中華民国ちゅうかみんこくとリトアニアの関係かんけい

中華民国ちゅうかみんこくとリトアニアの関係かんけい

中華民国ちゅうかみんこく	リトアニア
在外ざいがい公館こうかん
駐ちゅうリトアニア台湾たいわん代表だいひょう処しょ	名称めいしょう未定みてい (2021年ねん予定よてい)

中華民国ちゅうかみんこくとリトアニアの関係かんけい（ちゅうかみんこくとリトアニアのかんけい、繁体字はんたいじ: 中華民國ちゅうかみんこく-立たて陶すえ宛あて關係かんけい, リトアニア語ご: Lietuvos ir Taivano santykiai）では、中華民国ちゅうかみんこくとリトアニアの間あいだにおける国際こくさい関係かんけいについて記述きじゅつする。

リトアニアは中国ちゅうごくと国交こっこうを結むすぶが、近年きんねんではチベット問題もんだいやウイグル問題もんだいや香港ほんこん問題もんだいなどの人権じんけん問題もんだいから中国ちゅうごくに不信ふしん感かんを募つのらせ、台湾たいわんとの関係かんけいを強つよめている。

2021年ねん8月がつ現在げんざい、両国りょうこくには正式せいしきな外交がいこう関係かんけいはないが、リトアニアの首都しゅとに大使館たいしかんに相当そうとうする「駐ちゅうリトアニア台湾たいわん代表だいひょう処しょ」がある。現在げんざい新設しんせつされたばかりであるため、業務ぎょうむはラトビアの駐ちゅうラトビア台北たいぺい代表だいひょう団だんでのリトアニアの事務じむの引ひき継つぎ段階だんかいである。

歴史れきし

アルバニア決議けつぎ（第だい26回かい国際こくさい連合れんごう総会そうかい2758号ごう決議けつぎ 2758 XXVI）に対たいする1971年ねん当時とうじの世界せかい各国かっこくの投票とうひょう行動こうどうの図ず。当時とうじ、リトアニアはソビエト連邦れんぽうの一部いちぶであり、ソビエト連邦れんぽうとして投票とうひょう。同国どうこくを含ふくむ緑色みどりいろで塗ぬられた諸国しょこく（76カ国かこく）が中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくの国連こくれん参加さんかに賛成さんせいした。

1921年ねんに国交こっこうが樹立じゅりつされ、1940年ねんのバルト諸国しょこく占領せんりょうまで続つづいた。

1971年ねん10月25日にち、アルバニア決議けつぎにおいてソビエト連邦れんぽうは、中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくの国連こくれん参加さんかに賛成さんせい票ひょうを投とうじた。

1990年ねん、リトアニアがソビエト連邦れんぽうから独立どくりつした翌年よくねんの1991年ねんに、中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくと国交こっこうを樹立じゅりつ。そのため現在げんざいに至いたるまで、両国りょうこくには正式せいしきな外交がいこう関係かんけいはない。

2020年ねん以降いこう

2020年ねん10月9日にち、リトアニアで成立せいりつした連立れんりつ政権せいけんが、「人権じんけんや民主みんしゅ的てき自由じゆうのいかなる侵害しんがいにも積極せっきょく的てきに反対はんたいしていく。ベラルーシから台湾たいわんまで世界中せかいじゅうで自由じゆうのために戦たたかう動うごきを擁護ようごしていく」と表明ひょうめい。これについて、在ざいリトアニア中国ちゅうごく大使館たいしかんは「内政ないせい不干渉ふかんしょう、主権しゅけん、領土りょうど保全ほぜんを互たがいに尊重そんちょうした上うえで」リトアニア政府せいふと協力きょうりょくする用意よういがあるとの声明せいめいを発表はっぴょうした。

2021年ねん3月3日にち、リトアニアが台湾たいわんに貿易ぼうえき事務所じむしょを開設かいせつすると発表はっぴょうした。リトアニア経済けいざいイノベーション省しょうは「台湾たいわんのリトアニア貿易ぼうえき事務所じむしょは、年内ねんないに開設かいせつされる予定よていだ。アジアにおけるわが国くにの経済けいざい外交がいこうを後押あとおしし、多様たよう化かする取とり組くみの一環いっかんだ」と発表はっぴょうしたが、中国ちゅうごく外務省がいむしょうの汪ひろし文ぶん斌あきら報道ほうどう官かんは、「断固だんこ反対はんたいする」「リトアニアに対たいし、一ひとつの中国ちゅうごくの原則げんそくを支持しじし、外交がいこう関係かんけいの樹立じゅりつに関かんする誓約せいやくを厳守げんしゅするよう求もとめる」と反発はんぱつしている。

