仁科にしな時成ときなり

仁科にしな 時成ときなり

基本きほん情報じょうほう
国籍こくせき	日本にっぽん
出身しゅっしん地ち	岡山おかやま県けん浅口あさくち郡ぐん寄島よりしま町まち（現げん：浅口あさくち市し）
生年月日せいねんがっぴ	(1951-06-02) 1951年ねん6月2日にち
没ぼつ年月日ねんがっぴ	2020年ねん1月がつ??日ひ
身長しんちょう 体重たいじゅう	176 cm 77 kg
選手せんしゅ情報じょうほう
投球とうきゅう・打席だせき	右みぎ投とう右みぎ打だ
ポジション	投手とうしゅ
プロ入いり	1976年ねん ドラフト3位い
初はつ出場しゅつじょう	1977年ねん4月がつ7日にち
最終さいしゅう出場しゅつじょう	1988年ねん10月23日にち
経歴けいれき（括弧かっこ内ないはプロチーム在籍ざいせき年度ねんど）
選手せんしゅ歴れき
岡山おかやま県けん山陽高等学校さんようこうとうがっこう 大倉工業おおくらこうぎょう ロッテオリオンズ (1977 - 1988)
コーチ歴れき
ロッテオリオンズ 千葉ちばロッテマリーンズ (1989 - 1995, 2001 - 2002)
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仁科にしな 時成ときなり（にしな ときなり、1951年ねん6月2日にち - 2020年ねん1月がつ、日付ひづけ不ふ詳しょう）は、岡山おかやま県けん浅口あさくち郡ぐん寄島よりしま町まち（現げん：浅口あさくち市し）出身しゅっしんの元もとプロ野球やきゅう選手せんしゅ（投手とうしゅ）・コーチ。

経歴けいれき

プロ入いり前まえ

中学ちゅうがく時代じだいは岡山おかやま県けん浅口あさくち郡ぐん下かでナンバーワンの投手とうしゅと言いわれたが、無名むめいの山陽さんよう高校こうこうに進学しんがく。卒業そつぎょう後ごは大倉工業おおくらこうぎょうに入社にゅうしゃするが、直前ちょくぜんに行いったトレーニングでバーベルを上あげた際さいに腰痛ようつうを発症はっしょう。1年ねん半はんはユニフォームを着きることが出来できず、2年ねん目めにボールを握にぎれるようになったと同時どうじに投球とうきゅうフォームがオーバースローからサイドスロー、腕うでが次第しだいに下さがっていってアンダースローにチェンジ。

村上むらかみ義則よしのり・宮脇みやわき敏さとしなど好こう投手とうしゅがおり、なかなか大だい舞台ぶたいは踏ふめなかったが、1975年ねんの都市とし対抗たいこうに電電でんでん四国しこくの補強ほきょう選手せんしゅとして出場しゅつじょう。1976年ねんの社会しゃかい人じん野球やきゅう日本にっぽん選手権せんしゅけんは1回戦かいせんで住友金属すみともきんぞく鹿島かしまを相手あいてに完投かんとう勝利しょうりしたが、2回戦かいせんでは新しん日本にっぽん製鐵せいてつ光こうの児玉こだま克かつ雅みやびと投なげ合あい、好投こうとうするが延長えんちょう11回かい裏うら0-1でサヨナラ負まけを喫きっした。

