メイツ星ほし人じん

帰かえってきたウルトラマンの登場とうじょう怪獣かいじゅう > メイツ星ほし人じん

メイツ星ほし人じん
ウルトラシリーズのキャラクター
初はつ登場とうじょう	『帰かえってきたウルトラマン』第だい33話わ
演えんじ	植村うえむら謙二郎けんじろう（初代しょだい）

メイツ星ほし人じん（メイツせいじん）は、『帰かえってきたウルトラマン』『ウルトラマンメビウス』に登場とうじょうする架空かくうの異い星ほし人じん。別名べつめいは宇宙うちゅう調査ちょうさ員いん。

『帰かえってきたウルトラマン』に登場とうじょうするメイツ星ほし人じん

諸しょ元もと

メイツ星ほし人じん ALIEN MEITS MATES
別名べつめい	宇宙うちゅう調査ちょうさ員いん
身長しんちょう	2.1 m
体重たいじゅう	68 kg
出身しゅっしん地ち	メイツ星ぼし

『帰かえってきたウルトラマン』第だい33話わ「怪獣かいじゅう使づかいと少年しょうねん」に登場とうじょう。

メイツ星ぼしから地球ちきゅうの風土ふうどや気候きこうの調査ちょうさにやってきた人間にんげんに友好ゆうこう的てきな宇宙うちゅう人じん。地球人ちきゅうじんの姿すがたになって金山かなやま 十郎じゅうろう（かなやま じゅうろう）という偽名ぎめいを使つかい、父ちちが行方ゆくえ不明ふめいになって天涯孤独てんがいこどくとなっていた少年しょうねん・佐久間さくま良りょうと親子おやこのように暮くらすが、それがもとで良よ自身じしんが宇宙うちゅう人じんではないかという噂うわさが立たち始はじめる。武器ぶきは手てから発はっする念ねん動力どうりょくで、劇げき中ちゅうでは中学生ちゅうがくせいの不良ふりょうグループを浮遊ふゆうさせるほか、良りょうに襲おそいかかった中学生ちゅうがくせいの不良ふりょうグループが連つれてきた犬いぬを目めの前まえで爆殺ばくさつする。巨大きょだい魚ぎょ怪獣かいじゅうムルチをも地底ちていに封ふうじ込こめる念ねん動力どうりょくを持もち、自分じぶんの宇宙船うちゅうせんも河原かわはらの地底ちていに隠かくしていた。しかし、汚よごれた地球ちきゅうの大気たいきに身体しんたいを蝕むしばまれて重病じゅうびょうを患わずらって衰弱すいじゃくした結果けっか、自みずからの宇宙船うちゅうせんを掘ほり返かえすこともできずに故郷こきょうへ帰かえれなくなる。最後さいごは、宇宙うちゅう人じんであることを敵視てきしして暴徒ぼうとと化かした市民しみんから良りょうを救すくうために自みずからの正体しょうたいを告白こくはくし、暴徒ぼうとに加くわわっていた警官けいかんに射殺しゃさつされる。その直後ちょくご、ムルチの封印ふういんが解とけて川崎かわさき市街地しがいちの破壊はかいへつながる。

