出場しゅつじょう停止ていし

出場しゅつじょう停止ていし（しゅつじょうていし）は、主おもにスポーツにおいて競技きょうぎ者しゃに対たいして直近ちょっきんの1ないし数すう試合しあいに出場しゅつじょうする事ことを禁きんじる処分しょぶんのことである。

悪質あくしつなプレーや著いちじるしい違反いはん行為こうい、不祥事ふしょうじなどが起おこった場合ばあいに課かされる。出場しゅつじょう停止ていしの試合しあい数すう（期間きかん）はその悪質あくしつ度どに応おうじて決きめられるのが通例つうれいであるが、サッカーのようにルール化かされている競技きょうぎも存在そんざいする。また極きわめて悪質あくしつな場合ばあい、無む期限きげんもしくは永久えいきゅうの出場しゅつじょう停止ていしとなるケースもある。

ゴルフやボクシングなどのライセンス制せい競技きょうぎの場合ばあい、「資格しかく停止ていし」と表現ひょうげんすることが多おおい。競馬けいばの場合ばあいは「騎乗きじょう停止ていし」と表現ひょうげんする。

競技きょうぎ別べつの出場しゅつじょう停止ていし

サッカー

サッカーにおいては国際こくさいサッカー連盟れんめい（FIFA）の規定きていより、退場たいじょう処分しょぶん（レッドカード）あるいは累積るいせき警告けいこく（イエローカード）となった場合ばあいに1試合しあいの出場しゅつじょう停止ていしが課かされる。

FIFA主催しゅさい及およびそれに準じゅんずる大会たいかいでは退場たいじょうあるいは累積るいせき警告けいこく2度どで1試合しあい出場しゅつじょう停止ていしとなる。FIFAワールドカップにおいては準決勝じゅんけっしょうで累積るいせき警告けいこく2度どになった場合ばあいは次つぎの試合しあい（決勝けっしょう戦せんまたは三さん位い決定けってい戦せん）に持もち越こされないが、退場たいじょうの場合ばあいは適用てきようされる。

国内こくないリーグではそれぞれのリーグごとで扱あつかいが異ことなっている。Jリーグにおける出場しゅつじょう停止ていしは、Jリーグにおける選手せんしゅの出場しゅつじょう諸しょ条件じょうけん#累積るいせき警告けいこくによる出場しゅつじょう停止ていしを参照さんしょうのこと。

プレミアリーグの場合ばあい累積るいせき警告けいこく5度どと8度どでそれぞれ翌よく試合しあいより1試合しあい、12度どで3試合しあい出場しゅつじょう停止ていし。警告けいこく2回かいによる退場たいじょうの場合ばあいは翌々よくよくの試合しあいより1試合しあい、一発いっぱつ退場たいじょうの場合ばあい3試合しあい出場しゅつじょう停止ていしとなる。

より悪質あくしつなプレーや違反いはん行為こういなどは、上記じょうきとは別べつに一定いってい期間きかんの出場しゅつじょう停止ていしを課かしており、リーグ及および内容ないようによっては執行しっこう猶予ゆうよ付つき出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんもある。2008年ねんの中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくの地域ちいきリーグで審判しんぱんのイエローカードとレッドカードを取とり上あげた上うえ、第だい4審判しんぱんのマッチリポートも奪うばう行為こういに出でた選手せんしゅが10年間ねんかん出場しゅつじょう停止ていしとなった事例じれいがある。

バスケットボール

Bリーグにおいては、懲罰ちょうばつ規定きてい第だい5条じょうにおいて、出場しゅつじょう停止ていしとなる試合しあい数すうが規定きていされている。

• 失格しっかく・退場たいじょうを命めいじられたもの（ディスクオリファイイング・ファウルや1試合しあいにアンスポーツマンライク・ファウル、テクニカルファイルをいずれか2回かいまたはそれぞれ1回かい宣告せんこくされた場合ばあい）→シーズン1回かい目めは最低さいてい1試合しあい、2回かい目め以降いこうは最低さいてい2試合しあい

• アンスポーツマンライク・ファウル、テクニカルファイルを累積るいせき2回かい以上いじょう行おこなった場合ばあい→シーズン1回かい目めは最大さいだい1試合しあいで、繰くり返かえした場合ばあい最大さいだい2試合しあい。

