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ハシバミ

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ハシバミ
分類ぶんるい
さかい : 植物しょくぶつかい Plantae
もん : 被子植物ひししょくぶつもん Magnoliophyta
つな : そう子葉しよう植物しょくぶつつな Magnoliopsida
: ブナ Fagales
: カバノキ Betulaceae
ぞく : ハシバミぞく Corylus
たね : ハシバミ
C. heterophylla広義こうぎ
変種へんしゅ : ハシバミ
C. h. var. thunbergii
学名がくめい
標準ひょうじゅん: Corylus heterophylla Fisch. ex Besser var. thunbergii Blume (1850)[1]

広義こうぎ: Corylus heterophylla Fisch. ex Besser (1831)[2]

シノニム
和名わみょう
ハシバミ
英名えいめい
Asian Hazel

ハシバミはしばみ[4]学名がくめいCorylus heterophylla var. thunbergii英語えいご:Asian Hazel)は、ブナカバノキハシバミぞく分類ぶんるいされる被子植物ひししょくぶつ一種いっしゅである、落葉らくよう低木ていぼく和名わみょうは、にしわがあるので「ハシワミ」の転訛てんかしたものといわれている[5]

分布ぶんぷ生育せいいく

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ロシア沿海えんかい地方ちほうからひがしアジア北東ほくとう全域ぜんいきくわしくは、ウスリーがわ流域りゅういき(ロシア沿海えんかい地方ちほう)、および、アムールがわ流域りゅういき中国ちゅうごく東北とうほくふくむ)から中国ちゅうごく陝西せんせいしょうにかけての地域ちいき、ならびに朝鮮半島ちょうせんはんとう日本にっぽん列島れっとう北海道ほっかいどう本州ほんしゅう四国しこく九州きゅうしゅう)に分布ぶんぷする[6]山地さんち丘陵きゅうりょう日当ひあたりのよいはやしえんなどに自生じせいする[6][4]

形態けいたい生態せいたい

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落葉らくよう広葉樹こうようじゅ低木ていぼく[6]樹高きだかは1 - 5メートル (m) になり、成木なりきでもみきほそ[5][4]株立かぶだちになることがおおい。

樹皮じゅひは、はい褐色かっしょくあさはい[4]。ごくわか樹皮じゅひではかわおお[4]わかえだにはがある[4]

互生ごせいし、ながさ6 - 12センチメートル (cm) [6]はば5 - 12 cmぐらいのこうたまごがたから円形えんけい[5]まるくてかたくザラザラしている。えんには不揃ふぞろいなじゅう鋸歯きょしがある[6]先端せんたんきゅうとがって、わか中心ちゅうしんあか茶色ちゃいろになっていることがある。

花期かき初春しょしゅんからはる(3 - 4がつごろ)で、雌雄しゆうどうかぶ[6]はる展開てんかいするよりもさき開花かいかする[5]雄花おばな褐色かっしょくで、じょう花序かじょえだ上部じょうぶのわきからのようにがり、ながさ3 - 7 cmほどある[6]雌花めばなじょ数個すうこつき、雌花めばなうろこつつまれたまま開花かいかしてあか柱頭ちゅうとうていて目立めだ[6][5]

はては9 - 10月[5]果実かじつけんはてで、おおきさは直径ちょっけいやく1.5 cmの球形きゅうけいで、葉状ようじょうそうつとつつまれている[6][5]じつ食用しょくようにできるが[6]世界せかいてき流通りゅうつうしているヘーゼルナッツほんしゅ同属どうぞく異種いしゅにあたるセイヨウハシバミ西洋せいようはしばみ)である[7]

冬芽とうが雄花おばなじょ以外いがいうろこで、ややひらたい倒卵形とうらんけいで、かりいただき互生ごせいするがわがあり、8 - 10まいうろこつつまれている[4]雄花おばなじょはだかで、あかあじびたくすんだいろ円柱えんちゅうがたをしており、えださきに2 - 6ぶらがってつく[4]雄花おばなじょ冬芽とうがツノハシバミるが、ハシバミのほうかずがよりおお[4]がわのわきにあるこん半円はんえんがたで、維管たばあとが5 - 7つく[4]

