ヤムスクロ

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ヤムスクロ自治じち区く
District Autonome du Yamoussoukro
コートジボワールの旗
位置いち
コートジボワール内のヤムスクロの位置の位置図
コートジボワール内ないのヤムスクロの位置いち
位置いち
ヤムスクロの位置（コートジボワール内）
ヤムスクロ
ヤムスクロ
ヤムスクロ (コートジボワール)
ヤムスクロの位置（アフリカ内）
ヤムスクロ
ヤムスクロ
ヤムスクロ (アフリカ)
地図
座標ざひょう : 北緯ほくい6度ど49分ふん 西経せいけい5度ど17分ふん / 北緯ほくい6.817度ど 西経せいけい5.283度ど / 6.817; -5.283
行政ぎょうせい
国くに コートジボワールの旗 コートジボワール
 自治じち区く ヤムスクロ自治じち区く
市長しちょう オーギュスタン・ティアム（英語えいご版ばん）
地理ちり
面積めんせき  
  自治じち区く域いき 2,069.36 km2
人口じんこう
人口じんこう （2014年ねん現在げんざい）
  自治じち区く域いき 355,573人にん
    人口じんこう密度みつど   171.8人にん/km2
その他た
等ひとし時とき帯おび グリニッジ標準時ひょうじゅんじ (UTC+0)
夏時間なつじかん なし
ISO 3166-2 CI-YM
公式こうしきウェブサイト : http://www.yamoussoukro.district.ci/

ヤムスクロ自治じち区く（ヤムスクロじちく、仏ふつ: District Autonome du Yamoussoukro）、通称つうしょうヤムスクロ（Yamoussoukro）は、コートジボワール共和きょうわ国こく中部ちゅうぶにある、同国どうこくの憲けん制せい上じょうの首都しゅと。

1983年ねんにアビジャンから遷都せんとされ首都しゅととなったが、経済けいざい的てきには特とくにめぼしい産業さんぎょうがなく、行政ぎょうせい都市としとしての機能きのうも持もっていないため、旧きゅう首都しゅとであるアビジャンが依然いぜんとして政治せいじ・経済けいざいの中心地ちゅうしんち[1]である。ヤムスクロ大統領だいとうりょう官邸かんてい（フランス語ふらんすご版ばん）[注ちゅう 1]や上院じょういん議会ぎかい（英語えいご版ばん）[3]が所在しょざいするが、各国かっこく大使館たいしかんや各かく省庁しょうちょう、国民こくみん議会ぎかい（英語えいご版ばん）（下院かいん）[4]及および最高裁判所さいこうさいばんしょ（フランス語ふらんすご版ばん）[5]はアビジャンに残のこったままであり、実質じっしつ的てき首都しゅと機能きのうは現在げんざいもアビジャンが担になっている。ヤムスクロが首都しゅとに選えらばれた理由りゆうは、コートジボワール独立どくりつの指導しどう者しゃであったフェリックス・ウフェ＝ボワニ初代しょだい大統領だいとうりょうの生うまれ故郷こきょうであるからとの説せつが有力ゆうりょくである。

面積めんせきは2,070km2であり、アティエグアクロ県けん（英語えいご版ばん）とヤムスクロ県けん（英語えいご版ばん）から成なる。人口じんこうは約やく35.6万まん人にん（2014年ねん）と他たの州しゅうと比くらべてもあまり多おおくない。[6]

名称めいしょう[編集へんしゅう]

かつてこの場所ばしょにあったンゴクロ（フランス語ふらんすご版ばん）村むらが、フランスによる植民しょくみん地ち化かの後のちにヤムスクロと改称かいしょうされた[1]。「-kro」は村むらを意味いみするバウレ語ごの接尾せつび辞じ[1][7]であり、「Yamoussoukro」は「ヤムスの村むら」[7]という意味いみ。これが何なにを指さしているかについては以下いかのような説せつがある。

歴史れきし[編集へんしゅう]