• それ以外いがいの不正ふせい行為こういの場合ばあい、事例じれいごとに1試合しあい～無む期限きげんの出場しゅつじょう停止ていしが規定きていされている。

かつて行おこなわれていたプロバスケットボール・bjリーグにおいては、「ルールブックArt33. 罰金ばっきんと出場しゅつじょう停止ていし」にて出場しゅつじょう停止ていしの記述きじゅつが記しるされていた。

暴力ぼうりょく行為こういやスポーツマンらしくない振舞ふるまいにより失格しっかく・退場たいじょうを宣告せんこくされた場合ばあい、そのレベルに応おうじた出場しゅつじょう停止ていしが命めいじられる。レベル及および出場しゅつじょう停止ていしとなる試合しあい数すうは以下いかの通とおり。

1. レベル1：スポーツマンらしくない行為こうい（ハードファウルを含ふくむ）。→最低さいてい1試合しあい
2. レベル2：極きわめて危険きけんな行為こういや相手あいてチームを侮辱ぶじょく、審判しんぱんに対たいして、失礼しつれいな態度たいどで話はなしかけたり身体しんたい接触せっしょくを起おこす。→最低さいてい2試合しあい
3. レベル3：観客かんきゃく、他たの競技きょうぎ者しゃ、チーム関係かんけい者しゃやゲームに関係かんけいしている者ものに対たいする乱暴らんぼうな行為こうい。→最低さいてい4試合しあい

試合しあい中ちゅうにはわからなくても、試合しあい後ごに上記じょうきの行為こういが発覚はっかくした場合ばあいや、試合しあい終了しゅうりょう後ごに非ひ紳士しんし的てきな口調くちょうで審判しんぱんに話はなしかけた場合ばあいも出場しゅつじょう停止ていしの対象たいしょうとなる。

テニス

テニスにおいては「サスペンション・ポイント」と呼よばれる制度せいどが適用てきようされている。

何なんらかの違反いはん行為こうい（コード・バイオレーション）があった場合ばあいにその悪質あくしつ度どに応おうじたサスペンション・ポイントが加算かさんされ、同どう一いちレギュレーションの一定いってい期間きかん内ないに決きめられたポイント数すうに達たっした場合ばあいに一定いってい大会たいかい数すうの出場しゅつじょう停止ていしが課かされる。

なお、サスペンション・ポイントの規定きていについては各かく団体だんたいによって異ことなる。

国民こくみん体育たいいく大会たいかいテニス競技きょうぎでは、以下いかの通とおりにサスペンション・ポイントが課かせられる。ポイントは2年ねんで消滅しょうめつとなるが、その間あいだ5ポイントに達たっすると、発表はっぴょう直後ちょくごから1年間ねんかん出場しゅつじょう停止ていしが課かされる。

• 申込もうしこみ書しょの著いちじるしい不備ふび：1
• 理由りゆうなく代表だいひょう者しゃ・監督かんとく会議かいぎに遅刻ちこく：2
• 理由りゆうなく代表だいひょう者しゃ・監督かんとく会議かいぎを欠席けっせき：4
• 理由りゆうなく、開始かいし式しき・開会かいかい式しき・表彰ひょうしょう式しきを欠席けっせき：4
• 参加さんか資格しかく違反いはんによる失格しっかく：5
• オーダー間違まちがいによる失格しっかく：3
• 遅刻ちこくによる失格しっかく（個人こじん）：2
• 遅刻ちこくによる失格しっかく（チーム）：3
• 服装ふくそうおよび用具ようぐの違反いはん：1
• 服装ふくそうおよび用具ようぐ違反いはんによる欠席けっせき：2
• コート上じょうの反はん倫理りんり行為こうい：2
• コート外がいの反はん倫理りんり行為こうい（会場かいじょう内ない）：2
• 試合しあいにおける失格しっかく：4
• 途中とちゅう欠場けつじょう：5
• レフェリーにより認みとめられた失格しっかく：1
• ドーピング違反いはん：規程きていによる
• その他た倫理りんり規定きてい違反いはん：レフェリーもしくはトーナメント委員いいん会かい決定けってい

