メソジスト監督かんとく教会きょうかい

メソジスト監督かんとく教会きょうかい（メソジストかんとくきょうかい、The Methodist Episcopal Church）は、アメリカ独立どくりつ戦争せんそうの折おりに、メソジスト教徒きょうとがイングランド国教こっきょう会かいとの関係かんけいを絶たたれたので、ジョン・ウェスレーの手てによって生うみ出だされたキリスト教きりすときょうの教派きょうはである。

18世紀せいき、イングランド、アイルランドなどに、ジョン・ウェスレー、および、その弟おとうとのチャールズを中心ちゅうしんとして展開てんかいした「メソジスト運動うんどう」が、信徒しんとの働はたらきによって、当時とうじイングランドの植民しょくみん地ちであったアメリカ大陸あめりかたいりくに移植いしょくされた。折おりしも、アメリカの独立どくりつ戦争せんそうが勃発ぼっぱつし、新大陸しんたいりくのメソジスト教徒きょうとは、それまで属ぞくしていたイングランド国教こっきょう会かいとの関係かんけいを絶たたれた。そこで、ウェスレーは、トーマス・コーク、フランシス・アズベリーを監督かんとくとして按手礼れいを施ほどこし、彼かれらの指導しどうの下したにアメリカのメソジストの群ぐんを託たくした。このように、イングランド国教こっきょう会かいの忠実ちゅうじつな教職きょうしょく者しゃであったウェスレーの願ねがいに反はんして、摂理せつり的てきに「メソジスト監督かんとく教会きょうかい」が発足ほっそくした。

ウェスレーは、イングランド国教こっきょう会かいの39箇条かじょうを改訂かいていして、ローマ・カトリック教会きょうかいとの関係かんけいなど、新あたらしい情況じょうきょう下かでは不ふ必要ひつようと思おもわれる条項じょうこうを削除さくじょし、25箇条かじょうとしてメソジスト監督かんとく教会きょうかいに与あたえたので、この教団きょうだんの基本きほん的てきな信仰しんこう箇条かじょうは、イングランド国教こっきょう会かいと同おなじである。

メソジスト監督かんとく教会きょうかいは、19世紀せいき半なかば、奴隷どれい制度せいど、また、教会きょうかい政治せいじの形態けいたいを巡めぐって意見いけんが分わかれ、ウエスレアン・メソジスト教会きょうかい（現げん・北米ほくべいウエスレアン教会きょうかい）など、多おおくのメソジスト系けいの教会きょうかい・教派きょうはへと分わかれていった。

1860年ねんにアメリカ北きたメソジスト監督かんとく教会きょうかいから分離ぶんりしたグループがアメリカ自由じゆうメソジスト教会きょうかいを形成けいせいしている。

日本にっぽんのメソヂスト監督かんとく教会きょうかいは、1873年ねんにメリマン・ハリス宣教師せんきょうしが函館はこだてに到着とうちゃくし、宣教せんきょうを開始かいしした。1907年ねんに本多ほんだ庸一よういちにより、カナダ・メソヂスト監督かんとく教会きょうかい、アメリカ南みなみメソヂスト監督かんとく教会きょうかいと合同ごうどうして、監督かんとく制せいの日本にっぽんメソヂスト教会きょうかいが成立せいりつ。

教理きょうり及および条例じょうれい

• 『メソジスト監督かんとく教会きょうかい教理きょうり及および条例じょうれい』別所べっしょ梅之助うめのすけ編へん、教きょう文ぶん館かん 1905年ねん改定かいてい版ばん