1887年ねんから1899年ねんにフランスの将校しょうこうたちによって探検たんけんが行おこなわれるまで、深ふかい熱帯ねったい雨林うりんに覆おおわれたコートジボワール内陸ないりく部ぶはヨーロッパ人じん未踏みとうの地ちであった[8]。1901年ねんに、先住民せんじゅうみんバウレ族ぞくの村むらンゴクロがフランスによって植民しょくみん地ち化かされ、後のちにヤムスクロと改称かいしょうされる。植民しょくみん地ち時代じだいには、この地ちはフランス軍ぐんの駐屯ちゅうとん地ちとなった[10]。1960年ねんにコートジボワールがフランスから独立どくりつするとヤムスクロは郡ぐん役所やくしょ所在地しょざいちとなり、その後ごは県庁けんちょう所在地しょざいちや州都しゅうととして発展はってんした[10]。1983年ねん、アビジャンからの遷都せんとが正式せいしきに決定けっていし、都市とし計画けいかくに基もとづいて一部いちぶの行政ぎょうせい機関きかんが移転いてん[9]。

1990年ねん9月に、世界せかい最大さいだい級きゅうのカトリック聖堂せいどう「平和へいわの聖母せいぼ聖堂せいどう（英語えいご版ばん）」が大統領だいとうりょうの私費しひによって完成かんせいし、話題わだいとなった[9]。

2002年ねんのコートジボワール内戦ないせんの際さい、ヤムスクロと100km北きたのブアケの間あいだに境界きょうかい線せんが引ひかれ、南みなみの勢力せいりょくであるコートジボワール政府せいふ勢力せいりょくの前線ぜんせんとなった。とはいえ、ヤムスクロは戦火せんかに巻まき込こまれたことはなく、市内しないの施設しせつも攻撃こうげきを受うけていない。

地理ちり[編集へんしゅう]

同国どうこく最大さいだいの都市としであるアビジャンから、北西ほくせいへ250km、車くるまで約やく2時じ間あいだ半はん。北きたはベーリン州しゅうのティエビス県けん（英語えいご版ばん）、南みなみはゴー州しゅうのウメ県けん（英語えいご版ばん）、東ひがしはンジ州しゅうのディンボクロ県けん、西にしはマラウェ州しゅうのシンフラ県けん（英語えいご版ばん）とブアフレ県けんに囲かこまれている。

経済けいざい[編集へんしゅう]

平和へいわの聖母せいぼ聖堂せいどうを始はじめとする観光かんこう業ぎょうが盛さかんだが、一方いっぽうでヤムスクロ内ないの失業しつぎょうに苦くるしんでおり、国内こくないに目めぼしい産業さんぎょうがほとんどない。

農業のうぎょう[編集へんしゅう]

少数しょうすうながらカカオ豆まめやコーヒーが栽培さいばいされる。他た、ヤムイモ、キャッサバ、マンゴー、トウモロコシが生産せいさんされている。

観光かんこう[編集へんしゅう]

建造けんぞう物ぶつ[編集へんしゅう]

  • 平和へいわの聖母せいぼ聖堂せいどう（La basilique Notre-Dame de la Paix）
    • 高たかさ58m、幅はば100mと世界せかい最大さいだい級きゅうのカトリック聖堂せいどう[9]。通称つうしょう「ヤムスクロ・バシリカ」[8]。
  • フェリックス・ウフェ＝ボワニ財団ざいだん（La fondation de Félix Houphouët-Boigny）
  • ホテル・プレジデント（l'Hôtel du président）
  • ヤムスクロ大統領だいとうりょう官邸かんてい（Palais présidentiel de Yamoussoukro）

近辺きんぺんの国立こくりつ公園こうえん[編集へんしゅう]

  • マラウエ国立こくりつ公園こうえん（Le parc national de la Marahoue）
  • アブクアメクロ保護ほご区く（La réserve d'Aboukouamékro）

気候きこう[編集へんしゅう]