2021年ねん6月22日にち、リトアニア政府せいふは、新型しんがたコロナウイルス感染かんせん症しょう対策たいさくのAZD1222ワクチン2万まん回分かいぶんを台湾たいわんに提供ていきょうすると発表はっぴょうした。これについて蔡英文えいぶん総統そうとうは「リトアニア政府せいふに心しんから感謝かんしゃする。台湾たいわん人じんたちもきっと深ふかく心しんを打うたれると思おもう。バルト海ばるとかいからの友情ゆうじょうは非常ひじょうに貴重きちょうだ」と述のべたが、中国ちゅうごく外務省がいむしょうの趙ちょう立たて堅けん報道ほうどう官かんは「台湾たいわん当局とうきょくは、台湾たいわん同胞どうほうの生命せいめいや健康けんこうをきちんと保障ほしょうし、政治せいじ的てきにもてあそばないよう求もとめる」として、中国ちゅうごくからのワクチン提供ていきょうには応おうじず、他国たこくから支援しえんを受うける蔡英文えいぶん総統そうとうを非難ひなんした。

新型しんがたコロナウイルス感染かんせん症しょう対策たいさくのAZD1222ワクチン提供ていきょうを決きめたリトアニアに対たいして「恩返おんがえし」をしようとする台湾たいわん人じんが増ふえており、アメリカに本部ほんぶを置おく慈善じぜん団体だんたいであるGive2Asiaに籍せきを置おく台湾たいわん人じんの張ちょう瀞とろ仁じんは、クラウドファンディングを通つうじたリトアニアへの支援しえんを提案ていあんしており、サポートを必要ひつようとする「特定とくてい妊にん婦ふ」を支ささえるリトアニアの支援しえん団体だんたいに最近さいきん集あつまった寄付きふ金きんが全すべて台湾たいわんからであり、寄付きふ者しゃから「台湾たいわんからの愛あい」「台湾たいわんはリトアニアを愛あいしています」「台湾たいわんに寄付きふしたワクチンが大切たいせつな命いのちを救すくうことを願ねがっています。そして台湾たいわんからの寄付きふはリトアニア人じんの命いのちを救すくうでしょう」などのメッセージが寄よせられている。

2021年ねん7月がつ20日はつか、中華民国ちゅうかみんこく外交がいこう部ぶは、リトアニアに「駐ちゅうリトアニア台湾たいわん代表だいひょう処しょ」の名称めいしょうで代表だいひょう機関きかんを設置せっちすると発表はっぴょうした。事実じじつ上じょうの大使館たいしかんとして機能きのうし、呉ご釗燮外交がいこう部長ぶちょうは「欧州おうしゅうに台湾たいわんが代表だいひょう機関きかんを置おくのは、2003年ねんに設置せっちしたスロバキアに続つづき、18年ねんぶりとなる」と語かたった。台湾たいわんと外交がいこう関係かんけいのない国くには通常つうじょう、中国ちゅうごくへの配慮はいりょから「台湾たいわん」の名称めいしょうの使用しようを認みとめることがないため、異例いれいのことであり、台湾たいわんはこれまで、日本にっぽんやヨーロッパ、アメリカなどに代表だいひょう処しょを置おく際さいには「台北たいぺい」の名なを用もちいてきた。呉ご釗燮外交がいこう部長ぶちょうは「非常ひじょうに大おおきな意義いぎがある」と述のべており、台北たいぺい市しにあるアメリカの窓口まどぐち機関きかん「米国べいこく在ざい台湾たいわん協会きょうかい」は「台湾たいわんと関係かんけいを緊密きんみつ化かし、協力きょうりょくを拡大かくだいする自由じゆうがすべての国くににあるべきだ」という声明せいめいを発表はっぴょうし、決定けっていを称賛しょうさんした。これに対たいして中国ちゅうごく外務省がいむしょうの趙ちょう立たて堅けん報道ほうどう官かんは、「中国ちゅうごくは、いかなる形かたちであれ、中国ちゅうごくと国交こっこうがある国くにと台湾たいわんとの公的こうてきな往来おうらいや、いわゆる出先でさき機関きかんの設置せっちに断固だんことして反対はんたいする。台湾たいわん当局とうきょくが『二ふたつの中国ちゅうごく』とか、『一ひとつの中国ちゅうごく一ひとつの台湾たいわん』といったものを作つくり出だそうとするたくらみは絶対ぜったいに達成たっせいできない」と反発はんぱつしている。