利用りよう

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果実かじつ食用しょくようになり、うえ栽としてにわなどにもえられる[5]

文化ぶんかてき特徴とくちょう

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ふるくはうらなぼうとして使つかわれていた。また、英国えいこくでは、このえだかんむりつくあたませると、幸運こううんおとずれるとしんじられている[8]

日本にっぽん伝統でんとうてきいろめいひとつ「はしばみしょく(はしばみいろ)」は、セイヨウハシバミの(ヘーゼルナッツ)のいろ由来ゆらいしている。

きんえんしゅ

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日本にっぽんでハシバミとよばれる植物しょくぶつには、オオハシバミCorylus heterophylla var. heterophylla)、ツノハシバミCorylus sieboldiana var. sieboldiana)、ハシバミ(ほんしゅ)などがあり、世界せかいにはセイヨウハシバミCorylus avellana)、アメリカハシバミCorylus americana)、それのなかあいだしゅとされるフィルバートとよばれるものがある[7]

このなかではツノハシバミが外見がいけんじょう特徴とくちょうとして、果実かじつつつそうつとつつじょうながかくのようにびているので、よく区別くべつされる[7]。ハシバミはオオハシバミの変種へんしゅで、その果実かじつからシバグリ(柴栗しばぐり)のあたえられている[7]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 米倉よねくら浩司こうじ梶田かじたただし (2003-). “Corylus heterophylla Fisch. ex Besser var. thunbergii Blume ハシバミ(標準ひょうじゅん”. BG Plants 和名わみょう学名がくめいインデックス(YList). 2022ねん12月9にち閲覧えつらん
  2. ^ 米倉よねくら浩司こうじ梶田かじたただし (2003-). “Corylus heterophylla Fisch. ex Besser ハシバミ(広義こうぎ”. BG Plants 和名わみょう学名がくめいインデックス(YList). 2022ねん12月9にち閲覧えつらん
  3. ^ 米倉よねくら浩司こうじ梶田かじたただし (2003-). “Corylus heterophylla Fisch. ex Besser var. japonica Koidz.”. BG Plants 和名わみょう学名がくめいインデックス(YList). 2022ねん12月9にち閲覧えつらん
  4. ^ a b c d e f g h i j 鈴木すずき庸夫みちお高橋たかはしふゆやすのべ尚文なおふみ 2014, p. 136.
  5. ^ a b c d e f g h 西田にしだ尚道なおみち監修かんしゅう 学習がくしゅう研究けんきゅうしゃへん 2009, p. 139.
  6. ^ a b c d e f g h i j 平野ひらの隆久たかひさ監修かんしゅう 永岡書店ながおかしょてんへん 1997, p. 229.
  7. ^ a b c d 辻井つじいたちいち 1995, p. 94.
  8. ^ 瀧井たきいやすししょう『366にち誕生たんじょうはなほん日本にほんグ社ぐしゃ、1990ねん11月30にち、283ぺーじ 

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 鈴木すずき庸夫みちお高橋たかはしふゆやすのべ尚文なおふみ樹皮じゅひ冬芽とうが四季しきつうじて樹木じゅもく観察かんさつする 431しゅまことぶんどう新光しんこうしゃ〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014ねん10がつ10日とおか、136ぺーじISBN 978-4-416-61438-9 
  • 辻井つじい達一たついち日本にっぽん樹木じゅもく中央公論社ちゅうおうこうろんしゃ中公新書ちゅうこうしんしょ〉、1995ねん4がつ25にち、94 - 95ぺーじISBN 4-12-101238-0 
  • 西田にしだ尚道なおみち監修かんしゅう 学習がくしゅう研究けんきゅうしゃへん日本にっぽん樹木じゅもく学習研究社がくしゅうけんきゅうしゃ増補ぞうほ改訂かいてい フィールドベスト図鑑ずかん5〉、2009ねん8がつ4にち、139ぺーじISBN 978-4-05-403844-8 
  • 平野ひらの隆久たかひさ監修かんしゅう 永岡書店ながおかしょてんへん樹木じゅもくガイドブック』永岡書店ながおかしょてん、1997ねん5がつ10日とおか、229ぺーじISBN 4-522-21557-6 

関連かんれん項目こうもく

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