• 演えんじ：植村うえむら謙二郎けんじろう（金山かなやま十郎じゅうろう）
• 頭部とうぶマスクは米谷こめたに佳けい晃あきらがデザインしたゼラン星ほし人じんの流用りゅうよう。米谷こめたには、流用りゅうようされた件けんについては現場げんば処理しょりによるものであり、メイツ星ほし人じんとしてのデザインは存在そんざいしないと推測すいそくしている。
• 本ほん話はなしの内容ないようは関東大震災かんとうだいしんさいの際さいに起おきた朝鮮ちょうせん人じんの虐殺ぎゃくさつがヒントになっており、脚本きゃくほんを執筆しっぴつした上原うえはら正三しょうさんは同おなじく迫害はくがいを受うけていた琉球りゅうきゅう人じんとして他人事たにんごとと思おもえなかったことを述のべている。また、「金山かなやま」という姓せいは在日ざいにちコリアンに多おおいものを名乗なのらせたもので、良りょうは北海道ほっかいどう江差えさし出身しゅっしんのアイヌという裏うら設定せっていがあったことを、後年こうねんに明あかしている。監督かんとくを務つとめた東條とうじょう昭平しょうへいは、脚本きゃくほんから返還へんかん前まえにおける沖縄おきなわの人々ひとびとの心情しんじょうがひしひしと伝つたわってきて、それを大切たいせつにしようと思おもったと述のべている。
• 差別さべつ・人権じんけん問題もんだいを扱あつかった本ほん話はなしはウルトラシリーズの中なかでも陰惨いんさんなエピソードとして有名ゆうめいであり、同どう作さくの脚本きゃくほんを手てがけた上原うえはらによると当時とうじは「局内きょくないから『これは放送ほうそうしてはいけないんじゃないか』という声こえもあった」という。また、内容ないようの陰惨いんさんさからTBS側がわが納品のうひんを拒否きょひし、制作せいさく側がわが編集へんしゅうをやり直なおしたという。予告よこくでは良りょうの前まえを少女しょうじょが泣なきながら走はしるシーンや、街まちに出でた彼かれに人々ひとびとが石いしを投なげるシーンがあるが、前述ぜんじゅつの理由りゆうから本編ほんぺんではカットされている。
• 金山かなやまが住すむバラックは、河原かわはらに実在じつざいしていたものをほぼそのまま使用しようしている。
• 脚本きゃくほんでは、市民しみんの前まえに現あらわれる際さいは宇宙うちゅう人じんの姿すがたであった。当初とうしょの撮影さつえいでは、金山かなやまは竹槍たけやりで刺さされて殺害さつがいされるという展開てんかいであったが、TBS側がわからの要請ようせいを受うけて警官けいかんが銃じゅうを撃うつシーンが追加ついかされた。東條とうじょうは、金山かなやまが殺害さつがいされる場面ばめんについて、憎にくしみの象徴しょうちょうとしての残虐ざんぎゃく性せいを狙ねらったことで竹槍たけやりによる殺害さつがいを考かんがえていたと述のべている。また、劇げき中ちゅうで雨あめの中なかのシーンとなったのは東條とうじょうの意向いこうではなく、撮影さつえい中ちゅうに偶然ぐうぜん雨うが降ふってきたからである。

メイツ星ほし人じんビオ

諸しょ元もと

メイツ星ほし人じんビオ
別名べつめい	宇宙うちゅう調査ちょうさ員いん
体長たいちょう	2.1 m
体重たいじゅう	68 kg
出身しゅっしん地ち	メイツ星ぼし

『ウルトラマンメビウス』第だい32話わ「怪獣かいじゅう使づかいの遺産いさん」に登場とうじょう。

GUYSのドキュメントMATにデータが記録きろくされているメイツ星ほし人じんの息子むすこで、地球人ちきゅうじんと和平わへいを結むすぶ使者ししゃと偽いつわって円盤えんばんに乗のって来訪らいほうしてきた宇宙うちゅう人じん。父ちちを殺ころされた恨うらみから、地球人ちきゅうじんへの深ふかい憎悪ぞうおを秘ひめている。

当初とうしょはまだ、ウルトラマンメビウス / ミライに「地球ちきゅうとメイツ星ぼしの問題もんだいに干渉かんしょうしないで欲ほしい」と語かたるなど憎悪ぞうおを抑おさえており、平和へいわ的てき解決かいけつのための話はなし合あいを行おこなおうとするが、ミライの身みを案あんじて早はやまったリュウに腕うでを撃うたれたことから、憎悪ぞうおを再燃さいねんさせる。かつての父ちちの死しに対たいする賠償ばいしょうとして、「地球ちきゅうの大陸たいりくの20%をメイツ星ぼしに譲渡じょうとしなければ攻撃こうげきを行おこなう」と一方いっぽう的てきに交渉こうしょうを迫せまるが受うけ入いれられず、回答かいとうを待まとうとさえせずに宇宙船うちゅうせんとゾアムルチによる攻撃こうげきを開始かいしする。やがて、ビオの父ちちと共ともに生活せいかつした良りょうとかつて出会であっていたという、コノミの勤つとめていた保育園ほいくえんの園長えんちょうによる説得せっとくや、その教おしえを受うけた子供こどもたちが見みせた優やさしさに思おもいとどまると、感知かんち済ずみの憎悪ぞうおのままに暴あばれるゾアムルチを倒たおすことをメビウスに嘆願たんがんする。ゾアムルチが倒たおされた後のち、自分じぶんの行動こうどうを悔くい改あらためたリュウとミライに見守みまもられながら地球ちきゅうを去さる。

• 演えんじ：吉田よしだ智則とものり（人間にんげん態たい、回想かいそうシーンでのビオの父ちちも担当たんとう）
• デザイン：酉とり澤さわ安やすし施ほどこせ
• スーツは当初とうしょ、おしゃれな若者わかものらしいモヒカン姿すがたとしてデザインされたが、造型ぞうけいが難むずかしいためにNGとなった。撮影さつえい後ご、『ウルトラギャラクシー大だい怪獣かいじゅうバトル NEVER ENDING ODYSSEY』に登場とうじょうするゼラン星ほし人じんに改造かいぞうされた。
• 小説しょうせつ『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』では、地球ちきゅうに来きた経緯けいいが異ことなる。メイツ星ぼしでも触ふれてはならないとされた父ちちの悲劇ひげきを忘わすれさせないために独断どくだんで地球ちきゅうに侵入しんにゅうし、父ちちを殺ころした犯人はんにんやその協力きょうりょく者しゃの引ひき渡わたしを迫せまるなど、一方いっぽう的てきな交渉こうしょうを行おこなう。最終さいしゅう的てきにはゾアムルチを封印ふういんして地球ちきゅうに滞在たいざいし、CREW GUYSにユーゼアルの情報じょうほうを提供ていきょうする。