リトアニアは2021年ねん8月がつ10日とおかに駐ちゅうリトアニア台湾たいわん代表だいひょう処しょを設置せっちした。これを受うけて中国ちゅうごくは駐ちゅうリトアニアの中国ちゅうごく大使たいしを召還しょうかんすると談話だんわで発表はっぴょう。また、中国ちゅうごくが大使たいしを召還しょうかんするのは1995年ねんに李り登輝とうき総統そうとうのアメリカ訪問ほうもんへの対抗たいこう措置そちとして駐米ちゅうべい大使たいしを呼よび戻もどして以来いらいのことである。この動うごきに中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくではリトアニア製品せいひんの締しめ出だし、リトアニア製せい部品ぶひんを組くみ込こんだ機械きかいの拒否きょひが見みられ、2022年ねんリトアニア大統領だいとうりょうは台湾たいわんの代表だいひょう機関きかんの設置せっちは正ただしかったが”台湾たいわん”の名称めいしょうを認みとめたことは中国ちゅうごくとの関係かんけいを悪化あっかさせた間違まちがいであり何なんらかの対応たいおうが必要ひつようと表明ひょうめいし、これに対たいし中華民国ちゅうかみんこく外交がいこう部ぶは中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくが圧力あつりょくを加くわえたと非難ひなんした。2023年ねん11月27日にちにはリトアニアのガブリエリュス・ランズベルギス外相がいしょうが中国ちゅうごくによる制裁せいさいが解除かいじょされたことを発表はっぴょうした。

台湾たいわんの国際こくさい組織そしき参加さんか支持しじ

• 2019年ねん5月がつ：リトアニアの国会こっかい議員ぎいん80名めいが、世界せかい保健ほけん機関きかん (WHO) に第だい72回かい世界せかい保健ほけん総会そうかい (WHA) の台湾たいわんのオブザーバー参加さんかに関かんする書簡しょかんを提出ていしゅつ。

経済けいざい

犯罪はんざい

2017年ねん3月がつ、アメリカ警察けいさつが通信つうしん詐欺さぎの事件じけんを取とり締しまったと報告ほうこくした。リトアニア人じんがクアンタ・コンピュータの名前なまえを偽造ぎぞうし、架空かくうの銀行ぎんこう口座こうざに支払しはらいを送金そうきんするよう顧客こきゃくに依頼いらいした。関与かんよした詐欺さぎの金額きんがくは1億おく米あめりかドルを超こえているが、クアンタ・コンピュータは、事件じけんが事実じじつであることを確認かくにんしたが、金銭きんせん的てき損失そんしつを被こうむっていないことを強調きょうちょうしている。アメリカ警察けいさつは、多た国籍こくせきテクノロジー企業きぎょうと多た国籍こくせきソーシャルメディア企業きぎょうが被害ひがい者しゃであると述のべており、市場いちば関係かんけい者しゃは、クアンタ・コンピュータの顧客こきゃくであるAmazonとFacebookが被害ひがい者しゃである可能かのう性せいがあると推測すいそくしている。しかし、『フォーチュン』の取材しゅざいでは、グーグルとFacebookであることが確認かくにんされ、詐取さしゅされた金額きんがくのほとんどは回収かいしゅうされた。

文化ぶんか・交流こうりゅう

姉妹しまい都市とし

• 台北たいぺい市し - ビリニュス（1998年ねん5月がつ28日にち締結ていけつ）

関連かんれん項目こうもく

• 中華民国ちゅうかみんこくの在外ざいがい機構きこうの一覧いちらん
• 在ざいリトアニア外国がいこく公館こうかんの一覧いちらん

外部がいぶリンク

• 中華民国ちゅうかみんこく外交がいこう部ぶ-リトアニアの紹介しょうかい
• 駐ちゅうラトビア台北たいぺい代表だいひょう団だん
• 中華民国ちゅうかみんこく国際こくさい経済けいざい協力きょうりょく協会きょうかい