モーゼル

マウザー狩猟しゅりょう武器ぶきGmbH
Mauser Jagdwaffen GmbH
種類しゅるい	GmbH
略称りゃくしょう	マウザー、マウゼル
本社ほんしゃ所在地しょざいち	ドイツ; 88316; イスニ・イム・アルゴイ Ziegelstraße 1
設立せつりつ	1999年ねん
業種ぎょうしゅ	機械きかい
事業じぎょう内容ないよう	小銃しょうじゅう
主要しゅよう株主かぶぬし	SIG SAUER
外部がいぶリンク	http://www.mauser.com/; http://www.mauserwaffen.de/ （内容ないようは同おなじ）
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マウザー製作せいさくオベルンドルフ武器ぶきシステムGmbH
Mauser-Werke Oberndorf Waffensysteme GmbH
種類しゅるい	GmbH
略称りゃくしょう	マウザー、マウゼル、マウザー・ヴェルケ
本社ほんしゃ所在地しょざいち	ドイツ; 78727; オベルンドルフ・アム・ネッカー Werkstraße 2
設立せつりつ	1811年ねん7月がつ31日にち（王立おうりつライフル工場こうじょうとして）; 1872年ねん
業種ぎょうしゅ	機械きかい
事業じぎょう内容ないよう	銃砲じゅうほう
主要しゅよう株主かぶぬし	ラインメタル
関係かんけいする人物じんぶつ	マウザー兄弟きょうだい
外部がいぶリンク	http://www.mauser-online.com （廃止はいし）
	特記とっき事項じこう：2004年ねん、ラインメタル武器ぶき弾薬だんやく社しゃが吸収きゅうしゅう合併がっぺい。所在地しょざいち・電話でんわ番号ばんごうは引ひき続つづきマウザー・オベルンドルフ支店してん (Niederlassung Mauser Oberndorf) が使用しよう。
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ドイツの騎兵きへい銃じゅう:Karabiner98k(Kar98k)

マウザー (ドイツ語ご: Mauser、ドイツ語ご発音はつおん: [ˈmaʊ̯zɐ] ^[1]）は、1872年ねんにマウザー兄弟きょうだいが設立せつりつした銃器じゅうきメーカーで、ワルサー社しゃと並ならぶドイツの老舗しにせである。ボルトアクションライフルの設計せっけいで現代げんだいに多大ただいな影響えいきょうを残のこした^[2]。

現在げんざいは、主流しゅりゅうの軍需ぐんじゅ部門ぶもんはドイツのラインメタルグループのラインメタル武器ぶき弾薬だんやく社しゃ (Rheinmetall Waffe Munition GmbH) の一部いちぶとなり、民生みんせい部門ぶもんはアメリカのSIGARMS傘下さんかのマウザー狩猟しゅりょう武器ぶき社しゃ (Mauser Jagdwaffen GmbH) となっている。

歴史れきし

1811年ねん、ヴュルテンベルク王国おうこくのフリードリヒ1世せいが、ネッカー川がわ河畔かはんのオベルンドルフの修道院しゅうどういんに、王立おうりつライフル工場こうじょう (Königliche Württenbergische Gewehrfabrik) を建造けんぞうした。

この王立おうりつライフル工場こうじょうで、フランツ・マウザーと、息子むすこの兄あにヴィルヘルムと弟おとうとパウル（ペーター・パウル）のマウザー兄弟きょうだいは職工しょっこうとして働はたらいていたが、下記かきの事情じじょうにより工場こうじょうおよび会社かいしゃを設立せつりつし、王立おうりつライフル工場こうじょうを買かい取とった。弟おとうとのパウルが銃器じゅうきの開発かいはつ・設計せっけいを担当たんとうし、兄あにのヴィルヘルムが営業えいぎょうを担当たんとうした^[2]。

1867年ねんにマウザー兄弟きょうだいは、ボルト・アクション銃じゅうの新あたらしい閉鎖へいさ機構きこうを発明はつめいし、1868年ねん、特許とっきょをアメリカで取得しゅとくした。アメリカのレミントン社しゃのサミュエル・ノリスが契約けいやくをし、レミントン・モーゼル銃じゅうを量産りょうさんした。ノリスは引ひき続つづき、ライフルM1878をプロイセン王国おうこくの制式せいしき銃じゅうとする契約けいやくを取とり付つけた。当初とうしょは、製造せいぞうは王立おうりつライフル工場こうじょうで、マウザーは部品ぶひん下請したうけの立場たちばだったが、王立おうりつ工場こうじょうの製造せいぞう能力のうりょくが追おいつかず、マウザーでも製造せいぞうとなった。

1872年ねん（1873年ねんとも）、兄弟きょうだいはマウザー社しゃを設立せつりつし、1874年ねん、王立おうりつライフル工場こうじょうを買かい取とった。

1877年ねんの露ろ土ど戦争せんそうで連発れんぱつ式しきライフルのウィンチェスターが大だい戦果せんかを挙あげたのを受うけ、1884年ねん、マウザーも連発れんぱつ式しきのM71/84を製造せいぞうした。これを基本きほん設計せっけいとした銃じゅうが、世界せかい各国かっこくで採用さいようされ、連発れんぱつ式しきライフルの市場いちばを制覇せいはした。