ヤムスクロの気候きこう
月つき 1月がつ 2月がつ 3月がつ 4月がつ 5月 6月がつ 7月がつ 8月がつ 9月 10月 11月 12月 年とし
平均へいきん最高さいこう気温きおん °C （°F） 31.5
(88.7) 		33.5
(92.3) 		33.5
(92.3) 		32.9
(91.2) 		31.7
(89.1) 		30.1
(86.2) 		28.6
(83.5) 		28.5
(83.3) 		29.3
(84.7) 		30.1
(86.2) 		30.7
(87.3) 		30.1
(86.2) 		30.88
(87.58)
日にち平均へいきん気温きおん °C （°F） 25.2
(77.4) 		27.3
(81.1) 		27.6
(81.7) 		27.3
(81.1) 		26.5
(79.7) 		25.6
(78.1) 		24.5
(76.1) 		24.5
(76.1) 		24.8
(76.6) 		25.2
(77.4) 		25
(77) 		24.5
(76.1) 		25.67
(78.2)
平均へいきん最低さいてい気温きおん °C （°F） 18.9
(66) 		21.2
(70.2) 		21.8
(71.2) 		21.8
(71.2) 		21.3
(70.3) 		21.1
(70) 		20.4
(68.7) 		20.6
(69.1) 		20.4
(68.7) 		20.4
(68.7) 		20.3
(68.5) 		19
(66) 		20.6
(69.05)
降水こうすい量りょう mm （inch） 13
(0.51) 		42
(1.65) 		108
(4.25) 		126
(4.96) 		155
(6.1) 		165
(6.5) 		88
(3.46) 		83
(3.27) 		170
(6.69) 		125
(4.92) 		36
(1.42) 		15
(0.59) 		1,126
(44.32)
出典しゅってん：Climate-Data.org, altitude: 236m).[11]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 首都しゅと移転いてんの際さいに新あたらしく大統領だいとうりょう官邸かんていが作つくられた後のちも実質じっしつ的てきにはアビジャンの大統領だいとうりょう官邸かんていがその機能きのうを担にない続つづけたため、コートジボワールには大統領だいとうりょう官邸かんていが２ふたつ存在そんざいする。[2]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d “Cote d'Ivoire - The World Factbook”. 中央ちゅうおう情報じょうほう局きょく. 2022年ねん7月がつ15日にち閲覧えつらん。
  2. ^ a b “Le Palais Présidentiel - Présidence de la République de Côte d'Ivoire”. コートジボワール共和きょうわ国こく大統領だいとうりょう. 2022年ねん7月がつ15日にち閲覧えつらん。
  3. ^ “Sénat de Côte d’Ivoire”. 上院じょういん（コートジボワール）. 2022年ねん7月がつ15日にち閲覧えつらん。
  4. ^ “Assemblée nationale du Côte d'Ivoire”. 国民こくみん議会ぎかい（コートジボワール）. 2022年ねん7月がつ15日にち閲覧えつらん。
  5. ^ “Cour Supreme de Côte d’Ivoire Cabinet du Président”. コートジボワール最高さいこう裁判所さいばんしょ. 2022年ねん7月がつ15日にち閲覧えつらん。
  6. ^ Citypopulation.de/Ivory Coast 2017年ねん3月がつ11日にち閲覧えつらん。
  7. ^ a b c 蟻川ありがわ明男あきお『世界せかい地名ちめい語源ごげん辞典じてん』（3訂てい版ばん）古今ここん書院しょいん、2003年ねん。ISBN 4772240411。 
  8. ^ a b c d 地球ちきゅうの歩あるき方かた編集へんしゅう室しつ[編へん]『世界せかい246の首都しゅとと主要しゅよう都市とし : 199の首都しゅとと47の主要しゅよう都市としを旅たびの雑学ざつがくとともに解説かいせつ』学研がっけんプラス〈地球ちきゅうの歩あるき方かたBOOKS 旅たびの図鑑ずかんシリーズ〉、2021年ねん。ISBN 9784058015926。 
  9. ^ a b c d 辻つじ原はら康夫やすお『世界せかいの地名ちめいハンドブック』三省堂さんせいどう、1995年ねん。ISBN 4385410283。 
  10. ^ a b “Présentation - Site Officiel du District Autonome de Yamoussoukro”. ヤムスクロ自治じち区く. 2022年ねん7月がつ15日にち閲覧えつらん。
  11. ^ “Climate: Yamoussoukro - Climate graph, Temperature graph, Climate table”. Climate-Data.org. 2013年ねん9月がつ2日にち閲覧えつらん。

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