リチウムイオンポリマー二に次じ電池でんち

リチウムイオンポリマー二に次じ電池でんち

スマホに使用しようされているポリマー電池でんちの一いち例れい
重量じゅうりょうエネルギー密度みつど	100–265 Wh/kg(0.36–0.95 MJ/kg)
体積たいせきエネルギー密度みつど	250–730 Wh/L(0.90–2.63 MJ/L)
公称こうしょう電圧でんあつ	3.3–3.7 V

リチウムイオンポリマー二に次じ電池でんち（リチウムイオンポリマーにじでんち）またはLiPo、Li-Po、リポ、リチウムポリマー、ポリマー電池でんちは、リチウムイオン二に次じ電池でんちの一種いっしゅである（以下いかポリマー電池でんちと記しるす）。

概要がいよう

狭義きょうぎのポリマー電池でんちは、電解でんかい質しつに重じゅう合体がったい（ポリマー）を使用しようしたものである。広義こうぎのポリマー電池でんちとは電解でんかい質しつ以外いがいにも、負ふ極きょく・正せい極きょくの活かつ物質ぶっしつに導電性どうでんせい高分子こうぶんしなどを用もちいたものも含ふくまれる。

現在げんざい実用じつよう化かされているポリマー電池でんちとは、電解でんかい質しつにポリエチレンオキシドやポリフッ化かビニリデンからなるポリマーに電解でんかい液えきを含ふくませてゲル化かしたものであり、本質ほんしつ的てきにはリチウムイオン二に次じ電池でんちと変かわりはない。

引火いんか性せいのある電解でんかい液えきと比くらべてポリマー自体じたいの安全あんぜん性せいは高たかいが、爆発ばくはつなどの危険きけん性せいが無なくなった訳わけではない。

構造こうぞう上じょうの特徴とくちょう

• 電解でんかい質しつが準じゅん固体こたい状態じょうたいであるため、液えき漏もれはしない。
• 外装がいそう容器ようきとして缶かんではなくアルミラミネート袋ふくろを用もちいるため、薄型うすがたで希望きぼうの形状けいじょうを製造せいぞうでき、薄型うすがたモバイル機器ききに適てきする。
• 電解でんかい質しつ以外いがいは基本きほん的てきにリチウムイオン二に次じ電池でんちと共通きょうつう材料ざいりょうを使用しようしており、高こうエネルギー密度みつどと高性能こうせいのうが可能かのう。
• リチウムイオン二に次じ電池でんちと同おなじく他たの方式ほうしきの二に次じ電池でんちに比くらべて軽量けいりょうで、メモリー効果こうかがない。

デジタルカメラ用ようポリマー電池でんち
定てい格かくは3.7ボルトになっている

マルチコプター用もちい Li-Po バッテリー（3.7V）

主おもな用途ようと

• iPhoneなどのスマートフォン、携帯けいたい電話でんわ、その他た携帯けいたい機器きき
• ラジコン模型もけい自動車じどうしゃ、電動でんどうガン
• マルチコプター
• ハイブリッドカー（一部いちぶ）、電気でんき自動車じどうしゃ、電気でんきバス、電動でんどうスクーター

危険きけん性せいについて

短絡たんらくにより膨張ぼうちょうしたバッテリー

リチウムイオンポリマー電池でんちは、従来じゅうらいの電池でんちに比くらべて反応はんのう性せいに富とむ素材そざいを使つかっており、エネルギー密度みつどが高たかいことから、使つかい方かたを誤あやまると重大じゅうだいな事故じこに至いたる可能かのう性せいがある。ただし電子でんし機器ききやおもちゃ等とうに内蔵ないぞうされる形かたちで手てに入はいるリチウムイオンポリマー電池でんちは、それ自体じたいに充たかし放電ほうでん制御せいぎょ回路かいろや短絡たんらく・過熱かねつ保護ほご回路かいろが付属ふぞくしているため、通常つうじょう使用しようにあたって特とくにその使つかい方かたに注意ちゅういを払はらう必要ひつようはない。 しかし、もしバッテリーが膨ふくらんでいる場合ばあいは過か充電じゅうでんなどでバッテリー内部ないぶに可燃かねん性せいガスが発生はっせいしている可能かのう性せいがあるため、早はやめに交換こうかん対応たいおうをした方ほうが良よい。

一方いっぽうで、専用せんようの充電じゅうでん器きの利用りようを想定そうていしてセル単体たんたいで流通りゅうつうするリチウムイオンポリマー電池でんちについては、ニッケル・カドミウム蓄電池ちくでんち(Ni-Cd)やニッケル・水素すいそ充電じゅうでん池ち(Ni-MH)と同様どうように運用うんようすることはできない。Ni-Cd/Ni-MH用よう充電じゅうでん器きで充電じゅうでんを行おこなうと、充電じゅうでんが止とまらず過か充電じゅうでんとなり、バッテリーが異常いじょう発熱はつねつし、膨張ぼうちょう･火災かさいの原因げんいんとなる。過か放電ほうでんも禁物きんもつであり、保管ほかん時じには過か放電ほうでんにならない程度ていどに放電ほうでんしておくことが望のぞましい。充電じゅうでん状態じょうたいで保管ほかんすると内部ないぶ短絡たんらく等とうで発火はっかに至いたる場合ばあいがあるほか、パッケージが外部がいぶの衝撃しょうげきを吸収きゅうしゅうする構造こうぞうではない為ため、折おり曲まげたり強つよい衝撃しょうげきを受うけたりすると内部ないぶが短絡たんらくする可能かのう性せいがある、その状態じょうたいで充たかし放電ほうでんを行おこなうと最悪さいあくの場合ばあい発火はっか、炎上えんじょうする可能かのう性せいがある。

関連かんれん項目こうもく

• ヒュンダイ・アバンテLPiハイブリッド、CT&T・e-Zone - このタイプの電池でんちを搭載とうさいした市販しはん車しゃ。

外部がいぶリンク

• BatteryUniversity.com
• WorleyParsons batteries
• World's First Electric Powered Paraglider - running on Lipo.
• A sailplane with auxilary electric power, running on lipos.
• Fastest electric power boat, running on LiPo.
• Overcharging a lithium polymer battery
• 2004.4.20 - [1] Altair Nanotechnologies Announces Initial Shipment of Lithium Titanate Spinel Electrode Nanomaterials
• Designing Multi-Cell Li-ion Battery Packs Using the ISL9208 Analog Front End.
• 2005.11.02 - A123Systems Launches New Higher-Power, Faster Recharging Li-Ion Battery Systems [2]
  • 2006.05.19 - Hybrid vehicle application note
• リポの発火はっか