現役げんえき時代じだい

1976年ねんのドラフト3位いでロッテオリオンズに入団にゅうだん。

1977年ねんは開幕かいまく直後ちょくごから先発せんぱつとして一軍いちぐんで起用きようされ5勝しょうを挙あげる。

1978年ねんから2年ねん連続れんぞく9勝しょうを挙あげ、村田むらた兆ちょう治ちが肘ひじ痛つうでリタイアしていた時期じきはエースとしても奮投。

1979年ねんには初はじめて規定きてい投球とうきゅう回かい（10位い、防御ぼうぎょ率りつ4.00）にも達たっする。

1980年ねんには握にぎりを少すこし変かえた落おちる球たまを習得しゅうとくしたことも功こうを奏そうして17勝しょう8敗はいを記録きろく、防御ぼうぎょ率りつ3.19（リーグ3位い）の好成績こうせいせきを残のこす。同年どうねんは開幕かいまくから絶好調ぜっこうちょうで、開幕かいまく第だい2戦せんとなった4月がつ6日にちの阪急はんきゅう戦たたかえ（西宮にしのみや）に完投かんとうしてロッテのシーズン初はつ白星しろぼしを挙あげると、自身じしん2試合しあい目めの登板とうばんで、本拠地ほんきょち開幕かいまく戦せんでもある同どう12日にちの日本にほんハム戦たたかえ（川崎かわさき）に完封かんぷう、その勢いきおいのまま6月がつ10日とおかの日本にほんハム戦せん（宮城みやぎ）で早はやくも10勝しょうに到達とうたつした。その後ごは急きゅう失速しっそくしたものの、前期ぜんき優勝ゆうしょうへ向むけてのスタートダッシュに貢献こうけんし、9月21日にちの阪急はんきゅう戦せん（平和へいわ台だい）では7回かい表ひょうにボビー・マルカーノから左前打さぜんだを浴あびたのみで完封かんぷうした。投球とうきゅうフォームは左ひだり太股ふとももを高たかく掲かかげるワインドアップから上体じょうたいを極端きょくたんに屈かがめ、大おおきなバックスイングで力ちからを溜ためてからリリースに至いたるまで上体じょうたいを倒たおしきった姿勢しせいを維持いじする独特どくとくなものであった。

1981年ねんに福間ふくま納おさむとのトレードで阪神はんしんから移籍いせきしてきた深沢ふかざわ恵雄しげおと共ともにアンダースローの二に本ほん柱ばしらとして1980年代ねんだいのオリオンズを支ささえたが、超ちょう低空ていくうからリリースされる浮うき上あがるような速球そっきゅうを武器ぶきにした本格ほんかく派は投手とうしゅの深沢ふかさわと異ことなり、時ときに球速きゅうそく100km/h以下いかを記録きろくする変化球へんかきゅうを駆使くしし、打者だしゃの状態じょうたいによりリリースのタイミングを微妙びみょうにずらしたり、時ときにはサイドスローで投球とうきゅうして打者だしゃを眩惑げんわくするといった投球とうきゅう術じゅつを武器ぶきとする技巧ぎこう派は投手とうしゅであった。投手とうしゅとしての活躍かつやくだけでなく、ほぼ同どう時期じきに正せい捕手ほしゅだった袴田はかまだ英利ひでとしのリードにも影響えいきょうを与あたえた。結果けっかとして、深沢ふかざわが阪神はんしん時代じだいの低迷ていめいから脱だっする事ことにも繋つながった。

1983年ねんには左肩ひだりかたの打撲だぼくもあって下半身かはんしんを強化きょうかして復活ふっかつを遂とげ、8月がつ20日はつかの近鉄きんてつ戦たたかえ（川崎かわさき）ではコーナーにスライダー、シンカーを決きめる完璧かんぺきな投球とうきゅうを展開てんかい。9回かい表ひょう2死しまで出塁しゅつるいは2失策しっさくと敬遠けいえん四球しきゅうのみのノーヒットに抑おさえていた。次つぎ打者だしゃ仲根なかね政まさし裕ひろしとの対戦たいせんでは2ストライクまで追おい込こみ、ファウルチップでゲームセットになるはずだったところ捕手ほしゅの土肥どい健二けんじが落球らっきゅう。その後ごはファウルをもう1本ほん打うたれたのちに、シンカーが落おちず、真まん中なかへ入はいった99球きゅう目めを中根なかねに右前みぎまえ打だにされ、ノーヒットノーランを阻止そしされる。

1984年ねん5月29日にちの近鉄きんてつ戦せん（日生にっせい）でも9回かい裏うら2死しのあと1人にんの場面ばめんで平野ひらの光ひかり泰やすしによってノーヒットノーランを阻はばまれた。同どうケースは過去かこに19例れいあるが、2回かい逃のがしたのは仁科にしなと西口にしぐち文也ふみやだけである。