1878年ねんから拳銃けんじゅうの生産せいさんを開始かいししたが、初期しょきのモデルのリボルバーC78「ジグザグ」（英語えいご版ばん）はヒットしなかった。

1889年ねん、ドイツ武器ぶき弾薬だんやく製造せいぞう社しゃ (Deutsche Waffen- und Munitionsfabriken A.G.; DWM) に買収ばいしゅうされた。

1896年ねんには、自動じどう拳銃けんじゅう C96（ブルームハンドル）を開発かいはつした。C96はポツダムでドイツ皇帝こうていヴィルヘルム2世せいが試射ししゃしたエピソードで知しられるが、制式せいしき採用さいようはされなかった。民間みんかん向むけでは、ウィンストン・チャーチルが軍籍ぐんせき時代じだいに私物しぶつ銃じゅうとして使つかったことでも知しられる。

1898年ねん、ライフルモデル98を発売はつばいした。このモデルは多おおくの派生はせいモデルを生うみ、ロングセラーとなった。

2つの世界せかい大戦たいせんでは、第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせんのゲヴェーア98、第だい二に次じ世界せかい大戦たいせんのカラビナー98kなど各種かくしゅの銃じゅうが制式せいしき採用さいようされた。戦せん間あいだ期きには、自動車じどうしゃなどの民生みんせい品ひんも製造せいぞうした。第だい二に次じ世界せかい大戦たいせんでは、戦火せんかによる直接ちょくせつの被害ひがいは少すくなかったが、占領せんりょう中ちゅうにフランス軍ぐんによる略奪りゃくだつと破壊はかいで、大おおきな被害ひがいを受うけた。

1945年ねん、一度いちど解体かいたいされたが、1956年ねんに再建さいけんされた。なお、この間あいだの1949年ねんに退社たいしゃしたエトムント・ヘッケラーとテオドア・コッホが、1950年ねんにヘッケラー&コッホを設立せつりつした。

1995年ねん（ラインメタルの公式こうしき年表ねんぴょうによる。買収ばいしゅうは段階だんかい的てきになされたので異ことなる年としを挙あげる資料しりょうもある）、ラインメタル・ベルリン（現げんラインメタル）に買収ばいしゅうされ子会社こがいしゃのマウザー製作せいさくオベルンドルフ武器ぶきシステム社しゃ (Mauser-Werke Oberndorf Waffensysteme GmbH) となった。その後ごは艦かん砲ほう用よう機関きかん砲ほうなどの重火器じゅうかきが主力しゅりょく製品せいひんとなる。

1999年ねん、民生みんせい用ようの狩猟しゅりょう銃じゅう・スポーツ銃じゅう部門ぶもんがマウザー狩猟しゅりょう武器ぶき社しゃ (Mauser Jagdwaffen GmbH) に分社ぶんしゃされ、2000年ねんにSIGアームズ（現げん SIG SAUER）に買収ばいしゅうされた。

2004年ねん、マウザー製作せいさくオベルンドルフ武器ぶきシステム社しゃはラインメタル武器ぶき弾薬だんやく社しゃ (Rheinmetall Waffe Munition GmbH) に吸収きゅうしゅうされ、マウザー兄弟きょうだいが設立せつりつしたマウザー社しゃは消滅しょうめつした。

日本にっぽんにおける「Mauser」の読よみ方かたについて

「モーゼル」との表記ひょうきは「Mauser」の実際じっさいの発音はつおんからはかけ離はなれており、日本語にほんご以外いがいに類似るいじの音おとで読よまれる例れいはない。モーゼルと音おと写うつしできる語かたりはあるものの、綴つづりは「Mosel」のようになる。

「モーゼル」の直接ちょくせつの由来ゆらいは不明ふめいであるが、明治めいじ陸軍りくぐん造兵ぞうへい界かいの文献ぶんけんに舞台ぶたいドイツ語どいつご発音はつおんを基もとにしたとみられる「マウゼル」との音おと写うつしがある。ここからカナ書かながきの「マウ」を歴史れきし的てき仮名遣かなづかいと読よみ違ちがえたなど、日本語にほんご独自どくじの誤読ごどくが発生はっせいした可能かのう性せいがある。

航空こうくう界かいおよび戦後せんご防衛ぼうえい産業さんぎょう界かいでは、実際じっさいに話はなされている発音はつおんに近ちかい「マウザー」、あるいはかつての正式せいしき社名しゃめいであるマウザー・ヴェルケ（ヴェルケ (Werke) は「製造せいぞう所しょ」の意味いみ）が使つかわれる事ことが多おおい。戦中せんちゅうの例れいとしてはMG151 航空こうくう機関きかん砲ほうが「マウザー砲ほう」や「マ式しき」と呼よばれている。