相撲すもう

大相撲おおずもうでは、不祥事ふしょうじで出場しゅつじょう停止ていしを受うけた主おもな例れいとして次つぎのものがある。

• 2006年ねん（平成へいせい18年ねん）7月がつ場所ばしょ、露ろ鵬おおとりが勝負しょうぶが付ついた後のちの土俵どひょう上じょうで千代ちよ大海たいかいとにらみ合あいを演えんじ、その後ご取材しゅざいをしようとしたカメラマンに暴行ぼうこうを加くわえ、負傷ふしょうさせたことから3日間にちかんの出場しゅつじょう停止ていし。
• 2007年ねん（平成へいせい19年ねん）5月場所ばしょ前まえ、旭天鵬きょくてんほうが力士りきしの自動車じどうしゃ運転うんてんを禁止きんしする規則きそくを破やぶった上うえに人身じんしん事故じこを起おこし夏場所なつばしょを出場しゅつじょう停止ていしとなる。
• 2007年ねん（平成へいせい19年ねん）7月がつ場所ばしょ後ご、横綱よこづな朝あさ青あお龍りゅうが骨折こっせつを理由りゆうに休場きゅうじょうしながら無断むだんでモンゴルに帰国きこく、さらにサッカーをしている様子ようすが映像えいぞうで日本にっぽん全国ぜんこくに流ながれるという大だい騒動そうどうを起おこし、9月場所ばしょ・11月場所ばしょの2場所ばしょを出場しゅつじょう停止ていし。
• 2010年ねん（平成へいせい22年ねん）7月がつ場所ばしょでは、大相撲おおずもう野球やきゅう賭博とばく問題もんだいに関かんして大量たいりょう処分しょぶん者しゃが発生はっせいし、野球やきゅう賭博とばくに関与かんよした多おおくの関取せきとりが謹慎きんしん、実質じっしつ的てきな出場しゅつじょう停止ていしとなった。特とくに大嶽おおたけ親方おやかたや大関おおぜき琴きん光喜みつよしは解雇かいこ処分しょぶんとなり、大関おおぜき以上いじょうでは前例ぜんれいのない「実質じっしつ的てきな永久えいきゅう追放ついほう」となった。
  • 2010年ねん（平成へいせい22年ねん）7月がつ場所ばしょ後ごに賭博とばく関与かんよを認みとめる上申じょうしん書しょを出ださず、賭博とばく関与かんよが発覚はっかくした松谷まつやと同どう部屋へやの三さん段だん目め力士りきしが9月場所ばしょ・11月場所ばしょの2場所ばしょを出場しゅつじょう停止ていし。
• 2011年ねん（平成へいせい23年ねん）2月がつ4日にちに発覚はっかくした大相撲おおずもう八百長やおちょう問題もんだいでも大量たいりょう処分しょぶん者しゃが発生はっせいする。協会きょうかいの調査ちょうさに対たいし、八百長やおちょう行為こういを認みとめた力士りきし3名めいについては出場しゅつじょう停止ていし2年ねんの処分しょぶんがくだされている。出場しゅつじょう停止ていしを受うけた3名めいは即日そくじつに引退いんたいする意向いこうを明あきらかにしている。
• 2020年ねん（令れい和わ2年ねん）7月がつ場所ばしょ中ちゅう、阿おもね炎ほのおが新型しんがたコロナウイルス感染かんせん症しょうが流行りゅうこうしている最中さいちゅうにもかかわらず、接待せったいを伴ともなう店みせに出入でいりしたことで、感染かんせんしていた場合ばあいの感染かんせん拡大かくだいを防ふせぐために、7日にち目めが不戦敗ふせんぱいとなり、以降いこうは休場きゅうじょうした。その後ご、調査ちょうさの結果けっかなども踏ふまえて、翌よく場所ばしょから3場所ばしょ出場しゅつじょう停止ていしが決定けっていされた。
• また、不祥事ふしょうじ以外いがいによる出場しゅつじょう停止ていしの有名ゆうめいな例れいとして、1943年ねん（昭和しょうわ18年ねん）夏場所なつばしょ中ちゅうに青葉山あおばやまと龍王山りゅうおうさんに科かされたものがある。これは、この二人ふたりが対戦たいせんしてがっぷり四よっつに組くんで動うごかず引ひき分わけとなった丁度ちょうどその日ひに、連合れんごう艦隊かんたい司令しれい長官ちょうかん山本やまもと五十六いそろく戦死せんしのニュースが発表はっぴょうされたことから、相撲すもう協会きょうかいが軍部ぐんぶに迎合げいごうして「敢闘かんとう精神せいしん不足ふそく」として処分しょぶんしたものである。当初とうしょ無む期限きげんだったが力士りきし会かいの反発はんぱつが強つよく2日にちで解除かいじょされた。