1986年ねんに通算つうさん100勝しょうを達成たっせい。

1988年ねん限かぎりで現役げんえきを引退いんたい。

引退いんたい後ご

引退いんたい後ごはロッテの二に軍ぐん投手とうしゅコーチ（1989年ねん - 1990年ねん, 1994年ねん - 1995年ねん, 2002年ねん）・一軍いちぐん投手とうしゅコーチ（1991年ねん - 1993年ねん, 2001年ねん）・合宿がっしゅく所しょ寮長りょうちょうなどを務つとめ、1996年ねんには船橋ふなばし市内しないに飲食いんしょく店てん「サブマリン」を開店かいてんしている。

フジテレビONEで2011年ねん12月6日にちに放送ほうそうされた「プロ野球やきゅうここだけの話はなし」第だい17回かい「潜航せんこう御礼おれい!サブマリンここだけの話はなし」に於おいて、松沼まつぬま博久ひろひさ・山田やまだ久志ひさしと共ともに出演しゅつえんした渡辺わたなべ俊介しゅんすけは、アンダースローの歴代れきだい三さん傑すぐるの一人ひとりとして、杉浦すぎうら忠ただし・山田やまだと共ともに仁科にしなの名なを挙あげており、プロ初年しょねんにコーチとして師事しじを受うけた関係かんけいで仁科にしなの「左足ひだりあしを掛かける独特どくとくの投球とうきゅうフォーム」を真似まねようとしたが、とても真似まね出来できなかったとも述のべていた。

詳細しょうさい情報じょうほう

年度ねんど別べつ投手とうしゅ成績せいせき

年とし 度ど	球たま 団だん	登とう 板いた	先さき 発はつ	完かん 投とう	完かん 封ふう	無む 四よん 球たま	勝かち 利り	敗はい 戦せん	セ 丨 ブ	ホ 丨 ル ド	勝かち 率りつ	打だ 者もの	投とう 球たま 回かい	被ひ 安やす 打だ	被ひ 本ほん 塁るい 打だ	与あずか 四よん 球たま	敬けい 遠とお	与あずか 死し 球たま	奪だつ 三さん 振ふ	暴 投とう	ボ 丨 ク	失しつ 点てん	自じ 責せめ 点てん	防ぼう 御お 率りつ	W H I P
1977	ロッテ	26	8	0	0	0	5	2	1	--	.714	386	91.0	100	11	18	2	6	49	0	0	45	43	4.25	1.30
1978		32	16	5	0	0	9	6	0	--	.600	535	126.2	123	23	33	2	10	67	1	0	70	60	4.26	1.23
1979		30	25	10	1	1	9	11	0	--	.450	763	179.2	170	18	57	2	19	87	0	0	89	80	4.01	1.26
1980		29	27	17	5	1	17	8	0	--	.680	853	208.2	193	35	49	1	18	94	0	0	85	74	3.19	1.16
1981		29	29	8	2	1	13	10	0	--	.565	793	186.1	183	25	47	1	18	80	1	0	90	84	4.06	1.23
1982		27	27	12	1	2	9	14	0	--	.391	765	178.1	194	25	46	3	11	102	0	0	97	87	4.39	1.35
1983		28	23	8	1	0	5	13	0	--	.278	631	144.0	162	25	41	4	13	57	0	0	89	81	5.06	1.41
1984		29	29	13	2	3	13	11	0	--	.542	886	213.2	202	31	61	2	13	113	1	2	98	88	3.71	1.23
1985		30	30	9	1	1	12	13	0	--	.480	852	198.0	218	35	44	3	12	103	0	1	116	95	4.32	1.32
1986		25	24	5	1	0	10	12	0	--	.455	615	142.2	162	20	29	2	13	68	0	0	86	79	4.98	1.34
1987		18	18	4	1	0	7	7	0	--	.500	459	109.2	112	11	23	2	5	52	0	1	43	39	3.20	1.23
1988		31	3	0	0	0	1	1	0	--	.500	157	37.2	40	3	9	4	4	18	0	1	19	17	4.06	1.30
通算つうさん：12年ねん		334	259	91	15	9	110	108	1	--	.505	7695	1816.1	1859	262	457	28	142	890	3	5	927	827	4.10	1.28

