中田なかた久吉ひさよし

なかだ ひさきち 中田なかた 久吉ひさよし
牧師ぼくし時代じだいの中田なかた久吉ひさよし
生誕せいたん	(1859-09-09) 1859年ねん9月9日にち 陸奥みちのく国こく弘前ひろさき（現げん・青森あおもり県けん弘前ひろさき市し）
死没しぼつ	(1905-01-01) 1905年ねん1月がつ1日にち（45歳さい没ぼつ） 日本にっぽん愛知あいち県けん名古屋なごや市し
出身しゅっしん校こう	東ひがし奥義おうぎ塾じゅく
職業しょくぎょう	牧師ぼくし・伝道でんどう者しゃ
配偶はいぐう者しゃ	人見ひとみ明あきら
家族かぞく	中田なかた重治しげはる(実弟じってい)

中田なかた 久吉ひさよし（なかだ ひさきち、1859年ねん9月9日にち（安政あんせい6年ねん8月がつ13日にち） - 1905年ねん（明治めいじ38年ねん））は、メソジストの牧師ぼくし。禁酒きんしゅ運動うんどう、廃はい娼運動うんどうに大おおきな働はたらきをした。弘前ひろさきではリバイバル運動うんどうの先鋒せんぽうだった。中田なかた重治しげはるの実兄じっけい。

生涯しょうがい

弘前ひろさき藩はん足軽あしがるの父ちち兵へい作さく、母はは千代ちよの間あいだに3人にん兄弟きょうだいの長男ちょうなんとして現在げんざいの青森あおもり県けん弘前ひろさき市しに生うまれる。明治維新めいじいしん後ご、一家いっかは南津軽みなみつがる郡ぐん大光寺だいこうじ村むらへ移住いじゅうする。1875年ねん、父ちちの兵へい作さくが脳溢血のういっけつで死去しきょする。その後ごは弘前ひろさきに戻もどり東ひがし奥義おうぎ塾じゅくに通かよう。1878年ねん、軍人ぐんじん養成ようせい所しょに入所にゅうしょして、西南せいなん戦争せんそうに出征しゅっせいするも、実戦じっせんに参加さんかせずに1883年ねんに弘前ひろさきへ帰郷ききょうする。スパルタ式すぱるたしき教育きょういくで弟おとうとの重治しげはるを教育きょういくする。

中田なかたに洗礼せんれいを授さづけたT・C・ウィン宣教師せんきょうし

1884年ねん(明治めいじ17年ねん)軍隊ぐんたいへ戻もどり、金沢かなざわ連隊れんたいの営所に転勤てんきんする。そこで、教会きょうかいに通かよいT・C・ウィン宣教師せんきょうしに感化かんかを受うけて、ウィンより洗礼せんれいを受うける。金沢かなざわ教会きょうかいの執事しつじと長老ちょうろうになる。そこ頃ごろ、もう一人ひとりの弟おとうと貞作ていさくが信仰しんこうをもって14歳さいで病死びょうしする。1885年ねんにメソジスト教会きょうかいに入はいる。神学校しんがっこうには行いかなかったが、牧師ぼくし試験しけんに合格ごうかくし、伝道でんどう師しとして郷里きょうりの弘前ひろさきに赴任ふにんして伝道でんどうを開始かいしした。その頃ころ、日本にっぽん最初さいしょの盲人もうじん牧師ぼくしになる藤田ふじた匡ただしに伝道でんどう者しゃになるように助言じょげんする。

1886年ねん(明治めいじ19年ねん)人見ひとみ明あきらと結婚けっこんする。3男なん3女じょをもうける。北海道ほっかいどう、長野ながの県けん松本まつもと市し、埼玉さいたま県けん熊谷くまがや市しに転勤てんきんする。1894年ねん(明治めいじ27年ねん)松本まつもと美び以教会かい(現げん・日本にっぽん基督教きりすときょう団だん松本まつもと教会きょうかい)で木下きのした尚江なおえに洗礼せんれいを授さづける。その後ご、折おり柄がら川越かわごえに転任てんにんした。

1896年ねん(明治めいじ29年ねん)弟おとうとの重治しげはるが、渡米とべいのことを相談そうだんすると最初さいしょは賛成さんせいしなかったが、後のちに賛成さんせいした。自分じぶんの衣服いふくを売うって資金しきんを作つくり重治しげはるの渡米とべいを援助えんじょした上うえに、翌年よくねん弘前ひろさき教会きょうかいに転任てんにんが決きまっていたので、弘前ひろさきの小館おたて家かにいたかつ子こと羽後うごの面倒めんどうを見みることになった。

中田なかた久吉ひさよしの牧師ぼくしの頃ころの弘前ひろさき教会きょうかい

1897年ねん(明治めいじ30年ねん)に弘前ひろさきに転任てんにんして正せい教師きょうしになる。1898年ねん(明治めいじ31年ねん)弟おとうと重治しげはるが米国べいこくで聖霊せいれいのバプテスマを受うけた証あかしを読よんだことがきっかけになり、ペンテコステ的てき聖霊せいれいの必要ひつようを痛感つうかんしていたので、ペンテコステ同盟どうめい会かいを組織そしきして、福音ふくいん主義しゅぎ的てきな運動うんどうをすすめる。

ジョン・ウェスレーのエプスウォースに因ちなんで、エプスウォース同盟どうめい会かいをも組織そしきする。1900年ねん(明治めいじ33年ねん)名古屋なごやに転勤てんきんになる。1905年ねん(明治めいじ38年ねん)名古屋なごやメソジスト教会きょうかい(現げん・日本にっぽん基督教きりすときょう団だん名古屋なごや中央ちゅうおう教会きょうかい)で現職げんしょくのまま、腸ちょうチフスで死去しきょする。

参考さんこう文献ぶんけん

• 米田よねだ勇いさむ『中田なかた重治しげはる伝でん』1959年ねん
• 『日本にっぽんキリスト教きりすときょう歴史れきし大だい事典じてん』教きょう文ぶん館かん、1988年ねん