将棋しょうぎ

将棋しょうぎ界かいでは、反則はんそく及および当人とうにんの不ふ注意ちゅういによる常習じょうしゅう的てきな不戦敗ふせんぱいに対たいする処分しょぶんとしての出場しゅつじょう停止ていしの例れいがある。

• 2005年ねん5月の第だい13期き銀河ぎんが戦せんの加藤かとう一二三ひふみと阿部あべ隆たかしの対局たいきょくで加藤かとうが「待まった」の反則はんそくをしたとして、次回じかい第だい14期き銀河ぎんが戦せんへの出場しゅつじょう停止ていしと対局たいきょく料りょう没収ぼっしゅうの処分しょぶんを科かされた。なお、この対局たいきょくは加藤かとうの勝利しょうりで、次つぎの対局たいきょくが終了しゅうりょうしていたこともあり対局たいきょく結果けっかの変更へんこうはなかった（もともと反則はんそくがその場ばで指摘してきされずに勝敗しょうはいが付ついた場合ばあいは勝敗しょうはいが優先ゆうせんするのが打うち歩ふ詰づめ等ひとしも含ふくめた原則げんそくである）。
• 金沢かなざわ孝史たかしは2001年ねんから2005年ねんにかけて、対局たいきょくの遅刻ちこく・不戦敗ふせんぱいを常習じょうしゅう的てきにし、特とくに2003年ねんは1年間ねんかんで3回かいの不戦敗ふせんぱい。2005年ねん8月がつ15日にちの第だい54期き王座おうざ戦せんの高田たかだ尚しょう平たいら戦せんで通算つうさん5回かい目めの不戦敗ふせんぱいをしたため、理事りじ会かいから半年はんとし間あいだの公式こうしき戦せん出場しゅつじょう停止ていし、次期じき王座おうざ戦せんの出場しゅつじょう停止ていしの処分しょぶんを科かされた。
• 2007年ねん8月がつ6日にち、中田なかた功いさお及および武者むしゃ野の勝巳かつみが対局たいきょくの日程にっていを勘違かんちがいし、第だい16期き銀河ぎんが戦せんで予選よせんの当日とうじつに対局たいきょく場じょうに現あらわれず不戦敗ふせんぱいとなった。両りょう者共ものどもに過去かこ20年間ねんかんで当人とうにんの不ふ注意ちゅういにより上述じょうじゅつを含ふくめ6回かい不戦敗ふせんぱいを犯おかしており、かねてより所属しょぞく棋士きしから対応たいおうの甘あまさを指摘してきされていた日本にっぽん将棋しょうぎ連盟れんめいは、罰金ばっきん100万まん円えん及および次期じき銀河ぎんが戦せんへの出場しゅつじょう停止ていしの処分しょぶんを下くだした。

なお、1952年ねんの陣屋じんや事件じけんでは、第だい1期き王将おうしょう戦せん第だい6局きょくの対局たいきょくを拒否きょひした升田ますだ幸三こうぞうに対たいして1年間ねんかんの対局たいきょく禁止きんし処分しょぶんがいったん発表はっぴょうされたが、後のちに撤回てっかいされた。

モータースポーツ

SUPER GTではドライビングモラルハザード制度せいどが存在そんざいし、規定きてい点数てんすうに達たっした場合ばあい出場しゅつじょう停止ていしとなる。

また、1995年ねんの世界せかいラリー選手権せんしゅけんにてトヨタが使用しよう車両しゃりょうのセリカに重大じゅうだいなリストリクター違反いはんがあったため、1年間ねんかんの出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんだけでなく1995年ねんシーズンのポイントが剥奪はくだつされている。

