ペット・セマタリー

ペット・セメタリー
	Pet Sematary
監督かんとく	メアリー・ランバート（英語えいご版ばん）
脚本きゃくほん	スティーヴン・キング
原作げんさく	スティーヴン・キング
製作せいさく	リチャード・P・ルビンスタイン（英語えいご版ばん）
音楽おんがく	エリオット・ゴールデンサール
撮影さつえい	ピーター・スタイン（英語えいご版ばん）
編集へんしゅう	ダニエル・P・ハンリー; マイク・ヒル
配給はいきゅう	パラマウント映画えいが; UIP
公開こうかい	1989年ねん4月がつ21日にち; 1989年ねん8月がつ19日にち
上映じょうえい時間じかん	103分ふん
製作せいさく国こく	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
言語げんご	英語えいご
興行こうぎょう収入しゅうにゅう	$57,469,467
次つぎ作さく	ペット・セメタリー2
	テンプレートを表示ひょうじ

『ペット・セマタリー』（原題げんだい: Pet Sematary）はスティーヴン・キングが1983年ねんに発表はっぴょうした長編ちょうへん小説しょうせつである。

概要がいよう[編集へんしゅう]

1983年ねん発表はっぴょうであるが、原稿げんこう自体じたいはそれ以前いぜんに完成かんせいしており、かねてから「あまりの恐おそろしさに発表はっぴょうを見合みあわせている」と噂うわさされていた作品さくひんである（キング自身じしんは「妻つまのタビサがこの本ほんを私わたしに発表はっぴょうさせたがらない」と述のべている）。ホラー色いろの強つよい作品さくひんだが、主題しゅだいは“愛あいするが故ゆえに、呪のろいの力ちからを借かりてまでも死しんだ家族かぞくを生いき返かえらせようとしてしまう”という「人間にんげん愛あい・家族かぞく愛あいの哀かなしさ、人間にんげんの愚おろかさ」といった点てんに置おかれている。また、作中さくちゅうには、過去かこのキング作品さくひんの設定せっていがいくつか引用いんようされている^[1]。

原題げんだいの「Pet Sematary」は「ペット霊園れいえん（英語えいご版ばん）」の意味いみであるが、英語えいごの正ただしい「霊園れいえん」のスペルはCemeteryである。これは、「（本ほん作品さくひんに登場とうじょうする）ペット霊園れいえんの入いり口くちには、幼おさない子供こどもの書かいた看板かんばんがかかっているが、"CEMETERY"を"SEMATARY"という子供こどもらしいスペルミスをしている」と描写びょうしゃされていることから、そのスペルミス表記ひょうきを原題げんだいとして採用さいようしたものである。

1989年ねんにアメリカで映画えいが化かされた。映画えいがタイトルの原題げんだいは小説しょうせつと同おなじだが、日本にっぽんでは『ペット・セメタリー』として公開こうかいされた。

あらすじ[編集へんしゅう]

メイン州しゅうの田舎町いなかまちに家いえを購入こうにゅうした若わかい医者いしゃのルイス・クリードは、妻つまのレーチェルと幼おさない娘むすめのアイリーン、生後せいご間あいだもない息子むすこのゲージ、アイリーンの愛あい猫ねこチャーチという家族かぞくを持もつ、典型てんけい的てきな「幸しあわせな一家いっか」である。庭にわには細道ほそみちがあり、その昔むかし、町まちの子供こどもたちが造つくったペット霊園れいえんがある裏山うらやまに続つづいている。隣家りんかにはジャド・クランドルとその妻つまという老ろう夫婦ふうふが住すんでいる。

レーチェルが子供こどもたちを連つれて実家じっかに帰省きせいしていたある日ひ、猫ねこのチャーチが車くるまに轢ひかれて死しんでしまう。まだ身近みぢかな「死し」を受うけ入いれたことのない幼おさない娘むすめにどうやって説明せつめいするか悩なやむルイスは、詳くわしい事情じじょうを聞きかないままジャドに連つれられて、チャーチの死体したいを裏山うらやまからさらに奥おくに分わけ入はいった丘おかに埋うめる。すると次つぎの日ひ、死しんだはずのチャーチが家いえに帰かえってきた。だが、帰かえってきたチャーチは腐臭ふしゅうを発はっしヒョコヒョコ歩あるく、全まったく別べつな“何なにか”のようだった。

釈然しゃくぜんとしないまま過すごしていたある日ひ、今度こんどは最愛さいあいの息子むすこゲージがチャーチと同おなじように轢死れきししてしまう。悲嘆ひたんにくれるルイスに、ジャドはチャーチを埋うめた場所ばしょにまつわる忌いまわしい事実じじつを語かたり、「あの場所ばしょに二度にどと近ちかづくな」と釘くぎを刺さす。しかし、亡なくなった息子むすこへの愛あいが、ルイスに決けっして超こえてはいけない一線いっせんを超こえさせてしまう。

映画えいが化か[編集へんしゅう]

キング自身じしんが脚本きゃくほんを書かき下おろし、映画えいが化かされた。日本にっぽんで劇場げきじょう公開こうかい及およびソフト化かされた時ときのタイトルは『ペット・セメタリー』だが、ほぼ同どう時期じきに文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう社しゃより出版しゅっぱんされた原作げんさく本ほんのタイトルは『ペット・セマタリー』と、原題げんだい「PET SEMATARY」の片仮名かたかな表記ひょうきは異ことなっている。

熱狂ねっきょう的てきなロックファンであるスティーヴン・キングの希望きぼうにより、主題歌しゅだいかはラモーンズが担当たんとうしている。ゲージの轢死れきしシーンにてトラックドライバーが聴きいている曲きょくもラモーンズの「シーナはパンクロッカー」である。本編ほんぺん終了しゅうりょう後ご、作品さくひんの悲かなしい余韻よいんに浸ひたる観客かんきゃくに対たいし、エンドロールに突如とつじょラモーンズの「ペット・セメタリー」を乗のせて聴きかせたエピソードは有名ゆうめいであり、ゴールデンラズベリー賞しょうでは主題歌しゅだいか賞しょうにノミネートされた。

なお、2作さく目め『ペット・セメタリー2』も製作せいさくされ、キャストには当時とうじ『ターミネーター2』で売うれっ子ことなっていたエドワード・ファーロングが起用きようされたものの、興行こうぎょう成績せいせきは鳴なかず飛とばずで、観客かんきゃく・批評ひひょう家かたちから酷評こくひょうを受うけた。

2019年ねんにはリメイクもされた。

キャスト[編集へんしゅう]

役名やくめい	俳優はいゆう	日本語にほんご吹ふき替かえ
役名やくめい	俳優はいゆう	ソフト版ばん	フジテレビ版はん
ルイス・クリード	デイル・ミッドキフ（英語えいご版ばん）	野島のじま昭生あきお	大滝おおたき進矢しんや
ジャド・クランドル	フレッド・グウィン	加藤かとう精三せいぞう
レイチェル・クリード	デニーズ・クロスビー	吉田よしだ理保子りほこ	塩田しおだ朋子ともこ
エリー・クリード	ブレーズ・バーダール（英語えいご版ばん）	林原はやしばらめぐみ	こおろぎさとみ
ゲイジ・クリード（英語えいご版ばん）	ミコ・ヒューズ	あきやまるな	川田かわた妙子たえこ
パスコー	ブラッド・グリーンクィスト	山寺やまでら宏一こういち	江原えばら正ただし士し