参考さんこう文献ぶんけん

• ファンタスティックコレクション（朝日あさひソノラマ）
  • 『不滅ふめつのヒーローウルトラマン白書はくしょ』（初版しょはん）朝日あさひソノラマ〈ファンタスティック・コレクション・スペシャル〉、1982年ねん12月31日にち。雑誌ざっしコード：67897-80。 
  • 宇宙船うちゅうせん編集へんしゅう部ぶ 編へん『ウルトラマンメビウス アーカイブ・ドキュメント』円谷つぶらやプロダクション 監修かんしゅう、朝日あさひソノラマ〈ファンタスティックコレクションNo.∞〉、2007年ねん6月がつ30日にち。ISBN 978-4-257-03745-3。 
• てれびくんデラックス愛蔵あいぞう版ばんシリーズ（小学館しょうがくかん）
  • 『ウルトラ怪獣かいじゅう大だい全集ぜんしゅう』小学しょうがく館かん〈てれびくんデラックス愛蔵あいぞう版ばん〉、1984年ねん9月がつ10日とおか。ISBN 4-09-101411-9。 
  • 『ウルトラマンメビウス超ちょう全集ぜんしゅう』小学しょうがく館かん〈てれびくんデラックス 愛蔵あいぞう版ばん〉、2007年ねん5月がつ22日にち。ISBN 978-4-09-105113-4。 
• 『ウルトラマン大だい辞典じてん』監修かんしゅう 円谷つぶらやプロダクション、中ちゅう経けい出版しゅっぱん、2001年ねん12月21日にち。ISBN 4-8061-1556-8。 
• 竹たけ書房しょぼう/ブレインナビ 編へん『ウルトラマン画が報ほう 光ひかりの戦士せんし三さん十じゅう五ご年ねんの歩あゆみ』 上巻じょうかん、竹たけ書房しょぼう、2002年ねん10月がつ4日にち。ISBN 978-4-8124-0888-9。 
• 白石しらいし雅彦まさひこ、荻野おぎの友とも大だい 編へん『帰かえってきたウルトラマン大全たいぜん』双葉社ふたばしゃ、2003年ねん1月がつ15日にち。ISBN 978-4-575-29494-1。 
• 大石おおいし真司しんじ、江口えぐち水みず基もと・島崎しまざき淳あつし・間宮まみや尚彦なおひこ『円谷つぶらやプロ全ぜん怪獣かいじゅう図鑑ずかん』円谷つぶらやプロダクション監修かんしゅう、小学館しょうがくかん、2013年ねん3月がつ11日にち。ISBN 978-4-09-682074-2。 
• 講談社こうだんしゃ 編へん『キャラクター大全たいぜん 帰かえってきたウルトラマン パーフェクトファイル』講談社こうだんしゃ〈キャラクター大全たいぜん〉、2015年ねん10月がつ15日にち。ISBN 978-4-06-219562-1。 
• 講談社こうだんしゃシリーズMOOK ウルトラ特撮とくさつ PERFECT MOOK（講談社こうだんしゃ）
  • 講談社こうだんしゃ 編へん『ウルトラ特撮とくさつ PERFECT MOOK』 vol.04《帰かえってきたウルトラマン》、講談社こうだんしゃ〈講談社こうだんしゃシリーズMOOK〉、2020年ねん8月がつ25日にち。ISBN 978-4-06-519974-9。 
  • 講談社こうだんしゃ 編へん『ウルトラ特撮とくさつ PERFECT MOOK』 vol.05《ウルトラマンメビウス》、講談社こうだんしゃ〈講談社こうだんしゃシリーズMOOK〉、2020年ねん9月がつ10日とおか。ISBN 978-4-06-520800-7。 
• 「最大さいだい問題もんだい作さく「怪獣かいじゅう使づかいと少年しょうねん」 琉球りゅうきゅう人じん・上原うえはら正三しょうさんの怒いかり」『朝日新聞あさひしんぶんデジタル』朝日新聞社あさひしんぶんしゃ、2010年ねん1月がつ18日にち。2022年ねん11月15日にち閲覧えつらん。

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