• 各かく年度ねんどの太字ふとじはリーグ最高さいこう

記録きろく

初はつ記録きろく

• 初はつ登板とうばん・初はつ先発せんぱつ・初はつ勝利しょうり：1977年ねん4月がつ7日にち、対たいクラウンライターライオンズ前期ぜんき2回戦かいせん（平和へいわ台だい野球やきゅう場じょう）、8回かい1/3を2失点しってん
• 初はつ奪だつ三振さんしん：同上どうじょう、5回かい裏うらに土井どい正博まさひろから
• 初はつセーブ：1977年ねん4月がつ22日にち、対たい阪急はんきゅうブレーブス前期ぜんき1回戦かいせん（阪急はんきゅう西宮にしのみや球場きゅうじょう）、8回かい裏うら1死しに2番手ばんてとして救援きゅうえん登板とうばん・完了かんりょう、1回かい2/3を1失点しってん
• 初はつ完投かんとう：1978年ねん6月がつ17日にち、対たい阪急はんきゅうブレーブス前期ぜんき8回戦かいせん（川崎球場かわさききゅうじょう）、9回かい9失点しってんで敗戦はいせん投手とうしゅ
• 初はつ完投かんとう勝利しょうり：1978年ねん8月がつ15日にち、対たい日本にっぽんハムファイターズ後期こうき7回戦かいせん（川崎球場かわさききゅうじょう）、9回かい1失点しってん
• 初はつ完封かんぷう勝利しょうり：1979年ねん9月がつ11日にち、対たい日本にっぽんハムファイターズ後期こうき9回戦かいせん（川崎球場かわさききゅうじょう）

節目ふしめの記録きろく

• 1000投球とうきゅう回数かいすう：1983年ねん5月がつ4日にち、対たい阪急はんきゅうブレーブス4回戦かいせん（川崎球場かわさききゅうじょう）、4回かい表ひょう3死目しにめに達成たっせい
• 1500投球とうきゅう回数かいすう：1985年ねん10月がつ1日にち、対たい日本にっぽんハムファイターズ19回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、6回かい裏うら1死目しにめに達成たっせい
• 100勝しょう：1986年ねん9月がつ18日にち、対たい近鉄きんてつバファローズ23回戦かいせん（川崎球場かわさききゅうじょう）、先発せんぱつ登板とうばんで7回かい2/3を2失点しってん

その他たの記録きろく

• 1イニング4被ひ本塁打ほんるいだ：1983年ねん6月がつ28日にち、対たい西武せいぶライオンズ14回戦かいせん（西武せいぶライオンズ球場きゅうじょう）、3回かい裏うらに立花たちばな義よし家か・スティーブ・オンティベロス・田淵たぶち幸一こういち・大田おおた卓司たくしから
• オールスターゲーム出場しゅつじょう：1回かい （1980年ねん）

背番号せばんごう

• 20 （1977年ねん - 1988年ねん）
• 74 （1989年ねん - 1991年ねん）
• 82 （1992年ねん - 1993年ねん）
• 73 （1994年ねん - 1995年ねん）
• 84 （2001年ねん - 2002年ねん）

参考さんこう文献ぶんけん

• 『日本にっぽんプロ野球やきゅう記録きろく大だい百科ひゃっか2004』（ベべースボすぼール・マガジン社るまがじんしゃ） 1946頁ぺーじ

関連かんれん項目こうもく

• 岡山おかやま県けん出身しゅっしんの人物じんぶつ一覧いちらん
• 千葉ちばロッテマリーンズの選手せんしゅ一覧いちらん
• 10.19 - 第だい2試合しあいに登板とうばん、この試合しあいが現役げんえき最終さいしゅう登板とうばんとなった。