこくでダチョウを飼育しいくすることが可能かのうになった。

2003ねんには世界せかいでわずか50まんのダチョウしか商業しょうぎょうてき飼育しいくされていないと推定すいていされ、そのうちおよそ35まんみなみアフリカで飼育しいくされていた[5]。ダチョウかわはエキゾチックレザーとなされる(クロコダイルヘビ、トカゲ、ラクダ、エミューなど)。世界せかいのエキゾチックがわ市場いちばにおいてダチョウがわ貿易ぼうえきりょうてんでは最大さいだいである。

特徴とくちょう[編集へんしゅう]

なめされたダチョウのかわ。スケールバーのながさは4フィート(やく1.2メートル)。

ダチョウかわ独特どくとくで、かわ中央ちゅうおう局在きょくざいした隆起りゅうき特徴とくちょうである。これらの隆起りゅうき部分ぶぶんは「クラウン」とばれる。クラウンはダチョウのくびからだつな背部はいぶかわである。隆起りゅうき羽根はねそだもうつつみである。ダイヤモンドがたのクラウンの左右さゆうかわはかなりなめらかである。かわ全体ぜんたいのわずか3ぶんの1ほどしかこのクイルマークをたない。クラウンはもっと需要じゅようおお部分ぶぶんであり、かわなかでの面積めんせきちいさいため、「フルクイル(クイルマークを全体ぜんたいつ)」のダチョウかわ牛革ぎゅうかわ比較ひかくしてかなり高価こうかである。くわえて、もっと強度きょうどがある商業しょうぎょう皮革ひかくの1つであることから、ダチョウかわ贅沢ぜいたくひんられる。

かわ[編集へんしゅう]

そのエキゾチック動物どうぶつかわ同様どうように、ダチョウのかわうしうまかわ比較ひかくすると面積めんせきちいさく、面積めんせきたりのつつみかずによってランクけされる。ダチョウがわ加工かこうのためにもっとひろ面積めんせきのこせるような特有とくゆう方法ほうほう処理しょりされる。工程こうていは30以上いじょうある。処理しょりちいさな単位たんい、バッチでおこなわれ、なめ時間じかんながく、技術ぎじゅつようするため経費けいひ増大ぞうだいし、贅沢ぜいたくひんとなる[6]

おおきさ[編集へんしゅう]

ほとんどの使つかみち問題もんだいなく使つかえるようなダチョウがわ平均へいきんてきおおきさは1.5 m2ほどである。かわおおきさとあつさ、そしてつつみ発達はったつ屠殺とさつされる時点じてんでのダチョウの成長せいちょう具合ぐあい影響えいきょうされる[7]

使用しよう[編集へんしゅう]

ダチョウかわせいバッグ

伝統でんとうてきに、流行りゅうこうがダチョウかわ需要じゅようをかきててきた。ファッションハウスはダチョウかわ長年ながねんハンドバッグにうまく使用しようした。ほとんどのデザイナーブランドはすくなくとも1つのダチョウかわせいハンドバッグをっている。履物はきものとくにブーツでもダチョウかわ使つかわれる。ほとんどあらゆるブーツメーカーがオーストリッチを使用しようし、オーストリッチブーツにたいする需要じゅようのダチョウ革製品かわせいひんよりもたか[8]。ベルトもダチョウかわ使つかわれる服飾ふくしょくひんである。ほとんどのオーストリッチブーツはそろいのオーストリッチベルトと一緒いっしょ購入こうにゅうされる。そのくつ財布さいふ、ジャケットでも使つかわれる。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b ダチョウ”. 皮革ひかく用語ようご辞典じてん. 日本にっぽん皮革ひかく産業さんぎょう連合れんごうかい. 2023ねん2がつ21にち閲覧えつらん
  2. ^ Why Fur Is Back in Fashion”. National Geographic (2016ねん8がつ8にち). 2020ねん1がつ23にち閲覧えつらん
  3. ^ 爬虫類はちゅうるいQ&A オーストリッチ、そのかわについて”. 全日本ぜんにほん爬虫類はちゅうるい皮革ひかく産業さんぎょう協同きょうどう組合くみあい. 2023ねん2がつ21にち閲覧えつらん
  4. ^ かわ種類しゅるい知識ちしき > かわ種類しゅるい特徴とくちょう > オーストリッチかわ”. 全日本ぜんにほん爬虫類はちゅうるい皮革ひかく産業さんぎょう協同きょうどう組合くみあい. 2021ねん2がつ21にち閲覧えつらん
  5. ^ Govt document 60. Profile on Ostrich leather and feather processing”. 2014ねん4がつ13にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2014ねん4がつ9にち閲覧えつらん
  6. ^ Alligator and Ostrich Skin – Intricate Tanning Processes”. American Exotics: Exotic Leather for Luxury Production Artists. Exotic-skin.com (2009ねん6がつ7にち). 2014ねん4がつ14にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2014ねん4がつ9にち閲覧えつらん
  7. ^ Impacts of Ostrich Skin Quality on Leather Jackets–Gender, Age or Diet”. mazqoty (2018ねん1がつ6にち). 2018ねん6がつ21にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2018ねん4がつ21にち閲覧えつらん
  8. ^ Interview with Zach King, propietor of Seek Ostrich Goods” (2007ねん6がつ29にち). 2017ねん9がつ16にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2019ねん4がつ18にち閲覧えつらん

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]