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ホクリクサンショウウオ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ホクリクサンショウウオ
保全ほぜんじょうきょう評価ひょうか[1]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類ぶんるい
ドメイン : かく生物せいぶつ Eukaryota
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
つな : 両生りょうせいつな Amphibia
: 有尾ありお Urodela
: サンショウウオ
Cryptobranchoidea
: サンショウウオ Hynobiidae
ぞく : サンショウウオぞく Hynobius
たね : ホクリクサンショウウオ H. takedai
学名がくめい
Hynobius takedai
Matsui & Miyazaki, 1984[1][2]
和名わみょう
ホクリクサンショウウオ[2][3][4]
英名えいめい
Hokuriku salamander[1][2][4]

ホクリクサンショウウオ北陸ほくりく山椒魚さんしょううおHynobius takedai)は、有尾ありおサンショウウオサンショウウオぞく分類ぶんるいされる有尾ありおるい

分布ぶんぷ[編集へんしゅう]

日本にっぽん石川いしかわけんかほく以北いほく能登半島のとはんとう富山とやまけん[2][5]固有こゆうしゅ

しき標本ひょうほん産地さんちしき産地さんち)は羽咋はくい石川いしかわけん[2][3]

形態けいたい[編集へんしゅう]

オス10.8センチメートル、メス10.1センチメートル[2][4]体側たいそくめんはいしわあばらじょう)は左右さゆうに12ほんずつ[2][4]がわへんするが、顕著けんちょではなくオスでもひれじょうにはならない[2]

上顎じょうがく中央ちゅうおうなられつすきこつれつ)はややれこみのあさいアルファベットの「U」や「V」じょう[2][4]四肢ししはややみじか[4]胴体どうたい沿って前肢ぜんし(およびゆび)を後方こうほう後肢あとあし(および趾)を前方ぜんぽうばしても、0.5 - 2あばらじょうぶん隙間すきまがありせっすることは[2]後肢あとあしの趾は5ほん[2]

卵嚢らんのう表面ひょうめんはいしわ不明瞭ふめいりょう[2][4]。オスは背面はいめん色彩しきさい黒褐色こっかっしょく[2][4]。メスは背面はいめん色彩しきさい褐色かっしょくで、不明瞭ふめいりょう斑紋はんもんはい[2][4]

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

1971ねん石川いしかわけん発見はっけんされ、1982ねん富山とやまけんでも発見はっけんされた[2]

生態せいたい[編集へんしゅう]

繁殖はんしょく隣接りんせつする広葉樹こうようじゅからなるりん・スギからなる人工じんこうりん生息せいそくする[2]冬季とうき以外いがい活動かつどうするとかんがえられているが、繁殖はんしょくのぞいてられることはすくない[2]倒木とうぼく岩石がんせきしたしたなどで生活せいかつする[2]標高ひょうこう250m以下いかひくやますそ丘陵きゅうりょう生息せいそくする[5]みず水溜みずたまり、雑木林ぞうきばやしなどで繁殖はんしょくし、そこからあまり移動いどうしない[5]

しょくせい動物どうぶつしょくで、節足動物せっそくどうぶつ軟体動物なんたいどうぶつたまきがた動物どうぶつなどをべる[2]幼生ようせい節足動物せっそくどうぶつたまきがた動物どうぶつなどをべ、共食ともぐおこな[2][5]

繁殖はんしょく様式ようしき卵生らんせい堆積たいせきぶつおお水中すいちゅう産卵さんらんする[5]。1がつ下旬げじゅんから4がつ上旬じょうじゅんはやしゆかり周辺しゅうへんいけ水田すいでんみぞ林道りんどう側溝そっこうなどで、水中すいちゅういしえだあななかなどに26 - 148平均へいきん89)のたまごを1つい卵嚢らんのうつつんで[4][2]たまごは3がつ孵化ふかする[2][4]幼生ようせいは6 - 9月に変態へんたい幼体ようたいになるが、幼生ようせいのまま越冬えっとう翌年よくねん春季しゅんき変態へんたいする個体こたいもいる[2]。オスは孵化ふか4 - 6ねん、メスは孵化ふか5 - 6ねんせい成熟せいじゅくしたという報告ほうこくれいがある[2]

人間にんげんとの関係かんけい[編集へんしゅう]

羽咋はくいでは土砂崩どしゃくずれによる繁殖はんしょく消失しょうしつ渇水かっすいによる鳥類ちょうるいによるたまご捕食ほしょく増加ぞうか水質すいしつ汚染おせんによるたまご死滅しめつなどが報告ほうこくされている[2]七尾ななおのある繁殖はんしょくでは側溝そっこう産卵さんらんしているがゴミの投棄とうきによる水質すいしつ汚染おせん懸念けねんされ[4]きゅう田鶴浜たつるはままち繁殖はんしょくであったいけ整備せいびされたことにより繁殖はんしょくすう激減げきげんしほぼ壊滅かいめつしている[2]。ペットよう乱獲らんかく人為じんいてき移入いにゅうされたアメリカザリガニによる幼生ようせい捕食ほしょくなどによる生息せいそくすう減少げんしょう懸念けねんされている[2]羽咋はくいでは天然記念物てんねんきねんぶつ指定していされ、繁殖はんしょく増設ぞうせつするなどの保護ほご対策たいさくすすめられている[2]

絶滅ぜつめつ危惧きぐIBるい (EN)環境省かんきょうしょうレッドリスト[2][4]

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c Yoshio Kaneko, Masafumi Matsui. 2004. Hynobius takedai. The IUCN Red List of Threatened Species 2004: e.T10618A3205893. doi:10.2305/IUCN.UK.2004.RLTS.T10618A3205893.en, Downloaded on 17 February 2016.
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac 松井まつい正文まさふみ 「ホクリクサンショウウオ」『レッドデータブック2014 -日本にっぽん絶滅ぜつめつのおそれのある野生やせい動物どうぶつ-3 爬虫類はちゅうるい両生類りょうせいるい環境省かんきょうしょう自然しぜん環境かんきょうきょく野生やせい生物せいぶつ希少きしょうしゅ保全ほぜん推進すいしんしつへん株式会社かぶしきがいしゃぎょうせい、2014ねん、102-103ぺーじ
  3. ^ a b 池田いけだじゅん 「ホクリクサンショウウオ」『爬虫類はちゅうるい両生類りょうせいるい800しゅ図鑑ずかん だい3はんせんせき正一しょういち監修かんしゅう 長坂ながさか拓也たくや編著へんちょ、ピーシーズ、2002ねん、291ぺーじ
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m 松井まつい正文まさふみ 「ホクリクサンショウウオ」『動物どうぶつ世界せかい遺産いさん レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、きたアメリカ』小原おはら秀雄ひでおうらほん昌紀まさき太田おおた英利ひでとし松井まつい正文まさふみ編著へんちょ講談社こうだんしゃ、2000ねん、231ぺーじ
  5. ^ a b c d e 原色げんしょく爬虫類はちゅうるい両生類りょうせいるい検索けんさく図鑑ずかんきたたかしかんISBN 978-4-8326-0756-9

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]