野球やきゅう

日本にっぽんのプロ野球やきゅう（NPB）では、協約きょうやく違反いはんなどの際さいにコミッショナーや球団きゅうだんから有期ゆうきの出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんを科かされることがあり、現行げんこう制度せいどでは「出場しゅつじょう停止ていし選手せんしゅ」としてコミッショナーより公示こうじされる。

ある程度ていど長期ちょうきに及およんだものとしては以下いかのものがある。

• 1949年ねんにいわゆる「別所べっしょ引ひき抜ぬき事件じけん」で巨人きょじんの別所べっしょ毅彦たけひこが開幕かいまくから2ヶ月かげつの出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんを受うけている。
• 東映とうえいの山本やまもと八郎はちろうは1958年ねんと1959年ねんの2年ねん連続れんぞくで、リーグから無む期限きげんの出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんを受うけている。1958年ねん5月がつ10日とおかの試合しあいで山本やまもとは塁審るいしんを蹴飛けとばし、同月どうげつ12日にちにリーグから無む期限きげんの出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんを受うけた。このときには処分しょぶん期間きかんの短縮たんしゅくを要望ようぼうするファンの署名しょめいがあり、6月23日にちに処分しょぶんが解除かいじょされた。1959年ねん5月30日にちの試合しあいで山本やまもとは選手せんしゅ間あいだトラブルを起おこし、更さらにはその1週間しゅうかん前まえにも同僚どうりょう選手せんしゅに暴行ぼうこうを加くわえていたことが判明はんめいしたため、6月1日にちより自主じしゅ的てきに無む期限きげん出場しゅつじょう停止ていしを発表はっぴょう後ご、同月どうげつ3日にちにリーグからも無む期限きげんの出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんを受うけた。こちらは8月がつ31日にちに処分しょぶんが解除かいじょされた。
• 1997年ねんに発覚はっかくしたプロ野球やきゅう脱税だつぜい事件じけんに関かかわった選手せんしゅが、1998年ねんの開幕かいまくから3週間しゅうかん - 8週間しゅうかんの出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんを受うけている。
• 2017年ねん7月がつに巨人きょじんの山口やまぐち俊しゅんが泥酔でいすいして負傷ふしょうし、更さらに暴行ぼうこう事件じけんを起おこしたため、8月がつ18日にちからシーズン終了しゅうりょう日び（11月30日にち）まで出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんを受うけた。
• 2018年ねん6月がつ、巨人きょじんの篠原しのはら慎まこと平たいらと河野こうの元もと貴たかが、インスタグラムへの不適切ふてきせつな画像がぞう投稿とうこうを行おこない、一時いちじ的てきに球団きゅうだんから謹慎きんしん処分しょぶんを受うけていたが、同年どうねん7月がつ7日にち付づけで罰金ばっきん及および当該とうがいシーズン内ないの無む期限きげん出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんが下くだされ、コミッショナー公示こうじされた。
• 2021年ねん8月がつ、日本にほんハムの中田なかた翔しょうが、エキシビションマッチ（非公式ひこうしき試合しあい）開始かいし前まえに同僚どうりょう選手せんしゅに暴力ぼうりょく行為こういを行おこなったため、8月がつ11日にちから解除かいじょ日び未定みていの出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんを受うけた。同月どうげつ20日にちに巨きょ人じんに無償むしょうトレードされたことで、同日どうじつに日本にほんハム側がわが科かしていた出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんが解除かいじょされた。巨人きょじん側がわは新あらたに出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんを科かすことはなかった。
• 2023年ねん5月、西武せいぶの山川やまかわ穂高ほたかが、知人ちじん女性じょせいに対たいする不ふ同意どうい性交せいこうの疑うたがいで書類しょるい送検そうけんされる。8月に不ふ起訴きそ処分しょぶんとなったが、球団きゅうだんは「事態じたいを重おもく受うけ止とめ、本人ほんにんに猛省もうせいを促うながす意味いみで」9月がつ4日にち、無む期限きげん出場しゅつじょう停止ていしをい渡いわたした（球団きゅうだん発表はっぴょうの処分しょぶんで、コミッショナー公示こうじはされていない）。

このほか、暴力ぼうりょく行為こういや審判しんぱんへの侮辱ぶじょく行為こういによる退場たいじょう処分しょぶんを複ふく数すう回かい受うけると、数かず試合しあいの出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんを科かされることがある。また、オールスターゲームに選出せんしゅつされた選手せんしゅが出場しゅつじょう辞退じたいすると、オールスター後ごの10試合しあいの間あいだ出場しゅつじょう選手せんしゅ登録とうろくができなくなる。

なお、いずれの場合ばあいも試合しあいに出でられない以上いじょうの制約せいやくはなく、出場しゅつじょう選手せんしゅ登録とうろく抹消まっしょうの状態じょうたいのままでも問題もんだいない。

MLBではダニー・ガルデラが1946年ねんのリーガ・メヒカーナ・デ・ベイスボル移籍いせきが当時とうじ保留ほりゅう条項じょうこう違反いはんに当あたったため5年間ねんかんの出場しゅつじょう停止ていしとなった事例じれいがある。なお、MLBでは長期ちょうきの出場しゅつじょう停止ていしとなる場合ばあいは制限せいげんリストに登録とうろくされる（NPBの制限せいげん選手せんしゅと同様どうようの制度せいど）。

短期たんきの出場しゅつじょう停止ていしは25人にん枠わくに入はいった上うえでなければ消化しょうかできない。故障こしょう者しゃリストに入いれるには出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんを終おえてからでなければならず、逆ぎゃくに処分しょぶん開始かいし時点じてんで故障こしょう者しゃリストにいる場合ばあいは出場しゅつじょう可能かのうになった試合しあいから出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんが課かされる。

• 2014年ねん、マイケル・ピネダ（ニューヨーク・ヤンキース）が背中せなかの故障こしょうのために故障こしょう者しゃリストに入いれようとしたが、直近ちょっきんの登板とうばんで不正ふせい投球とうきゅうにより10試合しあいの出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんを受うけたため、終了しゅうりょうまで故障こしょう者しゃリストに入いれられない事態じたいに陥おちいった。
• 2017年ねんのワールドシリーズで、ユリエスキ・グリエル（ヒューストン・アストロズ）がダルビッシュ有ゆう（ロサンゼルス・ドジャース）に対たいして差別さべつ的てきな態度たいどを取とったとして2018年ねんシーズン開始かいしから5試合しあいの出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんが課かされたが、開幕かいまく前まえに負傷ふしょう。処分しょぶんは復帰ふっき後ごに科かされた。

その他たの競技きょうぎ

社会しゃかい人じんスポーツの場合ばあい、チームを移籍いせきする際さいに前ぜん所属しょぞくの同意どういが得えられなければ1年間ねんかんの出場しゅつじょう停止ていしとなる場合ばあいがある。また、追加ついか登録とうろく締しめ切きり後ごは同意どういあるなし関係かんけいなくシーズン終了しゅうりょうまで出場しゅつじょうが不可能ふかのうとなる。出場しゅつじょう停止ていしの対象たいしょうは主おもにリーグ戦せんであり、リーグ戦せん以外いがいの公式こうしき戦せん（カップ戦せんなど）には出場しゅつじょう可能かのうである場合ばあいが多おおい。

学生がくせいスポーツにおいても、転校てんこうすると転居てんきょ・廃校はいこうなどの理由りゆうがない限かぎり一定いってい期間きかん出場しゅつじょう停止ていしとなる場合ばあいが多おおい。

マジック・ザ・ギャザリングでも、一定いっていの処分しょぶんを受うけた場合ばあいに資格しかく停止ていしの追加ついか処分しょぶんが行おこなわれる場合ばあいがある。多おおくは警告けいこくの累積るいせきにより半年はんとし程ほどのものとなるが、大おおきなイベントで失格しっかく処分しょぶんとなった場合ばあいは1年ねん以上いじょうの長期ちょうき（極きわめて悪質あくしつな場合ばあいは永久えいきゅう追放ついほう）に及およぶ場合ばあいもある。資格しかく停止ていしとなったプレイヤーは、小規模しょうきぼなイベントであっても認定にんていイベントには一切いっさい参加さんかできない。 また、商品しょうひんの内容ないようを漏洩ろうえいしたとして2年ねん近ちかくに及およぶ資格しかく停止ていしを受うけたプレイヤーも存在そんざいする。

関連かんれん項目こうもく

• 警告けいこく
• 退場たいじょう